【ヒロアカ】荼毘(だび)の正体とは?焦凍との関係や過去・目的を考察
ヒロアカにおける敵連合の幹部、荼毘はどんな人物なのでしょう。敵連合の味方に対しても容赦なく切り捨てる冷淡さ、虚無感を感じる雰囲気を持つ正体不明の存在です。しかしヒロアカファンの心を捉えてしまう魅力をもつ存在でもあります。荼毘の正体を解き明かしていきましょう。
荼毘とは?
黒と白のシンプルな服装で顔や体に火傷の跡と縫い目を持つ、インパクト大な風貌が荼毘のキャラです。ヒーローたちに対抗する敵連合に加わるものの、自分の味方ですら焼き殺すなど冷酷な性格を持ちながら怜悧な切れ者としてヒロアカに登場しました。自らが暴露するまで荼毘と名乗り、敵連合内でも謎多き正体不明な人物として描写されています。
荼毘のプロフィール
荼毘のプロフィール紹介の前に、プロフィール内に彼の正体に関するネタバレを含む項目があります。ヒロアカを未読の方は予め注意してください。
- ディランでの名前:荼毘(だび)
- 本名:轟燈矢(とどろきとうや)
- 誕生日:1月18日
- 身長:176cm(轟焦凍と同じ)
- 個性:蒼炎
- 所属:敵(ヴィラン)連合
- 声優:下野紘(しものひろ)
ヒロアカの概要
『僕のヒーローアカデミア』(略称ヒロアカ)は週刊少年シャンプ2014年32号から連載が開始された文字通りのヒーロー漫画作品です。堀越耕平による同作品のコミックスは2022年10月時点で36巻までを刊行、シリーズ世界累計発行部数は6500万部を突破し、アニメは2016年から2022年までに第6期までが放映されている人気作品です。
ヒロアカのあらすじ
人口の8割が超常能力“個性”を持つようになった世界で、無個性な少年「緑谷出久」は個性が必須の存在“ヒーロー”になることを夢見ています。周囲からは無理だといわれますがヒーローへの夢は捨てきれません。そんなある時、優秀な個性を持つ幼馴染が個性を悪用する敵“ディラン”に捕まってしまいます。救出のために行動した出久は憧れのヒーロー「オールマイト」がらヒーローの素質を見出され、オールマイトの個性ワン・フォー・オールの後継者として指名されました。これにより出久はヒーローへの道を歩み出します。
荼毘の正体や焦凍との関係
謎が多い敵連合の幹部「荼毘」ですが、物語が進むにつれ自身の正体を匂わすような言動が垣間見られるようになります。彼の正体はどんな人物なのでしょう。ここからは荼毘の正体とそれを暴露する彼の行動、また正体についての伏線の回収についてを見ていくことにします。荼毘の正体に触れていますのでヒロアカを未読の方は予め注意してください。
荼毘の正体は轟燈矢で焦凍の兄
荼毘の正体は轟炎司(エンデヴァー)の長男で轟焦凍の兄である轟燈矢でした。燈矢が13歳の時に自らの炎によって起こしてしまった山火事で落命したと、父であるエンデヴァーは思っていたのです。信じたくはなかった息子の死を受け入れていたエンデヴァーは黒く染めていた髪色を落とし、かつての面影をおぼろげに残していた荼毘の告白に呆然とします。
荼毘は自分の正体を日本中に暴露
エンデヴァーと焦凍に自らの正体を明かしている荼毘でしたが、同時に電波ジャックを決行して自分の正体とエンデヴァーとの過去を暴露する映像をテレビで日本中に放映します。現在は実質No.1のヒーローとして活躍していたエンデヴァーですが、敵連合の流す燈矢の過去の告白によって人々に衝撃を与えました。エンデヴァーは自己の欲望によって実の息子を捨て去った堕ちたヒーローと烙印を押されます。
荼毘の正体に関する伏線
ヒロアカ読者の間でも話題となった荼毘の正体は大方の予想通りエンデヴァーの長男、燈矢でした。これは先にも触れた通り、荼毘の登場時にそれなりの伏線がいくつか散見されていたことから推測されていました。ここからは荼毘が自分の正体を明らかにするまでに張っていた伏線を回想していきましょう。
伏線①林間合宿
