【ワンピース】海軍大将のモデルになった人物は？キャラのプロフィールも

『ワンピース』に登場している海軍所属のキャラは、有名俳優がモデルとなっているケースが多いです。海軍の中でも最高戦力とされている海軍大将のモデルには、作者である「尾田栄一郎」さんの好きな名優がモデルとなったキャラが多いです。ワンピースの本編中で実際に登場した海軍大将を務めていた5人を中心に、見た目や性格などをモデルにした有名な名優達を紹介していきます。最初に、ワンピースという作品や海軍大将について簡単に解説していきます。

ワンピースに登場した「海軍大将」は、元帥に次ぐ階級であり海軍の最高戦力です。元帥と同じく「バスターコール」の発令権を持ちますが、世界貴族が要請した際に出勤しなければならない義務があります。「三大将」とも呼ばれ三人体制で構成されていて、新世界編に移る2年間の間に2人が交代しました。さらに、ワンピースの登場キャラの中には過去に大将を務めていたと判明しているキャラが数名登場している他、「モンキー・D・ガープ」は大将になれる実績はありますがあえて中将へと留まっている事が分かっています。

『ワンピース』は、週刊少年ジャンプで「尾田栄一郎」さんの手によって連載されている作品です。1996年に描かれた尾田さんの読み切り作品の『ROMANCE DAWN』が原型となっていて、翌年の1997年からワンピースの連載が開始されました。2023年7月時点で単行本が106巻まで刊行されています。1999年に放送が開始されたアニメは2023年10月現在でも放映は続いていて、劇場版も15作が公開されました。『チョッパーマン』『恋するワンピース』『食戟のサンジ』等スピンオフ作品も10作品が公開されています。

海賊王と呼ばれた「ゴールド・ロジャー」が「ひとつなぎの大秘宝（ワンピース）」を遺した事でワンピースを巡る大海賊時代が到来しました。村へと滞在していた「赤髪のシャンクス」の影響で海賊に憧れを持つようになった「モンキー・D・ルフィ」は、シャンクス達が持っていたゴムゴムの実を食べてしまいゴム人間となってしまいます。ルフィは自分のせいで腕を失ってしまったシャンクスと立派な海賊となって再会する事を約束し、シャンクスはルフィに麦わら帽子を預け村から旅立っていきました。

赤犬・青キジ・黄猿の旧三大将と呼ばれる海軍大将達の3人の元ネタとなった有名な名優達は、SBSで作者の尾田さん自身がファンの質問からどの名優が元ネタとなったのか答えています。最初に、有名な名優と海軍大将の見た目や性格等がどのように似ているか等を解説していきます。

「サカズキ」（赤犬）のモデルは俳優の「菅原文太」さんであり、菅原さん自身もモデルだという事を認知していました。赤犬の見た目は『仁義なき戦い』で役を演じていた菅原さんに近付けているのですが、海軍の帽子によって赤犬の角刈りが隠れてしまっていて分かりにくかったかもしれないと尾田さん自身が発言しています。

「青キジ（クザン）」のモデルとなった俳優は、「松田優作」さんです。『探偵物語』で松田さんが演じていた「工藤優作」が髪型・ファッション・アイマスク等の見た目のモチーフとなっています。また、青キジと工藤さんは同じ物が好物となっています。1081話で青キジが飲んでいたお酒「TIO PEPE」は、工藤優作が飲んでいた実在しているお酒でもあります。

「黄猿（ボルサリーノ）」の見た目やモデルとなった人物は俳優の「田中邦衛」さんです。黄猿の名前・衣装は『トラック野郎・爆走一番星』に登場する「ボルサリーノ2」が由来と考えられ、同作品は赤犬のモデルでもある菅原さんが主演で出演している作品です。黄猿のセリフは『北の国から』で演じた「黒板五郎」や、赤犬とのやり取りには『仁義なき戦い』で田中さんが演じた「広能昌三」のセリフ回しが反映されています。

「藤虎（イッショウ）」のモデルとなった名優は「勝新太郎」さんです。ただし、藤虎だけは他の大将達が名優が元ネタとなっているのと違い名優が演じた役が元ネタとなっていて、藤虎の見た目や仕込み刀の扱い等から『座頭市』で勝新太郎さんが演じた「市」が元ネタになったのだろうと考えられています。市の盲目な部分や見た目・中身等が藤虎そのものであり、元ネタになったのだと考えられています。

