【ゴールデンカムイ】のっぺらぼうの正体とは?火傷の原因や目的を解説
「ゴールデンカムイ」に登場するキャラクター・のっぺらぼうは、作中で重要なキーワードとなっている「金塊」の在り処を知る、重要な人物です。のっぺらぼうの正体や目的、「ゴールデンカムイ」の劇中における活躍や、アニメ版の声優などについても見ていきます。
目次
【ゴールデンカムイ】のっぺらぼうとは?
「ゴールデンカムイ」ではアイヌが隠した「金塊」を巡って多数の登場人物が登場しますが、中でものっぺらぼうはその金塊の在り処を知る重要人物です。未だなお網走監獄に収容されており、何もかもが謎に包まれた異様なキャラクターです。
のっぺらぼうのプロフィール
のっぺらぼうの最大の特徴は、その名前の由来にもなっている、頭部全体の皮が剥ぎ取られた火傷まみれの顔です。もちろん「のっぺらぼう」という名前はあだ名で本名は分からず、身長や年齢、生年月日といった一切のデータが謎に包まれた、奇怪な人物です。片足の腱を切られていることから行動ができないものの、暗号を通じて外の仲間に「金塊」の在り処を教えてようと画策しています。
ゴールデンカムイの概要
「ゴールデンカムイ」は2014年より「週刊ヤングジャンプ」にて連載された、野田サトルさんによる漫画作品です。日露戦争終結後の日本を舞台に、アイヌの人々が隠した大量の「金塊」の在り処を求める人々の群像劇を描いています。戦いやサスペンスだけでなく、アイヌの郷土料理や道具といった文化を学ぶことができる点も、本作の大きな特徴の一つです。
ゴールデンカムイのあらすじ
主人公・杉元佐一は終戦後、幼馴染の梅子の治療費を得るため、北海道にて「砂金」を掘り、一攫千金を企てていました。そんな矢先、アイヌが隠している大量の「金塊」の噂を聞きつけ、偶然にも金塊の在り処が記された「刺青」を持つ囚人に出会い、本格的に金塊を手に入れるために動き出します。自身を救ってくれたアイヌの少女・アシリパと共に、杉元は「金塊」を狙う人々と協力し、ときには敵対しながらも真実に近付いていきます。
【ゴールデンカムイ】のっぺらぼうの正体や目的
杉元やアシリパが「金塊」の在り処を知る重要人物として出会う火傷の男・のっぺらぼうですが、その正体や目的は長らく謎に包まれており、読者の間でも様々な考察が飛び交っていました。ここからはのっぺらぼうの正体や目的、顔に火傷を負った理由などについて見ていきます。
のっぺらぼうの正体はアシリパの父ウイルク
のっぺらぼうの正体は、杉元と共に行動するアイヌの少女・アシリパの父親・ウイルクでした。ウイルクは元々、ロシア帝政に反発した民族解放運動を行っていた人物でしたが、1881年に皇帝アレクサンドル2世を爆殺するなど、過激なテロ行為にも手を染めていました。ロシアから指名手配された後、金塊強奪事件の際に死亡したと思われていましたが、自身の顔の皮を剥ぐことで「のっぺらぼう」として正体を隠し、生き延びていたのです。この逃走劇こそ、彼が顔を失った理由でした。
のっぺらぼうの火傷の理由
のっぺらぼうの特徴は、なんといっても顔の皮を剥がれ、怪物のように変形した頭部全体の火傷です。しかし、これには正体を隠す以外にも、独房の外にいる仲間達が自身の「影武者」を用意しやすくする、という意図もありました。「火傷を顔全体に負っている」という噂を流すことで、外部の仲間が同様の見た目を持つ影武者を作り、替え玉として偽装しやすくする、という理由があったのです。
のっぺらぼうの目的
のっぺらぼうことウイルクは幼いアシリパにサバイバル技術や戦う術を教え込みましたが、実はこれもすべて彼の大きな「目的」のための布石でした。ウイルクはアイヌが隠した金塊を、最終的に娘・アシリパに受け継がせることで彼女が「アイヌを先導し、自由へ導く存在」になってほしかったのです。こういった理由から、監獄の中にいながらにして金塊の在り処を暗号にし、アイヌである娘にこそ解読できるよう、画策していたのです。
のっぺらぼうは死亡した?
