【ゴールデンカムイ】海賊房太郎の正体やモデルを解説!最期の死亡シーンも
『ゴールデンカムイ』の海賊房太郎は刺青囚人の1人として登場し、特徴的な能力やキャラクター性から登場人物や読者の印象に残っています。『ゴールデンカムイ』の海賊房太郎について作中で明かされた正体や実在するモデル、過去や能力などをまとました。
目次
【ゴールデンカムイ】海賊房太郎とは?
『ゴールデンカムイ』の海賊房太郎は、単行本23巻からと遅めに登場したキャラですが、作中では重要な立ち回りの人物で、具体的な正体が明かされる前から名前だけ出ていました。そんな『ゴールデンカムイ』の海賊房太郎についてプロフィールを紹介します。
海賊房太郎のプロフィール
『ゴールデンカムイ』の海賊房太郎(かいぞくぼうたろう)は、本名を大沢房太郎(おおさわふさたろう)といい、北海道旭川近郊の出身で、8月13日生まれの男性です。幼少期から川付近で木材を運搬する人夫として働いていましたが、自身が持つ能力を悪用して、水中に人を引きずり込んで物を奪う強盗殺人をしていました。「監獄の海賊」や海賊房太郎の異名はこの行動から付けられています。
ゴールデンカムイの概要
野田サトルの『ゴールデンカムイ』は2014年に『週刊ヤングジャンプ』で連載が開始され、2022年4月に完結した漫画です。単行本はヤングジャンプ・コミックスとして全31巻が刊行されています。冒険や歴史、狩猟やサバイバルなど様々な要素が入った作品で、その中には明治末期の北海道を舞台にしていることから当時のアイヌ文化に関わる要素も描かれます。程よいギャグとキャラの魅力から人気を集めました。
ゴールデンカムイのあらすじ
杉元佐一は日露戦争から生還した元陸軍兵で、北海道でアイヌが埋めた金塊の話を聞いたことから、アイヌの少女・アシㇼパと共に金塊のヒントとなる刺青囚人を探していくことになります。その中、刺青囚人の1人である白石由竹との出会ったり、同じく金塊を狙う第七師団の鶴見中尉や元新選組副長かつ刺青囚人の土方歳三と時に敵対し、時に協力したりしていきます。
【ゴールデンカムイ】海賊房太郎の正体やモデル・最期
『ゴールデンカムイ』の海賊房太郎は、杉元佐一達と出会う前から独自に行動を起こしており、物語の終盤で接触したことから、敵対したり、共に行動したりしています。そんな『ゴールデンカムイ』の海賊房太郎の正体やモデルとなった実在の人物、最期のシーンを紹介します。
海賊房太郎の正体は網走監獄の刺青囚人
『ゴールデンカムイ』の海賊房太郎の正体は、網走監獄から脱獄した刺青囚人の1人であり、過去に監獄内にいた白石由竹や牛山辰馬は、面識がありました。初登場した時点ではいずれに陣営にも属しておらず、独自に刺青囚人と金塊の行方を追っていました。
海賊房太郎の実在モデル
『ゴールデンカムイ』の海賊房太郎のモデルは、明治時代に樺戸集治監に収監されていた大沢房次郎です。大柄な男で、強盗の罪で15年の刑期となりますが、服役中に伐採されて下流から流れて来た木を運搬する水揚げ作業に従事した際、他の囚人達を指示して取り仕切る能力が見出されます。それにやりがいを感じて改心したことで模範囚となり、一度網走監獄に移動後、釈放されています。
モデルにした海賊房太郎は、元々水揚げとして働いていてから犯罪に手を染めていることから、過去の順序が逆になっており、網走監獄でも釈放ではなく脱獄しています。しかし、モデル元も持っていたと言われる潜水能力やカリスマ性などは作中でも描写されています。
海賊房太郎の性格
『ゴールデンカムイ』の海賊房太郎はやや尊大なところはありつつも、気さくな性格であり、身内に対する情の厚さを持っています。そのような部分がカリスマ性にも繋がっていて、「家臣」と呼ぶ部下から慕われるような存在です。しかし、海賊の異名通り、目的のためなら容赦なく盗みや殺しを行っており、冷静で理知的な一面もあります。
海賊房太郎の能力
