【炎炎ノ消防隊】黒野の能力は万能で最凶？強さや技について徹底解説

さまざまなユニークなキャラクターが登場する『炎炎ノ消防隊』の中でも、とりわけ強烈なインパクトを放っているのが、灰島重工の「黒野」です。「死神」とも呼ばれるこの男は、作中最強の能力者と評されることも少なくありません。黒野の武器や強さについて詳しく触れる前に、まずは基本情報を紹介しておきましょう。

『炎炎ノ消防隊』に登場する黒野のフルネームは、「優一郎黒野（ゆういちろうくろの）になります。灰島重工能力開発研究所主任という立場にある人物で、右腕に巻いた包帯と、猫のようにつり上がった鋭い目が特徴です。弱い者いじめを好むサディスティックな性格をしており、「死神」の異名を持ちます。能力者としては第三世代に属し、その実力は大隊長クラスに並ぶほどの強さを誇ります。

最強とも言われる能力を持つ黒野が登場する『炎炎ノ消防隊』は、大久保篤原作の漫画作品です。ジャンルはファンタジー要素の強いSFで、「週刊少年マガジン」誌で2022年2月まで連載されていました。アニメ化もされており、現在第2期まで放送済みです。コミックスは全34巻で、累計発行部数が全世界で2,000万部を突破するほどの人気を誇っています。

黒野が登場する『炎炎ノ消防隊』の舞台となるのは、「東京皇国」という架空の世界です。人体発火現象が生み出す怪物「焔ビト」の被害が広がる中、その原因究明と市民の救出のため、「特殊消防隊」が組織されます。新たに第8特殊消防隊に配属された少年シンラには、幼い頃から「ヒーローになりたい」という願望がありました。やがてシンラは、「伝導者一派」らとの戦いの中で、過去に母と弟を奪った火災や「大災害」の真実に向き合うことになります。

『炎炎ノ消防隊』の登場人物の中で最強レベルと言われる黒野は、身体から炎を出してそれを操る第三世代能力者です。右腕から黒煙を放つことができ、それによりさまざまな技を繰り出したり武器を生成することができます。そうした黒野の能力について詳しく見ていきましょう。

『炎炎ノ消防隊』に登場する黒野の能力、1つ目は「感知」です。黒野が右腕から黒煙を放つことは上で述べました。この黒煙は彼の感覚とリンクしており、それに触れる者の動きを鋭く感知できるのです。つまり、センサーの役目を果たせるということになります。

『炎炎ノ消防隊』で最強かつ最凶と言われる黒野の能力、2つ目は「目くらまし」です。黒野の放つ黒煙は、周囲に広がると相手の視界を奪い、こちらの位置をつかめなくする効果があります。特に効果的なのが屋内や狭い場所での使用で、この能力を使えば、敵に囲まれても逃げのびられる確率が高まります。

『炎炎ノ消防隊』に登場する黒野の能力について紹介していますが、3つ目は「武器の生成」です。黒野の黒煙は非常に汎用性が高く、固体化することで武器すら作り出せます。しかも種類も幅広く、作中では投げナイフから大太刀まで生成していました。その切れ味は、大焔ビトを切り裂くほどの鋭利さです。

『炎炎ノ消防隊』の登場人物・黒野の4つ目の能力「爆発」について紹介しましょう。これは、黒煙の操作によって爆発を起こすという能力になります。規模は人が軽く吹き飛ぶ程度の比較的小さなもので、そこまでの破壊力はありません。しかし、集団に襲われた際には効果的な威力を発揮していました。

黒煙を自在に操ることで武器の生成や爆発を可能とする黒野の能力ですが、その中には「燃焼」も含まれます。こちらは爆発と同じ系統の能力にあたるものの、恐ろしさはその比ではありません。黒煙を吸入した相手の体を内部から燃やすという、かなり衝撃的な内容となっています。

ここまで何度か言及していますが、『炎炎ノ消防隊』において黒野は、「最強の能力者」と評される機会が多くなっています。果たして黒野は、ほかの登場人物と比べても「最強」と呼べるほどの実力を備えているのでしょうか。ここでは、黒野の強さや技に焦点を当てて考察していきましょう。

黒野は『炎炎ノ消防隊』の登場人物の中で最強と呼べるほど強いのでしょうか。『炎炎ノ消防隊』には、作中屈指の実力を持つ能力者が何人か登場します。それらのキャラと黒野の強さは簡単に比較できず、誰が最強とは一概に言えません。しかし、少なくとも彼らと引けを取らないほどの能力を黒野が持つのは確実と思われます。

レオナルド・バーンズは第1特殊消防隊の大隊長で、第三世代能力者にあたります。火力においては作中最強を誇るキャラクターで、身体能力を爆発的に高められる能力を持っており、新門紅丸もその実力を高く評価しています。最大火力に達するのにやや時間を要する欠点はあるものの、黒煙を自在に操る黒野と同等の強さを持っていると見られます。

