【キングダム】李斯(りし)は悲惨な最期を遂げる？法の番人の活躍を紹介

李斯とは『週刊ヤングジャンプ』で連載されているマンガ作品『キングダム』に登場するキャラです。李斯は秦国丞相の呂不韋の部下「呂不韋四柱」に所属しており、宰相としての立場で秦国の政治や経済のために活動していました。また李斯は秦国ではなく楚の上蔡という場所で幼い頃から法律に関する英才教育を受けてきたのです。

『キングダム』は『週刊少年ジャンプ』にて連載中の大人気マンガ作品です。作中の時代設定は古代中国の春秋戦国時代末期が舞台です。2010年にゲーム化、2012年からテレビアニメの放送が開始し、その後実写映画化が決定するなど様々なメディア媒体で人気を獲得しています。2022年9月時点での単行本累計発行部数が9200部を突破するなど、今後の躍進が大いに期待されています。

『キングダム』の主人公・信は、友達の漂と共に下僕としての生活を強いられてましたが、天下の大将軍になって辛い生活から抜け出せると信じて日々修行に励んでいました。漂は信より先に才能が認められて見事仕官を果たしましたが、わずか1ヶ月後に深手を負った状態で信の元に戻ってきたのです。漂から夢と地図を託された信は天下統一を果たす始皇帝と出会い、共に助け合いながら戦乱の世を生き抜いていきます。

『キングダム』に登場する李斯ですが、史実上の彼の最期は悲惨であったという記録が残されています。そこで以下の項目では史実上実在した李斯の最期だけでなく、人物像や活躍はどういったものなのかに関する情報についてまとめていきます。

李斯は現実世界で存在した人物であり、『キングダム』に登場する李斯のモデルとなりました。史実上の李斯は河南省上蔡で生まれ、楚に仕えていた頃に儒学者の荀子に入門し、法律の世界へと足を踏み入れることとなります。学問を収めた後は秦国に入って呂不韋の食客として貢献しました。それによって李斯の実力が認められ、最終的に推薦を受けて秦王政として仕えることとなりました。

史実上実在した李斯は、『キングダム』の李斯とは少々違った経緯や活躍をしたという記録が存在します。今回の記事では、史実上の李斯に関する情報について6つの観点に分けてそれぞれ紹介していきます。また李斯の最期についても解説します。

秦国で活動することになった李斯は、他国に潜入して各国の王族と将軍の間を取り持つよう始皇帝から命令されました。結果として大きな功績を残し、これにより李斯は高い能力を認められて客卿（他国出身の大臣）となったのです。

紀元前237年に嫪毐の乱が発生し、他国出身の李斯には追放令が下ってしまいました。しかし李斯は素直に命令を受理したわけではなく、秦王に対して追放令取り消しの嘆願書「諫逐客書」を提出しました。これにより、李斯は追放令を免れることに成功したのです。

実在した李斯は、呂不韋失脚後に急速に力を伸ばして秦王の側に取り入ることに成功しました。しかし秦王は李斯以上に韓非のことを感心していました。そこで李斯は秦王に対して韓非の悪い噂を流して牢屋へ入れ、投獄後に毒薬を渡して自害するよう仕向けたのです。こうして李斯はライバルを蹴落としながら地位を上げていきました。

実在した李斯は秦国の進める封建制に不満を持ち、郡県制を進めて法律の強化を図ろうとしました。そこで李斯は全ての元凶である儒学を否定するために、儒学に関する書物を燃やして儒学者を生き埋めにする「焚書坑儒」を行いました。しかし周囲の人間から批判を買い、趙高にやられることとなったのです。

実在した李斯は、秦王2代目として胡亥を推薦しました。しかし周囲の人間は優秀な扶蘇こそ次期秦王に相応しいと考えていました。そこで李斯は蘇秦の長男や蒙武の子供である蒙恬とその弟といった主要人物を暗殺することで邪魔者を消し、胡亥を二世皇帝として即位させることに成功します。

胡亥を二世皇帝にするために趙高と協力した李斯ですが、趙高が皇帝になってから秦国の治安が悪化し、次第に胡亥に対して不満を持つようになりました。それを疎ましく思った趙高は李斯を冤罪で投獄させ、最終的に一族全員が刃物で腰から真っ二つに切られる悲惨な処刑方法である「腰切りの刑」に処されてしまったのです。

『キングダム』にて李斯は、秦の天才法律家として手腕を振ってきました。そこで以下の項目では、『キングダム』における李斯の法律家としての活躍や実力はどういったものなのかだけでなく、性格面についてもまとめていきます。

『キングダム』における李斯の性格ですが、確実さを何よりも重視する真面目な性格を有しており、作戦を立てる上で妥協は一切しません。また自身の上司にあたる呂不韋は商人の考え方で物事を進めるため、道理に合っていない行為に振り回されることが多いです。そのため作中シーンにて呂不韋に意見具申することが多々あります。

『キングダム』における李斯の実力や能力ですが、秦国の統治を法を用いて行なえる程の能力を有しています。李斯は幼少期から法律の勉強に励み、法律家として必要な知識を早いスピードで吸収していきました。それ故に李斯は、法律に関する才に恵まれていたと分かります。

『キングダム』における李斯の活躍ですが、宰相として秦国の政治や経済の整備に努めました。また李斯は楚国出身の人間ですが法律の才を買われて呂不韋四柱に入り、その後は呂不韋のために働きました。それにより始皇帝側近になれるチャンスが到来しましたが、昌文君に席を取られてしまったのです。

テレビアニメ『キングダム』には数多くの人気声優が登場し話題を呼びました。そこで以下の項目では、アニメ版『キングダム』にて李斯役を担当した声優に関する基本プロフィール情報はもちろんのこと、代表出演作品タイトル情報についても記載していきます。

アニメ版『キングダム』で李斯役を担当した声優は、青木強さんです。青木強さんは2000年代から声優活動を開始しており、今までに数々のアニメ作品に出演してきました。代表出演作品として『家庭教師ヒットマンREBORN!』、『ハイスクールD×D』などが存在します。

『キングダム』に登場する李斯は、優秀な人物であるとして高い知名度を誇っています。そこで以下の項目では、李斯が世間から受けている評判やファンの間で人気が集まる理由はどういったものなのかについてもまとめていきます。

李斯に対する世間での評判は「優れた才能を持った有能キャラである」ことです。作中にて李斯は宰相として秦国の法律・経済を整備したり、呂不韋の補佐をしたりなど数々の功績を残してきました。それ故に李斯を部下として雇いたいと考えるファンが多いです。

李斯に人気が集まる理由は「かっこいい法家キャラである」からです。幼い頃から法律の勉強に励んできた李斯は、法の番人として秦国のために働いてきたのです。それ故に法律のプロフェッショナルとして君臨する李斯の姿に魅力を感じるファンが存在します。

今回の記事では、『キングダム』に登場する李斯の史実に関する情報を中心にまとめてきました。実在した李斯は法律の才能に恵まれており、若い頃から頭角を現してきたのです。秦国の政治や経済を整備するのはもちろんのこと、自身が追放令にあった時は素晴らしい嘆願書を作成するなど数々の功績を作ってきました。しかし史実の李斯の最期は、趙高の裏切りによって悲惨な刑に処されるという末路を辿ったのです。