【ゴールデンカムイ】インカラマッの正体を徹底考察！谷垣との関係も

インカラマッは、ゴールデンカムイに登場する女性です。杉元や達の北海道をめぐる金塊探しの旅に途中から加わりました。ゴールデンカムイの中では数少アシㇼパない女性の美人キャラクターです。苫小牧のアイヌの村で杉元やアシㇼパ達と出会います。彼女が杉元やアシㇼパになぜ近づいてきたのか、その正体と目的は謎に包まれていました。

インカラマッは各地をさすらうアイヌの女性占い師です。インカラマッは、アイヌ語で「見る女」という意味を持ち、アシㇼパの年齢のころには占い師をして各地を放浪していたそうです。細身ではありますが、豊満な胸を持ちスタイルがよく、つり目と怪しげな雰囲気を漂わせている点も印象的です。顔に傷を持つ男性が好みのタイプとゴールデンカムイの作中、自ら語っています。

アシㇼパを心配するアシㇼパの祖母フチのため、谷垣とアイヌの子供・チカパシとともに杉元とアシㇼパの後を追い、ゴールデンカムイの北海道をめぐる冒険の旅に加わりました。しかし、アシㇼパからは怪しまれており、占いを信じないアシㇼパからは、「イカッカㇻ・チロンヌㇷ゚（誑かすキツネ）」と言われてしまいます。

ゴールデンカムイは野田サトル作の大人気漫画です。週刊ヤングジャンプに2014年38号から2022年22・23号まで連載されていました。物語は明治時代の北海道と樺太を舞台に、盗まれたアイヌ金塊をめぐる冒険とバトルが描かれています。2018年4月にはアニメ化され、2022年10月からゴールデンカムイアニメ4期が放送開始されています。

日露戦争後帰還した元陸軍兵の杉元佐一は北海道で砂金採りをしていました。この時にのっぺらぼうといわれる人物がアイヌの仲間を殺し金塊を盗み、北海道のどこかにアイヌの金塊を隠しているという話を耳にします。杉元は、のっぺらぼうに父を殺されたアイヌの少女・アシㇼパに出会い2人は金塊探しの旅に出ます。砂金採取の目的である幼馴染・梅子の眼病治費捻出、父の復讐のため、2人の利害は一致しました。

インカラマッがゴールデンカムイに登場したのは、アイヌのコタンからでした。その後、彼女は杉元とアシㇼパ達の旅に同行しますが、彼女の正体と目的はよくわかりません。ここではゴールデンカムイのミステリアスな占い師・インカラマッの正体と目的について解説します。

インカラマッは、シラッキカムイ（キツネの頭骨）を使っての占いを行い、他にも千里眼（ウエインカラ）と千里感の能力も持っています。シラッキカムイは白狐の頭骨を頭に乗せて下に落とし、その落ち具合で物事の良し悪しを見る占いです。ゴールデンカムイの作中、インカラマッは白石に苫小牧の競馬場に連れていかれ、どの馬が勝つか占いをしましたが、次々と占いを的中させました。千里眼で人の居場所や知らない人の名を当てる場面も描かれています。

インカラマッが杉元とアシㇼパ一行に合流し、旅に同行した目的は3つあります。1つ目の目的はウイルクの死の真相を知るためでした。インカラマッとウイルクは古くからの知り合いで、金塊強奪事件で死んだとされるウイルクに起こったことを彼女は知りたかったからです。2つ目はアシㇼパを守るためです。ゴールデンカムイの作中、口では意地悪なことを言うインカラマッですが、ウイルクの子供・アシㇼパを守るため命をかけたり、鶴見中将に内通したりします。

3つ目の目的はインカラマッがアイヌの財産を守りたい、と考えていたからです。インカラマッはアイヌとして、アイヌの金塊を守りたいとも思い、ゴールデンカムイの冒険に加わりました。

