【呪術廻戦】キャラ別の公式イメージソングを紹介！歌詞の意味も

『呪術廻戦』には、キャラごとに公式イメージソングと呼ばれるものがあります。キャラクターソングとは違い、『呪術廻戦」のキャラが歌っている曲ではありません。公式イメージソングは、作者の芥見下々さんがそれぞれのキャラに合う曲を個人的に選んだものです。その楽曲一覧がコミックスの3巻で紹介され、作者が選んだ「公式イメージソング」として話題になりました。

『呪術廻戦』は週刊少年ジャンプで連載中の漫画で、アニメや劇場版アニメも制作された人気作品です。ホラー要素が含まれたダークファンタジー漫画ですが、コミカルなシーンなども多く出てきます。人の負の感情から生まれた呪霊と呪術師によるバトルシーンが中心で、努力や友情、勝利などを前面に押し出したジャンプらしい王道漫画です。

虎杖悠仁が通っていた学校には、「宿儺の指」という呪物が眠っていました。ある日、その呪物の封印が解けてしまったことで、学校には呪霊が現れます。虎杖は呪術師の伏黒恵と学校へ向かいますが、呪霊にかなわずピンチに陥ります。虎杖は宿儺の指を飲んで呪力を得て、呪霊を祓いました。宿儺を受肉したことで虎杖は処刑されそうになりますが、最終的には無期限の執行猶予がつきました。呪力を持った虎杖は、呪術師としての人生を歩き始めるのでした。

『呪術廻戦』のキャラたちのイメージソングには、さまざまな曲調の歌があります。バラエティ豊富で、聴いていて飽きることがありません。では、具体的には、どのような曲が選ばれているのでしょうか？まずは、主人公の虎杖悠仁をはじめとした、メインキャラたちのイメージソングを紹介します。

虎杖悠仁の公式ソングのひとつめは、9mm Parabellum Bulletの「ハートに火をつけて」です。9mm Parabellum Bulletは日本のロックバンドで、2007年にメジャーデビューしました。この歌の歌詞は、自分の傷に気づかない相手に対し、孤独を燃やすように激しく愛し合おうという意味になっています。

また、2番では、固く結ばれながらも嘘がある2人でも、燃え尽きてしまえば不安もなくなってしまうと歌っています。本来の歌詞は恋人同士の関係を表したものになっていますが、この歌詞は虎杖悠仁と両面宿儺の関係だと考えられるでしょう。

虎杖悠仁の公式イメージソングふたつめは、口ロロの「いつかどこかで」です。口ロロは日本のポップユニットで、2007年にメジャーデビューしました。非常に独特な曲で、雑踏で多くの人の声を聞いているような歌です。頭の中で宿儺から話しかけられている、虎杖悠仁を表していると捉えることができます。

また、歌詞には時間や眠りに関する描写が多く、宿儺との「契闊」の約束を表しているようにも思えます。最後には「眠っちゃダメだ」という歌詞があり、虎杖が宿儺に抗っている様子も見てとれます。

伏黒恵の公式イメージソングひとつめは、宇宙人×ASA-CHANG＆巡礼×押見修造の「白日夢」です。この歌は、宇宙人とASA-CHANG＆巡礼が、『惡の華』の作者である押見修造とタッグを組んで作られた楽曲です。「偽善も偽悪も知りたくない」や「黒く塗りつぶす」といった歌詞が、伏黒恵のことを的確に表しています。この歌詞はドロドロとした三角関係を意味していますが、伏黒恵と津美紀の関係にも見えます。

伏黒恵の公式イメージソングふたつめは、Weezerの「Island In The Sun」です。Weezerはアメリカ出身のロックバンドで、パワー・ポップブームの火付け役でもあります。「Island In The Sun」は「白日夢」とはまた違った、明るい曲調の歌です。タイトルを日本語に直すと、「太陽の島」という意味になります。そのタイトル通り、恋人同士が太陽いっぱいの島で、バケーションを楽しんでいる様子が浮かんでくる歌です。

しかし、「island」には島という意味以外にも、「孤立したもの」という意味もあります。「逃げてしまおうよ」という歌詞も出てくることから、辛い現実に目を背けたくなる、伏黒恵の心の内を表しているのではないかと考えられます。

