【キングダム】司馬尚は三大天を断った？史実を基にラスボス説を考察！

司馬尚はただならぬ容姿から、その能力の高さを感じさせる武将です。その実力を示すように、キングダムでは李牧から三大天にも推薦されています。しかし、司馬尚はキングダムの作中描かれる場面が少なく、未だどのような人物なのかはつかみ切れていません。まず始めに司馬尚のプロフィール、キングダムの概要とあらすじを紹介します。

司馬尚はキングダムに登場する趙の武将です。キングダムにはコミックス46巻から趙の青歌城の城主として登場します。趙中央からの命令は病床に臥せっているとして、すべて無視し唯我独尊を堅持しています。これは、司馬尚は趙王の無能さに嫌気が差しているからのようです。

キングダムは、2006年9号から週刊ヤングジャンプに連載されている原泰久さん原作の大人気漫画です。紀元前3世紀中国の春秋戦国時代末期、中華統一を目指す西の大国・秦と群雄割拠する各国との激しい戦いが描かれています。2014年にはアニメ放送も始まり、第4シリーズまで放送されています。キングダムはゲーム化、実写映画化もされ、歴史に関心が薄い層も巻き込みファンから熱く支持されています。

紀元前3世紀の中国春秋戦国時代の秦に、信と漂という名の下僕の少年がいました。ひょんなことから漂は秦の王宮に仕えることになります。しかし、ある日漂は瀕死の重傷を負い信の住む小屋へ逃げ落ちてきました。そこで、漂は信に黒卑村に向かってほしいと遺言します。遺言のとおり黒卑村に向かった信は、村で秦国第31代秦王・嬴政（えいせい）と出会いました。信と嬴政のこの運命的な出会いから、秦の中華統一に向けた熱く激しい戦いを繰り広げるキングダムの物語が幕を開けました。

趙の青歌城城主・司馬尚は趙国中央の命令に従わない姿勢を貫いています。李牧から趙の三大天就任を要請されましたが、司馬尚はキングダムで三大天に就任したのでしょうか。司馬尚の強さがどれほどなのかも気になるポイントです。ここでは司馬尚が三大天を断ったのかどうか、あわせて司馬尚の強さを考察してみました。

司馬尚は、李牧から三大天に推薦されていますが断っています。趙中央の命令をすべて無視したのと同じように、病床に臥していることを理由に固辞しています。司馬尚の実力は李牧・龐煖（ほうけん）に匹敵し、李牧は彼の能力を高く買っているようです。

司馬尚の強さ、能力の高さはキングダム作中で描かれています。王翦（おうせん）率いる秦国軍が趙に攻め込んできたとき、時を同じくして燕の将軍・オルドも軍勢2万人で趙に攻め入り、司馬尚の居城・青歌城に押し寄せました。このとき司馬尚はオルド率いる2万人の軍勢を5千の兵で退却させています。李牧は司馬尚の実力を認めていたからか、援軍を派遣しませんでした。この李牧の判断のとおり、兵を巧みに統率し司馬尚はオルド軍を退けました。

戦ったオルドは、司馬尚を称して「大虎が眠っていた」と語り、趙の馬南慈はこのときのオルドを「“虎の尾を踏む”とは正にこのこと」と表現している場面がキングダムで描かれています。

司馬尚と李牧の強さはタイプが少し違うようです。司馬尚は5千の軍勢で燕のオルド将軍率いる2万の軍勢を退却させた実力を持つ人物です。このことから統率力・知略・武力を兼ね備えている武将と推測できます。対して李牧は武芸の強さは常人以上に優れていますが、知略に優れた策略家という面が強いです。趙の三大天として策略を練り他国軍と戦っていました。

史実には李牧が知略を使い、匈奴（きょうど）軍を破ったことが記されています。匈奴軍の守備隊長を務めていた李牧は守備に徹し李牧は弱いと匈奴に過信させ、一気に攻め込んできた匈奴軍を伏兵を配置し挟み込んで攻撃し、20万の軍勢を撃破しています。

司馬尚と王翦の強さには、守備力が高いという共通する点が見出せます。司馬尚は、居城の青歌城を2万の軍勢に攻め羅られたときに5千の軍勢で立ち向かい、相手を退却させました。このことから、守備力が高い武将であると推測もできます。対する王翦は、対楚戦で砦に立てこもる作戦を取ったと史実にあります。王翦は対楚戦で60万の兵で砦に立てこもり楚軍の攻撃を防御し、楚軍が砦を落とせないと引き返そうとした隙をついて、楚軍を壊滅させました。

キングダムに登場した司馬尚は、纏う雰囲気からラスボス説も囁かれているキャラクターです。ここではキングダム作中で、未だその全貌があらわにされていない司馬尚のラスボス説を史実を基に考察してみました。

キングダムに登場する司馬尚は史実に実在する人物ですが、歴史書に多くは記録されていません。司馬尚は、紀元前229年に司馬尚は李牧の副官として歴史書に初めて登場しました。その後は記述もなく、秦国将軍・王翦が邯鄲（かんたん）に攻め込んできたときに、李牧とともに将軍として戦ったと記録されています。

歴史書の記述から司馬尚は強く、実力もあった人物なのではないかと推測できます。史書には李牧の副官を務め、秦国の邯鄲攻略戦では李牧ととともに将軍に任じられています。副官・将軍ともに常人では簡単に就ける地位ではなく、この2点から司馬尚は強さを備え、実力もある人物であったと推測できます。

