【進撃の巨人】フロックの死亡までの経緯とシーンまとめ！闇落ちした理由とは？

進撃の巨人に登場したフロックはエレンと同じ調査兵団の一員で度々エレンたちと話しては正論を口にすることが多かったですが、最終的には悲劇的な死を迎えてしまいました。まずはフロックのプロフィールをまとめ、進撃の巨人の作品概要とあらすじについておさらいしていきます。なお、本記事には進撃の巨人の結末に関する重要なネタバレが含まれているため、閲覧する際はご注意ください。

フロックはウォールマリア奪還作戦直前に駐屯兵団から調査兵団に転入した104期生です。仲間であるサンドラとゴードンを連れてウォールマリア奪還に身を乗り出していましたが、作戦中に獣の巨人の猛攻によって戦意を喪失しそれ以来生きることに執着するようになりました。

フロックの初登場シーンはウォールマリア奪還作戦に向けて調査兵団が兵士を募っていた場面に描かれました。マルロたちと共に奪還作戦に意気込んでいましたが、実際に作戦が開始されるとフロック以外の新兵は全滅してしまいました。

進撃の巨人は諌山創によって別冊少年マガジンに連載されていた漫画作品です。巨人の脅威に人間が立ち向かうダークファンタジーが描かれており、緻密なシナリオ設定と壮大な世界観が評判を呼びました。2022年9月時点で全世界累計発行部数は1億1000万部を突破しており、アニメ化や舞台化といったメディアミックスも展開されています。

ウォールマリアに囲まれたシガンシナ区で生活する少年エレンは、壁の外に広がる世界に夢を抱き調査兵団に入ることを望んでいました。しかし、壁を超える超大型巨人が出現したことによって街に巨人が侵入し、エレンは目の前で母親を捕食される瞬間を目撃してしまいます。故郷と家族を失ったエレンはすべての巨人を駆逐することを決意し、ミカサとアルミンと共に104期訓練兵団に入団しました。

進撃の巨人では多くのキャラが死亡することに定評があり、フロックもその内の1人として悲劇的な死を遂げています。ここからはフロックの死亡までの経緯とシーンについてまとめていきます。

フロックの死亡シーンは進撃の巨人33巻の132話『自由の翼』にて描かれています。

ウォールマリア奪還作戦にて初登場したフロックですが、そこで自分以外の新兵が死亡するという最悪な現場を目にしてしまったことからフロックの考え方に変化が起き始め、最終的にミカサに殺害されて死亡することになります。具体的にフロックが死亡するまでの経緯や理由について解説していきます。

ウォールマリア奪還作戦にて大勢の仲間の死を目にしたフロックは、それ以来自分や仲間が生存することを第一に考えるようになりました。マーレ編に入ってからもその思考は変わっておらず、イェーガー派の代表を務めることを決意し、エレンの地ならしを発動させ壁外人類を全滅させるという目的を抱きます。

地ならしとはエレンの持つ幻の巨人と始祖の巨人の力を解き放ち、数十万以上の巨人を一斉に行進させる能力で、作中では核兵器のように抑止力として描かれていました。フロックはエレンの地ならしに協力し発動することに成功しましたが、地ならしによって起きた大量虐殺をハンジやミカサたちは見過ごすことができませんでした。

地ならしを止めるために動きだしたハンジは、無数の超大型巨人の中心にいるエレンに上空から接近しようと考え港に停泊していた飛行艇を利用しました。一方でその動きに勘付いたフロックも阻止しようと動き出します。2つの派閥は飛行艇を巡って殺し合い、最終的にハンジが飛行艇を奪うことに成功し島から離れた格納庫へ逃亡しました。

格納庫にて飛行艇の点検作業をしていたハンジたちでしたが、実は飛行艇にしがみついていたフロックが格納庫に潜んでいると、彼は隙をついて銃を発砲し彼らを襲撃しました。フロックの奇襲にやられたハンジたちは、その際に燃料タンクに穴を開けられてしまいます。

