【炎炎ノ消防隊】アマテラスの正体とは？人間に必要不可欠？最後も考察

『炎炎ノ消防隊』は、人が突然発火する人体発火現象「焔ビト」による脅威と戦い、焔ビトになる原因の究明や人々の安全を守るために組織された「特殊消防隊」の活躍を描いた人気漫画です。原作のヒットにより、2019年と2020年にテレビアニメ化もされています。バトルアクションでありながら、さまざまな謎が隠されたダークファンタジー、SF要素もある作品となっています。ここでは『炎炎ノ消防隊』の概要について解説していくため、チェックしてみてください。

『炎炎ノ消防隊』の作者は、漫画家、イラストレーターとして活躍している大久保篤さんです。2001年に「第3回エニックス21世紀マンガ大賞」でデビューしました。大胆な演出や独特のセンスのある言葉選びなどを得意としており、2001年から2002年まで『B壱』、2004年から2013年まで『ソウルイーター』を連載していました。2015年からは『週刊少年マガジン』へ移籍し、『炎炎ノ消防隊』を連載しています。

『炎炎ノ消防隊』は、『週刊少年マガジン』で連載されていた大久保篤による人気漫画です。焔ビトと呼ばれる炎の怪物による脅威と、特殊消防士との戦いを描いたバトルアクション漫画となっています。これまでアニメ化や舞台化といった各方面でのメディアミックスを展開してきた作品で、全世界での累計発行部数は2000万部を突破しています。

太陽暦佰九拾八年、大災害によって誕生した「東京皇国」は、自我を失い炎の怪物となる「焔ビト」の脅威に苛まれていました。シンラは、12年前に突然の火事で母親と弟を亡くしたことをきっかけに、ヒーローを目指すようになります。訓練校を卒業して第8特殊消防隊に入隊したシンラは、仲間達との消火活動に励みながら、焔ビトに関わる事件の秘密を握る謎の白装束の一味と戦いを繰り広げることになります。

『炎炎ノ消防隊』には、「アマテラス（天照）」と呼ばれる巨大な火力発電所が登場します。アマテラス（天照）は東京皇国全体に電力を供給している巨大火力発電所で、アドラバーストの炎をエネルギーの源としており、250年前に発生した大災害の後に建設されたとされています。東京皇国に暮らす人間にとって、アマテラス（天照）は信仰の対象でもあります。ここでは『炎炎ノ消防隊』に登場するアマテラス（天照）の正体を考察していくため、チェックしてみてください。

『炎炎ノ消防隊』の世界において、アマテラスは東京皇国で暮らす人間にとって必要不可欠なものです。アマテラスは東京皇国すべての電力を生み出している火力発電所となっているため、人間にとってはなくてはならないライフラインとなっています。アマテラスは「久遠式火力発電所」となっており、その動力は穢れなき炎であり、原初の炎であるアドラバーストです。アマテラスの内部ではアドラバーストの炎が燃えているため、永遠に燃え続けているということです。

アマテラスは東京皇国すべてのエネルギーをまかなっている、人間にとって必要不可欠な火力発電所です。しかしその正体は、白装束の一味が描いた大災害というシナリオを実現させるために用意された爆発装置となっています。一つ間違えば世界を滅ぼす可能性を持っていることから、アマテラスは『炎炎ノ消防隊』の世界を左右する存在です。250年前のような大災害を発生させないためには、久遠式火力発電所であるアマテラスを止めるなど、何らかの手段を取る必要があります。

アマテラスは火力発電所であるため、炎の力で稼働しています。アマテラスのエネルギー源となっているのは、「穢れなき炎」、「原初の炎」とも呼ばれているアドラバーストの炎です。アドラバーストは第3世代能力者が稀に持つもので、ラフルス一世が大災害によって荒れ果てた大地を旅した際に発見したものとされています。火力発電所であるアマテラスの内部では、アドラバーストが永遠に燃え続けていると言われています。

アマテラスはシンラの夢の中にも登場します。夢に出てきたアマテラスには、一柱目の少女の姿がありました。一柱目の表情は悲しみや恨みといった複雑な感情を読み取ることができ、その姿は生贄のように見えました。そして中華半島に上陸したシンラの前に、東京皇国にあるアマテラスと似た御神体が現れます。

