【ゴールデンカムイ】鯉登少尉の人物像を考察！月島との関係性も紹介

ゴールデンカムイに登場する鯉登音之進（こいとおとのしん）は父が海軍の司令官であり、自身は士官学校を卒業しているエリートです。鶴見中尉に心酔しており、緊張したり興奮したりすると早口の薩摩弁や自顕流（じげんりゅう）の猿叫が出てしまう薩摩隼人です。レ点のような太い眉毛に、浅黒い肌の整った顔立ちで華があるイケメンですが、ぼんぼん育ちの世間知らずなため仕事より観光を優先してしまったことがあるなど周囲を振り回してしまうこともあります。

野田サトル先生が作者の「ゴールデンカムイ」は、明治時代の北海道・樺太を舞台にしており、アイヌ文化の細かい描写や戊辰戦争など歴史ロマン、グルメ要素のあるサバイバルバトル漫画です。2014年から週刊ヤングマガジンにて連載が開始され、2018年には、TVアニメ第一期と第二期が放送された大人気作品です。アイヌの文化を詳しく知ることができる作品として、ゴールデンカムイは多くの賞を受賞しており、2022年に完結した人気漫画です。

ゴールデンカムイは「不死身の杉元」と呼ばれる主人公杉元佐一が、幼馴染の病気のために北海道にて砂金を探しているとアイヌが金塊を秘蔵している情報を耳にします。その直後ヒグマに襲われますがアイヌの少女アシリパに助けられます。アシリパの父は、金塊を奪ったのっぺら坊の男に殺されており、網走監獄内から仲間に向けて囚人たちの体に金塊の在りかを刺青人皮として記し、暗号にしていました。杉元は治療費分の金塊を受け取り、残りはアイヌに返しアシリパの父の仇を取ることを約束し、手を組み共に戦います。

ゴールデンカムイに登場するイケメン薩摩隼人、鯉登少尉の性格は物語の初めでは金持ちのボンボンで変わり者として描かれており、わがままな人物というイメージでした。しかし、戦闘の場では高い考察力を発揮したり、金塊争奪戦後は冷静さや思慮深く、部下思いな一面を持ち合わせていることが明らかになっています。その反面、月島軍曹に対する子供っぽい態度が描かれるなどギャップのある性格が魅力的です。

ゴールデンカムイに登場する鯉登少尉は、見た目がイケメンなだけでなく戦闘シーンでもかっこいい魅力が詰まっており、ゴールデンカムイの登場人物の中でも人気の高いキャラクターです。特に鯉登少尉のかっこい魅力が詰まったシーンを紹介していきます。

ゴールデンカムイで鯉登少尉のかっこいい魅力が詰まったシーン①は、キロランケとの戦いです。キロランケに部下が刺されて重傷を負い、さらにキロランケの仕掛けた罠から鯉登少尉を庇った月島軍曹がやられてしまい、鯉登少尉は憤慨します。月島軍曹の静止を振り切ってキロランケと一対一で戦うことになった鯉登少尉の部下を思う熱い戦闘シーンにゴールデンカムイファンも熱くなってさらに魅力にハマってしまうようです。

ゴールデンカムイで鯉登少尉のかっこいい魅力が詰まったシーン②は、土方との戦いです。相手は、土方歳三という幕末時代を生き抜いてきた百戦錬磨の強者、対して自身は未熟な金持ちのボンボンです。そんな自身の置かれている状況を受け入れた鯉登少尉は、部下や仲間のために戦うと覚悟を決め死闘の末に、土方の頭部に折れた刀を命中させ何とか勝利を収めました。

ゴールデンカムイに登場する鯉登少尉には、モデルとなる人物が存在しているようです。鯉登少尉のモデルとなっていると言われているのは、1891年3月27日生まれの第七師団に所属していた鯉登行一という日本の軍人です。陸軍中佐の鯉登行文を父に持ち、愛媛県松山市に生まれました。1912年に陸軍士官学校を卒業後、最終キャリアは陸軍中将にまで登り詰め第七師団では、18代師団長を務めて終戦を迎えました。終戦後は、建設会社の倉庫番をしながら戦死した部下の霊を弔っていたようです。

ゴールデンカムイに登場する鯉登少尉は、最後死亡してしまうのでしょうか。結論から言うと、鯉登少尉が途中で死亡することはなく、最後まで生き残っています。鯉登少尉は、キロランケに手榴弾を投げ込まれたり、杉元らが強奪した気球体に共に飛び乗ったがアシリパや白石によって気球から森に落下するなど、何度も命の危機に晒されています。そのたびに、手榴弾を自顕流で一刀両断したり、森に落下した際は木の枝のクッションで助かるなど事なきを得ています。

