【ヒロアカ】デクが闇堕ちしたのはなぜ?雄英高校を去った理由も考察
「ヒロアカ」の主人公・緑谷出久は「デク」の愛称で作中でも慕われる、ヒーローの一人です。正義感に溢れたデクですが、とある理由から作中で闇堕ちしてしまい、ファンを驚かせました。「ヒロアカ」にてデクが闇堕ちした理由や経緯について、紹介していきます。
目次
デクとは?
デクは「ヒロアカ」の主人公として活躍するヒーローの少年です。幼いころからヒーローへの強い憧れを抱き、憧れのNo1ヒーロー、オールマイトから受け継いだ力を使ってヴィランと戦います。不器用かつ冴えない一面がある一方で、他人を思いやり動くことができる純粋な優しさを抱いた少年です。
デクのプロフィール
- 本名:緑谷出久
- ヒーロー名:デク
- 受け継いだ個性:ワン・フォー・オール
- 学校・学年:雄英高校ヒーロー科1年A組18番
- 誕生日:7月15日
- 身長:166cm
- 血液型:O型
- 好きなもの:カツ丼
- 性格:行動派オタク
デクは他のクラスメイトに比べると、入学当初は個性の使い方に慣れておらず、どこか一歩遅れを取る場面も多くありました。しかし、持ち前の行動力と探求心でめきめきと実力をつけ、数多くの困難に打ち勝っていきます。「誰かを助けたい」という純粋な理由で動くことができる心は、No1ヒーローであるオールマイトにも認められています。
デクの個性
デクはNo1ヒーローであるオールマイトから個性「ワン・フォー・オール」を受け継いでいます。これは自身のパワーを増強するというシンプルな能力で、継承当初は使い方に慣れておらず、デクの肉体が耐え切れない場面も多くありました。しかし、ヒーローとして様々な訓練と実践を重ねる中で、デクならではの使い方を身に着けていきます。
ヒロアカの概要
「ヒロアカ」は週刊少年ジャンプにて連載されている人気漫画「僕のヒーローアカデミア」の略称です。漫画家の堀越耕平さんによる作品で、2014年から連載を開始して以降、VOMICやアニメ、映画と様々なメディア展開を続けており、2022年現在はアニメの6期が放送中です。ヒーローを目指す少年達の葛藤や「個性」を活用したヴィランとの激闘が熱い少年漫画です。
ヒロアカのあらすじ
世界の8割の人間が「個性」と呼ばれる特殊能力を手にし、当たり前のように暮らしている世界で、主人公・緑谷出久は個性を活用し人々を救う「ヒーロー」に強い憧れを抱いていました。生まれつき「無個性」である彼は、その肉体に宿った純粋な正義感を見出され、No1ヒーロー、オールマイトの後継者として選ばれます。様々な苦難や葛藤を経て、彼は真のヒーローへと成長していきます。
デクが闇堕ちし雄英高校を去った理由はなぜ?
雄英高校で仲間達と共にヒーローとしての力を着実につけていったデクですが、「ヒロアカ」の作中では「闇堕ち」ともとれる姿を見せ、当時の読者達を驚愕させました。常に前向きにヒーローの道を歩み成長するその姿からは、闇堕ちする理由は到底思い浮かびません。ヒーローを憧れるまっすぐな少年が、なぜ闇堕ちしてしまったのか、その概要や理由について詳しく見ていきます。
デクの闇堕ちは何巻何話?
「ヒロアカ」にてデクの闇堕ちが描かれたのは、単行本31巻の306話です。今までクラスメイトの仲間達と数々の激闘を乗り越えてきたデクですが、彼は仲間達のいる雄英高校を去ってしまいます。デクが入学してちょうど1年経った4月の出来事ですが、今までのデクらしからぬ行動です。それまでのデクとは違い、虚ろになった目や纏った暗い雰囲気からも、彼が闇堕ちしてしまったと思われていました。
デクは実際には闇堕ちしていない?
