【ゴールデンカムイ】杉元佐一のモデルは実在する?プロフィールも紹介
『ゴールデンカムイ』の主人公で人気の高いキャラでもある杉元佐一にはモデルになった実在の人物が存在しており、一部の逸話や特徴はそこから取られています。そんな『ゴールデンカムイ』の杉元佐一のモデルについて、実在の人物と一致している部分や逸話などをまとめました。
目次
杉元佐一はかっこいい主人公
『ゴールデンカムイ』の主人公・杉元佐一は、作中で圧倒的な強さを発揮して、人気の高いキャラですが、そんな彼には実在のモデルがいます。そのモデルについて見てく前に、まずは杉元佐一のキャラプロフィールを見ていきましょう。
杉元佐一のプロフィール
『ゴールデンカムイ』の杉元佐一は神奈川県出身で、日露戦争に参加した元陸軍の軍人です。作中で登場した時点では20代前半で、整った顔立ちをしていますが、顔を含めた全身には戦時中に負った多数の傷跡があります。しかし、そのような負傷をする中でも必ず生き残り、鬼神の如く相手を倒す姿から「不死身の杉元」の異名で呼ばれていました。
ゴールデンカムイの概要
野田サトルの『ゴールデンカムイ』は、2014年8月から2022年4月にかけて『週刊ヤングジャンプ』で連載されたサバイバルバトル漫画です。日露戦争を経た日本の北海道を舞台に、アイヌが埋めたとされる金塊を巡って主人公達の冒険や戦いが描かれていきます。作中ではアイヌの狩猟や食文化について監修を受けながら描写されており、大胆なギャグ描写やキャラのシリアスな過去など様々な魅力があることから人気を得ていきました。
ゴールデンカムイのあらすじ
北海道にやって来た杉元佐一は、刺青の脱獄囚との出会いからこの地のどこかにアイヌが埋めた金塊があることを知ります。そして、その件に関わった父親が殺されたというアイヌの少女・アシㇼパと協力関係を結ぶことで、北海道全土で金塊のヒントとなる刺青の脱獄囚を探しながら旅を始めます。同じ頃、金塊を目的として軍から離反した鶴見中尉や元新選組の土方歳三も動き出し始めていました。
杉元佐一のモデルは実在する?
『ゴールデンカムイ』には、土方歳三のような事実にもいた実在の人物や実在の人物をモデルにしたキャラが登場しています。その中で人気キャラの主人公・杉元佐一は、名前と活躍でそれぞれ違う人物をモデルにしています。そんな杉元佐一の実在のモデルについて見ていきましょう。
杉元佐一の名前のモデルは作者の曽祖父
『ゴールデンカムイ』の杉元佐一の名前は、作者の野田サトルの曾祖父にあたる杉本佐一がモデルになっています。作中の杉元佐一と同様に第七師団の歩兵として日露戦争に参加しており、203高地で戦った経歴があります。作者はそんな祖父の話を書きたいというところから『ゴールデンカムイ』を作り始め、担当編集者から北海道を舞台にした狩猟漫画を提案されたことで、日露戦争帰りの若者を主人公にしました。
杉元佐一のモデルは船坂弘といわれる理由
『ゴールデンカムイ』の杉元佐一の名前や一部の経歴は作者の曾祖父がモデルですが、作中で描かれる杉元佐一の活躍については、こちらも実在した人物である船坂弘がモデルではないかと言われています。船坂弘は1920年生まれ、2006年に死去した男性で、杉元佐一と同様に日本陸軍の所属でした。そして、陸軍に入隊してからの活躍や逸話などが、杉元佐一と一致する部分があります。
理由①「不死身の分隊長」というあだ名
船坂弘は分隊長となった戦時中に致命傷レベルの傷を負いながらも相手を倒した上で生きて帰っており、その姿を見た部隊員から「不死身の分隊長」と称する声が上がっていました。杉元佐一は隊長ではなかったものの、作中で同じような描写をされており、「不死身の杉元」という異名も一致しています。
理由②身体的特徴
船坂弘が「不死身の分隊長」と言われた理由について、船坂弘自身は生まれつき傷が治りやすい体質だったと言っており、実際に致命傷レベルの傷も数日で回復していました。杉元佐一も作中で回復力に驚かれるようなシーンが描かれているので、身体的特徴についても一致しています。
理由③首を撃たれても復活する
船坂弘は米軍との戦いの中で左頸部を撃たれたことで倒れてしまい、米軍の医師からも死亡したものと判断されます。しかし、その傷を負っても生き残っており、再び動き出したことに驚かれています。杉元佐一も過去回想で首に銃弾を受けながらも生き残っており、その他にも作中で死亡したものと思われた部分が一致しています。
杉元佐一のモデルといわれる船坂弘の人物像
『ゴールデンカムイ』の杉元佐一のモデルと言われる船坂弘には、本当に漫画の主人公キャラのようなエピソードが多数残っており、戦後では現代に大きな影響を与える人物になっています。そんな船坂弘のエピソードについて見ていきましょう。
船坂弘の戦争に行く前のエピソード
船坂弘は陸軍に入隊した当初から国境警備隊員として活躍しており、その頃から剣道と銃剣術の有段者でした。それに加えて小銃手としても才能を発揮しており、戦争前の時点で射撃での賞状を30回も受けていました。
船坂弘の戦争でのエピソード
船坂弘は第二次世界大戦のアンガウルの戦いにおいて、多数の逸話を残しています。日本の戦況が不利になる中、船坂弘は攻撃から左大腿部が裂けて歩けなくなってしまいますが、国旗で止血しながら夜通し地面を這って陣地に戻り、その翌日には足を引きずれる程度に回復しました。また、多人数に襲われて負傷しても自分や相手の武器を活用しながら相手を仕留めていました。
