【名探偵コナン】烏丸蓮耶があの方の正体?姿は公になっていない?人物像を調査
『名探偵コナン』の物語も佳境を迎え、烏丸蓮耶と呼ばれる人物が黒の組織のボスであることが判明しました。しかし彼については、その人物像はおろか生死すらも明らかにされていません。本記事では『名探偵コナン』作中の描写をもとに、烏丸の人物像や目的、正体を考察します。
目次
【名探偵コナン】烏丸とは?
新一を子供の姿にした「黒の組織」のメンバーは、作中では一貫してボスのことを「あの方」と呼んでいます。「あの方」については長年考察が繰り広げられ、様々なボス候補が上がっていました。そしてコナンの父・優作の助言により、ついに「烏丸蓮耶(からすま・れんや)」がボスであることが判明したのです。まずはそんな烏丸の簡単なプロフィールと、名探偵コナンの作品概要から紹介します。
烏丸蓮耶のプロフィール
烏丸蓮耶は原作コミックス30巻・アニメ219話に登場しました。とは言っても、「半世紀以上前に99歳で謎の死を遂げている大富豪」と語られ、そのシルエットが登場するのみです。烏丸は探偵たちが集まった「黄昏の館」の持ち主であり、館のあちこちには烏の紋章があしらわれていました。この時点では烏丸と黒の組織の関係は一切示唆されていません。しかし、烏は黒の組織を象徴することから、「烏丸が組織のボスではないか」と噂されてきたのです。
名探偵コナンの概要
『名探偵コナン』は、原作者・青山剛昌(あおやま・ごうしょう)氏によって1994年から週刊少年サンデーにて連載されている推理漫画です。1996年からはテレビアニメが放送され、1997年からは毎年4月に劇場版アニメが公開されています。刊行コミックスは100巻を超え、世界累計発行部数は2023年2月時点で2億7000万部を突破しました。
名探偵コナンのあらすじ
高校生探偵の工藤新一(くどう・しんいち)は、幼馴染の毛利蘭(もうり・らん)と遊園地に行った際、黒の組織による取引現場を目撃・追跡しました。そして組織に気づかれた新一は背後から殴打され、薬を飲まされます。その後新一が目を覚ますと、すっかり体が縮み子供の姿になっていました。新一は江戸川コナン(えどがわ・こなん)として正体を隠し、蘭の父・毛利小五郎(もうり・こごろう)の探偵事務所で情報を得るため、蘭のもとで居候をすることになります。
【名探偵コナン】烏丸があの方の正体?人物像を考察
先述した通り、「あの方」の正体は大富豪・烏丸蓮耶であることが判明しました。しかし、烏丸は既に亡くなっているとされている人物であり、その詳細はベールに包まれたままです。ここでは原作でわかっている限りの烏丸の情報を紹介します。
黒の組織のボスが烏丸蓮耶だと判明するシーンは何話?
烏丸蓮耶が黒の組織のボスだと判明するのは、原作コミックス95巻1008話「ホラ」・アニメ941話「マリアちゃんをさがせ!」です。この結論に辿り着いたのは、コナン本人ではありません。コナンより一枚上手の推理力を誇る、父・工藤優作が先に気がつき、彼の助言によってコナンもこの答えを導き出したのでした。
黒の組織のボスが烏丸蓮耶だと判明した理由
コナンが服用した薬「APTX(アポトキシン)4869」の被害者リストの中に、プロ棋士である羽田浩司(はねだ・こうじ)の名前があったことから、コナンは17年前の羽田浩司殺害事件を調査することにしました。コナンは現場の写真を見て、羽田が残した「U」と「MASCARA」というダイイングメッセージに気がつきます。優作はこれはアナグラムであり、並び替えると「CARASUMA=烏丸」になると推理したのです。
烏丸蓮耶の姿は公になっていない?
先に述べたように、烏丸の姿はシルエットでしか登場していません。シルエットからでも分かる顔の特徴と言えば、大きな鷲鼻くらいです。しかしコミックス102巻に、烏丸の可能性があると言われる人物が登場しました。その人物は酸素吸入機をつけており、特徴的な鷲鼻を確認することはできません。しかしその他のシルエットが似ていることから、この人物が烏丸ではないかと言われているのです。車に乗り、組織の運転手と言葉を交わすシーンが描かれていました。
烏丸蓮耶の性格
黒の組織の構成員・ベルモットは、ボスの性格について「石橋を叩きすぎて壊す」タイプだと語っており、このことから烏丸蓮耶は相当な慎重派であると考えられています。また、自らに関する情報はことごとく明かしておらず、黒の組織内部でも彼の存在を知るものは多くありません。ジンに「秘密主義」と評されるベルモット然り、烏丸も相当な秘密主義であることがうかがえます。
烏丸蓮耶は既に死亡?