林間学校でのエピソードは敵(ヴィラン)の襲撃に対応するため、雄英高校の生徒たちをレベルアップさせる目的で行われるものでした。そこへ敵連合から襲撃されることになります。この時に現れた荼毘はイレイザーヘッドに超特大の爆炎を放つのですが、これはエンデヴァーや焦凍との関連性をイメージさせるものになったでしょう。さらには去り際に初対面である焦凍に向け「哀しいなあ」「轟…焦凍」と意味ありげに言葉をかけています。
伏線②エンデヴァーの本名を言う
ヒーロービルボードチャートで初のNo.1となり、その後の初仕事でホークスと共にボロボロになりながらも平和を守ったエンデヴァーの前へ襲撃に来たのが荼毘です。「初めましてかな?エンデヴァー」荼毘は初対面としては曖昧な言い回しをしています。去り際には「精々頑張れ死ぬんじゃねえぞ轟炎司!!」と捨て台詞を残していきました。エンデヴァーではなく轟炎司と呼ぶ荼毘には何らかの意図を感じずにはいられないシーンとして印象に残ります。
伏線③ホークスとの会話
ヒロアカ267話において、荼毘とホークスの会話のシーンがあります。この会話では荼毘のセリフが黒塗りで、内容がわからないように演出されています。荼毘の正体が判明した現在ではこの黒塗りのセリフが、自分はエンデヴァーの息子だということを明かしたのではないかと推測できます。小さい頃からエンデヴァーに憧れていたホークスにとって荼毘がエンデヴァーの息子だと知らされたなら、ホークスの驚きも納得できるものでしょう。なおアニメではこのシーンでの荼毘のセリフは音声なしの演出となっていました。
荼毘の過去や目的
荼毘が自らの正体を明かしエンデヴァーの長男、燈矢だと知らしめた後は彼の過去を知らされることになります。荼毘の過去とは一体どんなものであったのか、またその過去から導き出された彼の目的はどんなものかも判明していきます。 ここからは明かされた荼毘の過去(少年期)の境遇を今一度顧みて、そこから彼が持った目的について考察してみましょう。
過去①轟燈矢は個性を使うと火傷を負う体質だと判明
荼毘の個性はプロフィールで紹介した通り「蒼炎」で、エンデヴァーよりも高火力のものです。エンデヴァーでさえ長時間の使用には体の機能が低下するのに母親の体質を受け継いでいた荼毘(燈矢)には、自分の個性が命取りになってしまいます。結果的に個性の使用が己の体に火傷を生じさせることになりました。少年期に発覚した個性と体質の相容れないこの問題により、父親であるエンデヴァーは我が子が自分以上のヒーローになることへの期待を断念せざるを得ないと悟るのです。
過去②エンデヴァーは他の子どもを作ることにする
長男として生まれた燈矢は父を超える火力の個性を持ったものの、個性と相反する体質のためヒーローになることを断念せざるを得なくなりました。それでもヒーローになる夢を捨てない燈矢を諦めさせるため、またエンデヴァー自身の願望「№1ヒーローのオールマイトを超える」ことを成就するために、新たに子どもを作ることにします。半冷半燃というエンデヴァーが望んだ個性を持って生まれた“最高傑作”が轟家の三男となる焦凍でした。
過去③轟燈矢は個性を暴走させ死亡したと思われていた
エンデヴァー念願の個性を持った焦凍が生まれた轟家ですが、燈矢はヒーローへの夢を捨てず瀬古杜岳で1人、個性の訓練を続けます。やがて体の成長に伴い炎の色が赤から青に変化し火力の上昇を実感した燈矢は、エンデヴァーにその成果を見せるため瀬古杜岳に来るよう伝えます。しかし息子にかける言葉が見つからないエンデヴァーは瀬古杜岳に行きませんでした。父親が来ない悔しさが昂り、全身が発火する燈矢は炎を制御できずに山を燃やしてしまいます。この山火事によって燈矢は遺体も残らず焼け死んだと思われました。
過去④轟燈矢はAFOに助けられ生きていた
瀬古杜岳で焼死したと思われていた燈矢ですが、黒焦げながらもかろうじて生きていました。AFO(オールフォーワン)に助けられ命を取り留めましたが、目覚めたのは3年後のことです。焼け爛れた肉体はかつての姿・機能を失い、目覚めても余命がないと思われながらも生きていられたのは、この後に噴き出す怨嗟の感情によるものなのでしょう。なお燈矢を助けたAFOの目的は、燈矢を死柄木弔の保険としスペアとすることだったのでした。
