【進撃の巨人】ハンネスの声優は変わった？交代した理由を徹底解説

ハンネスの声優が交代された理由についてまとめていく前に、まずは進撃の巨人に登場するハンネスの人物像や立ち位置について解説していきます。また、『進撃の巨人』の作品概要とあらすじについてもここでおさらいしていきます。

ハンネスはウォール・マリア南のシガンシナ区に駐在する駐屯兵団の兵士です。ブロンドの短髪と無精髭が特徴的な中年男性で、過去にエレンの父・グリシャに流行り病を患った妻を助けてもらったことから彼に信頼を置くようになり、エレンとも仲が親しいです。物語序盤では勤務中であるにもかかわらず酒を飲んだくれる不真面目な態度を見せていましたが、巨人が襲撃した時には真っ先にイェーガー家に駆けつけるといった情深い一面を見せています。

かつてエレンの母・カルラを捕食した巨人がエレンやハンネスたちの前に現れると、ハンネスは勇気が出せなかった5年前とは違い勇敢に巨人に立ち向かってみせました。しかし、鎧の巨人の妨害によって他の兵士たちの支援が断ち切られてしまうと、奮闘空しくエレンの目の前でハンネスは捕食されてしまい死亡しました。

進撃の巨人は諌山創によって週刊少年マガジンに連載されている漫画作品です。巨人の脅威に人間が立ち向かうダークファンタジー作品として2009年から連載されており、主人公が母親の仇を取るために戦う王道設定と秀逸な伏線回収が話題になって瞬く間に人気作品と呼ばれるようになりました。2022年9月時点で全世界累計発行部数1億1000万部を突破しており、アニメ化やゲーム化なども盛況しています。

ウォール・マリアに囲まれたシガンシナ区で生活していたエレンは、壁の外に出られる調査兵団に憧れを抱く純粋な少年でした。しかし、彼が10歳になった845年、突如超大型巨人が出現しウォール・マリアが破壊され、町中に巨人の群れがなだれ込んでしまうと、そこでエレンは母親を目の前で失くしてしまいます。その光景に強い憎悪を抱いたエレンはすべての巨人を駆逐するために調査兵団に入ることを志すのでした。

進撃の巨人は原作漫画の人気が爆発的に広がっていき、その影響を受けて2013年にアニメが公開されるようになりました。進撃の巨人アニメ化も原作漫画に負けない人気を博し第4期に及ぶ長寿作品となりましたが、その途中でハンネスの声優が交代され一時期ネット上で話題になりました。ここではハンネスを演じた初代声優についてまとめていきます。

ハンネスの初代声優は藤原啓治（ふじはらけいじ）さんです。ファンの間では『クレヨンしんちゃん』の野原ひろし役の声優としてその名が知られており、ギャグキャラや渋い中年男性はもちろん、お茶らけた若者キャラや人外キャラなど幅広い役柄を演じ分けられる実力派声優でもあります。

藤原啓治は賢プロダクションを経てAIR AGENCY代表取締役を務めていた声優です。気さくでフリーダムな雰囲気が特徴的な声質をしており、キャラクターを演じる際はテンションの起伏表現が秀逸で魅力的です。デビュー作は本人も覚えていないと明かしていますが、同期としてデビューした森川智之曰く、当時の収録で映像の口パクとセリフがほとんど合っていなかったのに本人は気にせず飄々と演じていたとされています。

2016年8月8日に藤原さんが所属する事務所・AIR AGENCYの公式サイトから、藤原さんが病気療養のため活動休止するという発表がされました。病名や病状についての詳しい発表はなく、一時は体調を考慮して活動を再開した時期もありましたが、復帰後に『クレヨンしんちゃん』や『進撃の巨人』など一部の役に再登板されることはなく、最終的には2020年4月12日に病状が悪化し逝去されました。

ここからはハンネスの二代目声優となった津田健次郎についてまとめていきます。病気によって藤原さんが降板となった時はファンから悲しみや引き継ぎされる声優を不安視する声が多く寄せられましたが、津田さんによるハンネスの演技はその期待を超えるほどのハマり具合で多くのファンに好印象を与えました。