インカラマッとウイルクは古くからの知り合いでした。子供のころから各地を放浪する占い師として生活していたインカラマッは、樺太から北海道の小樽に逃れてきたアシㇼパの父・ウイルクと出会います。2人は一緒に生活するようになり、インカラマッは言葉や食べ物、北海道アイヌのことや信仰について教えます。インカラマッは密かにウイルクに想いを寄せ、仲良く生活していましたが転機が訪れます。

ウイルクはアシㇼパの母・リラッテと結婚することになり、インカラマはウイルクから離れることを決めます。別れ際、ウイルクは母の形見の着物をインカラマッに贈りました。インカラマはこの着物を成人した今でも大切に身に着けています。

インカラマッは鶴見中尉と内通し、アシㇼパ達の情報を鶴見中将に流していました。しかし、ゴールデンカムイ作中で彼女自身が語っていたように、鶴見中将を利用していただけのようです。ウイルクの死の真相を調べているうちに鶴見中将に出会い、ウイルクの子供・アシㇼパを守れるのは鶴見中将率いる第7師団だと判断し、鶴見中将と繋がっていただけです。

インカラマッと谷垣の関係はゴールデンカムイファンの中でも、人気のパートです。ここではインカラマッと谷垣の出会いから情交、出産に至るまでを紹介します。

ゴールデンカムイでインカラマッと谷垣が最初に出会ったのは、谷垣が療養していた小樽のコタンです。インカラマッは当初、谷垣を利用しようとして彼に近づきます。これは、鶴見中将から谷垣を利用するようにすすめられたからです。アシㇼパの飼っているオオカミを仕留めようと猟に出たものの、逆に負傷した谷垣は、アイヌのコタンで療養していました。そこへインカラマッが訪れます。インカラマッは谷垣に「占いをしますよ」と声をかけますが谷垣に断られます。

そこでインカラマッは「妹さんをなくしたのではありませんか？」と話しかけました。さらにアシㇼパと旅をする杉元、白石、キロランケの3人の中に裏切り者がいる、アシㇼパが命に係わる危険にさらされていると告げます。このことを聞いたアシㇼパの祖母・フチは、心配で寝込んでしまいました。信頼を寄せるフチのために、谷垣はアシㇼパを連れ戻しに向かいます。インカラマッとアイヌの子供・チカパシも同行することになり、3人は旅に出ました。

インカラマッのことを谷垣は警戒しており、インカラマッも谷垣を利用しようと考えていました。しかし、一緒に旅をするうちに2人の距離は縮まっていきます。インカラマは谷垣に道中の危機を救われ、その誠実な性格に触れているうちに谷垣に想いを寄せていきます。

釧路でインカラマッと谷垣が一緒にいたところ、夫婦と間違われた2人はアイヌの漁師からラッコの肉をいただきます。そのとき、アイヌ語で必ずラッコは2人食べるようにと言い渡されました。「ラッコの煮える臭いは人を欲情させる」と漁師に言われたインカラマッは、頬を赤らめ「ハマナスを摘んでくる」と、どこかへ行ってしまいました。

ラッコ肉は、その後バッタの大量発生で小屋に逃げてきた杉元や白石をはじめとする旅の男性陣が食べてしまいました。ここからゴールデンカムイの伝説として語られるふんどし相撲大会になりましたが、その後です。小屋に一人残った谷垣のもとへインカラマッは静かにやってきます。そして彼女は「ラッコ肉のせいにしてもいいから」と谷垣に迫ります。他に言葉はいらず、2人は情交の夜を迎えました。

ゴールデンカムイの14巻に描かれる網走監獄襲撃の際、キロランケに刺され負傷したインカラマッは、その後鶴見中将の人質になってしまいました。谷垣はそんなインカラマッを連れて逃げます。鶴見中将にインカラマッの妊娠を聞かされた谷垣は、一緒に逃げる決心をしました。しかし、月島中将に追われ、さらに道中インカラマッが破水するという絶体絶命のピンチに陥りました。

