【呪術廻戦】帳(とばり)の意味とは?効果や事例について紹介
呪術廻戦の「帳(とばり)」とは、どのような意味や役割を持っているのかをまとめています。呪術廻戦の作中で呪術師や呪詛師が使う「帳」には、どのような効果があるのでしょうか?「帳」の効果や登場キャラが使用した事例について詳しく紹介します。
【呪術廻戦】帳とは?
呪術廻戦には、特殊な結界の「帳(とばり)」という術式が登場します。どのような意味を持たせて帳を降ろすのか、帳にはどういった効果がある結界なのかを、登場シーンを追って見ていきます。話を追うごとに、どんどん複雑な結界として使われていく、帳の魅力を紹介します。
帳とは?
呪術廻戦においての「帳」とは、外部からの視界を遮り呪いを炙り出す結界の一種です。呪術師以外でも、呪霊でも使用が可能です。使用する為には、呪力が必要です。
呪術廻戦の概要
「呪術廻戦(じゅじゅつかいせん)」は、2018年より週刊少年ジャンプで現在も連載中の漫画で、アニメ・映画化もされています。作者・芥見下々(あくたみげげ)が描く、常人には見えない「呪い」を祓う、「呪術師」たちの物語です。本作の前日譚である「東京都立呪術高等専門学校」が、2017年にジャンプGIGAで連載されており、2021年12月には劇場版が公開され大きな話題を呼びました。
呪術廻戦のあらすじ
常逸した身体能力を持つ高校生の虎杖悠仁(いたどりゆうじ)は、特級呪物「両面宿儺の指」 を飲み込み、両面宿儺を肉体を共有した事により、呪術界の上層部に睨まれます。その結果、秘匿死刑を迫られますが、五条悟は虎杖を「宿儺に耐えうる器」と説得します。秘匿死刑を延期させるよう助力し、五条が教員をしている「東京都立呪術高等専門学校」へ虎杖を編入させます。呪術師として戦う決意をした虎杖は、仲間と共に任務に取り組み成長をしていきます。
【呪術廻戦】帳の意味と効果
呪術廻戦における「帳」の意味や、その効果について解説します。「帳」を展開させることで一体、どのような効果が期待されるのでしょうか?
帳の意味や役割
「帳」の本来の意味は、幕を引くや垂れ幕といったものです。しかし、呪術廻戦における帳を降ろす元々の目的は、一般人には見えない物を極力見せない事で、人々の心を平穏にし、呪霊の元を抑制する効果を期待しています。
帳の効果
帳には条件を足し引きする事で、一部の機能を強化させる事も可能です。 強化する為には、術師や基に対し、それ相応のリスクを求めます。帳を使う高専側の主な目的は、外部への「目隠し」ですが、呪詛師側は条件を付けて強化し、戦局を有利にする場面が多いです。帳は、呪術廻戦を象徴する特殊な呪術であり、作中の大事な場面で使用されています。どういった効果の帳であるか、という点も見所となります。
嘱託式の帳とは?
嘱託式の帳とは、「基(もと)」となる物質に、あらかじめ帳の術式を宿して帳を降ろす事も出来ます。帳は発動者の呪力の強さに影響しますが、「基」に帳の情報が入っている為、発動者の強さに関係なく強い帳を展開することが可能です。
帳の発動時のセリフ
闇より出でて闇より黒く その穢れを禊ぎ祓え
出典: jujutsu-bu.com
「帳」を発動させるには、上記のセリフを詠唱します。このセリフは、呪術師や呪詛師の誰もが必ず詠唱する決まりとなっているのです。
帳の解除方法
「帳」を解除するには、発動者を倒すことが必要となります。発動者も帳の中にいる為、呪力の干渉によって物理的に壊して解除することが可能です。しかし、壊す側の呪力や力の大きさが重要となります。ただし、嘱託式の帳は発動者を倒しても解除することは不可能です。嘱託式の帳を解除するには、「基」を壊すことが必要となります。
【呪術廻戦】帳の事例
呪術廻戦において、戦いの火蓋が切るタイミングで帳が降ろされます。帳は結界術ですが、その性質と持つ意味は、話が進むごとに徐々に複雑になっていきます。初めは一般人からの目隠しとして降ろしていますが、条件をつけて効果を足し引きしたり、嘱託式の帳を使用することで、戦局が大きく変わる事もあります。夏油傑らの呪詛師のセリフは、帳の解説を含む内容が多いので注目です。
事例①吉野順平の学校
