【ハガレン】アニメ声優の代表作などを紹介！変更したキャストは？

『ハガレン』の正式タイトルは、『鋼の錬金術師』です。タイトルが長い為、読者の間では『ハガレン』の愛称で親しまれています。アニメ化を皮切りに人気となり、国内外問わず多くのファンがいて2度もアニメ化がされました。そのアニメ版での出演声優を紹介する前に、まずは『ハガレン』の原作者や概要、あらすじについて簡単にまとめていきます。

『鋼の錬金術師（ハガレン）』の原作者は、荒川弘（あらかわ ひろむ）先生です。ペンネームを見て男性と勘違いする人が多いようですが、荒川弘先生は女性の漫画家です。大人気漫画『魔法陣グルグル』の原作者である、衛藤ヒロユキ先生の下でアシスタントとして経験を積み、『鋼の錬金術師』で初連載をはたしました。2010年に『鋼の錬金術師』の連載が完結すると、その後も『銀の匙 Silver Spoon』や『アルスラーン戦記』のコミカライズ版などで活躍します。

『鋼の錬金術師（ハガレン）』は、『月刊少年ガンガン』で2001年から2010年まで連載されていた少年漫画です。ファンタジーやギャグの要素が多い漫画雑誌『月刊少年ガンガン』で連載されていた『ハガレン』ですが、シリアスな展開で少々残酷な描写もある内容が読者に刺さり、異例の大ヒットとなりました。荒川弘先生の初連載作品ではありますが、アニメ化の他にもゲーム化や実写映画化など様々なメディア展開をする程人気です。

主人公のエドワードとアルフォンスは非常に仲の良い兄弟です。2人は、錬金術の知識を得て、病気で死んだ母親を蘇らそうと人体錬成を試みます。しかし、錬金術において禁忌とされている人体錬成を行った結果、失敗してしまいエドワードは体の一部を、アルフォンスは肉体全てを奪われてしまいました。2人は、奪われた体を取り戻す為に賢者の石を求めて冒険します。

『ハガレン』は、2003年と2009年の2度アニメ化をしている人気作品です。2度のアニメ化で変更になった声優もいれば、そのまま続投した声優もいます。ここからは、初代アニメにあたる2003年版の担当声優についてプロフィールや代表作品を紹介していきます。出演後に死去された声優もいますので、併せて紹介します。

『ハガレン』の主人公である、エドワード・エルリックの声を担当している声優は、朴璐美さんです。ハスキーで中性的な声が特徴の女性の声優である朴璐美さんは、主に実力のある少年役や大人の女性役を演じています。クールな役を演じることが多い朴璐美さんにとって、感情の起伏が激しいエド役を演じるのは大変だったようです。朴璐美さんは、2009年版でもエド役として続投しています。

エドの弟である、アルフォンス・エルリックの声を担当している声優は、釘宮理恵さんです。高くて可愛らしい声である釘宮理恵さんは、主に幼い子供やツンデレな少女役を多く演じている有名な女性声優です。『ハガレン』では、珍しく14歳の少年役ですが、優しくも優秀な弟であるアルを見事に演じています。釘宮理恵さんは、エド役の朴璐美さんと同様に2009年版でもアル役を続投しています。

エドとアルの幼馴染みである少女・ウィンリィ・ロックベルの声を担当した声優は、豊口めぐみさんです。明るい高め声と落ち着いた低めの声を使い分けることができる豊口めぐみさんは、元気な女子高生役を多く演じています。『ハガレン』でも、エルリック兄弟を機械鎧整備士として支えるウィンリィを元気に演じていました。しかし、2009年版では、高本めぐみさんに声優が変更されました。

エドとアルの上司にあたる国家錬金術師のロイ・マスタングの声担当した声優は、大川透さんです。包容力のある優しい声色が特徴の大川透さんは、父親役や上司役を多く演じています。『ハガレン』でも、厳しくもエドとアルを助ける頼れる上司としての雰囲気を大事に演じていました。2009年版では、三木眞一郎さんに声優が変更され、若々しい雰囲気に変わりました。