黄昏の館にて語られた「半世紀前に99歳で死亡」という事実から推測すると、仮に当時死亡していなかったとしても、現在は150歳前後であるということになります。これはあまりにも非現実的ですが、コナンたちと同じ「APTX4869」を服用した可能性や、黒の組織の目的が「若返り」や「不老不死」にあると考えると、烏丸が若返りの作用により現在も生きている可能性が浮上するのです。
烏丸蓮耶が起こした40年前の事件
烏丸蓮耶は40年前、黄昏の館にてとある惨劇を巻き起こしています。黄昏の館は烏丸が母から譲り受けたものであり、そこには財宝が眠っているとされていました。烏丸は自身の死期が近づいているのを感じたため、考古学者を集めて財宝を探させますが、誰一人見つけることができませんでした。そこで痺れを切らせた烏丸は、考古学者をことごとく殺害したのです。しかしこの猟奇的大量殺人は、公にならず闇に葬られています。
烏丸蓮耶の目的
烏丸蓮耶が現在も生きていると仮定した場合やAPTX4869の作用から見て、黒の組織の目的は「死者蘇生」や「不老不死」である説が濃厚です。しかし、組織が烏丸蓮耶を復活させた・させようとしているという見方がある一方で、「烏丸自身が”誰かを甦らせようとしている」という見解もあります。そして、烏丸が甦らせようとしている人物とは”愛する人”であり、ベルモットに瓜二つ・またはベルモットの血縁者ではないかとも言われているのです。
烏丸蓮耶はシルバーブレットの赤井秀一を脅威と見ている?
コナンにはしばしばシルバーブレットという言葉が登場します。直訳すると「銀の弾丸」になり、「狼の息の根を1発で止める唯一の武器」として例えられます。作中では黒の組織を壊滅させる1発として、この言葉が用いられているのです。烏丸はFBI捜査官でかつて組織に潜入していた赤井秀一をシルバーブレットと見ています。一方でベルモットは、シルバーブレットはコナンであると考えているようです。
【名探偵コナン】烏丸は誰に化けている?正体を考察
コナンや灰原哀、赤井秀一の母など、多くの人物がAPTX4869によって幼児化しています。つまり、コナンの世界には組織の手による”若返り”が存在するのです。もし烏丸蓮耶が若返りの恩恵を受けているとしたら、別の人物になりすましている可能性も浮上してきます。今回はコナンの身近な人物から著名人まで、「烏丸がなりすましている可能性が高い」と言われている人物を紹介します。
烏丸の正体説①光彦
1人目は少年探偵団の円谷光彦(つぶらや・みつひこ)です。特筆すべきは光彦の小学生離れした頭脳で、これは工藤新一の小学生時代を上回ります。光彦の異様な賢さは、「薬を飲んで幼児化した大人なのではないか」という疑惑の種になっているのです。また、光彦は作中で誤って大人料金で切符を買ってしまうシーンが描かれています。わざわざこのようなシーンを描いたのは、これが後に重要な伏線になるからではないかと考えられているのです。
烏丸の正体説②阿笠博士
一時期「あの方」の最有力候補と言われていたのが阿笠博士です。阿笠博士は面識のないはずのジン・ウォッカの顔を回想するシーンが描かれており、それが怪しまれる一因となっています。また、名前の由来であるアガサ・クリスティがコナン・ドイルと不仲であったことや、「アーント・アガサ」という酒が実在することも理由の一つです。更に、蘭が新一に「犯人が阿笠博士だったら」と尋ねるシーンもあり、これも伏線かと言われています。
烏丸の正体説③大黒連太郎
大黒連太郎が登場しているのは名前のみです。コミックス28巻、アニメ222話〜の「そして人魚はいなくなった」シリーズにて、服部が開いた祭りの名簿の中に財政界の大物の一人である大黒の名前が記載されていました。このリストにはウォッカやジンの偽名と考えられる名前や、灰原の本名・宮野志保の名もありました。このシリーズの舞台、美國島(びくにじま)は不老不死の伝説が有名で、黒の組織との繋がりが匂わされています。
烏丸の正体説④酒巻昭
酒巻昭(さかまき・あきら)は映画監督であり、コミックス24巻・テレビアニメ176話〜の「黒の組織との再会」シリーズで登場します。「酒巻昭を偲ぶ会」に黒の組織のメンバーが参加していたことから、繋がりがあると考えられているようです。酒巻昭の代表作には「虹色のハンカチ」という作品があり、虹色=7色であることから、ボスのメールアドレス「七つの子」との関係を示唆しているのではないかとも考えられています。