網走監獄に潜入した杉元らは、のっぺらぼうに出会い、彼の正体がウイルクであると確信します。ウイルクもまた杉元の持っていた小刀がアシリパのものであったことから彼を信用し、事の真相を告げようとしました。しかし、すんでのところでウイルクは頭部を狙撃され、死亡してしまいます。杉元らが共に行動していた尾形百之助の手によって、ウイルクは命を絶たれます。
【ゴールデンカムイ】のっぺらぼうになった理由を解説
「ゴールデンカムイ」の劇中にて、なぜウイルクが火傷を負った顔を持たぬ男・のっぺらぼうになったのか、その理由をここからは詳しく解説していきます。「ゴールデンカムイ」の物語のが始まるきっかけとなった、ウイルクの仲間や、アイヌの中に起った争い、それらの理由や結末についても見ていきます。
ネタバレ①ウイルクとキロランケの決別
元々、ウイルクは「パルチザン」と呼ばれる反乱軍に在籍しており、皇帝の爆殺もこの反乱軍の仲間・キロランケと共に実行していました。以降、指名手配されたウイルクやキロランケは日本に逃亡し、そこでアイヌとして身を潜めて暮らしていました。依然として解放運動の準備を続けていたウイルク達でしたが、娘・アシリパが誕生したことでウイルクはどこか保守的になってしまいます。これがきっかけでキロランケとの間に不和が生まれ、決別することとなりました。
ネタバレ②一人で帰ってきたシロマクル
キロランケと決別した後、ウイルクは「アイヌの金塊」を探し動き出しますが、鶴見中尉らも同様に金塊を探していました。鶴見らはそのなかでシロマクルという男性に接触します。シロマクルは元々、ウイルクらの金塊探しに参加していたメンバーの一人でしたが、ウイルクの仲間のアイヌが金塊の在り処を知っている老人を脅したことをきっかけに決別し、一人だけ帰ってきました。
ネタバレ③ウイルクの過去を暴露する鶴見中尉
鶴見中尉はシロマクルに、ウイルクが工作員として様々な活動をしてきたという過去を暴露します。これによってアイヌの中ではウイルクをかばう者と非難する者の間で、大規模な抗争が勃発してしまいました。アイヌ同士での戦いが巻き起こる中、鶴見中尉はこの混乱に乗じて金塊の在り処を探ろうとしたのです。
ネタバレ④自分の死を偽装したウイルク
当初は統率がとれていたアイヌの人々でしたが、ウイルクの過去について仲間割れを起こし、争いを始めてしまいました。ウイルクはこれを受け、自身の顔の皮を剥ぎ、死んだキムシプという老人に被せることで、自身の死を偽造したのです。以降、ウイルクが死んだと世間に思い込ませつつも、「のっぺらぼう」という存在に成り代わり、密かに反乱の準備を進めていきます。
【ゴールデンカムイ】のっぺらぼうの声優
「ゴールデンカムイ」はその人気の高さから、2018年にはアニメ版も放映されています。アニメにものっぺらぼうは登場しており、物語の核心を握る重要なキャラクターとして強い存在感を放っています。ここからはアニメ版「ゴールデンカムイ」にてのっぺらぼうを演じた声優について、詳しく見ていきます。
のっぺらぼうの声優は「東地宏樹」
アニメ版「ゴールデンカムイ」にてのっぺらぼうを演じるのは、声優の東地宏樹さんです。声優としては吹き替えを中心に活動をしていましたが、アニメやゲームのキャラクターでも主要人物を演じるなど、幅広く活躍している声優です。自己紹介では「東に地球の地と書いて東地です」というお決まりの台詞を使うことが多いです。
東地宏樹のプロフィール
- 誕生日:1966年5月26日
- 出身:東京都
- 身長:173cm
- 血液型:A型
東地宏樹さんは当初は声優や役者といった「演技」の世界に進むというつもりはなかったのですが、「とにかく大学生活をエンジョイしたい」という気持ちから日本大学芸術学部演劇学科演劇コースに入学し、そこで演技についてのノウハウを学んでいく中で、徐々に芝居の世界にのめり込んでいきました。大学の先輩からの紹介でCMのナレーションの仕事をしたことをきっかけに「声優」の世界に足を踏み入れました。
