【ゴールデンカムイ】ラッコ鍋とは?印象的な食事シーンとして有名?
ラッコ鍋とは、『ゴールデンカムイ』に登場する料理の名称です。網走監獄へ向かう途中で、杉元一行がラッコ鍋を食べるというエピソードですが、衝撃的な食事シーンが有名となっています。本記事では、『ゴールデンカムイ』の人気エピソードであるラッコ鍋について紹介します。
目次
【ゴールデンカムイ】とは?
ラッコ鍋が登場するのは、『ゴールデンカムイ』という青年漫画です。『ゴールデンカムイ』は、隠されたアイヌの金塊を巡る迫力のあるサバイバルアクションが魅力の作品ですが、グルメ漫画としても有名となっています。まずは、『ゴールデンカムイ』の作者や概要、あらすじについて簡潔に紹介します。
ゴールデンカムイの作者
『ゴールデンカムイ』の原作者は、野田サトル先生という漫画家です。顔や年齢については明確に公表されていない為、不明ですが、『ゴールデンカムイ』を連載していた時点で40歳代と言われています。作者の自画像には、本作に登場する脱獄囚の1人・辺見和雄(へんみ かずお)が描かれることが多いです。野田サトル先生の曽祖父は、実際に日露戦争に従軍した経験のある人で、『ゴールデンカムイ』の主人公・杉元佐一の名前の由来となっています。
ゴールデンカムイの概要
ラッコ鍋が登場する『ゴールデンカムイ』は、2014年8月から2022年4月まで『週刊ヤングジャンプ』にて連載されていました。漫画のジャンルはサバイバルバトルとなっていますが、明治末期の北海道の様子が忠実に語られる為、歴史漫画としても有名です。また、食事をはじめとするアイヌの文化が詳細に描かれている珍しい作品とも言われています。テレビアニメは2017年7月に放送がスタートし、2022年までに第4期までが放送されました。
ゴールデンカムイのあらすじ
物語の舞台は、日露戦争が終結した明治末期の北海道です。眼病で目が見えなくなりつつある幼馴染みの治療費を稼ぐ為、元陸軍兵士の主人公・杉元佐一は、砂金採りに励んでいました。なかなか成果が出せない中、北海道のどこかにアイヌの金塊が隠されているという噂を耳にします。網走監獄から逃げ出した24人の脱獄囚に金塊の在処を示す刺青があることを知った杉元は、刺青の脱獄囚を追って北海道中を冒険することになります。
【ゴールデンカムイ】ラッコ鍋とは?内容を紹介
『ゴールデンカムイ』に登場するラッコ鍋は、その名の通りラッコの肉を使った鍋料理です。作中では、このラッコ肉を調理すると特殊な効果が現れるとされています。そんなラッコ鍋を男性陣が囲む食事シーンはとても衝撃的な描写が多く、読者からは非常に有名な迷エピソードと言われています。ここからは、ラッコ鍋回と呼ばれるエピソードの全貌を紹介しましょう。
ラッコ鍋のエピソードは何話?
ラッコ鍋が登場するのは、『ゴールデンカムイ』の原作漫画12巻の第115話と第116話です。テレビアニメでは、第2期の20話となります。単行本の12巻は、ラッコ鍋以外にも、刺青の脱獄囚・姉畑支遁(あねはた しとん)や都丹庵士(とに あんじ)との戦いも収録されています。どちらも衝撃的なシーンが数多く登場し、何かと肌の露出が多い巻としてファンの間では有名です。
ラッコ鍋のエピソードの内容をネタバレ
杉元一行は、網走監獄を目指して小樽から釧路までやって来ます。谷垣とインカラマッが浜辺で話をしていると、地元のアイヌが2人を夫婦と勘違いしてラッコの肉を差し出し、2人で食べるように言いました。谷垣はラッコ肉を受け取りますが、インカラマッと一時的に離れた直後、トビバッタが大量発生する蝗害(こうがい)に襲われます。
杉元達と合流していた谷垣は、近くにあった番屋へ逃げ込むことを提案し、空腹をしのぐ為に持っていたラッコ肉を調理します。しかし、ラッコ肉には催淫効果があるとされていた為、番屋内には独特な匂いが充満し、その場にいた全員が無意識の内に欲情してしまいました。耐えられなくなった杉元が、服を脱ぎだして全員で相撲をとることを提案します。食事そっちのけでふんどし姿の男達が相撲に興じる姿が印象的なエピソードとなっています。
ラッコ肉の効果
アイヌの間では、ラッコ肉を煮る時に出る匂いに欲情を刺激する効果があるとされています。作中では、そんなラッコ肉を小屋の中で体格のいい男5人が囲んで煮ています。その為、狭い室内に匂いが充満し、催淫の効果が現れました。体が火照り、服を脱ぎだしたり欲情を発散させる為に激しいぶつかり相撲を行っています。
実際、ラッコの肉にそのような効果があるかは不明ですが、イタチ科の動物は調理時に独特の匂いがするそうです。ラッコもイタチ科の動物なので、媚薬の効果があってもおかしくないと言われています。
ラッコ鍋は実在する?