ロイの直属の部下である、リザ・ホークアイの声を担当した声優は、根谷美智子さんです。根谷美智子さんは、凛々しくも優しい女性役を多く演じています。面倒見が良くて仕事のできる優秀な軍人であるリザはまさにはまり役です。しかし、2009年版では、折笠富美子さんに声優が変更されました。

ロイの親友であるマース・ヒューズの声を担当した声優は、藤原啓治さんです。穏やかで優しい雰囲気のある声色が特徴の藤原啓治さんは、物語のナレーションや父親役を演じることが多い声優です。2009年版でも変更されることなく、マースの声は藤原啓治さんが続投しています。しかし、藤原啓治さん2020年に癌が原因で死去している為、2022年にサービスが開始された『鋼の錬金術師 MOBILE』では、津田健次郎さんがマース役を引き継ぎました。

巨漢の国家錬金術師である、アレックス・ルイ・アームストロングの声を担当した声優は、内海賢二さんです。低く力強い声が特徴の内海賢二さんは、威厳のある男性や悪役を演じることが多い声優です。『ハガレン』でも、豪快で力強い肉体派のアレックスを堂々とした雰囲気で演じています。2009年版でも、変更されることなく続投されましたが、2013年に癌の為死去されました。

咥えタバコがトレードマークでロイの部下である、ジャン・ハボックの声を担当した声優は、松本保典さんです。松本保典さんは、熱血漢からコミカルな役まで演じ分けるベテラン声優です。明るくお調子者だが実力のある軍人のジャンを見事に演じていましたが、2009年版では、うえだゆうじさんに声優が変更されました。

ロイの部下であるハイマンス・ブレダの声を担当した声優は、志村知幸さんです。元々、俳優として活動されていた志村知幸さんは、アニメや吹き替え声優としても活動を始めると、幅広い年齢層の男性役を演じ分けて多くの作品に出演するようになります。『ハガレン』では、少々不真面目な態度が目立ちますが頭脳明晰なハイマンスの声を演じています。しかし、2009年版では、佐藤美一さんに声優が変更になりました。

ロイの部下であるヴァトー・ファルマンの声を担当した声優は、室園丈裕さんです。室園丈裕さんの声は落ち着いたバリトンで、大人しい男性役を演じることが多い声優です。『ハガレン』でも、ヴァトーの声を穏やかな口調で演じています。2009年版では、浜田賢二さんに声優が変更されました。

ロイの部下であるイン・フュリーの声を担当した声優は、白鳥哲さんです。白鳥哲さんは、物腰柔らかな青年役から悪役まで幅広いキャラの演じ分けることができます。2003年版で温厚な性格のケインを演じていた白鳥哲さんは、2009年版でエド達と敵対するグラトニーに抜擢されました。そして、2009年版のケイン役は柿原徹也さんが担当しています。

エド達が住むアメストリス国の大統領であるキング・ブラッドレイの声を担当した声優は、柴田秀勝さんです。迫力のある低音ボイスが特徴の柴田秀勝さんは、年配の男性役や特撮の敵役を多く演じています。『ハガレン』でも、国の最高権力者という立場あるキングの声を威厳のある声で熱演しました。2009年版でも声優変更されることなく続投しています。

国家錬金術師であるバスク・グランの声を担当した声優は、青森伸さんです。青森伸さんは、アニメやゲーム以外でもバラエティー番組のナレーションとして活躍する機会が多く、俳優としてドラマなどにも出演している声優です。少々高めの声でクセのある年配キャラを多く演じています。2009年版では、立場などのキャラ設定の変更がありましたが、声優は青森伸さんが続投しています。

エドのライバルとして登場するスカーの声を担当した声優は、置鮎龍太郎さんです。置鮎龍太郎さんは、おどけたキャラから落ち着きのある真面目なキャラまで幅広い演技力で人気の声優です。『ハガレン』では、影のあるクールなライバルキャラであるスカーを低めの声で演じています。2009年版では、三宅健太さんに声優が変更され、声はさらに低くなりました。