『ゴールデンカムイ』の海賊房太郎は正確な数値は出されていませんが、杉元佐一よりも長身であり、足の大きさが36cmと非常に大柄な男です。そして、手の指の間には水かきのような状態になっていることから、泳ぐ能力が非常に優れています。さらに無呼吸のまま水深200メートルに30分以上潜っていられる肺活量もあり、これらの能力を活かして海賊行為を行っていました。
モデルとなった大沢房次郎も水揚げの仕事で、水中を自在に移動して、潜水能力の高さは名人級と言われていました。そのことからモデルも「海賊房次郎」の異名で呼ばれていましたが、海賊房太郎ほどの潜水能力を持っていたかは不明です。
海賊房太郎の過去
『ゴールデンカムイ』の海賊房太郎には14人の家族がいましたが、幼少期に自分以外は疱瘡で亡くしてしまった過去があります。当時の疱瘡は最適な治療法がなく、他の家族が全員患ったことから生き残った海賊房太郎は周りから虐げられながら生きてきました。
海賊房太郎の公言していた目的
『ゴールデンカムイ』の海賊房太郎が金塊を狙う目的は、自らが王様となって国を創り、自分と家族を死後も語り継がれるような存在にすることでした。上記の過去の経験を経た上での夢であり、莫大なアイヌ金塊の存在を知ってからは目的達成のために行動を始めます。
海賊房太郎の最期や死亡シーン
『ゴールデンカムイ』の海賊房太郎は、杉元一派と敵対する形で対面し、自分だけが持つ情報があったことから暫くは手を組んでいました。しかし、札幌麦酒工場において杉元佐一を裏切って、出し抜こうとしますが、第七師団の乱戦が続く中で、撤退を余儀なくされます。それでも怒った杉元佐一からは逃れられず、戦闘では降参し、白石由竹が仲裁したことで、アシㇼパを取り戻すまでもう一度協力することになります。
そんな中、麦酒の宣伝車を発見した3人はアシㇼパを乗せた車を追いますが、第七師団側が気付いて、宣伝車に向かって発砲します。その過程で鶴見中尉が放った弾丸が海賊房太郎を貫き、続けて菊田特務曹長が白石由竹を撃とうしますが、海賊房太郎はそれを庇います。海賊房太郎は最期の言葉を白石由竹に伝えながら息を引き取りました。
【ゴールデンカムイ】海賊房太郎と他キャラの関係
『ゴールデンカムイ』の海賊房太郎は、登場から短い期間で最期を迎えましたが、その中でも様々なキャラとの関係性が描かれており、主要な3人にとって心に残る人物となっています。そんな『ゴールデンカムイ』の海賊房太郎と他キャラの関係について紹介します。
海賊房太郎と杉元佐一の関係
『ゴールデンカムイ』の杉元佐一との関係は、強力と裏切りを繰り返していたため、最終的な海賊房太郎に対する信頼度は低くなっていた可能性があります。しかし、海賊房太郎の過去を聞いた際には、同じく病気で家族を失って故郷を去るしかなかった自分を思い出し、同情ではないにしろ、思うところがあるような表情を浮かべています。
海賊房太郎と白石由竹の関係
『ゴールデンカムイ』の白石由竹との関係は、網走監獄でもよく話した仲であり、一時は同じ独房にいました。そのことから輸送船で再会した時から親しげに接しており、行動を共にした時も仲良さげな姿を見せています。そんな中、海賊房太郎は一度裏切ってしまいますが、網走監獄で彼の人となりを知っていた白石由竹は、杉元佐一との間を仲裁しています。そして、最期には夢を引き継ぐ役割も果たしました。
海賊房太郎とアシㇼパの関係
『ゴールデンカムイ』のアシㇼパとの関係は、杉元一派に同行する過程でよく話していました。当初はのっぺら坊の娘とは知らず、杉元佐一との関係性をからかうようで真剣にアドバイスをしていましたが、札幌麦酒工場ではアシㇼパの心を揺さぶるような言葉をかけています。その後は杉元佐一と白石由竹と共に助けに向かう立場に変わりますが、再び会うことはなく最期を迎えます。
海賊房太郎と権堂公二郎の関係
