【リゼロ】フェリスは天才治癒術師！壮絶な過去や生い立ちを解説

『リゼロ』のフェリスの本名は、フェリックス・アーガイルです。1月16日生まれの19歳で、身長は172cmです。フェリスはクルシュの騎士であると同時に、王国最高の治癒術師でもあります。頭に猫耳を生やした亜人で、普段はフリルやリボンがついたかわいい服を着ています。服装だけでなく、語尾に「にゃん」とつける話し方もかわいいと人気です。

フェリスは明るく人懐っこい性格で、誰にでも気さくに話しかけます。しかし、現実的な考えをするため、シビアで辛辣な発言をすることも多いです。特にクルシュに関することには敏感で、クルシュを思うあまり周りを気遣えないこともあります。過去に治癒術師として助けられなかった患者が多くいるため、命を粗末にする者には厳しい態度を取ります。

リゼロのフェリスはクルシュの騎士で、クルシュの右腕的存在です。クルシュが王選に出ることになったため、クルシュの身に危険が及ばないように常に目を光らせています。フェリスは主としてクルシュに忠誠を誓っているだけでなく、1人の女性としても好意を抱いています。

リゼロは「小説家になろう」で連載されている小説で、正式名称は「Re:ゼロから始める異世界生活」です。2012年4月から連載が始まり、現在でも物語は続いています。2014年には書籍化され、MF文庫Jから刊行されています。2014年6月からは、リゼロの外伝である『ゼロから始まる英雄譚』の連載が月刊コミックアライブで始まりました。テレビアニメは2期まで放送済みで、OVAも2作公開されています。

高校生のナツキ・スバルは、コンビニで買い物をした帰り、突如として異世界に召喚されました。ハーフエルフのエミリアと出会ったスバルは、命を救われたお礼に探し物の手伝いを申し出ます。その途中で何者かに殺されたスバルは、異世界に召喚された時点に戻りました。死に戻りの能力を身に着けたスバルは、何度も死を繰り返しながら、過酷な運命に立ち向かっていくのでした。

リゼロのフェリスは、ルグニカ王国で最高の能力を持った治癒術師です。水の加護を与えられているため、水魔法に長けています。フェリスは水魔法を極めた治癒魔法を使うことができ、これまでに多くの人を救ってきました。フェリスの水魔法は治療だけでなく、人の体内の水を操って攻撃したり洗脳したりすることも可能です。

フェリスの治癒魔法は卓越しており、その能力は国内随一です。しかし、フェリスの治癒能力は、治癒魔法だけではありません。フェリスには医療技術もあり、魔法を使わなくても治療を施すことができます。リゼロの作中では、魔法で傷が塞がらなかったミミを、魔法ではない物理的な医療技術で治療していました。

リゼロのフェリスは、騎士でありながら剣術は得意ではありません。騎士団に入団できたのは、治癒術師としての能力の高さを買われたためです。また、クルシュの強烈な後押しもあり、剣術が苦手でも騎士団員となることができました。フェリスは過去の辛い体験により、体つきが華奢で力もありません。そういった理由もあり、剣術を苦手としているようです。

リゼロのフェリスは治癒魔法には長けていますが、攻撃魔法は得意ではありません。攻撃魔法も剣術も苦手であるため、戦場ではもっぱら負傷者の治療に当たっています。しかし、まったく攻撃方法がないわけではありません。フェリスは相手の体に触れてマナを流し込み、そのマナを暴走させることで攻撃を可能とします。循環機能を破壊して死に追いやることもできれば、相手を意のままに操ることもできます。対多勢には使えない攻撃ですが、単体相手には非常に効果的な攻撃方法です。

リゼロのフェリスは、見た目も声もかわいい女の子のものです。しかし、フェリスの実際の性別は男で、幼い頃は今とは違い男の格好をしていました。フェリスがいわゆる「男の娘（おとこのこ）」になったのは、クルシュと出会ってからです。

クルシュが自分の在り方について悩んでいるとき、フェリスは自分がクルシュの女の子役を担うことを決意しました。フェリスはクルシュからリボンを受け取り、そのリボンで女装をして男の娘として生きていくようになったのです。男の娘のクルシュは外見は女の子そのものですが、心は変わらず男のままです。

リゼロのアーガイル家は、カルステン公爵領内の貴族です。フェリスは、アーガイル家の嫡男として生を受けました。アーガイル家は純粋な人間族の一家で、家族にフェリスのような亜人はいませんでした。そのため、フェリスの猫耳を見たビーンは、妻が不貞を働いたと疑いました。

フェリスが妻の不義の子だと思ったビーンは、周囲からフェリスの存在を隠そうとしました。そして、フェリスが誰の目にもつかないように、地下牢に監禁したのです。何年も地下牢に監禁されたフェリスは、やせ細ってまともに口もきけない状態になってしまいました。

アーガイル家当主のビーンは、自分の妻であるビアンカをめった刺しにして殺しました。しかし、自分で殺したにも関わらず、ビーンはビアンカを生き返らせるためにフェリスを連れ戻しました。母親の体にいくつもの刺し傷を見たフェリスは、さすがに母親に同情を覚えたのでした。