釘崎野薔薇の公式イメージソングひとつめは、サニーデイ・サービスの「青春狂走曲」です。サニーデイ・サービスは日本のロックバンドで、1994年にメジャーデビューしました。この曲の歌詞からは、遠くにいる相手を気にかけながら、毎日を過ごす人の姿が思い浮かんできます。釘崎野薔薇には、幼少期に憧れの存在だった沙織という女性がいます。釘崎野薔薇のこのイメージソングは、離れて暮らす沙織への気持ちを表したものではないかと想像できます。

釘崎野薔薇の公式イメージソングふたつめは、日食なつこの「あのデパート」です。日食なつこは日本のシンガーソングライターで、2009年から活動しています。このイメージソングは、都会のデパートに来て喜んでいた昔の自分を懐かしんで歌っている曲です。釘崎野薔薇は閉鎖的な田舎の出身で、都会に憧れを抱いていました。そんな釘崎野薔薇に、まさにぴったりの曲だといえるでしょう。

五条悟の公式イメージソングひとつめは、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの「未だ見ぬ明日に」です。ASIAN KUNG-FU GENERATIONは日本のロックバンドで、1996年に結成されました。このイメージソングは、「殻を打ち破って明日に向かおう」という意味の歌詞になっています。また、仲間と散り散りになる様子も描かれているため、学生時代の五条悟と夏油傑、家入硝子の3人の関係性を表した歌だと考えることもできます。

五条悟の公式イメージソングふたつめは、Avicilの「Shame On Me」です。Avicilはスウェーデン出身の音楽プロデューサーで、DJとしても活躍していました。このイメージソングはかなり激しい口調で、別れた相手のことを罵声する歌詞になっています。この歌詞は、自分を裏切った夏油傑への怒りを意味していると考えられます。また、「きみなしでは生きられない」という歌詞があるように、夏油傑への深い友情も感じられるイメージソングです。

作者の芥見下々さんは、主要キャラ以外のキャラにもイメージソングを設定しています。まさにぴったりな曲もあれば、何やら意味深な曲もあります。では、どのような曲がイメージソングとして選ばれているのか、メインキャラ以外のキャラについても紹介します。

七海建人の公式イメージソングひとつめは、ゆらゆら帝国の「ゆらゆら帝国で考え中」です。ゆらゆら帝国は日本のロックバンドで、1989年に結成されました。七海建人は見た目は冷静ですが、どこかクレイジーな部分もあります。このイメージソングの中にも、「クレイジーワールド」という歌詞が何回も出てきます。クールそうに見えて実は内面は激しい、七海建人をよく表した曲だといえるでしょう。

七海建人の公式イメージソングふたつめは、フジファブリックの「サボテンレコード」です。フジファブリックは日本のロックバンドで、2000年に結成されました。落ち着いた8ビートで始まりますが、サビで突然リズムが早まります。「何もかも捨てて恋人と逃避行をする」という意味に取れる歌詞ですが、聴き方によってはどのような意味にも捉えることができます。

七海建人のイメージソングとして聴くと、死ぬ間際に「なんでもない海辺に家を建てよう」と現実逃避をしていた彼の姿が思い浮かびます。「サボテンレコード」は、呪術師としての役割から逃げ、誰も知らないところへ生きたいという七海健人の思いを歌った曲だといえるでしょう。

伊地知潔高の公式イメージソングひとつめは、岡村靖幸さんの「どぉなっちゃってんだよ」です。岡村靖幸さんは日本のシンガーソングライターで、1986年にデビューしました。「どぉなっちゃってんだよ」は、いくら頑張ってもうまくいかない人のぼやきの歌です。伊地知潔高は呪術師のサポートをする役として、裏方でコツコツと頑張っています。しかし、五条悟の無茶振りなどに、日々苦労させられています。このイメージソングは、そんな苦労人の伊地知潔高をよく表した歌だといえるでしょう。

伊地知潔高の公式イメージソングふたつめは、槇原敬之の「SPY」です。槇原敬之は1990年にデビューしたシンガーソングライターで、日本でも広く知られているアーティストです。「SPY」は、町中で偶然彼女を見かけ、後をつけて浮気を知ってしまうという歌です。

このイメージソングに関しては、伊地知清隆が内通者を知ってしまう伏線ではないかと考察しているファンもいます。ただ、あくまでもこれは作者が考える「イメージソング」であるため、必ずしも伏線になっているとは言い切れません。なんとなく、ビクビクした様子が伊地知潔高らしいと考えることもできます。

