【約束のネバーランド】人間の世界とは?道や謎と歴史などをおさらい
「約束のネバーランド」の中盤で判明する人間の世界は物語の中心として大きく関わる重要な要素です。この記事ではそんな「約束のネバーランド」における人間の世界について、最終回のネタバレや考察を含めながら歴史や実態、謎をおさらいしていきます。
目次
【約束のネバーランド】人間の世界とは
「約束のネバーランド」の物語が進む中で明らかになったエマ達がいる世界とは別の人間の世界はその歴史の深さや様々な要素と関係から多くの衝撃を与えたものです。そんな歴史や関係を見る前にまずはその人間の世界の大まかな概要と原作漫画の『約束のネバーランド』について紹介していきます。
約束のネバーランドには人間の世界と鬼の世界が存在
「約束のネバーランド」の世界は元々人間と鬼の両方が住んでいましたが、ある約束をきっかけに1000年前二つの世界に分かれて、お互いの世界に繋がる道を塞ぎ、関係を絶つことになります。そして、その中で鬼の世界には食糧として置いていかれた人間がおり、エマ達を始めとする食用児たちはこの置き土産となった人間から繁殖させ、飼育されていた子供だったのです。
人間の世界をおさらい
一方、道を塞がれた先の人間の世界は現実世界の地球と変わらないような景色が広がっています。人間の世界の歴史や現状について、鬼の世界の住む人間の多くは知らないものですが、その事実知る者や予測する者はおり、エレベーターが二つの世界を繋ぐ唯一の道になっています。
漫画『約束のネバーランド』のあらすじ
『約束のネバーランド』は原作を白井カイウ、作画を出水ぽすかが担当する漫画で、『週刊少年ジャンプ』に2016年から2020年に連載されたダークファンタジー・サスペンス作品です。孤児院で暮らす主人公のエマたちが、自分たちが鬼の食糧として育てられていた事実を知り、その運命を変えるために動き出していきます。
アニメや実写版のシリーズも話題に
「約束のネバーランド」はアニメが2019年に第1期、2021年に第2期が放送され、原作とは違う形のエンディングが描かれています。また、2020年には実写映画化もしており、豪華キャストで演じられることが発表されたことで大きな話題となりました。
【約束のネバーランド】人間の世界への道は?
「約束のネバーランド」の中盤でエマ達は人間の世界の存在を知ったことで、その世界を目指し始めます。しかし、その人間の世界の歴史や行くための道など様々な謎が存在しています。ここではそんな人間の世界の謎について紹介していきます。
人間の世界で鬼に関する情報は?
鬼の世界に住むほとんどの人間が人間の世界のことを知らなかったように人間の世界でもほとんど人間が鬼の世界を知らないまま生きていました。二つの世界に分断される際に約束が交わされ、それから1000年の歴史が流れた現在にその事実を知る者がいないのは特におかしくありません。しかし、過去の記録さえも残っていないことは鬼の世界の歴史が一般人には意図的に隠されていることが予想できます。
1000年前に鬼と人間の世界で交わされた約束
かつて人間と鬼の世界が一つだった頃は食糧となる人間を鬼が襲い、それに対して抵抗するため、人間も鬼を狩るという日々が続いていました。体格や能力では鬼に適わない人間ですが、それでも抵抗を続けたことで人間と鬼は長きに渡って戦争状態になります。それは両者にとって不毛な戦いでした。
ソンジュが語った鬼と人間の平和協定
そんな中、エマ達の時代からちょうど1000年前に人間から鬼へとある提案を持ちかけます。それはお互いに戦うことを止めて、住む世界を分けようというものでした。一見すると、平和協定のように見える約束ですが、そこには鬼の世界側へ食糧としての人間を残すという残酷な選択が含まれていました。エマ達はこの歴史を脱獄した後に出会ったソンジュから聞くことになります。
地図のない人間の世界への道のり
作中には鬼の世界における地図が出てきますが、そこに人間の世界があるかまでは判断できません。二つの世界に分けたことで道を塞いだだけではなく、そこに至る道のりの記録に関しても存在を隠されてしまった可能性が高いのです。エマ達は人間の世界を目指すために道を探さなければいけませんが、そのための目印となる地図がないという過酷な状況でした。