『ゴールデンカムイ』の権堂公二郎との関係は、子分の中でも側近として情報伝達の役割を任せていました。しかし、輸送船を襲った際に、自分と杉元佐一の戦闘に巻き込まれる形で川に落ち、船の車輪に巻き込まれて死亡しました。その最期を見た海賊房太郎は激しく動揺しています。
海賊房太郎と上エ地圭二の関係
『ゴールデンカムイ』の上エ地圭二との関係は、網走監獄に収容されていた際に、騙された相手でした。海賊房太郎は上エ地圭二から自分の叔母を名乗る人物が面会に来ていると1年間かけて言い続け、海賊房太郎は徐々に信じ始めてしまいます。しかし、牛山辰馬と同じ房に入れられた際、牛山辰馬の発言から真っ赤な嘘であると知り、激昂した海賊房太郎は上エ地圭二を半殺しにしました。
海賊房太郎と松田平太の関係
『ゴールデンカムイ』も松田平太との関係は、支笏湖にある砂金のサンプルを取るために協力した仲でした。その際、砂金の産地について松田平太から聞かされたことで、海賊房太郎は輸送前の金塊が隠されていた場所を割り出すことに成功します。
海賊房太郎と野沢仁平治の関係
『ゴールデンカムイ』の野沢仁平治は、海賊房太郎と直接会っているわけではありませんが、郵便配達員として持っていた銃を適当に発砲し、それに合わせてヴァシリが海賊房太郎の家臣を撃ったため、野沢仁平治のせいだと海賊房太郎は怒っていました。野沢仁平治本人はアシㇼパによって川へ落とされたことで殺されずに済みますが、その過程で海賊房太郎は杉元佐一が自分を狙っていることに気付いてしまいます。
海賊房太郎とヴァシリの関係
『ゴールデンカムイ』のヴァシリは、上記の野沢仁平治の発砲に合わせて海賊房太郎の家臣達を射殺した張本人ですが、海賊房太郎が杉元一派に同行した際もそのことには言及されず、特に絡みもないまま終わっています。
海賊房太郎と若山輝一郎の関係
『ゴールデンカムイ』の若山輝一郎とは、作中の1年前に出会っており、その時には刺青を集めようとしていました。しかし、若山輝一郎は上エ地圭二が刺青を上書きしたことを把握していたので、海賊房太郎に刺青を集める意味がないと教えます。その際、海賊房太郎は捕らえられていながらも何もせずに解放されたため、若山輝一郎の言葉を信じています。
海賊房太郎と牛山辰馬の関係
『ゴールデンカムイ』の牛山辰馬とは、網走監獄にいた時に同じ房に入っており、脱獄後も杉元一派の同行中に再会して、一度は手合わせしています。しかし、アシㇼパが仲裁したことで土方一派と協力することになり、その後は宴会の席で牛山辰馬が金塊の分け前を手に入れた際に何をするか聞くなど、親しげに話しています。
【ゴールデンカムイ】海賊房太郎の名言
『ゴールデンカムイ』の海賊房太郎は正体が明かされてから最期を迎えるまでの間に印象的な言葉を残しており、それが作中の名言と言われることがあります。そんな『ゴールデンカムイ』の海賊房太郎の名言を紹介します。
海賊房太郎の名言①「俺のことを憶えてて…」
俺のことを憶えてて語ってくれる人がいたら幸せだなっ
出典: renote.net
『ゴールデンカムイ』の海賊房太郎の名言その1は「俺のことを憶えてて…」から始まるセリフです。札幌麦酒工場に乗り込む前に言った言葉で、過去の出来事を振り返りながら王様として国を創りたい本当の理由を話しています。海賊房太郎というキャラの原動力となる部分であり、過去の寂しさを感じさせるセリフです。
海賊房太郎の名言②「帰る故郷が…」
帰る故郷が無いなら作ったらいい
出典: renote.net
『ゴールデンカムイ』の海賊房太郎の名言その2は「帰る故郷が…」から始まるセリフです。網走監獄で白石由竹と二瓶鉄造に対して言った言葉であり、自らの夢である国を創る理由の1つとして話しています。無いものは諦めるのではなく、創るという考え方は海賊房太郎のカリスマ性や行動力を感じさせるセリフです。
海賊房太郎の名言③「お前らが今この世に…」
お前らが今この世に存在しているのは海賊房太郎こと大沢房太郎のおかげだってな
出典: renote.net