東地宏樹の主な出演作品
東地宏樹さんは良く通る渋い低音を活かし、「ゴールデンカムイ」以外の作品でも、青年から中年まで幅広い男性キャラクターを演じています。アニメでは「機動戦士ガンダムUC」のダグザ・マックールや、「ポケモンジェネレーションズ」のフラダリ、ゲームでは「バイオハザード」シリーズの主人公の一人・クリスを演じるなど、数多くの作品に登場しています。
【ゴールデンカムイ】のっぺらぼうに対する世間での評判や人気
「ゴールデンカムイ」でのっぺらぼうを初めて見た読者は、やはりその異様な姿に恐怖を覚えるようです。他にも「ゴールデンカムイ」は人と人の戦いやヒグマのような野生動物の戦いで描かれる熾烈なシーンも多数登場し、見る者を戦慄させます。
「ゴールデンカムイ」には様々な個性的なキャラクターが登場しますが、見た目でのインパクトが大きいのっぺらぼうの正体やその背景にあるストーリーに、ファンは強く惹きつけられているようです。のっぺらぼうの過去は「ゴールデンカムイ」という物語の中核をなす大きな伏線でもありますので、彼の行く末がどうなるのかを気になっているファンも多いようです。
「ゴールデンカムイ」はその人気の高さから映画化の話が持ち上がっており、キャラクター達を誰が演じるか、とファンは様々な考察を交わしています。その中で、あまりにも強烈なディティールののっぺらぼうも、演者が誰なのかという点に注目が集まっています。
【ゴールデンカムイ】のっぺらぼうがもしも〇〇だったら
「ゴールデンカムイ」の重要人物でありながら、最後は死亡してしまったのっぺらぼうことウイルクですが、「もし彼が生き残っていたら」というifの展開に思いを馳せているファンも少なくありません。ここからは、もしのっぺらぼうが身近な存在になっていたら、という予想をいくつか立てていきます。
のっぺらぼう「父親」篇
のっぺらぼうことウイルクは「ゴールデンカムイ」の劇中でも、反乱軍に所属していながら、仲間に対しては強い気持ちを抱いた男性として描かれていました。特に娘であるアシリパに対しても、彼女の存在がきっかけとなり解放運動について考え直すほどでした。父親として常に家族のことを大切に考えてくれる姿が、実に想像しやすい人物です。
のっぺらぼう「上司」篇
「ゴールデンカムイ」の劇中にて、ウイルクは民族を解放するために国に対しても強い気持ちで立ち向かっていました。間違った圧政に対して立ち向かうことができる人間性は「上司」としては非常に頼りがいがあり、どんな理由があろうとも、間違ったことに毅然と立ち向かってくれる姿が連想できます。
のっぺらぼう「友達」篇
「ゴールデンカムイ」の中で、ウイルクは常に民族の仲間達のために活動し続けていました。爆殺など過激なテロ行為も行っていましたが、それも元をたどれば守りたい仲間達のことを強く思うが故の行動です。このため「友達」になれば、友情を大切にし、常に体を張って友のために行動してくれる頼りがいのある存在になってくれそうです。
【ゴールデンカムイ】のっぺらぼうの正体はアシリパの父だった
「ゴールデンカムイ」にて金塊の在り処を握る重要人物・のっぺらぼうの正体はアシリパの父・ウイルクでした。彼がのっぺらぼうになった背景には、大国を相手にし、アイヌとして生きていく中での壮絶な過去が関係していました。顔を失いながらも彼は常に民族を解放するという大義を信じ続け、行動していたのです。
この記事のライター
創也慎介
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