烏丸の正体説⑤鈴木次郎吉
鈴木次郎吉(すずき・じろきち)は、鈴木財閥の相談役です。蘭の親友・鈴木園子(すずき・そのこ)の伯父であり、作中では宝石を狙う怪盗キッドと度々対決しています。次郎吉が疑われる理由として、圧倒的な財力・鈴木財閥の所有する宝石が「漆黒の星」であることなどが挙げられています。また、コミックス103巻には謎の老人が登場しており、その人物がボスではないかとの噂もあります。彼のシルエットが次郎吉に似ていることも、次郎吉が烏丸の正体だと言われる理由の一つです。
【名探偵コナン】烏丸とベルモットの関係
ベルモットは黒の組織の中でも地位がありながら、組織内の人間にも口外しない(できない)秘密を抱えています。その秘密には、「あの方」との関係性が深く関わっているようです。ここからは「あの方」とベルモットの関係についての伏線等を紹介します。
ベルモットのプロフィール
ベルモットの表の顔は、ハリウッドの大女優シャロン・ヴィンヤードですが、本作の1年前に亡くなったことになっています。そのため現在はシャロンの娘・クリスとして活動しています。FBI捜査官のジョディから、歳をとっているはずなのに見た目が変わらないことに疑問を呈されたことがあったり、コナンや灰原の幼児化を知っていながら組織に黙っていたりと、若返りの鍵を握るような描写が度々ある人物です。
ベルモットはあの方のお気に入り?
ベルモットは秘密主義な性格ゆえ、黒の組織の他のメンバーから不快感を示されることも少なくありません。しかし、そんな彼女を毛嫌いするスナイパーのキャンティの発言から、ベルモットがボスのお気に入りであることが判明しています。ベルモットの組織内での不可解な立ち回りが容認されているのは、そういった側面があるためのようです。
ベルモットと烏丸は身内?
黒の組織にバーボンとして潜入している公安の捜査官・安室透(あむろ・とおる)と車内で会話している時のことです。安室が「ベルモットがボスの”何か”である」と言いかけたところで、ベルモットは安室に銃口を向け、口を慎むよう脅しました。安室はベルモットと烏丸の関係にまつわる重大な秘密を握っていることが判明し、ベルモットにとってそれは己の立場を脅かす内容だと考えられています。
【名探偵コナン】烏丸に対する世間での評判や人気
作中でジンが「あの方」の命令でピスコを葬るシーンがあります。ピスコは71歳とされており、彼が長年仕えたとするのであれば「あの方」も相当な高齢者になります。しかし、烏丸が亡くなった年齢と合わせて考えると矛盾が生じ、烏丸は若返りにより生きていたか、現在は別の人物が「あの方」になっているかなど様々な説が浮上しています。烏丸がボスということは判明しても、その烏丸の現在が判明していないため「ボスの正体については何もわかっていない」と感じていた読者もいました。
ボス=烏丸であることは判明したものの、「それは組織ができた当初のことで、現在はその限りではない」という意見があります。烏丸は本当に亡くなっており、現在は他の人物がボスに据えられていると考える人も少なくありません。また、組織の最終目標が「死者の蘇生=烏丸を生き返らせること」であるならば、試作段階で服用したコナンや灰原が幼児化した「APTX4869」の開発目的が生き返りや不老不死だということにも合点がいくのです。
こちらは「烏丸蓮耶」という名前と「黒の組織」という通称についての考察です。カラスは英語で「クロウ」であること、コナンが黒の組織の服装を「烏のよう」と喩えたことなどから、初期段階から黒の組織のボスが烏丸であるという構想は練られていたのではないかという意見でした。また、若狭留美がクローバーを捨てたことから、組織の名前がクローバー(「クロウ」+「バー(酒場)」)なのではないかという考察もなされています。
【名探偵コナン】烏丸は黒の組織のあの方の名前だった
長年謎に包まれていた黒の組織のボスが「烏丸蓮耶」だということは判明しました。しかし、その烏丸自体が謎だらけであることから、「烏丸になりすました誰かがいる」「烏丸を引き継いだボスがいる」など、様々な考察が繰り広げられています。まだまだ謎が多いものの、コナン作中では新たな情報が少しずつ判明しており、着々と真実に近づいてきています。果たして、どのような結末が待ち受けているのでしょうか。
この記事のライター
HAYASHI*M
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