【炎炎ノ消防隊】アーサー・ボイルの必殺技は？その強さも考察！使用武器も

アーサー・ボイルは「炎炎ノ消防隊」に登場するキャラクターです。主人公・シンラの仲間で、同じく二等消防官として劇中で活躍します。アーサーのプロフィールや、「炎炎ノ消防隊」の作品概要について見ていきます。

アーサーはシンラと訓練校の同期であるという関係性にありますが、事あるごとにどつきあう、ライバルポジションのキャラクターです。剣を武器にしているだけでなく、自身のことを「騎士王」と称し、中世の騎士を彷彿とさせる言葉を使いたがります。あまり頭は良くありませんが、ここぞという時に直感で窮地を乗り越えるなど、思いがけない活躍を見せる場面もあります。

「炎炎ノ消防隊」は大久保篤さんが手がける少年漫画で、「週刊少年マガジン」にて2015年より連載が開始されました。人体自然発火現象によって怪物となった存在「焔ビト」と、特殊な能力を駆使してそれに立ち向かう消防隊との戦いを描いたSFバトル作品です。2022年5月時点で世界累計発行部数は2000万部を突破しており、その高い人気からアニメも放映されています。

舞台は太陽暦佰九拾八年の東京皇国です。大災害を境に各地で謎の人体発火現象が発生し、これによって生まれる正体不明の怪物「焔ビト」が猛威を振るっていました。この脅威に対抗するために「特殊消防隊」が結成され、主人公・シンラも訓練校を卒業し、「第8特殊消防隊」へと入隊します。火事によって母と弟を失ったシンラは、足から「炎」を出す能力を駆使し戦いながら、「焔ビト」の正体やその真実に迫っていきます。

アーサーは「炎炎ノ消防隊」の中で、能力によって生み出した炎の剣・エクスカリバーを武器に、そこから繰り出される様々な必殺技を駆使して戦います。ここからはアーサーが使用する技の数々と、その強さについて詳しく見ていきます。

消防官最強と謳われる第７大隊長・新門紅丸によって、相手の「殺意」を感じ取る術を学んだアーサーが、幻影使い・ミラージュを相手に放った技です。無数の幻影を使ってこちらをかく乱してくるミラージュに対し、アーサーは「殺意」を読むことで正体を見破り、相手の攻撃の瞬間に合わせるように「居合」の要領で斬撃を叩き込みました。

「焔ビト」である節男宮本との戦いの中で、アーサーが放った技です。アーサーは当初、自身の「利き手」を間違えたまま戦っていましたが、本来の利き手である右手に剣を持ち替え、この技を放ちました。全速力で全体重をかけて放つ渾身の一撃で、その圧倒的な切れ味で節男宮本を一刀両断してしまいました。

敵対組織である伝導者一派の中でも実力者とされる「屠リ人」の一人・ドラゴンを相手に放った技です。アーサーはドラゴンを倒すことで「ドラゴンスレイヤー」の称号を手に入れられると大興奮し、より強力になったエクスカリバーを使って「紫電一閃」を放ちました。ドラゴンには通用しなかったものの、背後の建物を切断するほどの凄まじい強さを見せつけました。

剣を使った攻撃を得意とするアーサーですが、そんな彼が身に着けた数少ない「防御技」です。ドラゴンとの戦いの中で凄まじい吐息の一撃を食らってしまうアーサーでしたが、「プラズマ」によって生み出したマントを使い、凄まじい爆炎を防ぎ切り、生還しました。剣とマントを身に着けた姿はまさに「騎士」そのもので、彼の中の「騎士王」のイメージを強く反映した技です。

アーサーは作中の登場人物の中でもかなりの強さを誇るキャラクターですが、一方でその強さには「ムラ」があるという、奇妙な特徴も持っています。ここからはアーサーの強さについて、使用武器の特徴も踏まえ、より深く掘り下げていきます。

アーサーは戦いの中で、十字架を象った柄を持つ剣・エクスカリバーを武器として使用しています。普段は刀身がない柄だけの状態ですが、能力によってプラズマ状の青白い炎を操り、「炎の刃」を生み出します。凄まじい切れ味を誇る武器ですが、一方でアーサーの気分によってその出力が変わったりと、攻撃力にはかなりのムラがあるのが難点です。また武器だけでなく、時には小型版である「ミニエクスカリバー」を生み出し、ちょっとした溶接を行うことも可能です。

アーサーは強敵・ドラゴンとの戦いの最中で、「星の指輪」を身に着けることで大幅にパワーアップを果たしました。しかし、実はこの指輪自体には特殊な能力は何もなく、いわばアーサーの気分を盛り上げるために用意されただけのものでした。しかし、アーサーの能力は彼の気持ち次第で出力が変化するため、結果として彼は戦いの中でパワーアップを成し遂げます。

