【ゴールデンカムイ】キロランケの死亡までの経緯!正体や目的も考察!
『ゴールデンカムイ』に登場するキロランケは、杉元達と行動を共にするアイヌです。アシㇼパから懐かれながらもミステリアスな言動が目立ち、最後には死亡してしまいます。本記事では、キロランケの正体や目的に加え、裏切りの内容から悲しい死亡シーンまでを解説していきます。
キロランケとは?
『ゴールデンカムイ』に登場するキロランケは、アシㇼパの父・ウイルクと共に樺太からやって来たアイヌです。濃い髭と眉毛が特徴の中年男性で、アシㇼパは幼い頃からキロランケのことを「キロランケニㇱパ」と呼び慕っています。キロランケの正体や死亡について解説する前に、まずはキロランケのプロフィールや『ゴールデンカムイ』の概要についておさらいしましょう。
キロランケのプロフィール
- 名前:キロランケ
- 誕生日:8月2日
- 所属:アイヌ民族(陸軍第七師団の元工兵)
- 出身地:樺太
- 好きな食べ物:魚
- 嫌いな食べ物:馬肉
キロランケは、『ゴールデンカムイ』に登場する樺太出身のアイヌで、アシㇼパが幼い頃から家族ぐるみの付き合いがある人物です。陸軍第七師団の工兵として日露戦争に参加して過去があり、火薬の扱いには慣れています。また、子供の頃から馬の世話などをして過ごしていた為、馬術にも長けていて、ひょんなことから競馬の騎手を務めることになった際には巧みな馬術で1位を取っています。刺青を持つ脱獄囚の情報を知っていた為、杉元達と行動を共にするようになります。
ゴールデンカムイの概要
キロランケが登場する『ゴールデンカムイ』は、漫画家・野田サトル先生によって描かれた青年漫画です。アイヌが隠したとされる金塊を巡る壮絶な戦いと個性的なキャラが多数登場することから、大人を中心に人気があります。2022年4月に連載が終了し、コミックスは全部で31巻まで発行されています。舞台となる北海道では、ラッピングバスの運行やARスタンプラリーなどのイベントが多数開催されています。
ゴールデンカムイのあらすじ
眼病で目がほとんど見えなくなってしまった幼馴染みの女性・梅子の治療費を手に入れる為、主人公の杉元佐一は北海道で砂金採りをしていました。そんな時、偶然出会った男性からアイヌが所有していたという巨大な金塊の噂を聞き、金塊の在処を記した暗号を持つ脱獄囚達を探すことになります。同じく金塊を狙う様々な人物達との戦いを続けながら、杉元はアイヌの少女・アシㇼパ、刺青を持つ脱獄囚の1人・白石由竹と共に冒険していく物語です。
キロランケの死亡までの経緯や最後
杉元達の仲間として登場したキロランケでしたが、自身の目的の為に杉元達を裏切り、最後には死亡してしまいます。ここからは、キロランケは誰と戦って死亡したのか、その死亡に至るまでの経緯はどんなものだったのかを詳しく解説していきます。
キロランケの死亡シーンは何巻何話?
杉元達を裏切り、金塊の在処を解く鍵であるアシㇼパを拉致したキロランケ。しかし、アシㇼパを取り戻そうと追ってきた第七師団と手を組んだ杉元達の猛攻を受けて、最後に死亡します。キロランケの死亡シーンは、原作漫画の19巻109話です。アニメでは、第3期の12話となります。
キロランケの死亡の経緯
連れ去られたアシㇼパと白石の奪還を目的に、樺太までキロランケを追ってきた杉元達。キロランケを発見すると、第七師団所属の谷垣源次郎との戦闘を皮切りに、杉元達と激しい戦闘を繰り広げます。重傷を負いながらも、キロランケは金塊の鍵であるアシㇼパを渡すまいと抵抗を続けますが、谷垣の放った銃弾が死因となり死亡します。
