【推しの子】45510のパスワード番号が持つ意味とは？隠された秘密を解明

『【推しの子】』の作者・赤坂アカさんは元漫画家であり、代表作に『かぐや様は告らせたい』があります。『かぐや様は告らせたい』の連載終了後、漫画家を引退し現在は漫画原作者やイラストレーターとして、主に青年漫画の分野で活躍しています。『かぐや様は告らせたい』の連載中に『【推しの子】』の連載もスタートしており、週刊ヤングジャンプにて異例の同時連載されていました。

2020年から週刊ヤングジャンプにて連載スタートした『【推しの子】』は、原作を赤坂アカさん、作画を横槍メンゴさんが担当したファンタジーやサスペンス要素のある青年漫画です。タイトルの墨付き【】は外側が二重になっており、演出上の何らかの伏線ではないかと話題になりました。単行本は2023年時点で12巻まで刊行されており、2023年4月から6月までTOKYO MXでテレビアニメが放送されています。テレビアニメでは、OP曲にYOASOBIの「アイドル」が起用され話題になりました。

患者さりなの影響でアイドルオタクとなった産婦人科医のゴローの元に、推しアイドル「アイ」が診察に訪れます。双子を妊娠中のアイは出産も、アイドル活動も諦めない覚悟を持っており、ゴローは秘密の出産に協力します。しかし、ゴローは出産当日アイのストーカーリョースケに殺されて、アイの双子のアクアとして、さりなはルビーとして生まれます。その後リョースケは更に人気なりライブを控えたアイを、アクアとルビーの前で刺し殺し自殺します。アクアはアイ殺害の黒幕に復讐を誓います。

アイの死亡後、アイが妊娠前に使っていたプライべートのスマホのロック解除を試みます。ロックを解除するためには、パスワード番号が必要になり、桁数も分からないため番号を1から試すことになりました。ロック解除に成功したのは、アイの双子の子供アクアでした。アクアは、45510の番号の意味は分かっておらず、1つ間違えると30秒のロックがかかる手間を掛けながらも執念で解除しています。

アクアが45510のパスワード番号にたどり着くまで、45510回もの回数を費やしています。ようやくアクアがアイのスマホのロックを解除できたのは、パスワード番号を4万5千510通り目試し、4年もの月日がかかっています。一度パスワード番号を間違えるたびに30秒ロックが掛かるので、気の遠くなる作業でしょう。アクアのアイに対する思いが伝わってきます。

アクアは4年もの年月をかけて、ようやくアイのスマホのパスワード番号にたどり着きロックを解除することが出来ました。アイのスマホのデータに残っていたのは、芸能関係で繋がりのある人物などの電話番号やアドレスでした。その中からアクアは、鏑木勝也という人物の連絡先を入手しています。

アイの携帯のパスワード番号にもなっている45510の意味や秘密について様々な考察が巡らされていますが、実は『【推しの子】』の作者赤坂アカさんの書き下ろし小説です。テレビアニメ放送に合わせて、スピンオフとして『45510』が公開されており、伏線としての意味を持っていたようです。

45510という数字には、アイのスマホのパスワード番号という意味以外にも秘密が隠されていました。それはB小町結成当初のメンバーの名前の頭文字を取ったものでした。B小町結成当初のメンバーは、高峯、ニノ、アイ、渡辺という4人で編成されており、名前の頭文字は「た」「に」「あ」「わ」になっています。スマホで入力すると「た＝4」「に＝55」「あ＝1」「わ＝0」となり、45510の意味がメンバーの名前だったこと分かります。

『【推しの子】』のスピンオフとして描かれた45510は、B小町のメンバーの視点で語られた内容になっています。B小町のメンバー内の誰かが主人公になっており「私」という語り手にとして、物語が進んでいきます。 『【推しの子】』本編では語られなかった母親とのエピソードやメンバーにも秘密にしていたアイの本音が描かれています。ここからは45510の秘密について詳しく掘り下げていきましょう。

アイとB小町メンバーの関係は、アイというアイドルとそれを引き立てるためのバックダンサーというようなアイを極端なまでに贔屓したグループでした。そのため、45510で語る「私」は圧倒的な魅力と実力を持つアイに対して苦手意識を持ち、嫌いとまで感じています。しかしアイがいないとB小町が売れないことも「私」は理解しており、嫉妬心だけでなく憧れも抱いていました。