呪霊である真人が帳を降ろしました。学校内の人間を内から出さない、外からは入れるという条件を付けています。あくまでも呪力の弱い者について有効です。この帳の目的は、呪術界の監視役である「窓」に認識をさせ、虎杖(宿難)を呼び寄せる為です。呪詛師の夏油傑も一緒にいますが、帳は呪霊の真人が降ろしました。その理由は、夏油の残穢を残さない為です。アニメは12話、単行本3巻で描かれています。
事例②京都姉妹校交流会
嘱託式の帳を使用し、組屋鞣造が発動しました。「嘱託」の意味は、頼んで任せる事です。「基」となる物に帳の機能を宿し、土地に埋め込んでセリフを唱ると帳が降ります。この帳には「五条悟は入れない、他は出入り可能」と限定的な条件をつける事で、五条であっても侵入が出来ない強力な帳となりました。最初は退けましたが、最終的に五条によって解除されました。五条が帳を解除するシーンは、呪術廻戦きっての名シーンです。アニメ18話~20話、単行本6巻で描かれています。
事例③渋谷事変での東急百貨店東急東横店
「渋谷事変」の際に、東急百貨店東横店を中心に半径400mの帳が降ろされました。この帳は「一般人のみが閉じ込められる帳」です。一般人は入れるが出られない、しかし術師は補助監督も含め出入りが可能という条件が設定されています。この条件により、拒まれていない術師では、帳の破壊が困難になりました。なお、帳の内側が携帯の電波が通じない状態は帳の作用ではなく、混乱した人々による副次作用であると説明がされています。五条悟は作戦の為、単身で帳の中心の術師の元へ向かいます。
最初は1つでしたが、後のメカ丸の傀儡により、途中から4枚の帳を降ろされていたと判明します。外側から、「 一般人のみが閉じ込められる帳」「術師が入れない帳」「五条悟を閉じ込める帳」の内側にさらに「 一般人のみが閉じ込められる帳」という構成になっています。1番外側の「 一般人のみが閉じ込められる帳」は、最初よりも範囲が広げられ、虎杖が駆けつける時にそこへ入る描写があります。 最初は帳にいなかった術師達も内側に入り、携帯電話が繋がらない状態になりました。
この帳を降ろした術師は、 粟坂二良です。目立つビルの屋上に基を3つ差すことで、自身の安全と引き換えに帳の強度を上げています。しかし3つを壊しても、「術師を入れない帳」のみしか解除されず、伏黒恵は「2つはダミーだった」と推測をしていますが、粟坂が返答をしていないので、真相は不明です。この「渋谷事変」の帳の効果は、呪術廻戦の中でも複雑な設定で降ろされているシーンが多いです。単行本10巻~12巻で描かれています。
事例④渋谷事変での明治神宮前駅
最初は、地下鉄全体を覆う「一般人を外に出さない帳」、地下5階の副都心線ホーム中心に「術師を入れない帳」と2重に降ろされています。外側の帳と内側の帳の間に、嘱託式の帳の基が埋め込まれており、呪霊の蝗GUYが守っています。虎杖が基を壊した事で、地下5階に術師が入れるようになります。内側の「術師を入れない帳」の中には電車の車両と、地下に逃げ込んでいた一般人がいました。この電車は、後に渋谷駅にいる五条へ送り込まれています。
明治神宮前駅も、後の渋谷駅側の4つの帳の影響を受けます。蝗GUYが守っていた帳を壊しましたが、地下5階から線路を辿って渋谷に向かうと、「術師が入れない帳」によって先に進めない状態になっています。ここで冥冥が、嘱託式の帳の仕組みを「推察」で説明しています。この時点では、高専側は嘱託式の帳を使用していません。嘱託式の帳は、今のところ夏油側の呪詛師のみが使用できるものであると位置づけられる場面でもあります。
【呪術廻戦】帳を使ったキャラ
ここからは、呪術廻戦の作中で帳を使ったキャラを紹介します。どのようなシーンで帳を降ろしたのか詳しく解説しましょう。
帳を使ったキャラ①伊地知潔高
呪術廻戦において、初めて帳を使用したキャラクターが伊地知潔高(いじちきよたか)です。伊地知が使用した帳は、住宅街の非術師に対し、潜入対象である少年院での呪術師や呪霊などへの「目隠し」の効果を目的に使用しています。使用すると、空が暗くなり、まるで夜のような状態になると虎杖が言っています。アニメは4話、単行本1巻で描かれています。
帳を使ったキャラ②真人
