【キングダム】龐煖(ほうけん)の強さや正体とは?最後は信に殺される?
キングダムで過去最強の敵として信を苦しめた龐煖について紹介します。龐煖の強さはキングダム全キャラクターの中でも特別、且つ唯一無二の武神として武の極みを進む境地にありました。今回は龐煖のその強さに迫り、これまで繰り広げられた死闘、彼が迎える最期まで見てゆきます。
目次
【キングダム】龐煖とは?
龐煖は、中国の戦国時代に力を持っていた戦国七雄(せんごくしちゆう)と呼ばれる七国の1つ・趙(ちょう)の武将です。龐煖の強さは武神と評価されるほどで、趙の3人の大将軍・三大天(さんだいてん)の1人として、キングダムの主人公である信(しん)の前に立ちはだかります。龐煖の強さや活躍を見ていく前に、彼のプロフィールやキングダムという作品について紹介します。
龐煖のプロフィール
戦国七雄の一国である趙に所属し、三大天という趙の選りすぐりの大将軍の地位を築いています。年齢は不明、見た目は体格の良い大男で、顔にはかつての秦の六大将軍・王騎から浴びせられた大きな傷があります。十分に高位なコミュニティに属していますが、実際、地位や名誉には無頓着で関心がありません。龐煖の追い求めるのは強さのみです。
キングダムの概要
キングダムは2006年から週刊ヤングジャンプにて原泰久さんにより描かれる春秋(しゅんじゅう)戦国時代を基にした古代中華戦国大河ロマンです。2013年、朝日新聞社の主催する第17回手塚治虫文化賞で作者の原さんはキングダムでマンガ大賞を受賞しています。2012年にはNHKよりアニメ化がなされ、作中繰り広げられていた迫力ある戦闘シーンの躍動感がスクリーンで楽しめるようになりました。その後、2019と2022年に実写版映画が放映されました。
キングダムのあらすじ
キングダムの舞台は、紀元前3世紀、春秋戦国時代末期の中国です。中華統一を目指す西の大国・秦(しん)で、戦災孤児の少年・信と漂(ひょう)は下僕として働きながら、天下の大将軍を目指し修行に励んでいました。そんなある日、漂だけが仕官を果たします。しかし、その一カ月後、瀕死の状態で信の前に現れた漂は、地図と大将軍の夢を信に託して息を引き取ってしまうのです。地図に描かれた場所を目指して旅に出た信は、そこで秦王・嬴政(えいせい)と出会い、共に中華統一に向けて歩み始めます。
【キングダム】龐煖の正体は三大天!強さは?
秦の六大将軍が猛威を振るっていた頃、趙の三大天も同様に凄まじい強さを誇っていました。既に六大将軍と渡り合っていた頃の三大天のメンバー・藺相如(りんしょうじょ)と廉頗(れんば)、趙奢(ちょうしゃ)の体制は崩れ、廉頗以外は命を落としてしまっていました。そんな中新たな三大天とされたのが李牧(りぼく)、司馬尚(しばしょう)、そして龐煖でした。ここでは、キングダム作中で描かれた龐煖の強さや人物像について解説します。
龐煖の強さや実力
2021年7月16日に発売されたキングダムの公式ガイドブック・戦国七雄人物録によると、龐煖の武力は作品の全キャラクターの中で同率1位の100とされています。その強さは一般兵士を次々になぎ倒す程です。
龐煖の性格
自他共に認める武神であり、公式にキングダム最高の強さを誇る大将軍ですが、三大天の肩書とは裏腹に自国を守るというような気持ちは持っていません。目標とする相手を討つためなら自国の兵が巻き添えになろうともその犠牲をいとわない冷酷な一面を持っています。
龐煖が戦う理由や目的
三大天に加わった理由としても自分の武の道を極めるためであり、三大天の1人・李牧もそのことを理解し共闘しています。戦いの知識や技能を高めることが目的で、勝利から得られる金銭や地位に見向きもせず、倒した相手は神へのお供物になると考えています。ただ、龐煖のこの強さに対する飽くなき執念は、自らが武神であることにより、人々が起こす争いへの抑止力となり、最後に世界に平和をもたらすという目的を果たすためのものでした。
【キングダム】龐煖の最後や活躍
龐煖の活躍①摎との一騎討ち
