【ゴールデンカムイ】ホロケウオシコニは鍵を握る暗号！アシㇼパにしか解けない？

ゴールデンカムイは登場人物たちがアイヌ秘蔵の金塊を求め、刺青人皮を集めてその居場所を突き止める金塊争奪戦が描かれており、ホロケウオシコニは物語の後半になってその謎が解き明かされました。ここではゴールデンカムイの作品概要やあらすじをまとめていき、ホロケウオシコニに繋がる発端について紹介してます。

ゴールデンカムイを手掛けた作者は野田サトル先生です。北海道北広島市の生まれであり、2003年に描いた読み切り漫画『恭子さんの凶という今日』にて漫画家デビューを果たしました。『ゴールデンカムイ』を連載するまでに『ゴーリーは前しか向かない』や『スピナマラダ！』などを制作しており、本人の意向からあまりメディア露出をしない人として知られています。

ゴールデンカムイは野田サトルによって週刊ヤングジャンプに連載されていた漫画作品です。登場人物たちが金塊を取り合うサバイバルバトル作品として2014年～2022年にかけて連載され、個性が強いキャラクターやアイヌ文化を取り入れた世界観、綿密なグルメ描写などが話題を呼び人気を集めました。2022年9月時点でコミックス累計発行部数は2300万部を記録しています。

日露戦争から生還した杉元佐一は幼馴染の梅子が患った眼病の治療費を稼ぐため、北海道に渡り砂金を採る生活をしていました。ある日、北海道にアイヌ秘蔵の金塊があると聞いた杉元はその在り処を示す刺青人皮の捜索を始め、途中ヒグマに襲われてしまったところをアイヌの少女・アシㇼパに救われます。2人は共通の目的を持っていたことから共に行動するようになり、他に金塊を狙う組織と熾烈な争奪戦を繰り広げていくことになります。

ここからはゴールデンカムイにおけるホロケウオシコニの概要をまとめていきます。ホロケウオシコニはゴールデンカムイの中でも大きな鍵を握る暗号であり、物語の最終到達地点を指し示す重要なものとして描かれました。ホロケウオシコニが作中に出てきたきっかけやそれをめぐる詳細なエピソードをここで紹介していきます。

ホロケウオシコニはアシㇼパの母が父ウイルクにつけたアイヌの名前です。ウイルクとはポーランド語で『狼』の意味を持っており、アシㇼパの母はアイヌ語で『狼に追いつく』の意味を持つホロケウオシコニを彼に授けました。ウイルク自身が元々狼に強い憧れを持っていたこともあり、お似合いの名前をつけたと言えるでしょう。

ホロケウオシコニは刺青人皮を繋ぎ合わせることで解き明かされるとされていましたが、実際にその暗号を生み出したウイルクはアシㇼパにしか解けないように制作していたことが明らかにされています。ウイルクはアシㇼパ以外の人間が金塊を手に入れることを避けるため、脱獄囚24人に刺青人皮を彫り込み容易に入手できないように仕向けていたのです。

ウイルクを知る人物としてソフィア・ゴールデンハンドが登場すると、彼女はアシㇼパと会合を果たします。そこでソフィアはアシㇼパに対してウイルクが即断即決の人柄だったこと、幼少期の頃から狼に憧れを抱いていたこと、屍から皮をはぎ取って走り回っていたことなどを話しました。その会話からアシㇼパはウイルクと一緒にいた記憶を蘇らせ、その中でホロケウオシコニという言葉を聞いていたことを思い出しました。

ここからはゴールデンカムイにおけるホロケウオシコニの意味や解読する方法についてまとめていきます。ホロケウオシコニを解読する方法はゴールデンカムイ作中でも最後の勝者となる条件として存在し、その謎を誰が解き明かすかという描写で読者の期待を煽りました。実際に本編で描かれた解読する方法と金塊が隠されていた場所について紹介していきます。

ホロケウオシコニはアイヌに実在した言葉でありその意味は『狼に追いつく』です。ウイルクのその名を知っている人物はウイルクの妻と娘のアシㇼパだけであり、ウイルクはアシㇼパに金塊を見つけさせるために敢えてホロケウオシコニという暗号を生み出しました。アシㇼパは家族を失ったショックでその記憶を失っていましたが、ソフィアの話によってそれを見事に思い出しました。

