【進撃の巨人】アルミンは巨人化した？死亡は確定？悲しい過去も紹介

10年におよぶアニメ版の完結が話題となっている『進撃の巨人』の物語内で、主人公エレンと並ぶ重要性を持つキャラが、アルミンです。本作を見始めたばかりの人の中には、彼が作中で巨人化するのかしないのかが気になるところだと思います。本記事ではその点について解説するとともに、彼の過去や活躍、作中で死亡するかどうかについても紹介します。しかしその前に、まずは基本情報から押さえておきましょう。

巨人化する・しないが気になる『進撃の巨人』のアルミンは、フルネームを「アルミン・アルレルト」といいます。ウォールマリアのシガンシナ区出身でエレンやミカサとは幼馴染の関係にあり、2人と同じく訓練兵団を経て調査兵団の所属となりました。年齢は初登場時が10歳で、その後15歳に成長しています。身長は163㎝、体重55㎏と小柄な体格ながら、非常に聡明で判断力に富むという特徴を持ちます。

アルミンの巨人化が注目される『進撃の巨人』は、諌山創原作のダーク・ファンタジー漫画です。また、それを元としたテレビアニメ作品や実写映画なども制作されています。原作漫画は2009年から2021年まで「別冊少年マガジン」誌において連載されました。単行本は全34巻が刊行されており、累計発行部数は1億部を突破しています。日本国内のみならず、世界的に絶大な人気を誇ります。

アルミンが巨人化するかしないかが気になる『進撃の巨人』の物語は、壁に囲まれた世界が人を食う巨人の襲撃を受けるところから始まります。100年ぶりの巨人の襲来で母親を殺された少年エレン・イェーガーは、すべての巨人を駆逐することを誓い兵士の道に進みました。3年後、訓練兵団の全課程を修了したエレンの前に再び巨人が姿を現します。幼馴染のアルミンをかばい捕食されてしまうエレンでしたが、そこから彼の身に意外な変化が起こるのでした。

『進撃の巨人』の作品内では、途中で「巨人化できる人間」の存在が明らかになります。主人公エレンや同僚のライナーらがその代表ですが、アルミンはどうなのでしょうか。彼が巨人化するかしないかが気になるところですが、結論をいえば「します」。ここではアルミンが作中で巨人化して活躍するシーンや、巨人化能力の継承の経緯などを紹介します。

上記のように、『進撃の巨人』においてアルミンが巨人化するかしないかについては、「する」というのが答えです。彼が変身するのは「超大型」と呼ばれる巨人で、後述するようにある人物からその能力を継承しました。アルミンが超大型巨人として活躍するシーンは、原作においては104話のマーレの港の襲撃、106話のマーレの調査船の阻止、そして138話の最終対決の3回となっています。

アニメ版においても上記と同じ活躍シーンが登場しますが、こちらの方は順番にThe Final Seasonパート1の66話と68話、そしてThe Final Season完結編後編となっています。なお、アルミンが初めて巨人化するのは原作の84話（アニメ版ではシーズンSeason 3の55話）で、この時はまだ超大型ではありません。

もともと「超大型」の力を持っていたのは、以前の仲間のベルトルトでした。ウォール・マリア奪還作戦でエレンと共に超大型巨人に挑んだアルミンは、英雄的な行為で作戦を成功させる活躍を見せるも、瀕死の重傷を負ってしまいます。注射で巨人化させ、ベルトルトを捕食することで助けられると考えたエレンでしたが、同じ場所にやはり瀕死のエルヴィン団長が運ばれてきました。

1本の注射で2人のどちらを助けるかを巡り対立が起こりますが、団長の優先度が高いという意見がその場を支配します。しかし、皆を下がらせたリヴァイが最後の最後に選んだのは、アルミンでした。そして巨人化の薬を注射されたアルミンはベルトルトを食い、回復するとともに超大型巨人になる力を得たのです。

こうして巨人化の力を手にしたアルミンでしたが、それは彼が望んで得たものではありませんでした。エルヴィンを差し置いて自分が選ばれたことに、その後ずっと葛藤を抱えることとなったのです。彼は皆が期待するような活躍を、自分ができるとは考えられませんでした。また、憧れていた海の向こうの実情を知ってしまったことや、親友エレンの様子が激変していくことも、彼の心に重くのしかかります。そうした理由からアルミンは、超大型化した際に悲しい目をするようになったと考えられます。

前述のように『進撃の巨人』作中でアルミンが「超大型」に巨人化するのは、わずか3回しかありません。彼があまり巨人化しない理由は何なのでしょうか。考えられる最も大きな理由は、リスクの大きさです。「超大型」への巨人化には巨大な爆発が伴い、周囲へ甚大な影響をもたらします。アルミンは、それにより仲間などに被害を出すことを恐れたと思われます。また、巨人化能力とともに受け継いだベルトルトの過去の記憶も、彼の心に罪悪感を生み、巨人化をためらわせる理由になったとみられています。