かつて戦神(いくさがみ)としてその名を知られた秦王・昭王(しょうおう)は六大将軍の発起人であり、その内の1人である摎(きょう)は彼の実の娘でした。摎は王騎の側近として武芸に親しみを持って育ち、成長するにつれその才能を開花させ、ついには六大将軍の座へと上り詰めていました。しかし、紀元前235年、馬陽(ばよう)に現れた龐煖との一騎討ちの末、摎は敗れ無念にも死亡してしまいます。
龐煖の活躍②王騎に敗北する
紀元前235年、馬陽での戦いで龐煖との一騎討ちの末に摎が死亡したことにより怒りを覚えた王騎は、龐煖を追い詰め勝利しています。龐煖の顔に刻まれた深い切り傷はこの時の王騎によるものです。武神として武を極めてきたはずの龐煖は、自分が王騎に敗れることを受け入れることが出来ませんでした。龐煖はその悔しさを糧に再び修行の道へと進んでゆきます。
龐煖の活躍③信と羌瘣を追いつめる
龐煖は武神として神を体に宿し、羌瘣(きょうかい)は蚩尤(しゆう)として神を堕とし戦います。馬陽で信と羌瘣は初めて龐煖と遭遇し刃を交えています。羌瘣は、特殊な呼吸法で息をし、神堕としの舞で舞うように剣技を繰り出す”巫舞”(みぶ)で武神に応戦します。しかし、独自の呼吸法で繰り出す必殺技・巫舞は永続的ではなく、一定期間の間使用すると呼吸が切れ、調整が必要となります。2人は巫舞と同等の動きが常に制限無く可能な武神・龐煖に追いやられ敗れてしまいます。
龐煖の活躍④王騎を倒す
紀元前244年、既に死亡したと思われていた龐煖が総大将を務めることになった秦との馬陽での戦いで、王騎は再び彼と刃を交えた後敗北、最後には命を落としてしまいます。遡ること9年前、この馬陽は摎が王騎の妻になる約束を果たすべく落とす最後の城としていた土地でした。かつて摎が命を落としたこの馬陽で、彼女と同様に龐煖に敗れ、秦の仲間達に惜しまれながら無念にもこの世を去ることになってしまいました。
龐煖の活躍⑤劇辛を倒す
救国の英雄として中華で名前が知られていた燕の大将軍・劇辛(げきしん)は、かつて秦の六大将軍や趙の三大天と肩を並べる強さを誇った楽毅(がくき)の側近でした。東中華の大将軍と言えば皆が声を揃えて楽毅と答える程の強さで、“軍神”と評価される程でした。劇辛はその楽毅から学んだ知略を活かした戦で李牧と渡り合いますが、規格外の武の強さを誇る龐煖の前にあっさりと斬り伏せられてしまいました。
龐煖の活躍⑥麃公を倒す
秦の麃公(ひょうこう)は六大将軍に劣らぬ力を持っていると言われ、信に王騎と同様に大きな影響を与えた将軍の1人です。龐煖と死闘を繰り広げますが、彼の強さに苦戦を強いられます。危機的状況の中、麃公は信に咸陽(かんよう)へ行くよう指示し、愛用の盾を託すと死亡してしまいました。
龐煖の活躍⑦信に追い返される
合従軍での戦いの際、秦の首都・咸陽を目の前にする蕞(さい)で信との一騎討ちになった龐煖は、彼から捨て身の一撃を受け怯んでしまいます。その攻撃に力負けした龐煖は重症を負い、追撃の手を弱める他ありませんでした。
龐煖の活躍⑧羌瘣を戦闘不能にする
深淵な巫舞で龐煖を苦しめる羌瘣でしたが、一瞬の隙をつかれ龐煖に足首を掴まれてしまいます。そのまま地面に何度も叩きつけられる羌瘣はとうとう戦うことの出来ない状態にまで追いやられてしまいます。
龐煖の活躍⑨信に敗北し死亡
羌瘣の善戦もさることながら、これまで背負ってきた”思い”をたぎらせ覚醒した状態に到達した信は、龐煖に致命傷となる一太刀を浴びせます。その刃は龐煖の体を深く貫き、彼は抵抗することが出来ずに地面に崩れてしまいます。長年の因縁の対決に”龐煖の死”という形で終止符が打たれました。
【キングダム】龐煖の史実
ここまでキングダム作中での龐煖について見てきましたが、ここからは史実での龐煖がどんな人物だったか掘り下げてゆきます。実は作中での龐煖とは全くの別物という記録が残っているようです。
龐煖の史実での人物像
キングダム最強数値の強さを誇る龐煖は武を極めた武神となっていますが、実際のところ史実では真逆の特徴を持っていたようです。名将として名を馳せていたことは確かですが、その評価として武力の龐煖ではなく、知略の龐煖という説が濃厚なようです。
龐煖が二人いたとする説がある?