呪霊で初めて帳を使用したキャラが呪霊の真人(まひと)です。真人のセリフから、自身も初めて使用した事が分かります。真人の目的は、呪力の弱い人間を学校内に閉じ込める事です。帳は呪力と詠唱があれば、呪霊でも使用が可能と判明します。一緒にいる夏油との会話から、帳の効果は条件を設定出来る事を明かしています。この事から、夏油は帳について精通している事が分かります。
帳を使ったキャラ③組屋鞣造
作中で、嘱託式の帳を最初に使用したキャラが組屋鞣造(くみやじゅうぞう) です。「基」となる杭に帳の呪術を込め、それを土地に埋め、発動するセリフを唱える事で帳が使用可能です。この帳は、「五条悟は入れない、他は出入り可能」という条件が設定されています。侵入を阻む帳の降ろされ方は、この場面が初めてです。帳はただの目隠しではなく、結界として侵入を防ぐ意味をもたせる事も可能であるという事が判明します。
帳を使ったキャラ④粟坂二良
渋谷事変の際に、東急東横店中心の帳を降ろされていました。帳は嘱託式で、その基を発動し、守っていた人物が呪詛師の粟坂二良(あわさかじろう)です。仲間として、呪詛師のオガミ婆とその孫と3人で、渋谷で1番目立つCタワービルの屋上にいました。嘱託式の帳は基を中心になる土地に埋め込む必要がありますが、粟坂は差した後の基を持ち歩いており、嘱託式は一度帳を降ろしてしまえば、移動していても効果は持続する性質があると判明しました。
帳を使ったキャラ⑤五条悟
乙骨憂太(おっこつゆうた)の初任務時に、五条自身が帳を使用しました。単行本では「呪術廻戦0巻」です。任務対象の小学校の敷地内に降ろしています。効果は、呪術師を外から認識出来なくする事、帳の中の呪いを炙りだす事です。内側からであれば、簡単に解除が出来る条件を付けています。
帳を使ったキャラ⑥夏油傑
「百鬼夜行」の決行日、東京の呪術高専に対して夏油傑(げとうすぐる)が帳を降ろしています。夏油の目的は乙骨であるため、外部からの侵入や認識を制限する目的で使用しています。パンダが外部より解除して侵入している事から、強度はそこまで強くない事が分かります。単行本0巻で描かれています。
【呪術廻戦】帳に対する世間での評判や人気
帳を降ろすと、辺りが暗くなります。現実でも空が暗くなると、帳を連想してしまいます。呪術廻戦の術式の中でも、「呪術」を強く印象させる術式です。
呪術廻戦カフェで帳のメニューがあり、それを注文した方の感想も多くありました。呪術廻戦カフェでも帳のメニューは人気のようです。
呪術廻戦の「渋谷事変」と渋谷駅をコラボしたイベントで、帳を主張した呪術廻戦のイラストが掲示されました。多くのファンは盛り上がり、撮影する人で大変賑わった様子が分かります。
呪術廻戦のキャラの中でも、伊地知は帳を使うシーンが多めです。呪術師ではなく地味なイメージの彼ですが、詠唱しているシーンは、魅せられる方も多いようです。帳は誰でも使える術式ではありませんが、伊地知は使えるという辺りが、彼の必要性や魅力を高めています。
【呪術廻戦】帳は結界術の一種だった
帳とは、呪術廻戦では結界の意味を持ち、戦局を左右する特殊な術式です。扱いが難しく、使用者がかなり限定されてます。しかし嘱託式としての流用も出来る為、術師以外でも帳を降ろすことが可能です。事前に用意した嘱託式の帳の方が使い勝手良く、多く使われています。帳は条件を付け、強度を足し引きできる性質があります。強化する為には、代わりにそれ相応の何かを差し出す必要があるので、それを読み解く事も重要になります。
五条の侵入を拒んだ帳の場面で、五条の呪力で強制的に解除されています。帳は基になる物質や術師を破壊することで解除されますが、「帳が拒む力」を強く押し当てて、打ち勝つ事でも解除される性質があります。反発していないと、破る事は困難になります。帳は話が進むごとに性質が複雑になってきており、戦局に大きな作用をもたらす結界術へと変化します。呪術廻戦を見る上で、帳がどのような意味を持って降ろされたのかを、読み解く事は重要であると言えます。
この記事のライター
marumi_03
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