第7特殊消防隊大隊長・新門紅丸と黒野の強さについても比較してみましょう。黒煙を使い武器を作るなど能力の幅が広い黒野に対し、紅丸も引けを取らぬほど多彩な技の持ち主となっています。古武術由来の戦闘法から繰り出される数々の技は、どれも圧倒的な威力です。戦闘のスタイルは互いに全く異なるものの、どちらも同じレベルの強さを持つと言えます。

右腕から発する黒煙を操り多彩な能力を発揮する黒野は、技の種類も豊富となっています。作中最強レベルに位置する黒野の、主な技について見ていきましょう。作中で披露されたのは、以下の3つになります。

『炎炎ノ消防隊』の第三世代能力者・黒野の技の1つ目は、「右ノ蝕」です。これは彼が放つ黒煙内に潜んでいる敵を攻撃できる技で、煙が触れていさえすれば、彼の手の届く範囲外であっても効果を発揮できます。

『炎炎ノ消防隊』作中で黒野が見せる技、2つ目は「蝕隠レ」です。この技は名称の通り、自ら放った黒煙に紛れて敵から姿を隠すというものになります。これにより黒野は、相手に気取られることなく斬撃を行うことが可能となります。

作中最強の能力者・黒野の技について紹介していますが、続いては「人蝕（にっしょく）」です。これは上記の項目で触れた、敵を体内から燃焼させる能力に付けられた技名になります。この危険な技については、伝導者一派との戦いでのみ披露されました。

消防隊ではないものの、作中屈指の危険な能力者として描かれる黒野は、登場するたび読者の心へ強烈な印象を残しました。ここでは、『炎炎ノ消防隊』で重要な役割を果たした黒野の代表的な登場シーンについて紹介していきましょう。

『炎炎ノ消防隊』において最強と呼ばれる能力を持つ黒野は、初登場シーンから紅丸に「ヤバい奴」と呼ばれてしまう異色ぶりを発揮しています。2人は旧知の間柄のようですが、紅丸本人がその危なさを身をもって体感した過去があるとも想像されるシーンです。

灰島重工・能力開発研究所主任の立場にある黒野は、アドラバースト研究のためとして、主人公のシンラともバトルを繰り広げました。この時黒野は、黒煙の能力を使ってシンラをじわじわ追い詰めていきます。シンラは危ないところで難を逃れることができましたが、黒野の強さと危険さを思い知る結果となっています。

上記のように、黒野は灰島重工で能力開発研究所主任を務めていますが、その研究対象となっている少年がナタクです。ずば抜けた能力を持つナタクはそれをコントロールできず、暴走して「大焔ビト」となってしまいました。しかし、そのナタクの暴走を黒野は瞬時に抑え、さらに自分の不甲斐なさを嘆く彼に対し、「弱さを大事にしろ」と声をかけます。実際は自分本位の言葉なのですが、これがナタクにとってはプレッシャーから解放されるきっかけとなりました。

『炎炎ノ消防隊』の異色のキャラクター・黒野は、ファンからどういう目線で見られているのでしょうか。ここでは、猫目の死神にして黒煙の能力の使い手・黒野に対する世間の印象などを紹介していきます。

漫画やアニメでは、常軌を逸したキャラほど人気を集めやすい傾向がありますが、「死神」と呼ばれる黒野はこのパターンに当てはまるようです。もちろん、魅力たっぷりの能力を駆使したバトル描写も、その人気に貢献しているのは確実でしょう。

『炎炎ノ消防隊』31巻では、黒野とドッペルゲンガー黒野との戦いが描かれます。ここでは安っぽいサイコキャラとなった自身のドッペルゲンガーに対し、黒野が自身の倫理観を説くなど彼の意外な魅力が描かれており、能力面以外でもファンにはたまらなかったもようです。

『炎炎ノ消防隊』において白装束（伝導者一派）のメンバーは、いずれも並外れた能力者ぞろいとなっています。ややもすると消防隊側の分が悪くなりそうなところ、黒野や紅丸の存在で丁度良い勢力バランスとなっているように見えるのは、ファンにとってかなり心強いところだと思われます。

『炎炎ノ消防隊』の黒野の能力について考察してきました。黒野は炭化した右腕から噴き出す黒煙を利用して、さまざまな技や武器を繰り出す恐ろしい能力者です。なおかつ「死神」と呼ばれる特異な性格の持ち主で、弱い者に対する執着は並外れています。それでいて独特の倫理観を持つ彼は、作中でも一・二を争う興味深いキャラクターと言えるでしょう。まだ未見の方は、その魅力を原作やアニメでぜひチェックしてみてください。