欲情効果があるとされるラッコ鍋ですが、実際に食べることはできるのか調査しました。結論から言うと、現在ではラッコ鍋を提供する店はなく、実食することは不可能となっています。これは、ラッコが絶滅危惧種の動物であり、狩猟自体が禁止となっているからです。しかし、明治より前の時代では夫婦で食べる料理としてラッコ鍋は実在していたようです。
【ゴールデンカムイ】ラッコ鍋の主な登場人物
『ゴールデンカムイ』の作中で、ラッコ鍋を囲んでいたのは杉元をはじめとする5人の男性キャラでした。全員が引き締まった体格のいいキャラである為、ラッコ鍋の食事シーンは非常に衝撃的な展開となります。ここから、ラッコ鍋を食べることになった5人の登場人物を紹介します。
ラッコ鍋の登場人物①杉元佐一
杉元佐一は、『ゴールデンカムイ』の主人公で、日露戦争の激戦地を生き抜いてきた猛者です。鍛えられて引き締まった体には、戦場で負った無数の傷痕があります。ラッコ鍋を囲んだ際、白石や谷垣を見て色っぽいと感じ始め、胸の高鳴りを押さえつける為にぶつかり相撲を他の4人に提案しました。
ラッコ鍋の登場人物②尾形百之助
尾形百之助は、『ゴールデンカムイ』の作中でナンバーワンの狙撃手です。杉元達と行動を共にしていた為、成り行きでラッコ鍋を食べることになります。しかし、鍋から出る独特の匂いで頭痛を起こし、助けようとする杉元達に裸にされてしまいました。そのまま寝かされていた為、相撲には参加していません。
ラッコ鍋の登場人物③谷垣源次郎
谷垣源次郎は、秋田出身の元マタギです。第七師団所属の一等卒ですが、負傷中に世話になったアイヌ達に恩を返す為に杉元達と行動を共にしていました。地元のアイヌからラッコ肉をもらっていた為、逃げ込んだ番屋で催淫効果があるとは知らずにラッコ肉を煮て食べることを提案します。杉元達との相撲の後、番屋内で1人休んでいる時にインカラマッに誘われる形で男女の仲になりました。
ラッコ鍋の登場人物④キロランケ
キロランケは、濃い髭が特徴の樺太アイヌです。杉元達とは別行動を取っていましたが、杉元達の目撃情報を頼りに近くまで来ていて、蝗害から避難する為に入った番屋で偶然再会します。そのままラッコ鍋を囲むことになり、鍛え上げられた筋肉と男らしい胸毛を惜しげもなく杉元達に見せつけました。
ラッコ鍋の登場人物⑤白石由竹
白石由竹は、「脱獄王」の異名を持つ刺青の囚人で、杉元の仲間です。ラッコ鍋から出る匂いに違和感を覚えながらも、空腹には耐えられずその場で鍋を囲みます。しばらくすると、今までに感じたことのない感覚に陥り、杉元達を見て興奮し始めます。欲情の発散方法を考えている時に杉元が相撲を提案した為、その案に乗って激しい相撲に興じました。
【ゴールデンカムイ】ラッコ鍋で話題の谷垣とインカラマッの関係
ラッコ鍋のエピソードは、杉元達男性陣の欲情相撲のシーンの他にもう1つ有名なシーンがあります。それは、共に旅をしてきた谷垣とインカラマッの仲に関係するものです。ここからは、ラッコ鍋と2人の関係にまつわるエピソードと2人のその後について紹介します。
谷垣とインカラマッの出会い
アシㇼパの故郷であるアイヌコタンで2人は出会いました。杉元達との戦闘で負傷した谷垣が、アシㇼパの自宅で療養している際に、インカラマッが旅の占い師として訪れたことで知り合います。インカラマッの占いで、「アシㇼパの近くに裏切り者がいる」という結果が出た後、それを信じたアシㇼパの祖母を安心させる為、インカラマッとアシㇼパを探す旅に出ました。谷垣は、インカラマッの言動に不信感を抱きながらも、旅の途中で優しく接し、互いに思いやるようになっていきます。
谷垣とインカラマッが結ばれた理由はラッコ鍋?
