【鬼滅の刃】獪岳が鬼になった理由や過去を徹底調査！善逸との関係性も

『鬼滅の刃』コミックス4巻34話に初登場する獪岳は、十二鬼月「上弦の陸」です。彼の姓や誕生日は、公表されていません。また元は、桑島慈悟郎（くわじま じごろう）に弟子入りし、鬼滅隊を目指して修行をしていました。獪岳が鬼になったいきさつから、クズキャラと捉える読者もいます。

『鬼滅の刃』に登場するクズキャラ獪岳の名前の由来について、公式の発表はありません。1文字づつ見ていくと、獪は「ずるい」「悪賢い」岳は「高い山」「頂上」という意味です。この2つを合わせて、「悪の頂点」と推測する読者が多くいます。また名前の由来を推測した読者の中には、「名前の通りクズ」といった声も聞かれました。

『鬼滅の刃』は、漫画家・吾峠呼世晴によって描かれた少年漫画です。2016年2月から2020年5月まで週刊少年ジャンプに連載されています。作者と編集者の試行錯誤の上に誕生した『鬼滅の刃』は、連載当初から残酷ながらも人としての温かさを感じる漫画として多くの読者を魅了しました。既刊全23巻累計発行部数1億5千万部突破し、一時コミックスが売り切れ状態になったほどの人気漫画です。またアニメ化や劇場版でも多くのファンの涙を誘うなど、ストーリーが完結した現在も人気が衰えることはありません、

主人公・竈門炭次郎は父亡きあと、母と5人の弟妹を養うため炭を売り生活をしていました。雪が降る寒い日、炭次郎は炭を売りに行き一晩家をあけます。翌朝、帰宅すると目の前にあったのは家族が惨殺されている光景でした。何が起きているか分からず混乱する状況で、妹・禰豆子は生き残りますが鬼化します。そこに現れた冨岡義勇を通し、鱗滝左近次へ弟子入りし2年間の修行の末に鬼滅隊へ醜態しました。鬼滅隊入隊後に出会った仲間と、鬼舞辻無惨を倒すことを目標に鬼に立ち向かう物語です。

獪岳は『鬼滅の刃』コミックス4巻34話の善逸回想シーンで初登場します。初登場時は、顔が描かれていませんでした。獪岳には、どのような過去があったのでしょうか。ここでは、獪岳が出会った鬼滅隊の柱や鬼滅隊になるために弟子入りした過去について紹介します。また、クズと言われるきっかけの鬼になるまでの経緯についても解説します。

幼い頃から身寄りのなかった獪岳は一時期、悲鳴嶼行瞑（ひめじま ぎょうめい）に育てられています。悲鳴嶼行瞑は目が見えないこともあり、身寄りのない子供達を集め寺で育てていました。その子供の中に、獪岳が含まれています。なぜ獪岳が悲鳴嶼行瞑に拾われたことが分かったのかは、『鬼滅の刃』コミックス16巻135話のシーンにあります。悲鳴嶼行瞑が過去のことを離した一部に、獪岳らしきキャラが描かれていたからです。

そこに、獪岳の名前は出てきません。ファンの一部は、コミックス17巻145話で獪岳が鬼になるまでのストーリーと、悲鳴嶼行瞑の過去を照らし合わせています。そのことで、獪岳が悲鳴嶼行瞑に育てられていたという過去に辿り着いたことがうかがえます。

帰る家のない獪岳を拾い、育ててくれていた悲鳴嶼行瞑に彼は2つの裏切りをしています。1つ目は、寺の金を盗んだことです。この窃盗に関しては、悲鳴嶼行瞑は目が見えないのと寺の子供達が彼に伝えなかったため知りません。2つ目は、獪岳は悲鳴嶼行瞑と寺の8人の子ども達を鬼に差し出したことです。ある夜、金を盗んだ獪岳は、寺にいた子供達に追い出されことで鬼に遭遇します。

獪岳は自分だけは助かりたいクズのような理由で、鬼に悲鳴嶼行瞑と寺の8人子供達を差し出したのです。獪岳の裏切りについては、『鬼滅の刃』コミックス16巻135話と17巻145話で描かれています。

獪岳は、悲鳴嶼行瞑を裏切ったあと元鳴柱・桑島慈悟郎のもとへ弟子入りしています。獪岳は、師匠である慈悟郎を尊敬しひた向きに努力をしていました。しかし、獪岳は雷の呼吸壱ノ型だけが使えません。

『鬼滅の刃』コミックス17巻145話に獪岳が鬼になった過去が描かれています。桑島慈悟郎の修行を終え、鬼滅隊になった獪岳は運悪く上弦の壱の鬼である黒死牟（こくしぼう）に遭遇し鬼になります。

『鬼滅の刃』コミックス17巻145話で獪岳が鬼になった理由は、自分の命が惜しかったからです。黒死牟と遭遇した獪岳は、戦うことなく彼の血をもらい鬼へとなりました。獪岳が自分の命を守るために、鬼と戦うことを辞め鬼となった経緯がクズと言われるようになった決定的なシーンです。

獪岳と善逸の関係は、兄弟弟子となります。獪岳は、善逸より先に育手である桑島慈悟郎のもとで修業していました。そこに、善逸が入ってきます。小柄で泣き言を毎日のように言う善逸が、獪岳自身と同じ後継になったことに不満を持っていました。そのことが原因で、獪岳は善逸を嫌い強く当たるようになっています。

『鬼滅の刃』コミックス17巻144話で、慈悟郎が自害したことが明かされています。自害して理由は、鳴呼吸の後継から鬼が出たからです。その責任を取り、慈悟郎は自害しました。善逸は獪岳に、慈悟郎は一番苦しむ切腹を自害の手段として選んだと言っています。