「緑牛（アラマキ）」の元ネタとなった名優は、「原田芳雄」さんだと考えられています。ワンピース作中で明らかとなった緑牛の「アラマキ」という名前から、原田さんが映画『浪人街』で演じた「荒牧源内」がモチーフとなったと推測されます。緑牛の見た目は、『反逆のメロディー』で演じた「塚田哲」の見た目が一番近いです。緑牛の刺青の「死川心中」は106巻のBBSで、古典落語の演目である「品川心中」を意図していると尾田さん自身が回答しています。

ワンピースの物語中で登場した海軍大将は物語中で実際に務めていた5人と、作中で過去に海軍大将を務めていたと判明している「センゴク」と「ゼファー」の2人です。現時点では大将を務めたキャラは実力を完全に発揮しておらず、映画でラスボスだったゼファーも体の衰え等から全力戦闘からは遠い所にありました。作中で実際に海軍大将を務めていた又は現在でも務めている5人も高い実力は持っている事は分かっているので、プロフィールや現時点で分かっている範囲内での強さを紹介していきます。

「赤犬」が初めて登場したのはワンピース原作の397話で、第一部で海軍大将だった赤犬は第二部で元帥へと昇格しました。しかし、元帥となった後は命令を聞かない部下や天竜人に振り回される等非常に苦労しています。赤犬のマグマグの実の能力の範囲や威力は赤犬自身の力量もあり非常に高く、青キジとの10日間続いた戦いではパンクハザードの天候を変え島の半分は灼熱地獄となっています。老いた白ひげに押され気味とは言えある程度戦いとなり、グラグラの実の一撃を受けても戦闘を続行し続ける身体能力を持ちます。

青キジはガープの直弟子で、初めて登場したのは318話です。第1部の超新星編では海軍大将でしたが第2部の新世界編では黒ひげ海賊団所属となりました。また、第2部では赤犬との決闘の結果右手と右半身に火傷を負い、失った左足は悪魔の実の能力で補っています。戦闘描写は少ないものの、武装色と見聞色の覇気や悪魔の実の能力を高いレベルで使いこなし、大将という立場から六式も使えると推測されます。戦闘では負けたものの、相性の悪い赤犬と10日に渡る激闘を繰り広げています。

「黄猿」が初めて登場したのはワンピース原作504話で、唯一1部と2部の両方で海軍大将を務めている人物です。本格的な戦闘場面が少なく実力は明らかになっていませんが、作中では「シルバーズ・レイリー」と互角以上に戦いました。作中では攻撃を食らってもほとんど傷を受けておらず、マリンフォード頂上戦争ではほぼ無傷で戦いを終えています。「戦桃丸」に戦いを教えていた人物で、映画に登場した元大将「ゼファー」は黄猿の教官を務めていた人物だった事が判明しました。

藤虎は賭博好きの盲目の剣士で、世界徴兵によって第2部で新たに海軍大将へと抜擢されたキャラです。世界政府に不信感を持ち間違いを正すために動いていますが、赤犬相手に一歩も引かないぐらいに我が強く独断行動が多かったためか同じ大将の緑牛とは結果喧嘩となりました。現時点では本気を出している描写は無いためその実力は不明ですが「ロロノア・ゾロ」と剣術で渡り合い「サボ」とも互角以上に戦い、藤虎の持つズシズシの実の効果範囲は宇宙空間まで及ぶ等他の海軍大将と同様高い実力を持つと推測できます。

緑牛はワンピースの原作905話で初めて登場した海軍大将で、裸の上半身に海軍のコートを羽織っています。髪の色は原作だと黒となっていますが、作者の尾田さんが後に変更する予定と発言していてアニメでは緑色となりました。赤犬の事を慕っていて褒められたいために単独行動をする等自由奔放な面を持っています。戦闘能力は全力戦闘は現時点では見られてないものの満身創痍の「キング」「クイーン」を同時に相手にして圧倒し、生き残った「赤鞘九人男」「ヤマト」「モモの助」を同時に相手にして追い詰めました。

