【進撃の巨人】始祖の巨人は人類の命運を握る存在!能力や継承者まとめ
『進撃の巨人』の「始祖の巨人」について解説します。『進撃の巨人』作中で人類の命運を握る存在である「始祖の巨人」の能力と共に、始祖ユミルやエレンら歴代継承者をまとめました。また、「不戦の契り」の締結など「始祖の巨人」が経てきた歴史についても解説しています。
目次
【進撃の巨人】始祖の巨人は人類の命運を握る?
壮大かつ緻密な物語世界が魅力的な『進撃の巨人』ですが、そのストーリーの出発点ともいうべき存在が、「始祖の巨人」です。すべての巨人の原点となった「始祖の巨人」をめぐり、物語は終始動き続けます。謎めいた「始祖の巨人」の能力や継承者について迫る前に、まずは基礎情報から押さえておきましょう。
始祖の巨人とは?
『進撃の巨人』における「始祖の巨人」について説明しましょう。「始祖の巨人」は文字通りすべての巨人の始祖にあたる存在で、作中で度々用いられる「座標」という言葉の正体になります。数々の固有能力を持ちますが、それらはフリッツ王家の血筋の者にしか扱えません。初めに身に付けたのはユミル・フリッツで、彼女の死後その力は分割され、「九つの巨人」が生み出されました。エレンの持つ「進撃の巨人」も、その1つになります。
進撃の巨人の概要
「始祖の巨人」が登場する『進撃の巨人』は、諌山創原作のダークファンタジー漫画と、それを基に制作されたテレビアニメ、実写映画などもろもろの作品を指します。原作漫画は2009年から2021年にかけて「別冊少年マガジン」で連載され、単行本は全34巻が刊行されています。緻密な構成とハードな展開で開始当初から多くの反響を呼び、コミックスの発行部数は全世界で1億部を超えるなど、国内外で絶大な人気を誇っています。
進撃の巨人のあらすじ
『進撃の巨人』の物語は、人を食う巨人が実在し、高い壁でその脅威から逃れようとする世界を舞台に展開されます。母を巨人に殺され、故郷を追われた主人公の少年エレンは、復讐を誓い「調査兵団」に入団します。戦いを経る中で世界の真の歴史を知ったエレンは、自らの中に「始祖の巨人」を取りこみ、争いの歴史を終わらせるべくある計画を実行しようとする…というストーリーとなっています。
【進撃の巨人】始祖の巨人の能力や発動条件
『進撃の巨人』でもっとも重要な存在となる「始祖の巨人」ですが、一体どのような能力を持っているのでしょうか。ここではその数々の能力の詳細と、具体的な発動条件について見ていきましょう。
始祖の巨人の能力
『進撃の巨人』の物語の根幹を担う「始祖の巨人」には、いくつかの重要な能力があります。そのために多くの勢力が確保を狙うのですが、その具体的な内容は、以下のようなものになります。
能力①全ての巨人を支配
『進撃の巨人』に登場する「始祖の巨人」の能力、1つ目は「すべての巨人を支配できる」というものです。「始祖の巨人」は全巨人を生み出した大元であり、それらに例外なく影響を与えることができます。その力を得た者は、無垢の巨人であれ九つの巨人であれ、あらゆる巨人を意のままにできるのです。実際に作中では、「始祖の巨人」を取りこんだエレンが意図せず巨人らを操作したり、意識的に「地鳴らし」を発動させるなどしています。
能力②ユミルの民を操る
『進撃の巨人』の「始祖の巨人」が持つ能力、2つ目は「ユミルの民に対する影響力」です。「ユミルの民」とはユミル・フリッツを先祖に持つ民族の呼称で、「エルディア人」とも呼ばれます。ユミルの民は潜在的に巨人化の能力を持っており、そのために「始祖の巨人」の継承者は、これに対し影響力を行使できます。たとえば記憶の改ざんや体組織の改造といったことも可能で、実際にカール・フリッツはこの力を使い、多くの民の記憶を書き換えました。
能力③巨人を生成する
『進撃の巨人』で「始祖の巨人」の能力として設定されているものには、「巨人の生成」も含まれます。「始祖の巨人」は、自在に巨人を創り出すことができるのです。その能力に制限はなく、「道(ユミルの民をつなぐ見えない経路)」を通じてほぼ無尽蔵に巨人を生み出せます。これによりエレンは、歴代の「九つの巨人」を生成してミカサらの攻撃に当たらせました。
始祖の巨人の能力の発動条件
以上が『進撃の巨人』における「始祖の巨人」の能力ですが、これらの能力を行使するにあたっては、ある条件をクリアする必要があります。単純に「始祖の巨人」を取りこみさえすれば、誰でも能力を使えるわけではないのです。その条件とは、「始祖ユミルの血を継ぐ者との接触」です。作中の関係者では、レイス家の者かジーク・イェーガーがこれに相当し、エレンは後者と接触することでその能力を自在に操れるようになりました。
始祖の巨人の大きさはどれくらい?