獪岳は、弟弟子・善逸に首を斬られ最期を迎えました。『鬼滅の刃』コミックス17巻143話の最後で、善逸と再会します。17巻144話で善逸が慈悟郎が自害したことを告げてました。しかし、獪岳は悲しむことなく「スッキリした」といった趣旨の暴言を吐きます。そのクズのような思考に善逸の怒りは頂点となり、雷の呼吸漆の型で首を斬られました。元々、善逸を見下していた獪岳は首を斬られてもなお、自分の負けを受け入れられないまま灰となります。

『鬼滅の刃』に登場する鬼は、悲しい過去を悔いながら涙を流す鬼が多いことも魅力の一つです。しかし獪岳は最期まで反省することがなく、多くの読者からは「やっぱりクズ」という声があがりました。

獪岳は、慈悟郎のもとで日々鍛錬し、雷の呼吸の使い手として鬼滅隊になりました。彼は鬼滅隊時代から、雷の呼吸壱の型以外は使えるため、かなりの強さがあると推測されています。また鬼になってからも、雷の呼吸と血鬼術を組み合わせて使っていました。その強さについては、『鬼滅の刃』コミックス17巻146話で善逸に対し、愈史郎がかけた言葉で分かります。その言葉は、獪岳と戦う時期が遅ければ善逸は即死だったという趣旨の内容でした。

獪岳は、鬼になってからも雷の呼吸を使い戦います。しかし、鬼滅隊時代から雷の呼吸壱の型を使うことができないことにジレンマを感じていました。獪岳が使う雷の呼吸は血鬼術と組み合わせているため、雷の色は黒になっています。ここからは、善逸にもクズと言われた獪岳が使う雷の呼吸の型について解説します。

弐ノ型 稲魂（にのかた いなだほ）は技を繰り出す獪岳を中心にし、半円を書くように刃を振って繰り出す技です。一瞬で、五連撃を加えることができます。

参ノ型 聚蚊成雷（さんのかた しゅうぶんせいらい）は、攻撃対象の周囲を回転し波上の攻撃を放つ技で、相手を無限に斬りつけます。聚蚊成雷の意味は、小さな虫の羽音も数が群れを成せば雷のような音になることです。

肆ノ型 遠雷（しのかた えんらい）は敵から離れた距離で、強力な踏み込みで瞬時に斬り込む技で、横一直線の斬撃を与えます。この攻撃は、速度が壱の型に劣りますが、攻撃前に構える必要が無いことが特徴です。

伍ノ型 熱界雷（ごのかた ねっかいらい）は敵を下から突き上げ、皮膚や肉を罅割焼く技です。血鬼術と組み合わせることで、より強力になっています。

陸ノ型 電轟雷轟（ろくのかた でんごうらいごう）はいびつな雷の形で、相手に斬撃を加える攻撃で、体内で罅割続けることが特徴になります。この技で善逸は生死をさまよいました。

アニメ『鬼滅の刃』に登場するクズキャラ獪岳の声優を務めたのは、細谷佳正です。彼は、2004年より声優活動を開始し多くの作品に出演する人気声優です。ここでは、声優・細谷佳正について紹介します。

細谷佳正が声優になったきっかけは、高校時代に世界史の先生から「演劇をしないか」と声をかけられたことです。彼は次第に、演劇に夢中になります。卒業後も演劇に関わりたいと感じ、教員になり学生演劇を立ち上げることが夢だったと語っています。その夢を叶えるべく、大学受験しますが全て不合格となりました。進路に悩んでいた中、高校の先生の知り合いが芝居をしていることを聞き上京します。上京と同時期に観た映画のワープシーンを見て感動し、声優を目指すことを決め現在にいたります。

細谷佳正は、2005年アニメ『ギャラリーフェイク』で声優デビューします。2014年と2016年に「第８回声優アワード助演男優賞を受賞」しました。2017年には喉の治療を理由に一時、声優活動を休業しています。しかし同年8月には、治療を終え声優活動を再開しました。自身の仕事道具でもある喉の治療を乗り越え、これまでにアニメや劇場アニメなど数多くの作品に出演する人気声優です。

獪岳が悲鳴嶼行瞑を裏切った後、慈悟郎へ弟子入りし努力の末に鬼滅隊となりクズから立ち直ろうとしていました。ところが、鬼滅隊になって黒死牟と遭遇したことが原因で命乞いをし自ら鬼と化したことをクズという読者も多くいます。ただ見方によっては、鬼と遭遇した運の悪さもクズから立ち直れなかったことが原因だとうかがえます。

獪岳の度重なる裏切りを、クズと感じる読者が多いようです。身寄りのない獪岳を拾った悲鳴嶼行瞑を命の危機にさらし、善逸と分け隔てなく育てた慈次郎を自害へ追いやったことが印象深く残っているとの声が多く聞かれました。

獪岳のことを、全ての読者がクズと感じているわけではありません。一部の読者は、獪岳のクズと言われる内面を人間の負の部分が描かれていると捉えているようです。『鬼滅の刃』が人気なのは、人間の優しい部分だけでなく負の部分も描かれているからと呟く読者もいます。

『鬼滅の刃』コミックス4巻34話で初登場した獪岳は、黒死牟と遭遇したことで鬼になり妓夫太郎の後釜となります。獪岳は、幼い頃から家がなく悲鳴嶼行瞑や慈次郎に育てられていました。しかし、自分が一番出ないと気が済まない獪岳の中にある幸せの箱が満たされることはありません。家族には恵まれませんでしたが、出会った人に恵まれていた獪岳に注目してみてください。