10年近くも地下牢に監禁されていたフェリスを助けたのは、現在の主でもあるクルシュでした。ビーンの虐待事件はカルステン家に知られ、フェリス救出にクルシュと父のメッカートが動き出します。地下牢からようやく出ることができたフェリスは、カルステン家に保護されることになりました。フェリスは自分を救ってくれたクルシュに忠誠を誓い、少しでも役に立とうと努力するのでした。

フェリスの本当の母親は、アーガイル家で働いていた女給のハンナ・リグレットです。ハンナがフェリスの母親だと名言はされていませんが、所々にフェリスの母だとほのめかすような記述があります。ハンナの髪の毛と瞳の色がフェリスと同じことからも、2人が親子である可能性は高いといえるでしょう。

リゼロのフェリスが闇落ちしたのは、リゼロのIFストーリーでのことです。IFストーリーの「ゼロカラアヤマツイセカイセイカツ」では、スバルが路地裏でラインハルトと会わなかった世界を描いています。スバルはエミリア以外のことに関心を持たなくなり、エミリアを王にするため魔女教と手を組みます。一方のフェリスは、クルシュが白鯨にやられたことでクルシュの記憶をなくしてしまいました。

フェリスはクルシュの記憶を失っても、大事な人物がいたことを心のどこかで覚えていました。スバルは混乱をきたしたフェリスの心の隙をつき、自分の仲間に取り込みます。スバルに依存するようになったフェリスは、スバルの策略により友人のユリウスを殺してしまいました。このように、本編とは違うIFストーリーでは、闇落ちしたフェリスの姿が描かれています。

エミリアは王選に参加するため、ロズワール邸を出て王都へと向かいました。スバルはエミリアから来ないでほしいと言われていたのに、約束を破って後を追いかけてきてしまいます。エミリアに叱られた後、スバルはヴィルヘルムに剣術の稽古をつけてもらうことになります。

この稽古の様子を見たフェリスが呟いたのが、こちらの名言です。フェリスはスバルが何かを成し遂げたいわけでなく、ただ頑張っていると言い訳をしたいために必死になっているとわかっていたのです。シビアなフェリスだからこそ言えた、スバルの最も痛いところをついたセリフでした。

魔女教の襲来を知っていたスバルは、村の人たちを避難させるための説得に向かいました。そこで魔女教が襲ってくることを知った村の人たちは、ハーフエルフであるエミリアのせいだと騒ぎ出します。村人たちの罵声に思わずうつむいてしまったスバルに声をかけたのは、毅然とした様子のフェリスでした。フェリスのこの名言で勇気をもらったスバルは、村人たちの説得に成功したのでした。

エミリアがペテルギウスの指先と対峙したとき、スバルは思わず助けに入ろうとしました。慌てるスバルをフェリスが引き止め、この名言を口にしました。フェリスのセリフでスバルは思いとどまり、エミリアは見事敵を倒すことに成功しました。フェリスのこのセリフからは、エミリアの能力を信用している様子が伺えます。

リゼロのアニメでフェリス役を担当したのは、声優の堀江由衣さんです。堀江由衣さんの声は非常にかわいらしく、男の娘のフェリスにぴったりでした。堀江由衣さんはいつもリゼロの世界にハラハラしながら、台本を読み進めていたということです。ここでは、声優の堀江由衣さんのプロフィールや、過去に出演した代表作を紹介します。

声優の堀江由衣さんは、1976年9月20日生まれのB型です。短大1年のときアーツビジョンの特待生新人オーディションを受け、日本ナレーション演技研究所に特待生として入所しました。2007年にアーツビジョンを脱退し、フリーランスを経てヴィムスの所属となりました。堀江由衣さんは歌手としても活躍しており、平成アニソン大賞声優ソング賞を受賞したこともあります。

堀江由衣さんは、『鉄コミュニケイション』のハルカ役でテレビアニメ初主演を果たしました。その2年後、『ラブひな』の成瀬川なるを演じ、注目を集めます。その後は、『シャーマンキング』のアイアンメイデン・ジャンヌや『フルーツバスケット』の本田透、『魔法つかいプリキュア！』の十六夜リコ（キュアマジカル）などを演じてきました。

男の娘キャラのフェリスには、「かわいい」というコメントが多く上がっていました。かわいいのに男だという事実に、がっかりしてしまう人もいるようです。リゼロには他にもかわいい女の子が大勢いますが、フェリスが一番かわいいという声もありました。

リゼロのフェリスは治癒術師としての能力は高いですが、攻撃魔法や剣術は得意ではありません。しかし、水魔法を応用することで、相手の体内から攻撃することが可能です。この能力を持っているフェリスは、ラインハルトよりも強いのではないかと感じている人もいました。また、フェリスの攻撃方法には、「エグい」や「残酷だ」という感想も寄せられていました。

リゼロのフェリスの名シーンはいくつかありますが、中でもフェリスがスバルを殺すシーンが印象に残っている人が多いようです。ペテルギウスに体を乗っ取られたスバルは、完全に理性がなくなる前に自分を殺してほしいとフェリスに頼みます。フェリスはスバルの頼みを聞き入れ、この辛い役目を担いました。この感動のシーンは、何度見ても涙が出ると評判です。

リゼロの男の娘キャラであるフェリスは、天才治癒術師として活躍しています。しかし、普段の明るさからは想像もできないほど、辛く壮絶な過去がありました。フェリスの過去を知ってからストーリーを見直すと、また違った感想を抱くことでしょう。