【キングダム】紫夏(しか)は嬴政を守りぬいた?活躍から名言まで解説
『キングダム』に登場する紫夏(しか)は、苦しい生活を強いられてきた幼い嬴政(えいせい)を守り、趙国からの脱出を助けました。この記事では紫夏の『キングダム』での魅力的な活躍と作中に放った名言や名シーン、嬴政との関係を詳しく解説します。
目次
【キングダム】紫夏とは?
まずは今回紹介する紫夏(しか)のキャラクタープロフィールと、漫画『キングダム』の概要、簡単なあらすじをおさらいします。
紫夏(しか)のプロフィール
紫夏は趙国の邯鄲(かんたん)で有名な、闇商人の頭領です。戦争孤児で餓死寸前だったところを、行商人の紫啓(しけい)に拾われます。紫啓は紫夏を育てますが、ある時、紫夏を助けた時と同じように子供を救おうとしますが、命を落としてしまいます。紫夏は紫啓の跡を継ぎ、闇商人として邯鄲で名を上げます。
キングダムの概要
『キングダム』は2006年から「週刊ヤングジャンプ」で連載が開始された、原泰久氏原作の漫画作品です。物語の舞台は春秋戦国時代の中国で、史実を織り交ぜた壮大な作風が魅力です。2012年からアニメがスタートし、2024年からはアニメ第5シリーズが放映開始予定です。映像化不可能と言われた本作ですが、2度の実写映画も大ヒットし、2023年7月には3作目の公開が予定されています。
キングダムのあらすじ
紀元前3世紀、戦乱の続く春秋戦国時代の中国大陸で、下僕の子供である信(しん)は、同じく下僕として暮らす漂(ひょう)と日々剣術の訓練に励みます。ある日、秦国の王である嬴政(えいせい)の影武者として、漂が召し抱えられます。嬴政の身代わりとなって死んだ漂に、嬴政を助けることを託された信は、嬴政の中華統一を果たすべく、長く険しい大将軍への道のりを突き進んでいきます。
【キングダム】紫夏は嬴政を守りぬいた?活躍や関係を解説
続いて紫夏は嬴政とどのような形で出会い、またどのようにして嬴政を秦国まで護送するという危険な仕事を引き受け、そして活躍したのか、『キングダム』作中での嬴政との関係を含め、名シーンを詳しく解説します。
活躍①紫夏の生い立ち
紫夏は趙国で幼くして戦争孤児となり、餓死寸前まで追い込まれていましたが、行商人をしていた紫啓に拾われ、育てられることとなります。江彰(こうしょう)、亜門(あもん)の二人は紫啓に拾われた関係で、ともに商人として成長していきます。ある時、紫夏たちが助けられた時と同じように、紫啓は別の子どもを救おうとして、命を落としてしまい、紫夏は養父と悲しい別れを経験します。
活躍②紫夏と嬴政の出会い
ある時、秦国に仕える道剣(どうけん)が、趙国の闇商人である紫夏たちに仕事を依頼します。仕事の内容は「人を運ぶこと」とだけしか語らない道剣ですが、紫夏は状況からその人物が秦国王族の嬴政であることを見抜きます。その会話の最中紫夏たちは、飢えて盗みを働いた嬴政が、趙国の民から暴行を受ける現場を目撃します。嬴政は趙国人の、秦国に対する戦争での恨みを込めた暴力に対し、その行為は秦国以下であると咎めます。嬴政はその隙にその場を走り去ります。
活躍③嬴政を秦国に運ぶ仕事
紫夏に見抜かれていた通り、道剣が紫夏たちに依頼した仕事の内容は「嬴政を秦国に運ぶ」というものでした。秦国は趙国と長平の戦いで勝利し、趙国人を多数生き埋めにしたことで、趙国中の恨みを買っていました。その中で、父の代から趙国の人質となって生まれた嬴政は、母親である太后とともに、その恨みを一身に受けて悲惨な生活を送っていました。当然、嬴政は趙国から脱出することは難しく、それを助けるとなると、紫夏たちも反逆者として趙国軍に命を狙われることとなる危険な仕事です。
活躍④紫夏の言葉から人間性を取り戻す嬴政
