【ワンピース】エースがワノ国に訪れた理由は？お玉との約束についても

『ワンピース』のキャラクター「ポートガス・D・エース」はコミックス17巻第154話「アラバスタへ」で初登場します。エースとは一体、何者なのでしょうか？エースがワノ国を訪れた理由に触れる前に、エースの人物像に迫ります。

『ワンピース』に登場するエースは、クセのある黒髪にそばかすが特徴の青年です。オレンジ色のテンガロンハットを被り、帽子の帯には笑顔と泣き顔がモチーフのゴーグルを付けています。基本的に上半身は裸で左上腕部には「ASCE」と刺青が彫られており、Sに重なる×マークが印象的です。首には赤い数珠のような大きな玉のネックレスを掛け、黒い短パンを履いています。

ゴールド・ロジャーを父に持つエースの幼少期は、手の付けられないほどの超問題児でした。しかし、サボやルフィと出会い少しずつ柔和になったエースは礼儀正しく、優しい人間へ成長しました。エースは後に船長エドワード・ニューゲート率いる「白ひげ海賊団」の2番隊隊長を務める事になります。

『ワンピース』は1997年から週刊少年ジャンプ（集英社）で連載されている少年冒険漫画です。原作者・尾田栄一郎先生の描く物語には緻密な伏線や謎が散りばめられており、ファン達による考察がネット上で話題になっています。多彩なキャラクター達のギャグやバトル、そして感動シーンが世界で大人気となっています。

悪魔の実「ゴムゴムの実」を食べ、ゴム人間になった主人公のモンキー・D・ルフィは仲間を集めながら、海賊王ゴールド・ロジャーが遺した”ひとつなぎの大秘宝（ワンピース）”を求め旅を続けます。ルフィは憧れのシャンクスから預かった麦わら帽子を返すため、そして海賊王になるため、多くの猛者に立ち向かい新世界を突き進むのです。

エースはどのような理由でワノ国へ訪れたのでしょうか？ここからは、エースがワノ国に訪れた理由と、ワノ国で出会った少女「お玉」と交わした約束について解説します。

『ワンピース』の作中でエースがワノ国を訪れたシーンが描かれていました。まずは、エースがワノ国を訪れた理由について考察していきます。

エースがワノ国を訪れた理由の一つとして、ログポースが示した場所だったという事が挙げられています。エースは白ひげ海賊団に入る前は自身を船長とした「スペード海賊団」を結成して偉大なる航路（グランドライン）に突入し、新星の海賊として名を轟かせていました。新世界を航海していたある日、ワノ国の海域に差し掛かったエース達は漂着する形でワノ国に入国します。

ログポースとは、磁気を記録する事ができる羅針儀です。偉大なる航路にある島の全てはある法則に従って磁気を帯びており、島と島が引き合う磁気を記録させて次の島へ向かう進路を指し示します。エース達の目的地がワノ国だったとしても、滝登りをして入国すると言う情報まで入手していなかった可能性があります。そのため、漂着する形でワノ国へ入国したものと考えられているようです。

エースがワノ国を訪れたのは、カイドウを倒すためという理由があったと言われています。つまり挨拶回りとして四皇の一人だったカイドウを倒し、スペード海賊団の名を揚げようとしていたのではないかと考えられているようです。エースは四皇であるシャンクスにも会いに行っている事が明らかになっています。シャンクスにはルフィが世話になったお礼をするために会いに行っていますが、四皇に会いに行くという事はエースにとって重要な目的があったのではないかと推察されているのです。

エースがワノ国を訪れた理由は、自分の縄張りにするためだったのではないかと考えられています。鎖国国家のワノ国はカイドウの支配下に置かれており、自由がなく苦しめられている人々が大勢いました。ワノ国の現状を知ったエースは、カイドウに対し激しい怒りを感じて、いつかカイドウを倒してワノ国を自分の縄張りにしようと考えていたのかもしれないと推察されています。

エースはワノ国で出会った少女のお玉とある約束をします。ワノ国にある九里の編笠村に漂着し、エース達が気絶している間に船に積んでいた食糧を村人達に全て奪われていました。食糧不足で餓死寸前だった村人達によって縄で拘束されたエースは反抗せず大人しくしています。村人達が食べ終わるのを確認すると自身の能力である火で自分を縛っていた縄を焼き、村人達のためにデザートを探しに行くのです。そんなエースの行動に村人達は心を開いていきます。

エース達は数週間滞在した後、次の目的地へ向かうためワノ国を出国する事になりました。村人達の中で一番エースに懐いていた少女・お玉は、自分も一緒に行きたいと頼みます。しかし、頼みを断ったエースは「妖艶なくノ一になったら連れて行ってやる」と告げました。そして「もう一度ワノ国に来たら、腹いっぱい飯が食える国にする」とお玉に約束し、ワノ国を去って行ったのです。

エースとヤマトの出会いは敵対関係でしたが、気持ちをぶつけ合った後は意気投合し、親友の関係へと変わっていきます。ワノ国が置かれた悲惨な状況を知ったエースはカイドウを討つべく、根城である鬼ヶ島に向かいました。しかし、この時カイドウは幹部達と共に遠征で不在だったのです。そこでカイドウの実子・ヤマトと出会い交戦します。エースは鬼ヶ島で囚われの身だったワノ国の子供達を救出し、親元へ連れて帰るよう仲間に託すと、そのままヤマトとの戦闘を続けました。