撃たれて間もない時は、アシㇼパと共に逃げようと踏ん張る様子が見えますが、アシㇼパが金塊の謎を解くとされる記憶を思い出したことを告げると安心して気を抜き死亡してしまいました。
ネタバレ①谷垣との戦い
杉元と共にアシㇼパ奪還作戦に参加した谷垣ですが、キロランケに対して個人的にも憤激を抱いていました。谷垣は、作中でアイヌの女占い師・インカラマッと婚約関係となるのですが、そのインカラマッに小刀で重傷を負わせたのがキロランケでした。キロランケも刺すつもりはありませんでしたが、もみ合っている間に刺してしまったのです。杉元達を裏切り、婚約者に重傷を負わせたキロランケを、谷垣は許すことができませんでした。
谷垣は、インカラマッを刺したキロランケの小刀で襲い掛かり、キロランケに致命傷を与えています。最後は鯉登に覆いかぶさるキロランケを銃で撃ち抜き死亡させました。
ネタバレ②アシㇼパに金塊の謎を解く鍵を教える
キロランケがアシㇼパを樺太に連れていった目的は、アシㇼパの失われた記憶を蘇らす為でした。隠された金塊の在処は、アシㇼパの記憶の中にあると知っていたキロランケは、父親をよく知る人物にアシㇼパを引き合わせようとしたのです。キロランケは、樺太でアシㇼパの記憶を蘇らせることに成功します。しかし、アシㇼパ奪還の為にやってきた杉元達との交戦中に、銃弾を受けて死亡してしまいました。
キロランケの目的や正体を考察
キロランケは、アシㇼパの父親・ウイルクと共に樺太からやって来たアイヌで、アシㇼパから非常に慕われています。それが縁で杉元達と行動を共にするようになり、頼もしい味方のように振る舞うキャラです。しかし、所々で不可思議な言動がある為、杉元からは警戒されていて、最後にはキロランケの裏切りが発覚します。ここからは、キロランケの目的や正体、そして裏切りの理由について紹介します。
キロランケの目的は金塊?
キロランケが杉元達に近付いた目的は、『ゴールデンカムイ』の軸である金塊を手に入れることです。手に入れた金塊は、ロシアによって制圧されてしまった同胞達を助け、ロシアに対する革命運動を起こす為の軍資金として使おうと考えていました。その為、金塊を探す旅をしている杉元達に近付き、金塊の在処を示す鍵となるアシㇼパを利用するつもりでした。
キロランケの正体は国家と戦うテロリスト?
ウイルクの古くからの友人であるキロランケの正体は、かつてロシアの皇帝アレクサンドル2世を殺害した革命軍の1人でありテロリストです。作中で、キロランケは樺太出身と説明されていましたが、その正体は、樺太アイヌの血を引いているタタール人でした。ロシア国家に抑圧されている少数民族の1人で、国家の独立を目的に戦う戦士だと判明します。ちなみに、キロランケというのは偽名であり、本名は「ユルバスル」です。
キロランケの裏切りの理由
金塊の在処を記した刺青を囚人達に彫ったとされるのっぺら坊の正体が、アシㇼパの父・ウイルクであると杉元達に明かしたキロランケ。その真相を探る為、杉元達はのっぺら坊が収監されている網走監獄へと向かうことになり、キロランケもこれに同行します。頼もしい味方と思っていたキロランケでしたが、アシㇼパがのっぺら坊の正体が父であると確信した直後、杉元達を裏切ります。
密かにキロランケと手を組んでいた第七師団所属の尾形百之助が、遠方からのっぺら坊を狙撃して死亡させます。さらに、キロランケの一連の裏切り行為を見ていたインカラマッがキロランケに詰め寄った際、持っていた小刀でインカラマッの腹部を刺して重傷を負わせています。その後、アシㇼパと白石を拉致して樺太へと向かうのでした。
キロランケは杉元たちの味方?