史実では司馬尚の史実での功績や活躍も描かれています。秦国将軍・王翦が趙の王都・邯鄲に攻め込んできたとき、司馬尚は李牧ともに趙王から、将軍に任じられ王翦軍と対決しました。そして、この戦いで王翦軍は李牧と司馬尚に大苦戦し、王翦将軍に力攻めを諦めさせています。

しかし、王翦将軍の謀略で趙は滅ぶことになります。王翦将軍は力攻めでは李牧と司馬尚を倒せないと、趙の大臣・郭開を買収し謀略を仕掛けました。郭開から趙王に李牧と司馬尚に謀反の疑いありと讒言（ざんげん）させます。この讒言を信じた趙王に李牧と司馬尚は将軍職を罷免されています。

司馬尚は趙の将軍を罷免され、ここから歴史書に再び登場することはありませんでした。しかし、司馬尚の子孫はその後歴史の表舞台に登場します。項羽の楚と劉邦（りゅうほう）の漢の戦いで、司馬尚の子孫・司馬卬は項羽より殷王に封じられています。その後、劉邦側に味方し、再び項羽に味方するなど、戦乱の権謀術数渦巻く中勢力を保持しようと策を巡らしていました。

三国志に登場するあの司馬懿（しばい）も司馬尚の子孫とされています。司馬懿は魏の曹操に仕える武将で、三国志の戦乱の世で中華にその名をとどろかせました。司馬懿は曹操の死後、魏皇帝・曹爽一派を殺害し、魏の実権を握っています。司馬懿の孫・司馬炎は魏が蜀を併吞した後、残っていた三国の雄・呉も滅ぼし三国鼎立（さんごくていりつ）の世を終わらせ晋を建国、そして晋の皇帝になっています。

キングダムに登場する旧秦国6大将軍の1人・司馬錯は司馬尚と同じ姓ですが、血縁関係は見られないようです。しかし、司馬という特徴的な姓を持つ一族から歴史に名を残す人物が多数輩出されています。司馬錯は「三国志」を記した司馬遷の8代前の祖先だそうです。

司馬尚は将軍を解任された後、歴史の表舞台から姿を消しています。史実には趙の将軍職を解任されたことは記録されていますが、趙が滅亡した後の司馬尚は史書に記述されていません。ここから趙が秦国に滅ぼされた後、司馬尚はそのときに死亡せず、他国に出奔したと解釈もできます。そして他国に武将として仕え、キングダムの作中活躍するのでは、とストーリーを組み立てられます。さらに深読みして、司馬尚がキングダムのラスボスになるというストーリー展開も考察できます。

春秋戦国時代、秦は最後に斉を滅ぼして中華を統一します。このとき斉の将軍として、司馬尚が登場し、秦国軍相手に戦い活躍するというのは胸躍らされるストーリー展開です。歴史書にその活躍があまり記されていない王騎将軍のように、キングダムで司馬尚が活躍するストーリーもあり得ます。

司馬尚はキングダムに登場し、今後どのような活躍を見せてくれるのか楽しみにしているキングダムファンは多いです。キングダムで司馬尚の人物像ははっきり描かれておらず、今後の活躍が期待されています。

司馬尚は、キングダムでは未だその表情がはっきりと描かれていません。しかし、巻き髪の長髪に屈強そうな体躯は、キングダムに登場する豪傑たちと同様に常人とは違ったオーラを放っています。そんなミステリアスな雰囲気から、キングダムで司馬尚が推しキャラになったそうです。

キングダムファンには、中国の歴史に詳しい人も多いようです。キングダムのみならず三国志に登場する人物も把握し、三国志で活躍する魏の武将・司馬懿が司馬尚の子孫であると知っていた、というつぶやきです。

漫画やアニメのキャラクターがもしも上司だったら、彼氏だったら、ライバルだったらなど、空想するのは楽しいものです。ここではキングダムも司馬尚がもし○○だったら、とイメージできる人物像をまとめてみました。

司馬尚がもしも上司だったらと空想すると、頼もしい上司になるとイメージできます。キングダムの作中、司馬尚は2万の軍勢で自らが守る城を攻撃されましたが、5千軍勢で戦い退却させています。リーダーシップもあり、高い能力も持っています。

司馬尚がもしも彼氏だったらと考えると、少し困らせられる彼氏になる、と推定できます。キングダムで司馬尚は中央からの命令に背き、中央政府の指示に従いません。そして城に籠って過ごし、何を考えているのかよくわからない人物です。上の命令に従わない、不遜な点からハラハラ心配することも多く、なぜ中央の言うことに従わないのか、理由がわからず彼氏にすると心配し、困らせられることが多いとイメージできます。

司馬尚がもしもライバルだったらと考えると、手強い相手になると推定できます。司馬尚は趙の三大天就任を要請されるほどの実力者です。非常に優れた能力を持っている人物と推測でき、仕事やスポーツでも実力を発揮し相手を翻弄していく、というイメージを持てます。

キングダムの司馬尚は趙の三大天就任を断っていました。司馬尚は三大天に就任するように要請されたことからわかるように、趙の中央にその能力を認められ、青歌城に攻略に来た燕のオルド将軍を撃破し戦の強さも実証した優れた武将です。しかし、キングダム作中ではその人物像はいまだ詳細に描かれていません。今後、キングダム作中で司馬尚がどのような活躍を見せるのか注目です。