人間の世界へのエレベーターの存在
しかし、エマ達はソンジュとの話や自分たちのハウスでの暮らしから二つの世界を繋ぐ道があることを考えます。そして、エマ達はゴールディ・ポンド(GP)において人間の世界と繋がるエレベーターを発見します。このエレベーターは鬼の世界の歴史に疑問を感じ、ハウスの支援者であるウィリアム・ミネルヴァとして物資を送りながら食用児たちにヒントを与えてきたジェイムズ・ラートリーが用意したものでした。
GPのエレベーターはジェイムズの弟であるピーターによって塞がれてしまいます。ただ、そのエレベーターの側にある電話にジェイムズは録音メッセージが遺されていました。その内容は4つの高級農園にピーターでも塞げないエレベーターが存在することです。この4つのエレベーターは人間の世界から鬼の世界へ物資を送る関係から絶対に必要なものだったのです。
【約束ネバーランド】人間の世界とエマの関係
「約束のネバーランド」の主人公のエマは人間の世界があることを知り、仲間たちと共に目指し始めます。しかし、そこにたどり着くまでの道は険しいものであり、仲間たちにとっては衝撃の結末が待っていました。ここではそんな人間の世界とエマの関係について紹介していきます。
エマとは
グレイス=フィールド(GF)ハウスに住んでいた11歳の少女。2034年8月22日生まれの身長145cmで、認識番号は63194。ある日、里親の元へ行くはずのコニーが食糧として出荷される姿を目撃したことで、ハウスの真実と鬼の世界の在り方を知る。自分たちの運命を変えるため仲間たちとハウスの脱獄を決意し、逃走を続けるうちに人間の世界があることを知り、敵や障害と戦いながらその道を目指す。
エマ達はエレベーターでいざ人間の世界へ
ムジカやソンジュの協力を得ながらエマ達は脱獄したGFに戻って来て、最後の戦いに勝利したことでエレベーターにたどり着きます。そして、ムジカたちと別れを告げて他の食用児やシスターたちと共にエレベーターに乗り、人間の世界へ到着します。しかし、喜びの束の間、レイたちは一緒に着いたはずのエマがどこにもいないことに気付きます。
人間の世界でエマが払った代償
GFに戻る前、ミネルヴァの残した情報から一人で鬼の頂点である存在と対面したエマは1000年前の約束を結び直し、全ての食用児が人間の世界へ行けるようにします。ただ、この約束を結び直すにはごほうび(代償)を払わなければならず、エマは家族の記憶を奪われることになります。そして、人間の世界へ着くとエマは仲間とは記憶を無くしたところを老人に助けられ、共に暮らし始めます。
記憶を奪われるもエマは仲間と再会
レイたちはいなくなったエマを探し続け、人間の世界へ来てから2年経った頃、ようやく再会を果たします。ただ、記憶を無くしたエマはそのことを実感できません。残酷な事実にレイたちは悲しみに暮れますが、その様子を見たエマは心に温かいものを感じます。記憶が無くなっても心に残ったものがエマに涙を流させて、ようやく本当の意味で感動の再会ができました。
【約束のネバーランド】人間の世界の謎
原作漫画の『約束のネバーランド』は人間の世界でのエマ達の再会によって最終回を迎えますが、作中に出てきた謎について全てが明かされたわけではありません。ここでは人間の世界にも関係する多くの謎について考察を交えながら紹介していきます。
謎①コードSolid
物語の終盤においてエマ達に敗北したピーター・ラートリーは人間の世界へ行くことを拒み、自ら命を絶ちます。その直前にエマに対して「コードSolid」という単語を自らの叔父に伝えることを言い残しました。鬼の世界には食用児が必要であると考え、敢えて死の道を選んだピーターのこの単語はどういう意味なのでしょうか?
コードSolidとは
上記の通り、ピーターが突然口に出した言葉であり、それまでに関係するような単語や要素が出てきたことはありません。ラートリー家の叔父に告げろということ以外は謎に包まれており、最終回を迎えてもその謎は明らかにされませんでした。
コードSolidが示す意味は?