嬴政は長年の人質生活の中、趙国人の恨みのはけ口となったり母親から虐待を受けたりしたことで、感情を亡くしたような状況になっていました。紫夏たちに守られ、馬車で5つの関所を抜けたあと、亡霊のような幻覚に惑わされた嬴政は、馬車を飛び降りてしまいます。嬴政の身を案じた紫夏は、河原まで走り出した嬴政を追いかけ、嬴政の不幸な身の上に涙を流し、秦国まで送り届けることを誓います。馬車に戻り目を覚ました嬴政は、亡霊を振り払い、人間性を取り戻します。
活躍⑤紫夏は最後まで嬴政を守りぬく
嬴政を乗せた馬車は、趙国の5つの関所を抜けることに成功しますが、趙国軍に気づかれてしまい、騎馬隊に追われることになります。趙国軍の猛追により、秦国の道剣、単元、田慈、そして紫夏の仲間である江彰、亜門は命を落とします。残った紫夏は、最後まで嬴政を守り抜き秦国まで送り届けるため、最後は手綱を握る嬴政を全身で矢からかばい、命を落としてしまいます。
【キングダム】紫夏の魅力的な名言や名シーン
ここからは紫夏が『キングダム』作中で放った魅力的な名言や名シーンについて、その背景とともに順番に詳しく解説します。
紫夏の名言①「商人が運ぶ…」
商人が運ぶ品を確認するのは当然ではありませんか
出典: renote.net
一つ目の名言は、嬴政を秦国に送り届けるという仕事を依頼した道剣に対して、紫夏が放ったものです。紫夏は仕事を引き受けるかどうかを、運ぶ対象である嬴政を見てから決めたいとの意図で発言しました。敵国関係とはいえ、一国の王位継承者である嬴政を「品」呼ばわりする紫夏の豪胆さが現れた名言です。
紫夏の名言②「月がいつも以上に…」
月がいつも以上に輝いているのは、くじけぬようにはげましてくれているのだ
出典: comic-kingdom.jp
二つ目の名言は、紫夏が嬴政に対して発言したものです。これはもともと、紫夏が養父の紫啓から向けられた言葉でした。嬴政は趙国人の暴行を受けた日の夜、一人河原で寝そべっているところに、紫夏からこの言葉をかけられました。悲惨な境遇にあると、煌々と輝く月は自分をあざけっているように感じるが、そうではなくはげましているのだと、紫夏が嬴政に対してかけた優しい言葉です。
紫夏の名言③「あなたは誰よりも…」
あなたは誰よりも偉大な王になれます
出典: bontoku.com
最後の名言は、紫夏が嬴政を守り抜き、矢を受けて死に際に嬴政に向けて放ったものです。人質として長く苦しい生活を強いられてきた嬴政は、どの王たちとも違う人生を歩んできたので、きっと偉大な王になれる、と最後に嬴政を鼓舞して死んでいきました。短い期間の関係だったものの、嬴政の苦しみを人一倍理解し、その苦しみを除き未来に託した紫夏のやさしさと強い意志を表した名言です。
【キングダム】紫夏の史実や人物像
『キングダム』はその作中で、歴史上に実在したキャラクターも数多く登場しますが、はたして紫夏は史実に存在したのでしょうか。また、そのほか『キングダム』での紫夏の活躍に関しても、もう少し詳しく解説していきます。
紫夏の史実
紫夏は史実には登場しない『キングダム』オリジナルキャラクターです。史実での嬴政は、母の趙姫とともに趙国から解放され秦国に移っているため、『キングダム』のように誰かの手を借りて命がけで脱出した、ということはありませんでした。
紫夏の弓術
嬴政を護送する馬車は、趙国の騎馬隊に追い付かれ攻撃を受けてしまいます。道剣たちは趙国軍の矢を浴び戦死、亜門と江彰も次々と倒れてしまいます。残った紫夏は何としても嬴政を秦国に送り届けるべく、馬車の上で弓矢をかまえ、趙国軍と対峙します。紫夏は鍛え抜かれた趙国の騎馬隊を相手に、次々と矢を放ち獅子奮迅の働きを見せます。商人の身でありながら屈強な兵士を倒す弓術は、戦乱の世を生き抜く上で培った、並みはずれた能力です。
紫夏の交渉術