「色欲」のホムンクルスであるラストの声を担当した声優は、佐藤ゆうこさんです。佐藤ゆうこさんは、中性的な声の為、少年役を多く演じています。『ハガレン』では、色っぽい雰囲気の大人の女性を演じていました。2009年版では、井上喜久子さんに声優が変更になり、さらに色っぽい雰囲気になりました。

「暴食」のホムンクルスであるグラトニーの声を担当した声優は、高戸靖広さんです。クセの強い個性的なキャラを演じることが多い高戸靖広さんは、低めの声と高めの声では印象がガラリと変わる声優です。『ハガレン』では、無邪気で子供のような性格のグラトニーを明るく高い声で演じていました。2009年版では、2003年版でケイン役を演じていた白鳥哲さんがグラトニーの声を担当しています。

「嫉妬」のホムンクルスであるエンヴィーの声を担当した声優は、山口眞弓さんです。山口眞弓さんは女性の声優ですが、低めのかすれ声が特徴で、クールな大人の女性役を多く演じています。『ハガレン』では、子供のような容姿だが非常に残忍な性格のエンヴィーを迫力満点に演じていました。2009年版では、高山みなみさんに声優が変更され、さらに子供っぽさが強調されました。

『ハガレン』のアニメは、2003年版と2009年版で声優の変更があったキャラがおり、雰囲気を変わった人物もいます。初代声優の死去や引退などで、やむを得ず変更した人もいますが、それ以外で声優が変更になった理由とは一体なんなのでしょうか。ここからは、2003年版と2009年版で変更になった声優とその変更理由について考察していきます。2003年版放送以降、死去した声優についても併せて紹介します。

2003年版と2009年版では、主人公であるエドとアルの声優変更はありませんでしたが、主要キャラのほとんどが声優変更されています。放送前の声優発表では、視聴者による反対意見も多かったようですが、2009年版のキャラの雰囲気に合わせた配役となっていました。また、両方に出演している声優も何人かいますが、2003年版と2009年版で違う役を演じている人もいます。

『鋼の錬金術師』のアニメは、2003年版と2009年版でストーリーに違いがあります。オリジナル要素が強い2003年版と原作に沿って進行する2009年版では、主要キャラの役割も異なってきます。声優変更の理由としては、このストーリーの違いが大きく関係していて、キャラの立ち位置や雰囲気に合わせたキャスティングがされているようです。声優の死去が理由で変更した訳ではありません。

『鋼の錬金術師』には、数多くの有名声優が出演していますが、中には死去された声優が何人もいます。新旧どちらも同じキャラを演じていた藤原啓治さんや内海賢二さんは、2人とも癌を患い死去されました。その為、2020年からサービスが開始された『鋼の錬金術師 MOBILE』では、声優が変更されています。他にも、死去された声優は多く、今後もしアニメ化やゲーム化がされる場合は変更を余儀なくされるキャラも多いです。

原作漫画だけでなく、アニメやゲームでも大人気となった『ハガレン』は、2017年に実写で映画化もしました。人気の俳優や女優が多数出演したこともあり、実写版も非常に人気で続編まで上映されています。ここからは、『ハガレン』の実写映画で物語の主要人物を演じた俳優や女優についてまとめていきます。

主人公のエドを実写版で演じた俳優は、山田涼介さんです。「Hey!Say!JUMP」のメンバーでジャニーズアイドルの山田涼介さんは、歌やダンスだけでなく俳優としても大人気となっています。漫画やアニメよりも大人っぽい雰囲気のエドを演じていて、派手なアクションもこなしています。

本作のヒロインであるウィンリィを実写版で演じた女優は、本田翼さんです。本田翼さんは、モデルとして芸能界入りし、女優やタレントなどマルチに活躍しています。ウィンリィを明るく元気な雰囲気で演じていました。