雄英高校を去った際の鬼気迫る様子から、読者の誰もがデクの闇堕ちを予感し、騒然としました。しかしながら、実はデクは闇堕ちしダークヒーローになったわけでも、ましてやヴィランになってしまったわけでありません。デクには雄英高校を去る、確固たる理由があったのです。しかしそれは、デクの優しさゆえに誰にも打ち解けることのできない、非常に複雑な理由でした。
デクが雄英高校を去った理由や経緯
デクが闇堕ちし雄英高校を去った本当の理由は、自分の周りの人間達をヴィランであるオールフォーワンと死柄木弔の手から守るためでした。彼らはデクの個性を狙っているため、クラスメイト達や学園に避難している一般市民が巻き添えを食らう恐れを感じ、自ら望んで距離を置いていたのです。この頑なかつ必死な姿が、読者にも闇堕ちを連想させるきっかけとなりました。
経緯①デクからのクラスメイト全員への手紙
デクは雄英高校を去る際、クラスメイトに意図を伝えるために手紙を残していました。今までデクは、自身の個性がオールマイトから受け継いだものであることを伏せていましたが、ヴィランに自身が狙われていることも含め、真実を手紙を通して告げたのです。クラスメイトの面々はデクが闇堕ちした事実とその本心を知り、大きな衝撃を受けました。
経緯②オールマイトたちも協力していた?
一見するとデクの無謀な単独行動に見えますが、実は数々のプロヒーロー達は彼が闇堕ちした理由を知っており、デクを影ながらサポートしていました。オールマイトもその内の一人で、常にデクと一定の距離を保ち行動をしていたのです。孤独に戦うデクの姿を監視していたプロヒーロー達ですが、デクの「闇堕ち」とも取れる禍々しい姿と苛烈な戦い方には当初、驚きを隠せずにいました。
経緯③デクは母親に雄英高校を去ることを伝えた?
デクは元々、母親との2人暮らしでしたが、雄英高校に入学してからは寮に住んでいます。デクの母親は非常に心配症で、デクが寮に入るということ自体も当初は反対していたほどです。このため、デクが一人きりで戦うという提案を彼女に伝えたとは考えにくいです。優しさゆえに、デクは闇堕ちした事実をあくまで隠し続け、彼女の知らないところで問題を解決しようとしていたのです。
デクが闇堕ちしたその後
デクは闇堕ちにより高校を去った後、仲間達を拒絶しながらも一人孤独に戦い続けていきます。仲間達の元を去り、あえて一人きりで進む道を選んだデクの前には、ボロボロになりながらも戦い続ける苛烈な道が広がっていました。ここからは闇堕ち以降のデクの足取りや、クラスメイト達がデクを連れ戻すために取った行動について見ていきます。
その後①ヴィランと一人で戦っていたデク
デクは一人で行動しながらも、自身を狙って襲い掛かってくるヴィランを迎撃していきます。圧倒的な実力で敵を退けていくデクですが、度重なる戦いによる疲労と精神への負担は大きく、徐々に荒んだ凄まじい姿に変貌していきます。この邪悪な見た目がより一層、読者に「闇堕ち」を連想させました。作中でも「ヒーローに見えない」と言えるほどの禍々しい姿は、ファン達にもデクが本気で闇堕ちしたのではないかと、錯覚させるほどでした。
その後②A組全員でデクを連れ戻そうとする
デクからの置き手紙を受け取ったクラスメイト達は、一人で全てを背負い込もうとするデクを全員で止めるため、行動します。あくまでクラスメイト達から逃げようとするデクですが、各々の持つ個性を使い、時には攻撃まで仕掛けデクを引き留めようと奮戦します。デクが持つ圧倒的な能力を前にことごとく逃走を許してしまいますが、クラスメイト達の諦めない心と数々の言葉が、闇堕ちしようとするデクの心を徐々に解きほぐしていきます。
その後③爆豪勝己の謝罪
闇堕ちし逃げるデクを必死に繋ぎ止めながらも、各々の言葉でクラスメイト達は語りかけていきます。なかでもデクが足を止めるきっかけとなったのは、「ヒロアカ」の物語序盤でデクを虐めていた幼馴染の爆豪勝己でした。爆豪は今までの否を認め、自身の弱さを恥じ、デクに頭を下げます。これがきっかけとなり、デクはようやく立ち止まることができました。
その後④雄英高校へ帰ってくるデク
クラスメイトらの体を張った説得により、闇堕ちしたデクはようやく雄英高校に戻ってくることができました。しかし、雄英高校に集まっていた避難民達は、帰ってきたデクが高校に入ることを拒絶します。避難民達からしてもデクがヴィランに狙われていることを分かっており、それによって自分達にも危害が及ぶことを恐れていたのです。今まで守り抜こうとしていた人々から拒絶されるという、デクにとってはあまりにもショッキングな展開でした。