このブロックの最後に、「始祖の巨人」の大きさについて触れておきましょう。「始祖の巨人」は継承されるごとに大きさが変化しますが、歴代でも破格の巨大さを誇ったのが、始祖ユミルです。作中の描写から推定される大きさは、200mに達します。しかし、そのユミルをしのぐ者が1人存在しており、それが主人公エレンになります。エレン版「始祖の巨人」の大きさはもはや測定不能なレベルですが、推定1000mという説もあります。
【進撃の巨人】始祖の巨人の継承者
「始祖の巨人」の力は、作中ではじめて地上に現れてから現在に至るまで、何人かの人間に継承されてきました。その中にはフリッツ家の者もいれば、そうでない者もいます。ここでは、歴代の主だった「始祖の巨人」継承者について紹介していきましょう。
始祖の巨人の継承者①ユミル・フリッツ
『進撃の巨人』における「始祖の巨人」の継承者、1人目はユミル・フリッツです。「始祖ユミル」とも呼ばれる彼女は最初に巨人化の力を得た人物で、それを通じてエルディア国に発展・拡大をもたらしています。もともとの出自は奴隷であり、死ぬまでその扱いは変わりませんでした。そして死後には、巨人の力の継承のために体を切り刻まれ、娘たちに喰われるという運命をたどっています。
始祖の巨人の継承者②ウーリ・レイス
「レイス」はフリッツ家が名を変えた家系であり、パラディ島の最高実力者です。代々「始祖の巨人」を受け継いでおり、ウーリ・レイスもその1人にあたります。本来は兄ロッドが継ぐはずだったところ、自らがある約束と引き換えにその役割を買って出ました。かつては巨人の駆逐を願っていたものの、「始祖の巨人」継承後は「不戦の契り」に支配され、結局望みは果たさずじまいとなっています。
始祖の巨人の継承者③フリーダ・レイス
フリーダ・レイスもまたレイス(フリッツ)家の一員で、ロッドの長女にあたります。15歳の時に巨人化してウーリを喰い、「始祖の巨人」と「世界の記憶」の継承者となりました。継承後は、ウーリ同様「不戦の契り」に支配されています。そして作中の年号で845年、グリシャ・イェーガーと争って敗北、彼に喰われたことでその力を奪われることとなりました。
始祖の巨人の継承者④グリシャ・イェーガー
グリシャ・イェーガーは『進撃の巨人』の主人公エレン・イェーガーの父親です。壁外から「始祖の巨人」奪取の使命を帯びて送り込まれたエルディア人であり、上記のようにフリーダを喰らうことでそれを実現させました。しかし、グリシャ自身はギリギリまでためらっており、その背中を押したのは、「進撃の巨人」の能力で未来を見せた息子エレンになります。
始祖の巨人の継承者⑤エレン・イェーガー
「始祖の巨人」を最後に継承した人物は、本作の主人公エレン・イェーガーです。エレンは父グリシャから、「進撃の巨人」と共にその力を受け継ぎました。フリッツ家の者とは異なり、エレンは直接「不戦の契り」に支配されることはありません。そして彼は、後述するようにその力を使ってある計画を実行します。
【進撃の巨人】始祖の巨人の歴史
『進撃の巨人』の根幹をなす存在である「始祖の巨人」は、どういう歴史をたどって受け継がれてきたのでしょうか。それをひも解くことで、本作を貫く縦線が明確になります。「不戦の契り」の謂れなど、「始祖の巨人」にまつわる歴史を大まかに追ってみましょう。