アシㇼパの知り合いとして杉元達の仲間になったふりをしていたキロランケ。しかし、それは金塊を手に入れる目的で近づいただけにすぎず、結果としてウイルクを殺害し裏切ります。元々、怪しい言動が多かったキロランケは、杉元から警戒されていて、読者もキロランケが裏切りを起こすのではないかと考察していました。
杉元達が土方一派と共闘することを決めた際、一緒に食卓を囲む1シーンがありますが、その構図が世界的に有名な名画「最後の晩餐」のものとなっています。この時、キロランケが座っている位置が裏切り者とされるユダの席と一緒だった為、一部の読者からは、キロランケが裏切り者であることを示す伏線だと気付かれました。
キロランケとウイルクの関係
キロランケとウイルクは、共に少数民族を集めた「極東連邦」を立ち上げて国家独立を目的とする活動家でした。目的を同じとした同士であり、一緒に当時のロシア皇帝を殺害した過去を持っています。ロシアで指名手配されたキロランケとウイルクは、北海道へ逃げ延び、そこで再び極東連邦の独立を目指して活動を続けていました。
しかし、北海道でウイルクに家族ができたことで、2人の間で思想が変わってしまいます。樺太やロシアの少数民族を含めた独立国家を作ろうとするキロランケに対して、ウイルクは北海道の独立だけを望むようになったのです。故郷の同胞達を見捨てるようなウイルクの思想に、キロランケは怒りを覚えるようになっていきます。
キロランケとソフィアの関係
少数民族による国家独立を目指していたキロランケは、ある時ロシアに革命を起こそうと行動していた貴族の女性・ソフィアと出会います。ソフィアは、平民達が貧しいのは過度な皇帝崇拝によるもので、皇帝がいなくなれば平民の目も覚めると考えていました。
独立国家を目的とする活動家のキロランケとロシアに革命を起こそうとするソフィアは、共にロシア皇帝を殺害するという利害が一致した為、協力関係になります。ウイルクを交えて3人で活動を続ける内に、キロランケはソフィアに特別な感情を抱くようになっていきました。
キロランケの声優
『ゴールデンカムイ』に登場するキロランケは、大柄で男らしい見た目をしたアイヌの中年男性です。アシㇼパからは慕われ、初対面の杉元と白石にも気さくに話しかけるような穏やかな性格をしたキャラとして登場します。ここからは、『ゴールデンカムイ』のアニメ版でキロランケの声を演じた声優について紹介していきます。
キロランケの声優は「てらそままさき」
『ゴールデンカムイ』のアニメ版で、キロランケの声を演じた声優は、てらそままさきさんです。渋みのある低い声が特徴のてらそままさきさんは、俳優から声優に転身した経歴を持っています。頼もしい仲間と思われながらも、どこか意味深な言動が目立つキロランケの声を、てらそままさきは見事に演じていました。
てらそままさきのプロフィール
- 名前:てらそま まさき
- 生年月日:1962年5月8日
- 血液型:A型
- 所属事務所:マウスプロモーション
元々は、劇団俳優座に所属する俳優だったてらそままさきさん。本名兼芸名の「寺杣昌紀」という名義でを活躍していました。現在でも、俳優としてドラマなどに出演する際は、寺杣昌紀名義で活動しています。声優としては、洋画の吹き替えなどに数多く出演していて、落ち着いた深みのある声が人気です。
てらそままさきの主な出演作品
- 『仮面ライダーBLACK / BLACK RX』世紀王シャドームーン
- 『SAMURAI 7』カンベエ
- 『BLAZBLUE』獣兵衛
- 『ポケットモンスター ダイヤモンド&パール』ハンサム
渋めの落ち着いた声で人気のてらそままさきさんは、歴戦の猛者や身分の高い穏やかな大人の男性役を多く演じている声優です。特撮作品にも多く出演していて、声優デビューは『仮面ライダーBLACK』で主人公のライバルとなるシャドームーン役でした。
キロランケの死亡に対する世間での評判や人気
革命家として生きたキロランケの死亡シーンには、感動の涙を流す読者が大勢いました。キロランケと行動と共にしてきたソフィア、アシㇼパ、白石は、それぞれキロランケの強くて優しい部分を知っている3人の立場になって考えると、キロランケの死亡は衝撃的だったようです。
志半ばで死亡してしまったキロランケ。金塊を狙う目的ははっきりしていたものの、キロランケの本心については語られないまま死亡した為、真相は闇の中となっています。読者の中には、キロランケの真意が分からず戸惑っている人も多くいました。
また、かつて行動を共にしていたソフィアは、近くにいながらもキロランケの死に際をただ見ていることしかできませんでした。キロランケは、白石によって氷で埋葬されますが、杉元達がキロランケの下を離れた後、ソフィアは昔からの仲間であったキロランケにマキリと呼ばれる小刀を備えて弔います。アニメでは、ちょうどそのシーンにサブタイトルである「生きる」が重なるのですが、この演出に感動しているファンもいました。
キロランケは谷垣との戦いの末に死亡した
キロランケは、裏切りの末、最後には谷垣の放った銃弾が原因で死亡していたことが判明しました。頼もしい味方だと思われていたキロランケの正体が、かつてウイルクと共にロシア皇帝を殺害したテロリストだと判明した際には、多くの読者が驚きました。キロランケの正体や目的を知った上で、『ゴールデンカムイ』を読み返すとキロランケの新たな魅力が見えてきます。是非、漫画、アニメの両方でキロランケの活躍をチェックしてみて下さい。
この記事のライター
ルキナ
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