【名探偵コナン】安室透と赤井秀一は複雑な因縁がある？関係性を徹底調査

毛利小五郎が事務所を構える「毛利探偵事務所」のビルの1階に入っているカフェ「ポアロ」のアルバイトをしている青年として登場します。毛利小五郎に弟子入りを志願し、コナンなどと接触を図りました。本当の名前は「降谷零」といい、公安警察のトップの組織に所属する警察官です。

国籍はアメリカで、本籍地はイギリスというバックボーンを持つクオーターで、FBIに所属する捜査官です。江戸川コナンの元の姿・工藤新一とも幼少期より因縁があるようですが、現在は味方となっています。高い狙撃力を持つスナイパーとして活躍しています。黒の組織では「ライ」という名前で活動していましたが、死亡してしまい、その後は「沖矢昴」という名前でコナンや安室の前に現れました。初登場時より人気の高いキャラクターで、人気投票などを行えば上位入賞すなどの実績を残しています。

1994年より『週刊少年サンデー』で連載をスタートさせたサスペンス漫画の金字塔的存在の作品です。1996年からテレビアニメ放送も開始され、2023年現在も子供たちを中心に人気のアニメとなっています。毎年、劇場アニメも公開され、日本だけでなく世界中で高い人気を誇っています。2023年には発行部数が2億7000万部を超え、25の言語に翻訳されるなど、日本を代表する名作となっています。

高校生探偵として活動していた工藤新一が、幼馴染である毛利蘭と遊園地に遊びに来ていたところ、全身黒ずくめの男たちが怪しい取引をしている現場に遭遇します。そんな新一の背後より黒ずくめの男の仲間に襲撃されてしまいます。意識が朦朧としている新一に、黒ずくめの男たちは試作段階の怪しい薬を飲ませると、新一の体は子供にまで退化してしまいました。工藤新一が生きていることを黒ずくめの男たちに知られないため「江戸川コナン」と本当の名前を隠し「毛利探偵事務所」に潜り込み、毛利小五郎の探偵業をサポートしながらその陰謀に迫っていきます。

2人は公安警察やFBIの指令で、安室は「バーボン」、赤井は「ライ」というコードネームで「黒の組織」に潜入捜査をしていました。ともに行動する機会も多かったようですが、赤井は同じFBI捜査官のミスによって潜入捜査をしていることがバレてしまい組織を抜けることとなりました。しかし、安室は「バーボン」として現在も本当の名前を隠し「黒の組織」で活動を続けています。

スコッチというのは、安室透と同じく公安より黒の組織に潜入していた捜査官で、本名は諸伏景光といいます。安室とは公安に入る以前より親密で、幼少期から関係があったことがうかがえます。しかし、物語の中ではすでに故人となっており、その死の真相は長く判明していませんでした。また、黒の組織側にもスコッチ（諸伏）が潜入捜査官であることは知られているようです。

スコッチ（諸伏）は潜入捜査をしていることが組織に知られてしまい、赤井秀一に追い詰められ、情報漏洩を防ぐために自殺を図ります。しかし、赤井自身もFBIに所属する潜入捜査官であることを伝えると、思いとどまります。そんな時、2人のいるところに向かってくる足音が聞こえました。それを聞いたスコッチ（諸伏）は組織の関係者が追ってきたと思い、一度は思いとどまった拳銃に再び手をかけ、自殺してしまいます。 しかし、部屋に入ってきたのは共に公安より潜入捜査をしていた安室でした。

スコッチ(諸伏)が聞いた足音は安室の足音でした。その足音を聞いてスコッチ(諸伏)が自殺したと知れば、安室は自責の念につぶされてしまうと考え、赤井は事の真相を伝えませんでした。そのため安室は「スコッチ(諸伏)は赤井が殺した」と勘違いをしてしまい、2人の深い因縁はここから始まりました。

スコッチ（諸伏）の事件以降、安室は赤井のことを恨み、ライバル視をするようになりました。また、FBI捜査官である赤井が日本で活動していることも公安警察の安室にしてみれば面白くないようです。