飛行艇を完全に破壊するためフロックは攻撃を続けますが、そこで登場したミカサがフロックに向けてアンカーを打ちこみ彼の首に直撃しました。頸動脈から出血したフロックはその場に倒れ、死亡する寸前にフロックは島のみんなを守るために動いていたことを遺言として残し、ハンジたちに看取られながら息を引き取りました。

フロックはマーレ編以降から劇的にキャラが変わっています。闇落ちしたフロックは目的のために徹底した行動を取っていましたが、彼のそのやり方に読者の間から様々な反響が寄せられ話題にもなりました。ここではフロックの目的や闇落ちした理由についてまとめていきます。

フロックの目的はパラディ島のエルディア人を守ることです。闇落ちした後、フロックは外の世界が自分たちを敵とみなしていることを実感し自分たちの力で国を守らなければと考えるようになりました。しかし、既存の兵団は明確な対策を取らず、ジークの提案も大した進展が見られなかったため、エレンの地ならしで島以外の世界を駆逐するという計画に協力するようになりました。

地ならしが大量虐殺を肯定するものと分かっていながら、フロックはそれを完遂することを固く決意していました。自分たちを守るためなら自らが悪魔になることも厭わないと考えていたわけです。フロックのこの思想は闇落ちした末路と言えますが、立場や見方を変えれば彼なりの正義と言い換えることもできます。

フロックは目的のために動くリアリストになりましたが、彼の言動に対してファンの間ではうざい、嫌いといった意見が寄せられています。ウォールマリア奪還作戦にてマルロの死をヒッチに伝える時にジャンは勇敢だったと言ったのに、フロックは「あそこに行ったことを後悔しただろう」と余計な言葉をつけたり、アルミン本人に向けてエルヴィンを死なせるべきじゃなかったと話したりと、正論でも無神経なところが嫌われている理由になっています。

嫌われている一方で有能だと語る意見もあります。ジークの岩で瀕死になったエルヴィンをリヴァイのところまで担いで運んでいたり、イェーガー派を統率する人間として、パラディ島のエルディア人を守るためなら自らの手を汚す選択をも取れるところが優秀だと言われています。

ここからはアニメ版進撃の巨人にてフロックの声を担当した声優についてまとめていきます。原作漫画がアニメ化された時、アニメ好きなファンであればキャラクターを演じる声優に注目してしまうものでしょう。フロックはサブキャラながらファン人気が高く知名度もある男性声優によって演じられました。

フロックを演じた声優は小野賢章（おのけんしょう）さんです。アニモプロデュースに所属している男性声優で、幼い頃から子役として活躍している経験豊富な演者です。声優としてデビューしたのは2001年からであり『ハリー・ポッターと賢者の石』のハリー・ポッター役でデビューを飾りました。

フロックが死亡した時にはファンの間で大きな話題を呼びました。ここではフロックの死亡に対する世間での反応や反響を実際にSNS上に寄せられたコメントを参照しながらまとめ、フロックの評判や人気について探っていきます。

フロックが死亡する瞬間に口にしたセリフが強く印象に残っているファンが多くいました。それまで正論を飛ばし無神経な言動も多かったフロックでしたが、それらはすべてパラディ島にいるみんなのためだったことが明かされ、エレンにすべてを託していくような死に方に感動してしまったそうです。

感動したという意見の中に混ざって、感動できる理由が分からないと語るコメントもありました。感動できなかった人は主にフロックのことが気に入らない人であり、パラディ島のためにという目的が分かっていても、それまでにヒッチやアルミンたちにしてきた言動が受け入れられないそうです。

アニメ版では加筆描写がされており、フロックの死を看取った後にハンジが「もう死んだよ」とエルヴィンの時と同じように目を閉じさせました。フロックとエルヴィン、ハンジの3人は関係性が深く、その後のハンジの活躍や結末を知っていると人であれば余計に感動してしまうでしょう。

進撃の巨人に登場するフロックはミカサの打ち込んだアンカーによって死亡しました。イェーガー派のリーダーとしてエルディア人のための未来を作ろうとしていましたが、彼の悲痛な最期は戦争が生み出した犠牲者と呼ぶのに相応しいかもしれません。フロックの活躍や死亡シーンを確認できていなかったという人は、ぜひ進撃の巨人本編にてチェックしてみてください。