危機的状況でしたが、家永や鯉登の助け借り、谷垣とインカラマッは小樽のコタンまでたどり着きます。そして、ここで2人は子供を授かりました。その後ゴールデンカムイでは2人が谷垣そっくりな子供、14男1女をもうけている場面を描いています。

アニメ版ゴールデンカムイのインカラマッの声優に対して「いい声」「妖艶な声が好き」「すてき」と高評価のゴールデンカムイファンが多いです。ここではそんなキャラクターの魅力を思う存分引き出していた、インカラマッを担当した声優を紹介します。

ゴールデンカムイでインカラマッ役を担当したのは声優の能登麻美子さんです。なめらかで柔らかな声は、ミステリアスな女占い師・インカラマッにぴったりはまりました。

石川県金沢市出身の能登麻美子さんは、中学高校時代から演劇部として活動しており、高校卒業後代々木アニメーション学院に進み、その後大沢事務所に所属しています。高校卒業後の進路は看護士を考えていましたが、高校3年生の時に鑑賞した舞台を見て、芝居の勉強をすることを決めたそうです。

能登麻美子さんは、ゴールデンカムイのインカラマッのほかにもアニメの主役やメインヒロインの声、存在感のあるバイプレイヤーなど、さまざまなキャラクターを担当しています。「地獄少女」では主役の閻魔あい、「君に届け」ではヒロインの黒沼爽子、「Re:ゼロから始める異世界生活」のエルザ・グランヒルテ、「犬夜叉」のりんなど、秀逸な演技を披露しています。

アニメ版ゴールデンカムイにインカラマッが登場した際、インカラマッの目的がよくわからない、というつぶやきが多数見られました。杉元は梅子の眼病治療費目当て、鶴見中将は北海道独立資金のため、土方は蝦夷共和国樹立の資金のため、など目的を持って動く登場人物の中、インカラマッの正体や目的はゴールデンカムイファンには伝わりにくかったようです。

インカラマッと谷垣2人の関係は見るものを一喜一憂させます。作中描かれる2人の恋の進展を楽しみにしていたゴールデンカムイファンは多いです。

インカラマッと谷垣がハッピーエンドを迎えたことを喜ぶ、ゴールデンカムイファンのツイートは多いです。こちらは、子供を授かり新しい生活を始めるインカラマッと谷垣を応援しているつぶやきです。

漫画やアニメに登場するキャラクターがもしも登場人物が友達だったら、恋人だったらなど、空想して楽しんでいる人もいるのではないでしょうか。ここではインカラマッがもしも〇〇だったら、どのような人物になるのか推定してみました。

インカラマッがもし母親ならと考えると、彼女はしたたかで強い母になる推定できます。インカラマッは谷垣との関係を見ると一途で律儀な女性ですが、頭が切れ、強さも持っています。キロランケに刺された際には証拠の小刀を離さず、金塊探しのキーパーソンになるアシㇼパは殺されないだろうと推測し、目的のためには鶴見中将とも内通しました。彼女は谷垣には一途ですが、目的のためには冷徹になれます。

インカラマが彼女だった場合は、すこし怖い彼女になるかもしれません。インカラマッは各地を放浪する占い師として自立しており、ゴールデンカムイ作中の彼女は芯の強さを持っています。ケンカして彼女が起こると怖いかもしれません。

インカラマッが友達だった場合を考えてみると、頼りになるものの彼女に振り回されることも多くなる、そのような関係になるのではないでしょうか。インカラマッは目的のために1人で動き、スパイをすることも厭いません。何かことが起こった場合にも1人で動こうとして、何も相談してもらえないかもしれません。放浪する占い師なので、急に連絡が取れなくなるといったこともあるのではないでしょうか。

本記事ではインカラマッの正体と谷垣との関係を解説しました。ゴールデンカムイ登場当初、インカラマッは怪しさを漂わせていましたが、実際は純粋で素敵な1人の女性でした。インカラマッと谷垣との関係は見るものをにやにや、はらはら、ほっこりさせ、ゴールデンカムイの物語をさらに魅力的なものにしてくれました。