調査を進めると、御神体の中には250年前に柱となった人間がおり、その人間のアドラバーストを使って燃え続けていることが判明します。そのことから、シンラは御神体にそっくりなアマテラスのエネルギー源の正体は人間であることを確信するのでした。

中華半島にあった御神体の周りには、6本の柱が存在していました。この柱の正体は、250年前の大災害を引き起こすために集められた6人の人柱です。白装束の一味によると、250年前の大災害は柱が足りずに失敗しました。その口ぶりから、大災害を起こすためにはアドラバーストを持った人間を生贄にする必要があり、人柱にするという目的で6人の人間が集められたということが推測できます。

つまり、御神体の周りの6本の柱は生贄になった人柱であり、御神体も大災害を目的として用意されたものであると考察できます。白装束の一味は再び大災害を起こすために、世界に存在している8人の柱を探していました。大災害による世界の最後を回避するためには、彼らが人柱として利用されることを防がなければいけません。

「アマテラスのキー」とは、Dr.ジョヴァンニが持っている円周率を解読するためのアイテムです。もともとアマテラスのキーは、機関工のヴァルカンが持っていたもので、ヴァルカンの祖先が残したものとされています。久遠式火力発電所アマテラスはヴァルカンの祖先が製造を行いましたが、アマテラスの設計図を奪われ、聖陽教と灰島重工が建設したことにされてしまったという経緯がありました。

250年前に大災害が失敗した原因は、柱の不足の他に、円周率が解明できなかったことが関係していると言われています。ヴァルカンの祖先は円周率を解くためのアイテムとして、キーを残したようです。一方、アマテラスのキーは、一柱目のドッペルゲンガーであるアイリスではないかという考察もあります。人体発火現象はドッペルゲンガーが干渉することで発生すると考えられているため、アイリスとアマテラスが干渉することによって大災害の発生につながる最終的なキーになる可能性もあります。

アマテラスは、東京皇国の象徴であり、東京皇国全体のエネルギーをまかなっている巨大火力発電所です。アドラバーストの炎をエネルギーの源としており、大災害を引き起こすための爆発装置でもあるため、まだ明かされていない力を持っていることが推測されます。しかし、アマテラス自身が戦うようなシーンがないため、具体的な能力についてはわかっていません。一方、作中でシンラが何かに憑りつかれたかのように暴走したことは、アマテラスの能力が関係していると言われています。

『炎炎ノ消防隊』の世界において、東京皇国の象徴とされているアマテラスは、大災害の後に聖陽教と灰島重工によって作られたと信じられてきました。新しく文明を築いていくためにアマテラスが誕生したと言われてきましたが、アマテラスが生まれた真の目的は異なります。ここでは、アマテラスが誕生した目的や、アマテラスの最後について考察していきましょう。

アマテラスが生まれた真の目的は、大災害を再び発生させることです。白装束の一味の最後の目的は、大災害によって地球をアドラバーストで焼き尽くし、第二の太陽にするというものです。白装束の一味が柱を集めようとしている目的も、御神体と人柱によって大災害を発生させた250年前のときと同様に、アマテラスと8人の人柱によって大災害を発生させることにあります。

『炎炎ノ消防隊』の世界は、大災害の後の歴史は聖陽教の聖典に残されています。しかし、その内容は白装束の一味のヨナが脚色したものであるため、事実とは異なります。ここではアマテラスの歴史について解説していきましょう。

250年前に発生した原因不明の大災害によって地球は炎に包まれ、大陸の大部分は消滅し、生物の多くは死に絶えました。生き残った人々はコミュニティを形成し、生活できるわずかな大地へと移動して、東京皇国を作ることになります。暦は太陽暦に代わり、名前の読み方が「姓・名」から「名・姓」の順番に変わったのも、この頃とされています。

人間達に甚大な被害をもたらした大災害でしたが、白装束の一味にとって、大災害は失敗でした。しかし大災害のときに異世界アドラとの繋がりが強くなったため、蟲と共にヨナがこちら側の世界に来ることになります。白装束の一味は次の大災害を発生させるシナリオ作りを進めました。

伝道者一派のヨナは、アマテラスを人間達に与えるため、影響力のある人間に化けてなり替わることにします。そして、大災害の生存者たちのキャラバンのリーダーをしていたラフルスと出会い、彼に目を付けました。そしてラフルスに化けてなり替わったヨナは、聖陽教を興し、アマテラスを人々のよりどころをするための文明を築き始めます。