津田健次郎はアンドステアに所属している声優です。独特の低音ボイスを活かした寡黙な二枚目キャラを演じることが多いですが、近年ではオカマや小学生など癖の強いキャラにも挑戦しています。代表作として挙げられるのは『遊戯王デュエルモンスターズ』の海馬瀬人や『テニスの王子様』の乾貞治などで、声優好きなファンの間ではドラゴンにまつわるキャラクターに携わりやすいとされています。

幼少期の頃はジャカルタに滞在しておりそこで映画の魅力に取りつかれて役者になることを志しました。日本帰国後は明治大学の演劇学を卒業し円・演劇研究所専攻科に所属しながら演劇活動に熱中していました。養成所を卒業した後は舞台系の事務所に所属していましたが、そこでオーディションの話をもちかけられ声優に興味を持ったとされています。

ここからはハンネスの名言や名セリフについてまとめていきます。進撃の巨人では絶望的な世界を生きるキャラクターから発せられるセリフに人気があり、アニメ化でその名言や名セリフが声優によって演じられるとその都度ファンの間で大きな反響を呼びました。ここではハンネスの名言、名セリフの中で特に人気が高い3つのセリフを紹介します。

駐屯兵団に所属していたハンネスは幼少期のエレンと親しい関係でした。偶然ハンネスと遭遇したエレンは昼間から酒を飲んでいるのを見て不真面目な態度を咎めようとしますが、それに対してハンネスは反省の色を見せるどころか自分たちがタダメシ食ってる今が平和の証明だと開き直りました。この時はまだシガンシナ区が平和な町であることを何よりも表したセリフと言えます。

エレンの母親が死亡した際、ハンネスはその巨人に立ち向かわずエレンとミカサを連れてその場から逃げました。母を助けてくれなかったことにエレンは怒りをぶつけますが、それにハンネスは上記のセリフを正直に話します。このセリフはハンネスの後悔が垣間見えるものであると同時に、巨人がいかに恐ろしい存在かを表した名言で、この言葉を受けてエレンは力がなければ誰も助けられないと悟りました。

ウドガルド城の激戦にて、エレンがライナーに攫われてしまうとミカサとアルミンは酷く落ち込んでしまいました。そんな2人にハンネスは食料を運んできながら上記のセリフを話して励まそうとしたのです。元々は不真面目だったハンネスが強い信念を見せた瞬間であり、このセリフを受けてミカサとアルミンも決心を固めました。

これまでハンネスを担当した声優や交代になった理由などについてまとめてきましたが、このことについて進撃の巨人ファンからはどのような反響があったのでしょうか？ここではハンネスの声優に対する世間での評判や人気について、実際に寄せられているコメントを参照しながらまとめていきます。

ハンネスを演じた声優に対するコメントは大量に寄せられており、声優が交代したことに対する反応や実際の演技の良し悪しについて語るものなど様々なコメントがあったものの、どちらの声優であっても良かったという内容が比較的多かったです。2人は声優界においても様々な作品に出演してきたベテランであり、劇的なシーンで披露された熱演が多くのファンの感動を誘ったと言えるでしょう。

藤原啓治が亡くなったことに悲しみや逝去を惜しむ声も多く寄せられていました。ハンネスが初めて登場した時からその演技には絶賛の声が寄せられていましたが、もうそれが聞けなくなってしまったとなると胸が痛んでしまうのも仕方ないことでしょう。

ハンネスは作中で死亡してしまう運命にありますが、それは声優の演技も見れなくなってしまうことと同義であり声優のためにも死なないでほしいと訴える声も見受けられました。好きなキャラや声優の演技が見れなくなってしまうのはやはり悲しいものがあります。

アニメ版進撃の巨人にてハンネスを演じた声優は藤原啓治と津田健次郎の2人でした。藤原さんの降板及び訃報には多くのファンが衝撃を受けたことでしょう。しかし、第2期以降の津田さんによるハンネスの演技も評価されており、どちらもファンからの人気が非常に高かったと言えます。