趙の武霊王が実権を握っていた当時、龐煖という名の軍師が天才的な働きで彼の活動を後押ししたと記録されています。しかし、約半世紀を経た悼襄王の時代、この頃にも龐煖という名の者が王に仕え、作中でも取り上げられる合従軍の戦いを先導していたと記録されています。この時代の間隔からこの龐煖は同一人物ではなく、全くの別人物ではないのかという見解がなされています。
龐煖の史実での実力や強さ
武霊王に仕えた当時の龐煖は、そもそも戦をする事自体が愚策であり、いかに戦わずして優勢な状況へと持ち込んでいくかが大事であると述べています。軍事改革などに努めた武霊王は趙の最盛期築き上げた人物ですが、彼に多大な影響を与えたのが龐煖でした。このことから龐煖が武闘派ではなく、頭を使い勝ち残る頭脳派であったことが示唆されています。
龐煖の史実での李牧との関係
作中では三大天として共に秦を脅かす存在でしたが、史実は全く異なるようです。龐煖と李牧は共に名高い武将であることは間違いないのですが、実際は共闘したことはなく、活躍の時期としても龐煖が一線を退く頃に世代交代のような形で李牧が台頭してゆきます。
龐煖の史実での最期
史実での龐煖の最後はそもそも龐煖という名の者が二人いたというように諸説あるようです。しかし、確実に辿ることが出来る記録として紀元前236年に鄴が秦に攻め入られていた時、燕に侵攻していた龐煖はその知らせを聞き趙に引き返しますが、既に鄴は秦に落ちてしまっていました。この記録が現世に残される龐煖の最後の行方となっています。
【キングダム】龐煖の声優
武力に全てを捧げる者・龐煖は愚直に目標を達成するためだけに邁進する堅い人物として描かれていますが、アニメの中で登場する際にはどのような声優に演じられているのでしょうか。
龐煖の声優は「高塚正也」
龐煖の声優を務めるのは高塚正也さんです。アニメの戦国無双で直江兼続を演じています。その後、同作品のゲームでは黒田官兵衛役も兼任しており、直江兼続に続き、重要な役どころの武将を演じる機会を得ています。
高塚正也のプロフィール
高塚さんは1969年生まれ兵庫県出身の声優です。青二プロダクションに所属し、アニメ、ゲーム、テレビのキャラクターやナレーションなど多岐にわたり活躍をしています。青二プロダクションが運営する青二塾を卒業の後、90年代から長きに渡り声優をしています。
高塚正也の主な出演作品
代表作としてはアニメ「戦国無双」で重要な役割を担う直江兼続や黒田官兵衛の声を担当しています。龐煖と同様真っ直ぐな性格の武将として作品に深い印象を残しています。それ以外にも「ウマ娘 プリティーダービー」や「ブラッククローバー」等の作品にも多数出演しています。
【キングダム】龐煖に対する世間での評判や人気
龐煖が三大天の座についているのは、王に仕えるためではなく、武の道を極めるためです。そのため、龐煖は三大天でありながら、キングダム作中で軍を指揮する描写が全くありません。個としての強さは申し分ないものの、実際に総大将として力を発揮させるのは容易ではないと考えられています。
最後に龐煖を倒すことに成功した信ですが、その力はこれまで彼が戦ってきた敵や一緒に死地をくぐった仲間達の思いを受けて発揮されたものです。最強と言われていた龐煖を倒した信ですが、純粋な戦闘能力だけを見ると、やはり龐煖にはかなわないと考える意見もあるようです。
龐煖は愚直に強さを追い求める堅物に見えますが、その堅さをネタにされる傾向にあるようです。ネット上では”ワレブ”と呼ばれ、別の視点から親しみを持たれています。
【キングダム】龐煖は最強キャラだったが信に敗北する
これまで龐煖に関し全体的な紹介をしてきましたが、龐煖の強さは信に討たれた後でも最強クラスであることに異論は無いようです。秦にとって大金星となった龐煖との戦いですが、趙にとっては三大天の1人が死亡し、貴重な武将を1人失うことになりました。既刊66巻の現在、未だ三大天が2人存命である以上、秦にとってはまだまだ予断を許さない状況になっています。間違いなく作中最強の強さを誇っていた龐煖亡き今、信達の前に新たな強敵が姿を現し、再び熱戦を繰り広げる時はいつになるのでしょうか。
この記事のライター
MH0105
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