過去⑤轟燈矢がヴィランになった理由や目的
AFOによって助けられた燈矢は目覚めた当初、家に帰るつもりでいました。事実、施設を脱走し自宅に着いた燈矢はそこで父エンデヴァーを見つけます。エンデヴァーが自分の死を受け入れても以前と変わらぬ様子でいたことを確認した燈矢は、ここで父への復讐心が芽生えたのかもしれません。轟燈矢であることを捨てた彼は荼毘として生き、父の苦しむ姿を夢見るようになります。
荼毘の声優
アニメ「ヒロアカ」での荼毘の声優は人気、実力共にトップクラスの下野紘さんです。物語のキーマンともいえる荼毘を演じるとなると注目度も高かったと思いますが、果たして下野さんはどんな声優でしょう。下野さんのファンなら十分にご存知でしょうが、ここからは荼毘の魅力を引き出す声優、下野紘さんについて調べてみることにしましょう。
荼毘の声優は「下野紘」
敵連合側につきながらも仲間にすら正体を明かさず、その目的や思わせぶりなセリフを残す荼毘を演じるのが声優の下野紘さんです。声優としてのキャリアは20年を超え、数々の人気作品でキャラを演じてきました。声優としての実力は折り紙付きといえるでしょう。声優だけでなく歌手やナレーター、テレビタレントとしても出演し、マルチな活躍をしています。
下野紘のプロフィール
- 名前:下野紘(しものひろ)
- 出身地:東京都
- 生年月日;1980年4月21日(42歳)
- 血液型:B型
- 身長:168cm
- 趣味・スポーツ:ゲーム・料理・サイクリング
- 特技;ニワトリの声まね
- 所属:アイムエンタープライズ
- 職業・声優・歌手・ナレーター・タレント
下野紘の主な出演作品
2001年にゲームの『リリーのアトリエ』で声優デビューした下野さんですが、ここからはアニメの主な出演作品を紹介します。『ラーゼフォン(神名綾人)』『ケロロ軍曹(漫画家のたまご他)』『ボボボーボ・ボーボボ(詩人)』『銀魂(勇二)』『ゲゲゲの鬼太郎第5作(カイ)』『クレヨンしんちゃん(愛戸ルイ他)』『名探偵コナン(森脇実他)』『黒子のバスケ(谷村祐介他)』『進撃の巨人(コニー・スプリンガー)』『鬼滅の刃(我妻善逸)』『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン(グッチョ)』
荼毘に対する世間での評判や人気
ここからは世間からの荼毘への評判や人気について見ていきましょう。一見すると不気味な敵役といった荼毘ですが、それだけに止まらないキャラクターはファンの気持ちをグッと掴んでいるようです。それは荼毘の正体を知ったらなおさら感情移入できるからかもしれません。
一見すると特異な風貌と性格、そこに惹かれるファンがいるのも荼毘の魅力かもしれません。彼は正体を隠すためにそのように振る舞っている節も見受けららますがそこもまた彼の魅力の1つといえるでしょう。そしてやはり、荼毘の正体を知った後のアンケート1位はさすがの注目度といえます。
屈折したアンチヒーローの持つ悲哀などもありますが、不敵な笑顔や容赦ない攻撃など悪の華とでもいうべき要素も感じられるでしょう。しかし荼毘の正体を知ってしまうとどうしても悲劇としか思えなくなってしまいます。共感してしまう人もきっと多いでしょう。
幼少時からヒーローになることを半ば強制的に目指すことになった荼毘にすればエンデヴァーの仕打ちは許せないものがあります。荼毘だけではなく母によって火傷を負った焦凍も結局は同じだといえるでしょう。そして、もちろん炎の個性で火傷を負ったのは荼毘であり、焦凍ではありません。
荼毘の正体はエンデヴァーの息子だった
敵にも味方にも正体を伏せていた荼毘は轟炎司であるエンデヴァーの長男、轟燈矢でした。彼は弟の焦凍と戦い、氷漬けにされて敗北します。その後の生死は不明ですがいずれのうちにまた登場するかもしれません。飄々とした顔で、また暴れてほしいと願う人は多いでしょう。そんな時が来ることを期待したいものです。
この記事のライター
zedafenrir
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