その後⑤麗日お茶子の演説
守ろうとしていた人々から激しく拒絶されてしまったことで、デクの心は再び追い詰められてしまいます。しかし、クラスメイトの一人である麗日お茶子が、上空から避難民達に向かって声をかけます。ヒーローが必ず避難民達を守り抜くと同時に、ヒーローにとって休む場所が必要だということを訴え、デクにとって「ヒーローアカデミア」が必要であるということを伝えました。彼女の言葉によって避難民達は心を動かされ、ようやくデクは元居た場所に戻ることができました。
デクに発現した6つの個性
デクはプロヒーローであるオールマイトから受け継いだ個性「ワン・フォー・オール」を駆使して戦っていましたが、実はこの個性はワン・フォー・オールを受け継いだ人間が元々持っていた個性までをも継承できる、ということが明らかになりました。ここからは、作中でデクが目覚めた新たな6つの個性について、見ていきます。
デクに発現した6つの個性①黒鞭
五代目継承者である万縄大悟郎が持っていた個性です。腕を起点として黒い鞭状のエネルギーを発生させることができ、多くの物を掴み取ることができます。コントロールが非常に困難な一方でその応用性は高く、対象を掴み取ることはもちろん、ワイヤーアクションのように空間を高速移動するために使うことができます。また、この個性の持つ「黒色」が戦っていた際のデクの姿をより邪悪なものに錯覚させ、闇堕ちを連想させるきっかけにもなりました。
デクに発現した6つの個性②浮遊
七代目継承者である志村菜奈の個性です。肉体を空中に浮かべることができるというシンプルなものですが、デクは黒鞭などの他の個性と組み合わせることで高速移動や滑空を可能としています。さらに能力が強化されたことで、自分のみならず周囲の物体も浮遊させることができるようになりました。
デクに発現した6つの個性③煙幕
六代目継承者である煙の個性です。肉体から煙を噴出する能力ですが、方向などを決めることができず、猛烈な勢いで噴射することしかできません。一見すると使い勝手の悪い個性に見えますが、肉体にかかる負荷が少ないことが特徴で、視界をくらますことで攻防どちらにも活用することができます。
デクに発現した6つの個性④危機感知
四代目継承者である四ノ森避影の個性です。文字通り、迫りくる危機を前もって直感的に感知することが可能になります。相手の敵意の「先読み」ができるため、不意打ちなどを回避できる非常に強力な個性になります。また、相手の真意を読み取ることも可能で、疑似的な「嘘発見器」としても活用できます。漫画中では発動時、コマに稲妻のような形が現れるという、面白い手法で表現されています。
デクに発現した6つの個性⑤発勁
三代目継承者の個性になります。一定の動作を繰り返した際、発生する運動エネルギーを体内に「蓄積」することができ、それを任意のタイミングで「放出」する個性です。デクは当初、スクワットをすることで足にエネルギーを溜め、跳躍力を高めるという使い方をしました。攻防の最中でも蓄積をしておくことができるため、「オール・フォー・ワン」とは非常に相性の良い個性と言えます。
デクに発現した6つの個性⑥変速
二代目継承者の個性になります。自動車のギアチェンジのように、物体の速度を段階的に操作することができます。単純に肉体を加速させるというよりも、物体そのものの「慣性」を操作する力で、瞬間的に物体の速度を減速、加速させることができる強力な個性になります。
ヴィランデクとは?
戦いの中で周囲の仲間達を守るため、一時的に「闇堕ち」してしまったように見えたデクでしたが、最終的には雄英高校に戻ることができました。しかし、この闇堕ち展開を受けて、巷では「ヴィランデク」という概念が誕生しています。ここからはファンの間で広がっている、本当に闇堕ちしてしまったヴィランデクの詳細について見ていきます。
ヴィランデクは闇堕ちの二次創作キャラ
ヴィランデクとは、デクがもし「闇堕ちしたまま、ヒーローではなくヴィランとなっていたら」という「if」の展開を形にしたキャラクターです。公式的なものでなく、あくまでヒロアカのファン達が生み出した、二次創作のキャラクター設定になります。その理由やきっかけは様々ですが、本編のデクがヒーローとして歩んだのとは真逆で、闇堕ちすることで人々を脅かすヴィランとなった姿が描かれます。
ヴィランデクを生み出したのは海外のファン?