聖陽教の教えによってヨナの思惑通り、人間達の信仰の対象となったアマテラスは、久遠式火力発電天照として建造されることになります。この火力発電所は、第8特殊消防隊の機関工ヴァルカンの祖先が製造したものですが、設計図が奪われ、歴史上では聖陽教会と灰島重工が建設したことになりました。久遠式火力発電天照にはアドラバーストが用いられ、東京皇国の電力はアマテラスによって供給されるようになります。

アマテラスの正体は、大災害を引き起こすための爆破装置です。白装束の一味が描いたシナリオのとおりに進めば、最後には大災害が発生して地球は第二の太陽になります。アマテラスの最後として考えられるのは、「大災害を発生させて地球をアドラバーストの炎で焼き尽くす」、「爆破装置として動かない」、「爆発しても大災害を発生させない」などが挙げられます。実際にアマテラスがどのような最後を迎えたのかは、『炎炎ノ消防隊』本編をチェックしてみてください。

アマテラスの動力源であるアドラバーストの炎の正体は、一柱目である「アマテラスの少女」です。「柱」とはアドラバーストを持つ第3世代能力者のことで、白装束の一味は再び大災害を引き起こすために、8人の柱を集めようとしています。アマテラスの少女は、大災害へと繋がるキーパーソンです。ここでは一柱目であるアマテラスの少女について考察していきましょう。

アマテラスの少女は、第8特殊消防隊に所属しているシスター・アイリスに瓜二つの容貌をしています。8人目の柱は一柱目のドッペルゲンガーであることがわかっているため、アイリスはアマテラスの少女のドッペルゲンガーであり、無自覚な八柱目の正体はアイリスであることがわかります。

アマテラスの少女はアドラにいるという説もあります。しかしシンラが見た夢の中で、アマテラスの少女はアマテラスの中にいたことから、アマテラスの中にいるのではないかと考察されています。

前述のとおり、アイリスの正体がアマテラスの少女のドッペルゲンガーである場合、アマテラスの少女とアイリスの声優は同一人物になる可能性があります。しかしアニメの『炎炎ノ消防隊』では、アマテラスの少女を演じた声優の名前は隠されていました。そのためアマテラスの少女の声優が誰なのかは判明していません。

しかしアマテラスの少女の声優は、アイリスの担当声優である「M・A・O」さんではないかと考察されています。アマテラスの少女の声優を意図的に伏せているのは、物語の最後に繋がるネタバレになりかねないためだと考えられます。いずれにしても、今後アニメ3期が作られることになれば、アマテラスの少女の声優も明らかになることが期待できます。

『炎炎ノ消防隊』はその世界観から謎が多く、ストーリーを追うごとに謎も深まっていきます。『炎炎ノ消防隊』は考察を繰り広げながら楽しんでいるファンも多いため、アマテラスの正体が人間であることが判明したことで、より注目を集めるようになりました。ここでは、アマテラスの正体に対する世間での評判や人気を紹介していきましょう。

一柱目のアマテラスの少女は、作中でも何度か姿を見せていました。その姿がアイリスに似ているため、「邪悪な方のアイリス」と呼んでいるファンもいます。また、その正体が火力発電所アマテラスの生贄であったことが判明したことに、驚きの声を上げているファンもいました。

『炎炎ノ消防隊』のストーリーには謎が多く、ダークファンタジー的な要素があります。『炎炎ノ消防隊』のファンの中には、人々の生活を支える火力発電所だったアマテラスの正体が人間だったことに「鳥肌が立った」とツイートしている人もいました。

『炎炎ノ消防隊』はキャラクター達のノリが独特です。そのため、物語の最初の方は『炎炎ノ消防隊』のノリに付いていけなかったという人も、ストーリーが進むにつれて聖陽教やアマテラスの正体など、謎が深まっていく展開が面白くなってきたという人もいました。

『炎炎ノ消防隊』の世界で、東京皇国のエネルギーすべてをまかなっている巨大火力発電所アマテラスの正体は、250年前に人柱となった一柱目の少女でした。物語の最後にも関わってくるアマテラスの正体について興味を持った人は、ぜひ『炎炎ノ消防隊』をチェックしてみてください。