海軍の上層部に所属するキャラは俳優が元ネタとなったキャラが多いです。海軍大将以外にも有名な名優が元ネタとなった海軍所属のキャラが存在しています。ここからは海軍大将以外で有名な名優がモデルとなったキャラ達を紹介していきます。

「トキカケ」とは「茶豚」の異名を持つ海軍本部の中将の1人で、『ONE PIECE FILM GOLD』で初めて登場しました。登用はされなかったものの赤犬や青キジの後継として大将候補に選ばれた事があるキャラですが、実力等は不明です。トキカケはワンピースの単行本のおまけコーナーであるSBSで、2年後の3大将を考えている際にボツ案としてネタ投稿の回答として登場しました。トキカケの元ネタとなった有名な名優は、「渥美清」さんが演じる『男はつらいよ』の「車寅次郎」です。性格や見た目の元ネタとなっています。

「ギオン」は「桃兎」という異名をもつ、映画『ONE PIECE FILM GOLD』で初めて登場した海軍本部に所属する中将の1人です。同じ中将の大参謀「つる」の妹分であり、トキカケと同じく登用はされなかったものの大将候補となっていました。太ももへ蜘蛛のタトゥーと金毘羅と呼ばれている日本刀を持っていますが、戦闘描写等は無いため実力は一切不明です。ギオンの元ネタとなった有名な名優は女優の「木暮実千代」さんで、トキカケと同じくSBSでのネタ投稿からギオンというキャラが生まれました。

「テンセイ」はワンピース原作1054話で初めて登場し、「黒馬」という通称を持つ海軍犯罪捜査局局長を務めるキャラです。赤犬や黄猿とも砕けた口調で接している事から面識があると推測できます。元ネタの有名な名優は、『仁義なき戦い』シリーズに登場した「天政会」の会長「武田明」を演じている「小林旭」さんだという事が105巻のSBSで判明しています。

海軍大将達は2023年10月時点でも戦闘で全力で戦っているような描写がなく、大将達の本当の実力がどの程度なのかはっきりと分かっていません。読者やネットでは多くの予想が飛び交っていますが、多くの海兵に懸賞金をかけたクロスギルドでは三王冠（約30億）となっています。このため、多くの読者の予想は四皇の少し下辺りの強さという評価となっていて、懸賞金に換算すると30億前後という予想になっています。

海軍大将達の過去は分かっている事は少ないですが、赤犬と黄猿が同期で32年前に入隊して元大将である「ゼファー」が教官だった・青キジは30年前に入隊だった等判明している事もあります。ワンピース単行本のSBSでは子供の頃の旧三大将が描かれたものの、海軍での三大将達の過去での活躍等はほとんど描かれていません。下っ端時代等の過去での活躍の話をネット上では求める読者も多く、旧三大将のスピンオフを求める声は少なくありません。

2021年に黄猿のモデルとなった田中邦衛さんが亡くなってしまいました。田中さんが亡くなってしまった事で旧三大将の3人赤犬・青キジ・黄猿のモデルだった名優達は全員亡くなった事になり、新しく大将となった藤虎と緑牛のモデルもすでに鬼籍に入っているため海軍大将のモデルの名優達は全員が亡くなってしまった事になっています。

本編で登場したキャラの中では、唯一「コビー」が海軍大将になると宣言しています。コビーはガープの弟子となった後は第2部の時点で大佐まで昇格するというスピード出世をしていて、大将の座が見えてきているコビーに大将就任の期待を寄せているファンも多いです。しかし、海軍大将は三大将とも呼ばれているためコビーが大将となるためには海軍大将の誰かが辞めないといけませんが、スパイではないかと疑われている黄猿が第一候補となっています。

今回はワンピースの海軍大将のモデルや元ネタとなった有名な名優達を紹介してきました。モデルとなった名優は本当に有名な方が多いですが、残念ながら海軍大将のモデルとなった名優達は全員亡くなってしまいました。ファンからの人気は高い海軍大将達ですが過去や本当の実力等判明していない部分もあり、謎の部分が多い影響か過去での三大将達の新人時代や活躍した話を見たいという声も少なくありません。