ラッコ鍋の催淫効果で頭がクラクラする中、ふんどし姿で激しいぶつかり相撲を行った谷垣達。相撲で欲情を発散させて食事を終えると、谷垣以外の4人は番屋を出て落ち着きます。しかし、谷垣は1人でまだラッコ鍋の匂いが残る番屋の中で休んでいました。そこへ現れたのがインカラマッでした。
アシㇼパを探す旅でインカラマッは谷垣の優しさに惹かれていました。インカラマッは、ラッコ鍋の効果を知っていた為、それを食べてしまった谷垣に「ラッコの肉を食べたせいにしていい」と言って迫ります。そのまま2人は男女の仲となり、後に結ばれるきっかけとなりました。
谷垣とインカラマッに生まれた子供
インカラマッの妊娠が発覚したのは、網走監獄でキロランケに刺された怪我を治療中の時でした。時系列から見て、ラッコ鍋での一件でインカラマッは子を宿したようです。インカラマッの妊娠を知った谷垣は、命がけで第七師団からインカラマッを助け出します。そして、小樽にあるアイヌコタンで第一子となる女児を無事に出産しました。
その後、金塊を巡る戦いが終わると、谷垣はインカラマッと生まれた女児を連れて故郷の阿仁へ帰ります。それからさらに14人の子宝に恵まれ、大家族となりました。ちなみに、最初に生まれた女児以外は全員男児であり、15人全員が谷垣に似た容姿をしています。
谷垣とインカラマッは結婚式をした?
ラッコ鍋での一件で、男女の関係となった谷垣とインカラマッ。その後も谷垣は、しばらくの間インカラマッの言動に不信感を持っていました。しかし、インカラマッの「未来へ進みたい」という本心を知り、谷垣はそれに応えるようにアイヌ式のプロポーズをします。
結論から言うと、婚約の描写はあるものの、その後結婚式を挙げたかは不明となっています。しかし、物語の最後には、谷垣の故郷である阿仁でインカラマッとたくさんの実子達と暮らしている為、正式に婚姻関係にあるようです。
谷垣とインカラマッのその後
数々の困難を乗り越えて来た谷垣とインカラマッは、物語の最後でたくさんの子供達に囲まれて幸せに暮らします。谷垣の恩人でもある二瓶鉄造(にへい てつぞう)と同じく、15人の子宝に恵まれたようです。
【ゴールデンカムイ】ラッコ鍋に対する世間での評判や人気
ラッコ鍋の回は、他の作品では見られないような衝撃的な食事シーンが展開される為、ファン屈指の有名エピソードとなっています。原作漫画でもかなりのインパクトがあるエピソードですが、アニメでは、さらに迫力のある作画と声優の演技が合わさって人気です。
中でも、寡黙で無表情なキャラとして登場する尾形を自然な流れで脱がすシーンは、作者の裸を描きたい意志が伝わるとして賞賛の声が挙がっています。尾形が絡むコミカルなシーンは珍しい為、尾形ファンからも注目されているエピソードです。
ラッコ鍋回は、原作で強烈なインパクトがあった為、アニメでの放送も期待されていました。実際に、アニメでラッコ鍋回が放送されると、twitterのトレンドで上位を獲得しています。
【ゴールデンカムイ】ラッコ鍋は印象的な食事や相撲シーンだった
数々の珍しい郷土料理が登場する『ゴールデンカムイ』の中でも、最も印象に残る料理が今回紹介したラッコ鍋でした。ラッコ鍋の食事や相撲のシーンは多くの読者に衝撃を与えたエピソードとして有名になっています。その様子が気になる方は、是非原作漫画の12巻を読んでみて下さい。
この記事のライター
ルキナ
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