「焔」の国家錬金術師であるロイを実写版で演じた俳優は、ディーン・フジオカさんです。ディーン・フジオカさんは、香港でスカウトされて香港を拠点に芸能活動を開始した俳優です。クールでかっこいい男性を演じることが多く、『ハガレン』のロイ役ははまり役として人気でした。

ロイの副官であるリザを実写版で演じた女優は、蓮佛美沙子さんです。14歳で芸能界デビューをはたした蓮佛美沙子さんは、学業と両立させて女優として様々なドラマや映画に出演していました。『ハガレン』では、クールな女性軍人としてかっこいい雰囲気で演じています。

アメストリス軍の中佐であるマースを実写版で演じた俳優は、佐藤隆太さんです。舞台俳優として芸能界デビューをした佐藤隆太さんは、その後数々の人気映画に出演して人気となります。『ハガレン』の実写版では、人気の高いキャラであるマースをかっこよく演じていました。

ホムンクルスのエンヴィーを実写版で演じた俳優は、本郷奏多さんです。幼い頃からキッズモデルとして活動していた本郷奏多さんは、その後、俳優としても多くのドラマや映画に出演するようになります。『ハガレン』では、残忍な性格のエンヴィーを見事に表現していました。

ホムンクルスのグラトニーを実写版で演じた俳優は、内山信二さんです。内山信二さんは、子役としてデビューして「内山くん」の愛称でバラエティー番組に出演していました。大柄な体型の為、グラトニー役ははまり役でした。

エドとあるの父親であえうヴァンを実写版で演じた俳優は、内野聖陽さんです。内野聖陽さんは、大学時代から演劇にのめり込み、舞台俳優として活動を始めました。『ハガレン』では、威厳のある風貌でヴァンを演じていました。

エドのライバルであるスカーを実写版で演じた俳優は、新田真剣佑さんです。俳優の千葉真一さんの長男である新田真剣佑さんは、アメリカで生まれ育ちました。幼い頃から空手などを習って体を鍛えていた為、『ハガレン』の実写版でも筋肉質なスカー役を見事に体現しています。

「紅蓮」の国家錬金術師であるゾルフを実写版で演じた俳優は、山田裕貴さんです。プロ野球選手だった山田和利を父に持つ山田裕貴さんは、特撮ヒーローとして俳優デビューをはたしました。『ハガレン』では、残忍な本性を隠しながら紳士的に振る舞うという難しいゾルフ役を熱演しています。

『鋼の錬金術師』の2009年版は、声優の大幅変更には反対意見が多くネット上で荒れていました。しかし、ストーリーや作画は素晴らしいと絶賛され、放送が進むにつれて徐々に変更後の声優の雰囲気に視聴者は慣れていきました。

『鋼の錬金術師』の2003年版を視聴していたファンの中には、どうしても2009年版の声に違和感を感じながら視聴していた人も多くいました。見ていく内になれていったようですが、2003年度版のキャスティングが良すぎた為に、いまだに2003年版を推す人も多いです。

『鋼の錬金術師』は、新旧どちらも人気の声優が出演しています。その為、このキャラは変更前の声優が合っているがこちらのキャラは変更後の声優が合っていると、それぞれの良さを感じているファンもいました。中でも、新旧でマース・ヒューズ役を演じた藤原啓治さんははまり役で、大人気でした。残念ながら死去された為、ゲームの『鋼の錬金術師 MOBILE』では津田健次郎さんに変更されています。

『鋼の錬金術師』は非常に多くのキャラが登場する為、出演声優も非常に多いです。中には、出演後に死去された声優も多く、アニメを視聴して涙を流すファンもいました。

大人気ゆえに、2度もアニメ化がされた『鋼の錬金術師』は、新旧ともに人気で有名な声優が出演していました。声優の大幅変更には、死去はあまり関係なく、ストーリーの違いが主な理由だったようです。2003年版の声や雰囲気に慣れてしまっていた視聴者は、2009年版での声優変更に戸惑いや反対もあったようですが、実力のある声優達の演技力でカバーされています。是非、新旧アニメを見比べて、キャラの声や雰囲気の違いを楽しんでみてください。