単行本95巻にて、安室透は工藤邸に侵入しました。しかし、そこに待ち構えていたのは赤井秀一でした。お互いに銃を突きつけ一触即発の様子のところにあらわれたのが工藤夫婦でした。この時に安室が紅茶を勧めたことから「工藤家のお茶会」と言われています。しかし、この時にどのような話し合いがなされたのか詳しいことはまだわかっておらず、様々な考察が飛び交っている人気の高いエピソードになります。

赤井秀一の死について疑問を持っていた安室は、入れ替わりのように現れた沖矢昴を赤井本人ではないかと疑うようになります。工藤邸の居候として留守を預かっていた沖矢を問い詰めるため、安室は工藤邸に侵入します。沖矢を目の前に、変装を解くように話しますが、そんな時に安室の携帯が鳴りました。電話に出るとその相手は赤井秀一本人でした。安室は自分の読みが外れ、かなり焦っているようでした。

しかし実際、安室の目の前にいたのは沖矢に変装した工藤優作で、電話の相手が赤井でした。そのため沖矢=赤井ということはバレずに済みました。安室の推理も当たっていたのですが、それを先読みされて対策を取られてしまっていたのです。何を隠そう、この一連のトリックを考えたのは江戸川コナンでした。安室よりコナンの方が一枚上手だったというわけです。

少年探偵団が訪れた銀行で強盗事件が発生しました。その場には偶然にもFBI捜査ジョディが居合わせていました。コナンやジョディの活躍で強盗事件を解決に導くことができましたが、実は強盗に拘束されている人質の中に赤井秀一もまぎれていました。

赤井秀一が死亡後、実は生きているのではないかという情報をつかんだコナンと黒の組織の攻防戦が繰り広げられます。赤井秀一は本当に死んだのかと疑問に思った黒の組織のバーボン（安室）は、傷を負った状態の赤井に変装してFBI捜査官の前に現れ、その反応をうかがいます。また、赤井秀一が変装した姿・沖矢昴も登場し、熾烈な情報の探り合いが行われました。

毛利探偵事務所で、あろうことか殺人事件が発生してしまいました。コナンは誘拐されてしまい、灰原哀たちに救出されることとなりました。しかし、その操作中に灰原は黒の組織の気配を察するなど、身近に組織がいる危機感を覚えます。その同時期、黒の組織のバーボンが安室・沖矢・世良ではないかと疑われていました。

劇場版『名探偵コナン　灰原哀物語～黒鉄のミステリートレイン～』の主軸となる原作部分になります。黒の組織のバーボンが安室であることが判明したり、変装を解いた赤井秀一と安室が対峙するなど、重要なシーンが多く盛り込まれています。また、宮野志保に関する情報にも触れているので、物語を読み進めていくうえで外せないシリーズとなります。

冷凍宅配トラックの中でトラブルに見舞われてしまった少年探偵団を、安室透と沖矢昴が救出するシリーズです。この時、お互いに接触はありませんでしたがそれぞれが機転を利かせて、コナンを含む少年探偵団を救出しました。

今まで謎多き存在だったFBI捜査官・赤井秀一の秘密が明かされるシリーズでもあります。赤井秀一の死の真相を含め、安室と赤井が電話越しに対峙するなど多くのシーンで目が離せなくなっています。また、真実を明かされたのちに判明した新たな陰謀にも驚かされた読者が多くいました。

アニメ813話「安室に忍び寄る影」の続きとなるシリーズです。安室と赤井がお互いに対立しながらも、黒の組織に対して協力して立ち向かっていくシーンはコナンファンの中でも人気の高い劇場版のひとつとなっています。

貸しスタジオで発生した殺人事件に巻き込まれてしまうコナンが、世良や安室と共に事件解決をするシリーズです。安室の回想シーンで赤井とスコッチ(諸伏)が対峙している映像が映し出されます。また、安室が赤井秀一を憎んでいる理由の一端が明かされ、2人の関係性が見え隠れする回となります。