『ゴールデンカムイ』の海賊房太郎の名言その3は「お前らが今この世に…」から始まるセリフです。白石由竹を庇って最期の瞬間を迎える際に言った言葉の1つで、海賊房太郎が言い続けてきた夢の1つを白石由竹に託しました。その後、白石由竹は最終回で本当に国を創ったと思われる描写があり、このセリフの深みがさらに増しています。
【ゴールデンカムイ】海賊房太郎の声優
『ゴールデンカムイ』のアニメ4期では海賊房太郎が登場予定であり、声優についても決定しています。そんなアニメにおける海賊房太郎の声優について紹介します。
海賊房太郎の声優は「関智一」
アニメ『ゴールデンカムイ』で海賊房太郎を演じるのは関智一さんです。2023年2月時点だとまだアニメ内に登場していませんが、様々な役柄を演じてきた関智一さんが担当することは、多くのファンが期待を寄せています。
関智一のプロフィール
関智一さんは東京都出身で、1972年9月8日生まれの声優・俳優・歌手です。幼少期からタレントのものまねをしており、小学校の時に舞台や映画を多く見ていた影響から役者になりたい意識がありました。その後、特徴的な声が声優に向いていると友人から言われたことで、同じく夢だった漫画家も同時に目指していきます。結果として1991年にアニメデビューを果たし、以降は舞台や音楽活動、漫画原作者などマルチな活躍を見せます。
関智一の主な出演作品
関智一さんの主な出演作品としては、『機動武闘伝Gガンダム』のドモン・カッシュ、『カードキャプターさくら』の木之本桃矢、『機動戦士ガンダムSEED』のイザーク・ジュール、『ふたりはプリキュア』のメップル、『ドラえもん』の骨川スネ夫、『ONE PIECE』のロブ・ルッチ、『Fate/stay night』のギルガメッシュ、『TEINS;GATE』の橋田至、『PSYCHO-PASS サイコパス』の狡噛慎也などがあります。
【ゴールデンカムイ】海賊房太郎に対する世間での評判や人気
ここでは『ゴールデンカムイ』の海賊房太郎について世間での評判や人気を紹介します。正体がわかってからも裏切ってしまうなど、一筋縄ではいかないキャラですが、それ以上に魅力が詰まっており、死亡した時には様々な意見が出ていました。
『ゴールデンカムイ』の海賊房太郎について、かっこいいという意見が多数見られました。正体がわかるまでは海賊という名前から物騒な人物が想像されていましたが、それ以上にカリスマ性やかっこよさを感じるキャラになっており、正体を知ってから好きになった人は多いようです。
『ゴールデンカムイ』の海賊房太郎の最期について、悲しく思う感想が多数出ていました。登場してから杉元一派に同行したことで、そう簡単に死亡するキャラと思われておらず、突然の死亡に驚いた人は多かったようです。また、裏切りもあったものの、最期は他人を庇って死亡する姿は、海賊房太郎らしいと感じる声もありました。
『ゴールデンカムイ』の海賊房太郎の夢について、後に白石由竹が叶えたことに感慨深さを覚える声が出ていました。『ゴールデンカムイ』のキャラが死亡することは珍しくなく、海賊房太郎が最期に語ったことも単なる死亡シーンと思っていたところに、白石由竹がちゃんと覚えていたことは、2人の友情や絆のような何かを感じさせるものだったようです。
【ゴールデンカムイ】海賊房太郎は壮絶な過去のある刺青囚人だった
『ゴールデンカムイ』の海賊房太郎の正体は、刺青囚人の1人であり、泳ぐ能力や潜水能力を兼ね備えた人物でした。病で他の家族を失いながら迫害された過去があり、そのことから自分や家族が忘れられないように自分が王様となって国を創ろうとしますが、最期は白石由竹を庇って死亡しました。そんな『ゴールデンカムイ』の海賊房太郎の正体が明かされるところから死亡までを原作漫画でチェックしてみてください。
この記事のライター
十文字猛
この記事へコメントしてみる
コメントは運営が確認後、承認されると掲載されます。