8歳の頃からカイドウに監禁されていたヤマトは父親に対し、怒りと憎しみを抱き続けていながらも逆らう事ができずにいました。エースは交戦していく中で、自身の生い立ちと重ねます。そして縛られていたヤマトの心を解き放ったのです。仲良くなった2人は酒盛りを始め、お互いの身の上話をしていきます。エースが語る海や海賊の話、義弟であるルフィの夢の話に目を輝かせて聞くヤマトは、別れの際に自身が作ったビブルカードを渡し海で会おうと再会の約束をしたのでした。

エースはお玉やヤマトとの約束を果たせぬまま、マリンフォード頂上戦争で当時海軍大将だった赤犬・サカズキによって命を落としてしまいました。しかし、エースが復活するのではないかとファンの間で話題となっています。ここからは、エースが復活する可能性について考察していきましょう。

エースは「トキトキの実」で復活するのではないかと考えられていました。その理由として光月モモの助や錦えもん達が過去から未来へとタイムワープしてきた事が挙げられます。しかし、トキトキの実の能力は未来へは行く事は可能でも過去に戻る事はできないと明らかになったため、マリンフォード頂上戦争にタイムワープしてエースを救い出し、復活させる可能性はなくなりました。

エースの復活説を尾田栄一郎先生本人が完全否定しています。『ホンマでっか！TV』の明石家さんまさんとの対談で、さんまさんが「エースを生き返らせる」と言った直後に「違います」とはっきり断言しました。作者本人が否定しているので、エースの復活はまずないでしょう。

エースは回想シーンで度々登場しています。ワノ国編で描かれた過去のエピソードにおいてエースは登場しています。今後もエースが関わった人物や場所の回想シーンが登場する可能性は大いに有り得ると考えられているようです。

スペード海賊団の船長を務めていた頃に王下七武海の勧誘があったエースは、どれほどの強さを持っていたのでしょうか？ここからはエースの能力や強さについて解説します。

エースは悪魔の実「メラメラの実」（自然系）の能力者でした。メラメラの実は自身の体を燃え盛る炎に変化させ操る能力です。エースの代表となる必殺技”火拳”は、最大限に火力を高め巨大化させた炎の拳で全てを焼き払い、一撃で5隻の帆船を沈めてしまう威力があります。エースはメラメラの実の能力を自身の所有する小型船の動力として使用し、海上を移動していました。ちなみにエースの死後は義兄弟のサボがメラメラの実の能力者になっています。

エースの強さは少年期から表れていました。過酷な環境下で育ったエースは優れた身体能力と格闘技術を持っています。エースは当時王下七武海のメンバーだった”海峡のジンベエ”と5日間もの激闘を繰り広げた過去がありました。ジンベエと互角に亘り合った事からエースの戦闘力の高さが窺えます。

エースは覇気を使えていた事が小説や『ONEPIECE magazine』で明らかにされています。白ひげ海賊団の入団前には武装色・見聞色・覇王色の3種類の全ての覇気を独学で習得していました。世界政府から王下七武海への誘いを断った際、立ち塞がる海軍中将に対して武装色の覇気を使った攻撃で倒しています。

実はマリンフォード頂上戦争の前までは覇気という設定がほとんどありませんでした。覇気を使用するキャラクターはいましたが、深く触れられる事はなかったのです。マリンフォード頂上戦争時にルフィや他のキャラクター達が覇気を扱う描写あった事から、覇気についての細かい設定はここから始まったのではないかと考察されています。

エースの懸賞金は5億5000万ベリーだと判明しています。エースの懸賞金とほぼ同額だった頃のトラファルガー・ローは武装色、ルフィは3種類全ての覇気が使えていました。新世界編においてエースより懸賞金が低いサンジやゾロ、ウソップも覇気を使っている事から、懸賞金額に関係なく覇気を使える海賊は多いと考えられています。

白ひげ海賊団メンバーの覇気と比較してみると、1番隊隊長のマルコや3番隊隊長のジョズ、5番隊隊長のビスタは共に武装色と見聞色の覇気を使う事ができます。この事から、白ひげ海賊団入団前に3種類の覇気を使えるエースの戦闘力は非常に高いと考えられます。

ワノ国編でエースが登場した時の世間での評判や人気について調査したところ、多くの感動する声が上がっていました。ワノ国のために頑張って戦っているお玉を応援してほしいとエースに願っている人もいるなど、ファンにとって今でもエースの存在はとても大きいようです。

エースの死を未だに受け入れる事ができないファンにとっては、ワノ国編で描かれた過去のエピソードに涙が止まらないようです。ワノ国編でのエースの笑顔や戦闘シーンに感動している声も沢山ありました。

ワノ国編の作画が素晴らしく、エースが登場するシーンがさらに細かく描かれている事から嬉しさと辛さで感情のコントロールが難しいと言う声も上がっていました。エースがもう復活しない事に悲しむファンが多くいるようです。

エースがワノ国を訪れた理由には様々な説がありました。どんな理由であれ、エースがワノ国を訪れた事によってお玉やヤマトが生きる希望を持ち、頑張って生きていく勇気を貰ったのは間違いありません。今後も『ワンピース』作中の回想シーンでエースが登場する事に期待しましょう。