アーサーは気分によって自身の能力を増強することができ、いわば「捗る」ことによって本来は勝てない相手にも、真っ向から立ち向かうことができます。作中では「利き手」や「装備品」などを工夫するだけで一気に妄想が広がり、これによって今まで押し負けていた相手を倒すことに、幾度となく成功しています。

アーサーの能力は「プラズマ」によって剣を生み出すことですが、この力は伝導者の幹部の一人であるハウメアには非常に有効です。彼女は電気信号で他人の思考を読んだり、他人をコントロールする能力を操りますが、これは「プラズマ」によって強い干渉を受けてしまうため、アーサーの力はハウメアを無力化することができます。

様々な要因によって「思い込む」ことで自身の能力を強化することができるアーサーですが、一方でそれがそのまま彼の弱点にもなっています。ひとたび悪い方向に思い込んでしまうと、能力を思ったように発揮することができなくなるため、途端に形勢逆転してしまったり、思わぬ苦戦を強いられることもあり得ます。

アーサーは「第8特殊消防隊」の一員として剣を武器に戦っていきますが、彼が自身を「騎士王」と名乗りたがるのには、彼のある過去が関係しており、その強い「妄想癖」は幼少期の壮絶な体験が正体となっています。ここからはアーサーの正体、過去などについて詳しく見ていきます。

アーサーは主人公・シンラとは訓練校の同期生という関係性を持っています。しかし、シンラが「ヒーロー」に憧れるのに対し、アーサーは「騎士」に憧れているため、二人は反りが合わず、事あるごとにいがみ合い、どつきあいをする仲になっています。また、以前シンラに「騎士はショボい」と言われたことを根に持っており、それ以降、アーサーはさらに上位の存在である「騎士王」に憧れるようになりました。

アーサーの両親は過去に料理店を営んでいましたが、レストランで食中毒と火事を立て続けに起こしてしまい、両親は多額の負債を抱えてしまいます。暮らしは貧しくなりましたが、アーサーは父の影響を受け徐々に強い「妄想」の世界に浸るようになります。やがて両親はアーサーを置いて蒸発してしまいますが、父が手紙に書き残した「お前が王だ」という言葉を真に受けてしまいます。少年時代のこの辛い体験こそが、彼の激しい「妄想癖」の正体となっているのです。

アーサーは頭の良くないキャラクターとして描かれていますが、一方である暗号が「円周率」であることを見抜き、チームに貢献しました。アーサーは勉強が苦手ですが、一方で自身が「騎士王」であることから、「円卓の騎士」の「円」について調べ、その中で「円周率」を独学で学んでいたのです。普段の勉強はからっきしですが、「騎士」にまつわることだけは熱心に学ぶという、実にアーサーらしいエピソードです。

アーサーは強敵であるドラゴンとの戦いに勝利しましたが、同時に下半身を焼失するという大きなダメージを負ってしまいました。シンラに全てを託して死亡したかに見えたアーサーでしたが、宇宙空間をさまよい、なんとか生存していました。その状態でも暴走しかけたシンラを言葉によって繋ぎとめるなど、最後まで活躍しました。

アーサーはより強くなるため、シンラと共に特訓し、新しい能力や技を生み出します。彼らが強くなっていく過程はまさに「少年漫画」の王道とも呼べる展開で、読者や視聴者の心を熱く盛り上げています。ここで身に着けた「殺意」を読む力や、それによって開発された「居合カリバー」などが、強敵を突破する鍵となりました。

アーサーは勉強が嫌いでどこか頭の悪いキャラクターとして描かれていますが、一方で顔は非常に格好いい「イケメン」の部類に入ります。そんな彼が本気になり、戦いの中で必殺技を繰り返すシーンは、技の強さだけでなく彼の格好良さが見られると多くのファンを惹きつけています。

アーサーの「プラズマ」を操る能力は青白い光が非常に鮮明で、アニメでもその格好良さは見事に再現されています。アニメでは唯一の防御技「プラズマント」はまだ登場していないため、今後、アニメでどのような形でこの技が表現されるのかを、ファンは心待ちにしています。

アーサーは能力によって生み出した炎の剣を用い、様々な必殺技を駆使する非常に強いキャラクターでした。自身を「騎士王」と称して繰り出す技はどれも強力で、ムラこそあるものの、時には強敵を一瞬で切り伏せてしまうほどの凄まじい強さを発揮します。相手を一刀両断する攻撃技だけでなく、マントを模した防御技も使いこなす、高い実力を誇るキャラクターです。一方で悲しい過去や正体を持っていたりと、独特の理由で「焔ビト」と戦う、実に個性的な人物でもあります。