上ではアルミンが巨人化の力を得た経緯や活躍シーン、積極的に巨人化しない理由などについて説明しました。ただアルミンについて語る上では、やはり彼自身の過去やアニとの関係は無視できないでしょう。ここではそれらの点にスポットを当てて解説します。

『進撃の巨人』に登場する多くのキャラと同様に、アルミンにも悲惨な過去があります。彼はエレンと同じシガンシナ区で育ちましたが、異端視される夢や柔和な性格の持ち主ゆえに、小さい頃からいじめにあっていました。さらに巨人の襲撃後、彼の祖父と両親は「領土奪還作戦」に駆り出されます。しかし、それは口減らしのための勝算のない闘いで、政府の思惑通り祖父・両親を含む大勢が死亡します。こうした過去を持つことから、アルミンは憲兵団に対し憎しみを抱くようになったのです。

アルミンに悲しい過去があることは上記の通りですが、彼の性格はどのようなものなのでしょうか。中性的な外見から予想される通り、普段の彼は優しく温和で、おとなしい面が目立ちます。守られる機会が多いことから、自分の能力を不当に低く見る傾向があるのも特徴です。しかし、実際は固い意志の持ち主であり、周囲の干渉に負けない精神的な強さがあります。そして、決めたことはやり抜く実行力も備えています。

『進撃の巨人』においてアルミンと気になる関係にあるのが、アニ・レオンハートです。女型の巨人であるアニが結晶化した後、アルミンはずっと物言わぬ彼女に語り掛けていました。結晶が解けた後アニにその理由を聞かれたアルミンは、会いたかったからだと答えます。2人とも顔を赤くしますが、お互い気があるのはこのやり取りなどから見て明らかでしょう。しかし、残念ながら2人のその後の進展については、作中で描かれていません。

アルミンについては、巨人化の経緯や活躍、過去などの話題以外で気になることとして、「作中で死亡するのかしないのか」というものもあります。ここでは、『進撃の巨人』作中におけるアルミンの死亡展開の有無について解説します。

『進撃の巨人』の作中でアルミンの死亡展開があるのかどうかについてですが、結論としては「ありません」。最終章において、彼は死亡せず幼馴染で親友のエレンと対峙することになります。エレンは壁外人類抹殺を目的として、壁の中の巨人を解き放ち「地鳴らし」を発動させました。それが認められないアルミンらは、エレンの阻止に動きだします。

エレンによる「地鳴らし」は世界を蹂躙し、次々に人々が殺されていきます。アルミンらはかつての仲間の抵抗に遭いながらも、虐殺を食い止めようとエレンを追っていました。その中で、ハンジやフロックらは死亡を遂げることとなります。

エレンに追いついたアルミンらは、最後の戦いに挑みます。アルミンは超大型に巨人化しエレンと格闘、その間隙を縫ってミカサがエレン本体を討ち取ります。地鳴らしは止まり、巨人化の力も消滅しました。そしてアルミンは、自らを「エレン・イェーガーを殺した者」と名乗り出ます。実はそれは、エレンの求めた展開でした。こうしてアルミンは死亡することなく、人類を滅亡から救った英雄となったのです。

『進撃の巨人』のアルミンの巨人化についていろいろ見てきましたが、この辺で少し角度を変えた考察をしてみたいと思います。アルミンの巨人化について世間はどのように見ているのか、その点をX上の意見から探ってみました。

まず最初は、「アルミンの巨人化は意外だった」という意見です。そのままだと死亡しかない状況で仕方なかったとはいえ、アルミンが超大型を受け継ぐという展開はかなり予想外でした。ファンの衝撃がいかに大きかったかがうかがえるツイートです。

2つ目は、「アルミンの巨人化は見るのが辛い」という意見です。上でも紹介したように、巨人化したアルミンの表情はどこか悲しげで、彼の内面の苦悩がにじみ出ているようにみえます。多くのファンにとって、そうした姿を見るのはしのびないことのようです。

一方こちらの意見は、「アルミンの巨人化はかっこいい」という意見になります。同じ超大型でも、アルミンの巨人体とベルトルトの巨人体ではやや姿が違っており、人によって好みがわかれるようです。アルミンの方はベルトルトに比べ少々細身で、肋骨が露出している点などが特徴となっています。

アルミンの巨人化について解説しました。このように、アルミンは『進撃の巨人』の作中で、エレンやライナー同様巨人化を果たしています。ベルトルトから「超大型」を継承するという予定外の展開でしたが、物語においては非常に重要な意味を持つこととなりました。アルミンの巨人化が最後に果たす役割については、ぜひ原作やアニメの最終章で確認してみてください。