刺青人皮には多くの漢字が記されており、それらは金塊の手掛かりに繋がる本物の漢字とダミーであるおとりの漢字に分けられていました。本物の漢字を見つけるために必要になったのがホロケウオシコニであり、音読みでホロケウオシコニを表す漢字を探してみると1枚の刺青に4文字以上入っており、各人の刺青人皮を重ねることによって文字の間隔が合うものが見つかりました。

アシㇼパが海賊房太朗から金塊を受け取った時、金塊にどの線にも交わらない1本の線を表す紋様があり、その線は刺青人皮にも全く同じものが引かれていました。そして、ホロケウオシコニの暗号と刺青の無数にある線の中でどの線にも交わらず、かつ線を突っ切っているものが各刺青に1本ずつあったのが見つかると、それらを繋ぎ合わせた時大きな星のマークが浮かび上がりました。この形は五稜郭を上から見た時の形と重なっておりそこが金塊のある場所と推測がつきます。

ここからはゴールデンカムイにおけるのっぺらぼうの正体や刺青についてまとめていきます。のっぺらぼうは本編の序盤でその名が描かれ、金塊を移送中に他の仲間を殺害してそれを奪い、どこかに隠したと説明されていました。顔面や頭部全体の皮膚を削ぎ落したような見た目をしていることから名付けられていたのっぺらぼうでしたが、彼の正体にはアシㇼパと密接な関係が隠されていました。

のっぺらぼうの正体はアシㇼパの父であるウイルクです。元々ウイルクは死亡しているとされていましたが、彼は殺し合ったアイヌの仲間の死体から皮を剥いで入れ替えることで死を偽装しました。かつて金塊を移送ちゅうに仲間を殺して強奪したのも別の人物の仕業でしたが、その真実を杉元に話そうとした時に頭を狙撃され死亡してしまいます。

ウイルクは金塊をアシㇼパに託すため死刑囚となった脱獄囚24人に暗号となる刺青を彫り込みました。これにより脱獄囚を捕まえるだけでも難しくなり、その上刺青人皮の暗号を解読しなければ金塊が手に入らないよう仕向けたわけですが、わざわざそうした理由は他に金塊を狙う第三勢力を牽制するため、仲間のアイヌたちに疑心を植え付け殺し合いをさせた人物の警戒網を抜けるためでした。

土方の刺青には『神』という漢字が彫られていましたが、この文字が五稜郭の兵糧庫のある場所と重なっており実際に五稜郭へ行ってそこを掘ってみると土地の権利書が隠されていました。ウイルクは金塊の半分を使って北海道の土地の権利を購入していたことがそこから判明し、北海道を独立国にするため、アイヌの未来を思った上での行動をしていました。

残り半分の金塊の在り処を示していたのは門倉の刺青でした。門倉の身体には『馬』の字が彫られており、暗号解読時は必要ないと言われていました。しかし、門倉が兵糧庫に舞い込んでくると土方は五稜郭にある馬用の井戸を思い出し、そこに隠されていた金塊を掘り当てました。

これまでホロケウオシコニの概要や解読する方法などを紹介しましたが、実際に本編にてその暗号に悩み解き明かされた瞬間をリアルタイムで追っていたゴールデンカムイファンからは様々な反響が寄せられています。ここではホロケウオシコニに対する世間での評判や人気について、実際に寄せられているコメントを参照しながらまとめていきます。

多くの読者はホロケウオシコニが暗号を解く鍵であること、狼に追いつくという意味を持つことに印象を受けているようでした。暗号が解き明かされた瞬間はまさかの解読方法に驚くコメントが多く寄せられ、それに含まれている意味を考えて面白いと語る意見もありました。

ホロケウオシコニにまつわるエピソードはどれも辻褄があっており、伏線の張り方や細かい描写まで作者がこだわっていることに感心する声も寄せられていました。物語の最終地点にアイヌ語を取り入れているところにもゴールデンカムイらしさを感じられることでしょう。

ホロケウオシコニという単語を普段使いしている人もいるようで、それだけホロケウオシコニの人気が高いそうです。本作を通じてアイヌ語やアイヌ文化を知ったという人は多く、ゴールデンカムイは歴史ロマンとしても魅力的な作品と言えるでしょう。

ホロケウオシコニは繋ぎ合わせた刺青人皮から暗号を読み解くためのヒントであり、アシㇼパを金塊へ導く重要な鍵でした。ウイルクが狼に憧れていたというエピソードも大事な伏線で、すべてが繋がったことに驚いたり、物語の最後に親子の愛を感じさせる描写に感動した読者も多くいたことでしょう。