「Solid」は一般的な意味としては個体や固形と訳される単語で、その他にも厚い、濃い、中身がある堅さのような意味で使われることがあり、コードという表現からこれらの意味に絡めた暗号であることが考えられます。結び直された約束には二つの世界を道を完全に塞ぐことも含まれていました。つまり、二つの世界の道が固まり、行き来する手段が無くなることを伝える暗号だったと考察できます。
謎②『ピーター・パン』との関係性
「約束のネバーランド」のタイトルに含まれるネバーランドは『ピーターパン』に登場する場所と同じものですが、作中には結局出てきませんでした。しかし、鬼の世界と人間の世界の設定など様々な点で関係性が見てくるものです。
『ピーター・パン』とは
『ピーター・パン』イギリスの作家であるジェームス・マシュー・バリーの作品で、小説や戯曲といった形で執筆されました。ネバーランドに住み空を自由に飛べ、永遠に年を取らない少年のピーター・パンを主人公として、妖精のティンカー・ベルやフック船長といった登場人物の物語が展開される作品です。
『ピーター・パン』と設定が似てる?
『ピーター・パン』において人間の世界から異世界のネバーランドに移ると、そのまま年を取らないという設定があります。一方、「約束のネバーランド」における食用児は大人になることなく鬼の食糧となり、ある意味ではそこから年を取らない存在です。
そして、年を取らないネバーランドは大人になりたくない子供たちにとって楽園であるように、「約束のネバーランド」における人間の世界は鬼に食べらずに大人になれる楽園と言えます。このように人間の世界の在り方は真逆ですが、似ている部分があり、
謎③ラートリー家のその後
1000年前の約束が結び直されたことでラートリー家はその役割を失い、現当主であったピーター・ラートリーも死亡してしまいます。その後のラートリー家がどうなかったは最終回を迎えても謎のままであり、考察の余地が残された部分です。
ラートリー家とは
1000年前に鬼と約束を結んだ人間の一族であり、約束が有効になって以降の歴史でも二つの世界の関係を繋ぐ第三者的な立ち位置となっている。そのため、鬼の世界でも人間でありながら安全を保障されており、上級貴族の鬼ともやり取りを行う。
ラートリー家と人間の世界の関係
ラートリー家は鬼の世界では安全を保障される存在でしたが、ミネルヴァやピーターの言動や身なりから考えて人間の世界においても一定基準以上の生活が保障されていたと考えられます。しかし、調停役でなくなってしまえばその立場によって得ていた人間の世界における保障も失われる可能性が高いものです。具体的な利益は定かではありませんが、ピーターが敵対した理由もそこにあるのかもしれません。
謎④様々な約束
「約束のネバーランド」の作中には約束を交わすシーンが何回か出てきます。直接的に約束のネバーランドという表現はされていませんが、先の『ピーター・パン』のネバーランドと考えるとして、約束の部分はそれら多くの方を指しており、「約束」が重要なキーワードだったと考察されています。
タイトル通り約束を交わすシーンが多い
最初の約束は二つの世界を分けた時から始まっており、その後も主人公のエマを中心に様々な約束が交わされます。エマにとってはフィルの言葉から4歳以下の子供を残して脱獄することを決意し、その子供達を2年以内に必ず助け出すことを約束したのが最初です。その後も仲間や出会う人々と約束を交わし、最終的には新たな約束を結び直したことで、エマ達は平和な世界を掴み取っています。
【約束のネバーランド】人間の世界に対する世間の反応
ここでは「約束のネバーランド」で人間の世界の存在がわかってからの世間の反応について紹介します。
「約束のネバーランド」で人間の世界があるとわかってからは一つの謎が解けたようで新たな謎が生まれた状態で様々な考察がなされました。約束を破ることでどうなるか、人間の世界が食用児たちを受け入れてくれるのかなどを含めて、連載中だと続きが気になる人が続出し、『週刊少年ジャンプ』が発売される度に話題となっていました。
「約束のネバーランド」を長く見ている人にとって、現実の世界と変わらない人間の世界の方に違和感を覚える人もいました。連載当初はこのような展開になると予想できた人は少なく、ファンタジーの世界として見ている人も多かったですが、人間の世界が見えたことでまた違った感想が生まれたようです。
「約束のネバーランド」の人間と鬼の関係を現実に食糧としている動植物に当てはめて考えてしまう人も多くいました。現実世界における農園も動物から見れば食用児と同じ立場であり、将来的に「約束のネバーランド」の世界観になる可能性もゼロとは言えません。そんな現実にも共通しそうな部分がこの作品の面白さや考察を更に盛り上げたようです。
【約束のネバーランド】海外ドラマ版に注目が
原作漫画からアニメや小説、実写映画へ展開してきた「約束のネバーランド」ですが、新たな展開として海外ドラマ版の制作が決定しています。ここではその海外ドラマ版のスタッフやキャスト予想をしていきます。
海外ドラマ版『約束のネバーランド』が始動
2020年6月に海外ドラマ版「約束のネバーランド」の制作が始動及びAmazonプライムビデオにて配信されることが各種メディアで報じられました。日本のアニメ・漫画はハリウッド映画化や海外ドラマ化されることは珍しくありませんが、決定当時原作漫画が連載中で、人気を博していたことから実写映画版と共に大きく注目されるニュースでした。
監督やプロデューサーが豪華!