紫夏はその交渉術も秀でたものを持っています。闇商人として、邯鄲で幅を利かせる紫夏は、嬴政の護送を依頼した道剣に対して、運ぶ「品」である嬴政を確認してからでないと依頼を受けるかどうかは決められない、と言い放ちます。江彰や亜門と違い、丁寧にあいさつした紫夏でしたが、時に相手にひるまず強気に出る交渉術を持っています。また、嬴政を守り馬車で関所を抜ける際も、顔パスで通れるほどの存在で、普段から商人として根回しを欠かしていないことがうかがえます。
【キングダム】紫夏の声優と実写映画のキャスト
ここからはアニメ『キングダム』での紫夏の声優と、2023年7月に公開が予定されている実写映画でのキャストを、それぞれ紹介します。
紫夏の声優は「大原さやか」
アニメ版『キングダム』で命を賭して嬴政を助けた闇商人、紫夏を演じた声優は東京俳優生活協同組合(俳協)所属の大原さやかさんです。『キングダム』ではアニメシーズン2の第7話『呪われた王子』での初登場から紫夏役を演じました。
大原さやかのプロフィール
- 名前:大原さやか
- 生年月日:1975年12月6日
- 出身地:神奈川県
- 所属:東京俳優生活協同組合(俳協)
- 特技:チェロ演奏
大原さやかさんは俳協こと東京俳優生活協同組合に所属する声優、ナレーターです。1998年にアニメ『名探偵コナン』で声優デビューし、今日まで数多くの人気アニメ作品、映画、テレビ番組のナレーションで活躍する人気女性声優です。
大原さやかの主な出演作品
大原さやかさんの主な出演作品は、『BLEACH(黒崎真咲)』、『ARIA(アリシア・フローレンス)』、『とある科学の超電磁砲(テレスティーナ=木原=ライフライン)』、『うたわれるもの(ウルトリィ)』などです。そのほかラジオパーソナリティやテレビ番組のナレーションなど、幅広い活躍を見せています。
紫夏の実写映画キャストは「杏」
2023年7月28日公開の実写映画『キングダム運命の炎』にて、紫夏役を演じる俳優は杏さんです。公開前ですがキャストが決まってから、多くの『キングダム』ファンの話題となっています。
杏のプロフィール
- 名前:杏(あん)
- 生年月日:1986年4月14日
- 出身地:東京都
- 血液型:A型
杏さんはモデルとしてデビューし、その後2007年から女優として活躍します。数々の人気作品に出演しており、父親は俳優の渡辺謙さん、兄も俳優の渡辺大さんです。
杏の主な出演作品
杏さんの主な出演作品はフジテレビ系列『名前をなくした女神(秋山侑子)』、NHK連続テレビ小説『ごちそうさん(卯野め以子/西門め以子)』、NHK大河ドラマ『天地人(愛姫)』、映画『オケ老人!(小山千鶴)』などです。
【キングダム】紫夏に対する世間での評判や人気
『キングダム』ファンにとって紫夏の存在は、過酷な環境で心が壊れかけた嬴政をはげまし、守り抜いた女性として強く心に残っているようです。また、本記事でも紹介した名言や名シーン、嬴政との関係に涙を流した、というファンの意見も多く見られます。
公開前にもかかわらず、実写映画での配役に関してはまり役との意見も多数見られます。映画での紫夏の活躍がどのようになるか、公開を心待ちにしているファンがSNSで期待を膨らませています。
脱出の最後に紫夏が嬴政を矢から身を挺してかばい、命を落とすシーンに心を打たれたというファンの意見も目立ちます。やはり嬴政との関係性が印象に残っているようです。強く美しい女性を演じた、大原さやかさんの魅力的な演技も人気です。
【キングダム】紫夏は嬴政を守りぬいた美しい女性だった
中華統一という大きな野望を抱く嬴政は、幼少期に趙国での人質生活で心に大きなダメージを負っていました。紫夏はそんな嬴政を、文字通り命を懸けて守り抜いた美しい女性でした。多くの名言、名シーンを残した紫夏は『キングダム』ファンの心に残る魅力的な人気キャラクターです。
この記事のライター
PP西村
この記事へコメントしてみる
コメントは運営が確認後、承認されると掲載されます。