「ヒロアカ」本編のデクとは闇堕ちしたことで性格や見た目も異なるヴィランデクですが、元々は海外のファンによって生み出された二次創作設定でした。海外でも「Villain deku」の呼称で広まっている設定で、かなりの二次創作作品を見ることができます。「ヒロアカ」が日本国内にとどまらず、海外でも強い人気を誇るからこそ生まれた、設定と言えます。
ヴィランデクのモデルや元ネタはジョーカー?
闇堕ちしたデクのモチーフとなったのは、海外でも絶大な人気を誇るヒーロー作品「バットマン」に登場するヴィラン、ジョーカーだと言われています。何をしでかすか分からない危うさとその強烈なキャラクター性から、完全悪として高いカリスマ性を持っており、彼の存在がヴィランデクの設定にも大きな影響を与えています。また、ジョーカーの起源は諸説ありますが、なかには一般市民からヴィランに「闇堕ち」する設定もあり、ヴィランデクとの共通点がうかがえます。
ヴィランデクの特徴
「ヒロアカ」本編の展開とは異なり、完全に闇堕ちしたことでヴィランに変貌してしまったヴィランデクですが、本来のデクとは異なった設定や特徴をいくつも持っています。本編では優しく、一生懸命で前向きだったデクですが、闇堕ちしてからは全くの別キャラともいえる変貌を遂げています。ここからは闇堕ちしたヴィランデクの個性や強さについて、見ていきます。
特徴①ヴィランデクは個性がない?
デクは「ヒロアカ」の序盤でオールマイトから個性を受け継ぎますが、闇堕ちしたヴィランデクはその出会いがなかった「if」の存在であるため、個性を持っていません。闇堕ちしたデクは本編のように「オール・フォー・ワン」を使うことはなく、あくまで己の肉体のみを使い、ヴィランとして活動しています。また、「無個性」だったがゆえに闇堕ちし、ヴィランとなったという設定も存在します。
特徴②ヴィランデクの武器や強さ
闇堕ちしたデクは個性を持たない代わりに、優れた頭脳や知識を使い周囲を欺くことで戦況を有利にします。また、残忍かつ冷酷でありながらも人当たりの良い一面を持つことから、他者を容易に騙してしまう狡猾さを持ち合わせており、まさに本編のデクとは真逆の存在と言えます。本編でデクが持つ良い特徴が、闇堕ちによって反転してしまった負の姿として描かれています。
特徴③トガヒミコとの関係
ヴィランの一人であり、「ヒロアカ」の本編でもデクに強い執着を見せていたトガヒミコですが、彼女は「血の香りがしてボロボロな人間」を好んでいます。このことから本編よりも闇堕ちしたヴィランデクは彼女の好みに合っており、より相性が良い関係であると言えます。闇堕ち後のデクが、トガヒミコとコンビを組むといった設定を想像するファンも多いようです。
デクに対する世間での評判や人気
デクが闇落ちしてしまったかのように振る舞う姿を見て、多くのファンが「辛い」と感じていました。本来のデクの姿を知っているからこそ、その変貌ぶりは受け入れ難いものだったようです。
一方で、闇落ちした様子のデクを見て辛くなりつつも、目が離せなくなってしまったファンもいるようでした。これまでとは違う姿のデクに対し「カッコいい」というコメントも寄せられていました。
闇落ちしたデクがクラスメイト達によって連れ戻されるまでのストーリーに涙したという声も上がっていました。感動的な話が多いヒロアカ作中でも1、2を争う名シーンとなっているようです。
デクが闇堕ちした理由は大切な人たちを巻き込まない為だった
一時は闇堕ちしてしまったと思われたデクですが、それは全て周囲の大切な仲間達を巻き込まないようにという、彼が抱いた優しさゆえの行動でした。闇堕ちの中でデクはクラスメイト達の呼びかけに答え、再び雄英高校に戻り、ヒーローとしての道を歩んでいきます。一方で「闇堕ちしていたらどうなったか」と、デクの別の可能性を空想するファンも、非常に多く存在しています。
この記事のライター
創也慎介
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