45510内で語り手の「私」は、B小町が最盛期だった頃アイが配信した動画を発見します。圧倒的な美しさのアイに懐かしさを募らせる「私」は、ファンからの質問に対してのらりくらりと答えているアイを見て、秘密主義者だったことを思い出しています。さらに恋愛話では、アイは「ミスをしても怒らないような人」と意味ありげな回答をしており、アイ自身がよくやらかすタイプだったと思い当たります。その後配信動画は途中で終了してしまいました。

配信動画が途中で終わり45510の主人公である「私」は、B小町結成メンバー4人で立ち上げた非公式のブログがあったことを思い出します。ブログのパスワード番号45510を入力すると、アイが残した未公開の秘密のブログを発見します。そこには、B小町のメンバーに対して謝罪や仲直りしたいなどの気持ちが綴られていました。しかし、「私」は弱音を吐くのはアイドルの「アイ」らしくないと思い削除してしまいます。

45510の小説では、『【推しの子】』内でB小町のメンバーを気にしている様子は一切なかったアイの本音が描かれています。これまで嘘を嫌って生きてきたアイにとってB小町は、初めての居場所でメンバーは初めてできた友達だったのでしょう。結成当初は仲の良かったB小町のメンバーですが、途中からメンバー内で格差のようなものが出来上がり仲が悪くなっています。しかし意味もなくスマホのパスワード番号を45510にするはずもないので、アイがメンバーを大事に思っていたことが伝わってきます。

45510の小説の語り手の正体は、残念ながら現段階では明らかになっていません。ハッキリと明かされていませんが、これまでの考察からも、45510の語り手はB小町の初期メンバーである、「高峯」「ニノ」「渡辺」のうちの誰かであることは間違いないと考察されます。さらに、45510の作中でパスワード番号が「1が先か55が先か」というような意味深な描写があります。自分の順番を忘れることはあまりないと考えられるため、語り手はニノ以外の可能性が高いのではないかと考察されています。

『【推しの子】』のアニメOP主題歌は「アイドル」について解説していきます。テレビアニメのOPとして流れていた曲は、YOASOBIの「アイドル」です。「アイドル」の作詞・作曲・編曲はYOASOBIのAyaseさんが行っていますが、作詞は『【推しの子】』のスピンオフ『45510』の原作を元にして作られています。

45510のパスワード番号はOPにも登場した？について解説していきます。『【推しの子】』のOP曲「アイドル」では、一瞬だけですが正体不明のシルエットが45510と入力する描写があります。当初45510の意味については明かされていませんでしたが、後にアイのスマホのパスワード番号だったことや数字にはB小町初期メンバーの名前の頭文字が隠されていたという秘密が明らかになりました。

45510の小説はOP主題歌「アイドル」の元ネタ？について解説していきます。『【推しの子】』の作者赤坂アカさんが描くスピンオフ45510は、テレビアニメ版『【推しの子】』の主題歌の元ネタになっています。そのため、45510を読んでから「アイドル」を聞くとB小町のメンバーやアイの本音に触れることができるので、気になる方は一度是非読んでみてください。

『【推しの子】』のOP曲「アイドル」でも登場する「45510」という数字は赤坂アカさんが描くB小町メンバー視点で描かれたスピンオフの意味を持っていました。ここからは、『【推しの子】』ファンによる45510に対する人気や評判をまとめていきます。

アイのスマホのパスワード番号を執念で解き明かしたアクアに感服するファンもいました。さらに、45510に込められた意味を知ったファンの中には、涙が止まらないと言っている人も見られました。

『【推しの子】』と併せて『45510』の小説も読み込んだファンは、45510の意味を知ったことでアイの気持ちを考えると情緒が持たないと言うファンもいました。さらにアイには秘密はあったものの、メンバーを大事に思っていたことがアイ亡き後に分かったため、メンバーも辛いだろうと考察しているようです。

45510に込められた意味を知った後で、『【推しの子】』のOP曲になっている「アイドル」を聞くと歌詞の意味がきちんと分かるので、泣けるというファンもいました。45510の意味を知ることで、『【推しの子】』をより楽しんで読むことができるようです。

『【推しの子】』のOP曲やスピンオフとしても登場する45510の意味は、B小町メンバーの名前の頭文字を取ったものでした。『【推しの子】』本編では、アイの思いや本音はほとんど明かされることがなく、秘密の多い人物に感じられましたが45510を読むことで更に本編を楽しめるようです。45510を読む前と後では、OP曲「アイドル」の歌詞の意味合いが変わってくるようなので、気になる方はぜひ一度読んでみてはいかがでしょう。