夏油傑の公式イメージソングは、Two Door Cinema Clubの「Come Back Home」です。Two Door Cinema Clubは北アイルランド出身のバンドで、2007年に結成されました。「Come Back Home」は失恋ソングで、家を出ていった相手に対して、「帰ってきてくれ」とすがる意味の歌詞になっています。

この歌では、すでに自分の道を進んでいる相手に向かって、「家に帰ってこないか？」と説得する歌詞が出てきます。この歌詞からは、呪詛師として間違った道へ進んでいる夏油傑を、多くの人が引き戻そうとしている様子を思い浮かべることができます。

呪霊である両面宿儺にも、イメージソングがあります。両面宿儺の公式イメージソングひとつめは、Marilyn Mansonの「(s)AINT」です。Marilyn Mansonはアメリカ出身のロックバンドで、1989年にMarilyn Manson＆the Spooky Kidsの名前で結成されました。その後、1994年に現在のバンド名である、Marilyn Mansonに変更されました。

この歌に出てくる「お前の世界が今日終わってもかまわない」という歌詞は、まさに両面宿儺を表しているといえるでしょう。相手を貶しながら上から目線で語るような歌詞は、「呪いの王」といわれている両面宿儺にぴったりです。

両面宿儺の公式イメージソングふたつめは、Susumu Hirasawaの「Day Scanner」です。Susumu Hirasawaは日本のアーティストで、音楽プロデューサーや映像CGアーティストとして活躍しています。「Day Scanner」の歌詞は非常に独特で、人によっていろいろな意味に捉えられるでしょう。ただ、全体を通して神々しさを感じる歌詞で、人の手には到底及ばない、両面宿儺という巨大な存在をうまく表していると思われます。

『呪術廻戦』の作者は芥見下々さんで、このペンネームから性別は判断できません。ファンの間では作者の性別が話題になり、女性ではないかという噂もたっていました。しかし、作者の芥見下々さんがジャンプフェスタに出演した際、芥見下々さん自身が男だと発言していました。芥見下々さんは顔出しをNGとしているため箱の中に入って登場しましたが、声や手のラインなどは完全に男性だったようです。

『呪術廻戦』の作者の芥見下々さんは、本名や顔などは知られていませんが、出身地は岩手県であると公表しています。しかし、岩手県にいたのは小学5年生までで、そこからは宮城県の仙台市に移住したそうです。虎杖悠仁や乙骨憂太の出身地も宮城県ですが、これは作者が取材しやすいためだと芥見下々さん本人が語っています。

『呪術廻戦』の作者の芥見下々さんは、小学5年生から仙台市で暮らしています。そのため、出身高校は仙台市にある高校だと思われます。また、芥見下々さんは、ファンブックで中学高校ともに男子校に通っていたと明かしています。そこから考えると、出身高校は仙台三高か東北学院ではないかと推測できます。東北学院は中高一貫校で、現在では宮城県で唯一の男子校です。

仙台三高は現在では共学ですが、芥見下々さんが学生時代は男子校だったようです。そのため、芥見下々さんの出身高校は、仙台三高か東北学院のどちらかである可能性が高いです。大学については、出身校は明かされていないようです。ただ、ジャンプフェスタで「東堂葵は大学の先輩をモデルにしている」と発言していることから、大学に進学していたことは確かです。

『呪術廻戦』のイメージソングに関しては、センスが好きだというコメントがありました。イメージソングは作者の芥見下々さんが個人的に選んだ曲ですが、そのどれもがセンスが良いと評判です。

五条悟と夏油傑のイメージソングを聴いていると、すれ違ってしまった2人の姿が頭に浮かんできます。そのため、2人のイメージソングを聴くと、辛くなってしまうという人も多いようです。しかし、曲を聴くだけで感情移入できるのは、それだけ芥見下々さんの選曲が素晴らしいという証拠でもあるでしょう。

『呪術廻戦』のイメージソングを歌っている歌手の中には、あまり一般的に知られていない人たちもいます。そのため、イメージソングの一覧を見ても、ひとつも曲がわからなかったというコメントもありました。しかし、まったく知らない曲でも、聴いてみたらいい曲ばかりだったという人がほとんどでした。

『呪術廻戦』のイメージソングには、洋楽から邦楽までさまざまな種類の曲がありました。作者が選んだだけあって、どの曲も『呪術廻戦』のキャラにぴったりとハマっていました。これらのイメージソングを聞けば、『呪術廻戦』の世界がさらに広がること間違いなしです。イメージソングの存在を知らなかった人は、ぜひ一度『呪術廻戦』のイメージソングを聴いてみてください。