海外ドラマ版「約束のネバーランド」は2021年9月現在で制作スタジオであるFox21と一部制作スタッフのみが明かされていますが、そのスタッフは様々な作品で活躍する監督やプロデューサーであることから注目されています。
監督はロドニー・ロスマン
監督を務めるのはアメリカの脚本家及びプロデューサーなど映像ジャンルで活躍するロドニー・ロスマンです。映画監督としては2018年公開のCGアニメ映画『スパイダーマン: スパイダーバース』でデビューを果たし、この作品では映像表現が高く評価され、様々な賞を受賞しています。
プロデューサーはマシ・オカ
プロデューサーを務めるのは俳優やデジタルエフェクトアーティストの顔を持つマシ・オカです。アメリカの人気テレビドラマ「HEROES/ヒーローズ」 のヒロ・ナカムラ役として知られており、日本の漫画好きでもあるマシ・オカは様々な経験を活かしたプロデューサーが期待されています。
海外ドラマ版『約束のネバーランド』の主要キャストを予想
海外ドラマ版「約束のネバーランド」はキャストに関する報道はまだないため、メディアやファンの間では様々な海外俳優を候補としたキャスト予想が考えれています。そんな世間の予想を含めて主要キャストの予想を挙げていきます。
ママ役にナタリー・ポートマン起用は叶う?
ママ・イザベラ役のキャスト予想には女優のナタリー・ポートマンが挙げられています。多くの作品で主演・主役級の活躍を見せることから実力があるのはもちろんのこと、6か国語を話せるなど才女でもあることがエマたちと頭脳的な駆け引きするママ役の空気感とマッチしています。しかし、大物女優であることからキャスティングは簡単ではないと言う声もあります。
エマ役に適役な女優:マッケナ・グレイス
エマ役のキャスト予想には女優のマッケナ・グレイスが挙げられています。6歳の子役としてデビューを果たし、2017年公開の映画「gifted/ギフテッド」ではクリス・エヴァンスと共に主演となって大きく注目されました。その後も映画・ドラマで絶賛活躍中であり、2021年現在は15歳とエマの年齢に近いことから最適な女優と言える人物です。
ノーマン役にはジェイコブ・トレンブレイ?
ノーマン役のキャスト予想には俳優のジェイコブ・トレンブレイが挙げられています。2013年から映画・ドラマの出演しており、2015年公開の映画「ルーム」でブレイクしてからは主役級の役を多く掴んでいます。2021年現在は14歳とこちらもノーマンの年齢に近く、多くの作品で様々な役柄をこなした演技力もあることから難しい役どころであるノーマンも演じられるのではないかと予想されています。
レイ役にはジェイデン・マーテルと予想の声も
レイ役のキャスト予想には俳優のジェイデン・マーテルが挙げられています。2014年から映画・ドラマに出演しており、2017年と2019年公開「IT/イット 」二部作の出演など若手の俳優として活躍しています。2021年現在は18歳とレイの年齢とはやや離れていますが、少し大人びているレイの雰囲気には合っているという声があります。
【約束のネバーランド】人間の世界は歴史が深かった
「約束のネバーランド」における人間の世界は元は人間と鬼が一緒だった世界から鬼の世界と分断したものであり、そのための約束は1000年前に交わされたというかなり歴史の深いものでした。そんな人間の世界を目指すためにエマ達は様々な戦いに挑みながら一つの結末を迎えています。改めて「人間の世界」に注目して見るとまた違った面白さが見えてくるので、原作漫画を見返してみましょう。
この記事のライター
十文字猛
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