歴史①ユミルの力は子供に受け継がれる
上で述べたように、始祖ユミルの死後、その体は切り刻まれて実の娘に食べられるという運命をたどっています(ユミルの娘は3人おり、それぞれの「マリア」「ローゼ」「シーナ」という名前は、パラディ島の壁の名にもなりました)。そしてその力は、さらにユミルの子孫へと受け継がれていきます。
歴史②不戦の契り
「始祖の巨人」を受け継いだ145代エルディア王カール・フリッツは、巨人大戦の後、国民の一部を引き連れパラディ島に移住します。そして「地鳴らし」を盾に外界の干渉を拒絶しますが、実際は「不戦の契り(始祖の巨人の能力の制限)」で自ら反撃能力を封じており、滅亡もやむなしという覚悟でした。そしてこの「不戦の契り」は、代々フリッツ家の者を縛る鎖となります。
歴史③グリシャが始祖を奪う
「不戦の契り」に縛られる限り、フリッツ家の者は「始祖の巨人」の力を十分行使できません。エルディア復権派(実はエレン)はこれを打開すべく、グリシャを送り込んで「始祖の巨人」を強奪させました。こうして、史上初めてユミルの血筋以外の者が「始祖の巨人」の継承者となったのです。
歴史④エレンが地鳴らしを発動する
グリシャを介して「始祖の巨人」を受け継いだエレンは、兄のジークとの接触で始祖ユミルと邂逅、その協力で「不戦の契り」を克服します。そしてついに壁の巨人による「地鳴らし」を発動、パラディ島以外の人類抹殺という強硬手段に訴えたのでした。
【進撃の巨人】始祖の巨人に対する世間での評判や人気
『進撃の巨人』で物語の起点となっている「始祖の巨人」ですが、世間はこの巨人に対しどういう印象を抱いているのでしょうか。ここではその点をクローズアップして掘り下げてみましょう。
こちらは「始祖の巨人=なんでもあり」という意見です。確かに記憶を改ざんしたり肉体を作り替えたりと、「そんなことまで」と言いたくなるような能力を有しているのを見れば、こうした意見が出るのも理解できます。
こちらは「始祖の巨人は強すぎてずるい」という意見です。上の意見と似ていますが、そのずるいほど圧倒的強さを誇る「始祖の巨人」に、ミカサやアルミンたちがどう立ち向かっていくかにワクワクさせられるのも事実です。
「始祖の巨人」を得たエレンは人類虐殺という暴挙に出るわけですが、その際の容貌はもはや怪物になり果てています。エレンに想い入れていた人ほど「つらい」「たえられない」となるのは、無理のないところでしょう。
【進撃の巨人】始祖の巨人は人類の命運を握る存在だった
ここまで紹介してきたように、「始祖の巨人」は物語のすべての出発点であると共に、クライマックスには人類の命運を握る存在ともなります。その力で破壊の限りを尽くすエレンを仲間たちは止めることができるのか、ユミルから始まった物語がどう決着するのか、まだ未見という方は、ぜひ原作やこの秋放送予定の完結編(後編)をチェックしてみてください。
この記事のライター
だいじろう
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