しかし、日本が徐々に追い詰められ、船坂弘は立ち上がることもできなくなります。そこで船坂弘は自決を図りますが、手榴弾の不発から生きながらえてしまいます。それならばと、敵の司令部に自爆特攻を仕掛けようとまたも地を這って辿り着き、最後の力で立ち上がって戦いを挑みます。その後、船坂弘は頸部を撃たれますが、それでも結果的には死んでいませんでした。
船坂弘の戦後の活躍
米軍の捕虜となっていた船坂弘は1946年に日本へ帰国すると、故郷では戦死したと思われていたことから自分の墓が立てられていました。そうして、戦後の日本が復興を目指す中で、船坂弘は捕虜としていたアメリカの体験っから書店経営をすることを想い付きます。そうして、出来た渋谷駅前の書店は現在の大盛堂書店の創設に繋がっていきます。
杉元佐一のキャラ情報
『ゴールデンカムイ』の杉元佐一は、モデルとなる人物と一致するエピソード以外にも主人公らしい背景を持つことから人気の高いキャラになっています。そんな杉元佐一のキャラ情報について紹介します。
杉元佐一の性格
『ゴールデンカムイ』の杉元佐一の性格は、優しさや義理堅さを持つ好青年であり、普段は穏やかな態度を見せています。また、可愛い物を見ると乙女チックな表情になったり、やや天然なところがあったりします。一方で、戦闘では相手を殺すことを躊躇しない一面を見せており、その時には別人のようになっていました。しかし、本来の優しい性格から殺しに負い目を感じて、未だに心は戦場にいる苦しみを背負っています。
杉元佐一の過去
『ゴールデンカムイ』の杉元佐一は、故郷の神奈川県で家族と暮らしていましたが、その家族が結核で亡くなり、感染を広げないために家を焼き払って故郷を去った過去があります。それから菊田との出会いで陸軍に入隊し、日露戦争に参加することになります。
杉元佐一の強さや能力
『ゴールデンカムイ』の杉元佐一は、常人離れした戦力能力があり、1人で多人数を相手をしても相手を壊滅させる強さを誇っています。装備として銃剣や拳銃を持っていますが、武器を失った際は体を使って戦闘していました。また、体力や回復力も高く、銃で撃たれたり身体に穴が空いたりしても怯まずに攻撃を続けており、自らを「俺は不死身の杉元だ」と鼓舞することで戦闘を続行しています。
杉元佐一の目的
『ゴールデンカムイ』の杉元佐一は、同郷でお互いに想い合っていた仲の梅子の眼病を治療するためにお金を必要としていて、そこから金塊争奪戦に参加することになりました。その梅子は同じく杉元佐一の同郷で親友でもあった剣持寅次の妻になっていましたが、寅次は日露戦争で戦死しています。そんな寅次が戦死する前に梅子のことを頼むように言っており、杉元佐一にとって戦争での後悔の1つになっています。
杉元佐一とアシㇼパの関係
『ゴールデンカムイ』の杉元佐一とアシㇼパは年齢こそ離れていますが、協力関係を結んでから長く過ごすうちに、信頼し合える関係になりました。杉元佐一はアシㇼパの立派な志やサバイバル能力に敬意を見せ、相棒としてアシㇼパさんと呼ぶなど、対等な人物として見ていきます。それ故にアシㇼパに害を成す者に対しては戦闘中の容赦ない怒りを見せて排除しようとします。
杉元佐一と菊田の関係
『ゴールデンカムイ』の菊田は杉元佐一のことをノラ坊と呼んでおり、故郷を離れて放浪していた杉元佐一を拾いました。そこから花沢勇作の縁談を破談させるために協力を仰ぎ、結果として杉元佐一が陸軍に入るきっかけになりました。それからも杉元佐一は菊田から貰った軍帽を被り続けており、菊田に対しては恩人として見ています。
杉元佐一に対する世間での評判や人気
ここでは『ゴールデンカムイ』の杉元佐一について世間での評判や人気を紹介します。主人公の杉元佐一のモデルが実在の人物であることはファンの間では知られていますが、杉元佐一のように不死身のエピソードが本当にあることは驚かれています。
『ゴールデンカムイ』の杉元佐一の名前が作者の曾祖父がモデルになっていたことについては、曾祖父への敬意や感慨深さを感じるという感想が出ていました。作品の看板となる主人公に祖父の名前を使うのは、作者の強い思いが感じられるもので、後からその事実を知った人も良い話だと思う人が多いようです。
『ゴールデンカムイ』の杉元佐一のモデルになった船坂弘については、実在の人物で漫画のようなエピソードがあることに驚く声が多数出ていました。一方で、歴史に明るい人は、作中の類似するエピソードを知っていたことから杉元佐一のモデルが船坂弘と早い段階で予想していました。
『ゴールデンカムイ』の杉元佐一のモデルとなった船坂弘については、渋谷の大盛堂書店の創設者として知っている人もいました。渋谷の本屋の中でも有名ではありますが、船坂弘の過去までは知らない人もいて、そこから関係性を調べて驚く人もいました。
杉元佐一のモデルは船坂弘といわれていた
『ゴールデンカムイ』の人気キャラである主人公・杉元佐一は、名前のモデルに作者・野田サトルの曾祖父である杉本佐一をモデルにしています。また、活躍や逸話については実在した陸軍の軍人・船坂弘をモデルにしており、「不死身の分隊長」などの異名も杉元佐一に反映されています。そんな杉元佐一のモデルを知った上で作品を見返すと違った発見があるので、原作漫画やアニメをチェックしてみてください。
この記事のライター
十文字猛
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