最も鯉登少尉が死に近づいたのは、鶴見中尉から逃げ回っていた杉元を追い詰めた際に左肩を刺されてしまったシーンです。杉元とアシリパは鶴見中尉から逃げ回っていましたが、ついに居場所を特定され月島軍曹が追い詰め杉元を負傷させます。負傷した杉元とアシリパに近づいた鯉登少尉は、杉元に左肩を刺され読者は鯉登少尉が死んでしまうのではないかと心配しましたが、月島軍曹の手当によって何とか回復しています。

ゴールデンカムイに登場する鯉登少尉と鶴見中尉の関係について解説していきます。鯉登少尉は、鶴見中尉に対して強い憧れを抱いており鶴見中尉を前にすると緊張から早口の薩摩弁が飛び出してしまうほどでした。当初は、盲目的に鶴見中尉を信頼していました。しかし出会いのきっかけになった誘拐事件が実は鶴見中尉が鯉登少尉の父に取り入るために仕組んだことだったと知り、鶴見中尉に対して冷静に見極めるようになっています。鶴見中尉は、鯉登少尉を自分の目的のために利用としていたようです。

ゴールデンカムイに登場する鯉登少尉と月島軍曹の関係について解説していきます。ストーリーの序盤では、月島軍曹は鯉登少尉の方が上官でありながらお守りをしているという感覚でした。しかし、共に行動する機会が多かったので、鯉登少尉にとって月島軍曹は最も信頼できる部下であり、互いを支え合う名コンビのような関係になっています。月島軍曹は幼少期の鯉登少尉を誘拐した実行犯の中の1人だったことが判明しましたが、鯉登少尉はそれも含めてこれから月島軍曹を見届ける覚悟だと明言しています。

ゴールデンカムイに登場する鯉登少尉と主人公、杉元佐一の関係について解説していきます。鯉登少尉と杉元はソリが合わず頻繁に口論をしていますが、鯉登少尉の急成長は杉元との出会いがあったからこそ、と考察できます。鶴見中尉に対して盲目的な信頼を寄せていた鯉登少尉が冷静さを保つこととができるようになったのは、杉元やアシリパたちとの関わるようになり様々な影響を得ていることが大きかったと考察されます。

ゴールデンカムイに登場する鯉登少尉の声をTVアニメで演じているのは、声優の小西克幸さんです。鶴見中尉の前では緊張して早口の薩摩弁になる鯉登少尉や、回想シーンでは14歳と16歳の時期を演じ分けしており、さすがベテランの小西さんだとゴールデンカムイファンからは絶賛の声が上がっていました。

こにたんの愛称でも多くのファンから親しまれている声優の小西克幸さんは、学生時代の大半をサッカーで費やし、高校卒業後の進路を考えた時に声優業を意識し始めました。身近な存在からのアドバイスを受け、勝田声優学院に入学し卒業後、ゲームでデビューし1年経らずでTVアニメのレギュラー出演が決まっています。自身のTwitterアカウントでお気に入りのゲームについてつぶやくなど、かなりのゲーマーでもあります。

小西克幸さんは、ゴールデンカムイに登場する鯉登音之進というキャラクター以外にも声優としてたくさんの役を演じています。小西さんの代表作には『鬼滅の刃』に登場する宇随天元や『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』に登場するディアボロ、『テイルズ オブ シンフォニア』に登場するロイド・アーヴィング、『金色のコルダ』に登場する王崎信武など他にも書ききれないほど多くの作品があります。

ゴールデンカムイに登場する鯉登少尉の魅力にハマっているファンは、非常に多くいました。可愛さもあり、かっこよさもある鯉登少尉の早口の薩摩弁は、何を言っているのか分からないけれど、面白くて最高だとファンの間では高い人気を得ているようです。

ゴールデンカムイに登場したばかりの頃の鯉登少尉は、わがままなボンボンというイメージが強かったですが、「部下のためにブチ切れるようになったなんて成長を感じる」「かっこ良すぎる」と絶賛するファンも多く見られました。元々イケメンな鯉登少尉ですが、部下思いを発揮しているシーンを見て惚れ直すファンも多いようです。

ゴールデンカムイは、アイヌ語と鯉登少尉の薩摩弁を実際に耳にすることができるので、TVアニメで見る方が面白いというファンもいました。鯉登少尉の発する言葉が面白い、と感じるファンが多く「この鯉登少尉の特定のセリフが好きだ」というファンも多く見られました。

ゴールデンカムイに登場する鯉登少尉は、憧れの鶴見中尉の前では早口の薩摩弁が出てしまったり、ストーリー序盤では世間知らずのボンボンと言われる人物でした。しかし、主人公の杉元やアシリパたちとの出会いや鶴見中尉が誘拐事件を仕組んだことを知って成長し、部下思いの一面を見せるなどまっすぐな性格でゴールデンカムイファンに愛されているキャラクターでした。かっこよくも個性あふれるキャラクターの多いゴールデンカムイは、完結後も何度でも読み直したくなる作品です。