沖矢と再会した安室透は、沖矢が左利きであることに気が付きます。安室透が恨んでいる赤井秀一も左利きであることから、再び沖矢昴は赤井秀一ではないかという疑いのまなざしを向けることとなります。また、黒の組織内で起きた安室透の親友でもあった「スコッチ」の回想も入り、安室透が赤井秀一を恨む理由が判明しました。

灰原哀がなくした大切なストラップを、安室透とコナン達が探し出す話です。沖矢昴は灰原の護衛にあたります。また、本編で沖矢昴と安室透は三度目の対面を果たします。

毛利小五郎のもとに、資産家から脅迫状が届いたので謎を解明してほしいといった依頼が舞い込んできます。その謎に毛利小五郎を始め、コナンや安室透が協力して立ち向かっていきます。事件後、前述の「工藤家のお茶会」に続くこととなります。

今まで犬猿の仲で描かれていた二人が、協力して潜水艦の事件に挑んでいく様子が描かれます。このことから和解をしたのではないと推測している人もいましたが、事件解決のために協力関係を結んだだけで完全な和解に至ったわけではなかったようです。事件の重大性を鑑み、お互いに協力しているところを見ると、和解はせずともその力量はお互いに認め合っていることがうかがえます。

安室透の名前の由来は、キャラクターの声を担当されている古谷徹さんの名前から、同じ響きの「透」という名前を付けたといいます。また、赤井秀一も同じくキャラクターの声優を担当されている池田秀一さんの「秀一」をとって名付けられました。

キャラクターの下の名前は、担当する声優の名前から付けられましたが苗字はどこから来たのでしょうか。それは、原作者の青山剛昌先生が大のガンダムファンであることが関係しています。安室透の苗字は、古谷徹さんがガンダムで担当していたキャラクター「アムロ・レイ」から名付けられました。また、赤井秀一は、池田秀一さんがガンダムで担当していた「シャア」の異名「赤い彗星」から名付けられたといいます。

安室透のキャラクターボイスを担当しているのは、ベテラン声優の古谷徹さんです。ここでは日本のアニメ業界を古くから声優として支えてきている古谷さんを紹介します。

幼少期より劇団ひまわりに所属し、子役としても活躍されていました。2024年現在、70歳を迎え、今でも現役の声優として活躍しています。多くの作品に参加している古谷さんですが、昨今の一番の人気キャラクターは「安室透」ではないかと思われます。2022年には名探偵コナンのスピンオフ作品「ゼロの日常」にて、14年ぶりにテレビアニメの主役を演じられました。

赤井秀一のキャラクターボイスを担当しているのは、池田秀一さんです。多くの人気キャラクターを担当してきた池田さんを紹介します。

幼少期より芸能界で活動を始めており、中学2年生の頃にはドラマの主演を演じた経験もあります。離婚経験があり、以前の奥様は声優としても多くのキャラクターを担当している女優の戸田恵子さんです。『機動戦士ガンダム』の共演がきっかけで結婚に至ったようですが、すぐに離婚してしまいます。現在の奥様は、『名探偵コナン』でも共演している、灰原哀（宮野志保）の姉・宮野明美（シェリー）の声優を担当している玉川砂記子さんです。

この方は、赤井秀一のファンのようです。FBI捜査官で凄腕のスナイパーという設定が、もうすでに推したくなってしまうようです。また、安室透との長い年月をかけている因縁にも「関係性萌え」を感じる人も多いようです。

安室透と赤井秀一の因縁は『名探偵コナン』に初めて登場した時より続いています。物語が進むにつれて、その因縁の内容や2人の関係性がだんだんと解き明かされてきてはいるものの、いまだに和解している様子はありません。人気の高いキャラクターの2人が今後、どのような行動をとるのか、最後まで見届けたい気持ちが抑えられないのがファンなのかもしれません。

和解まではまだまだ程遠いように感じますが、お互いの任務遂行のために協力する姿が描かれるようになってきています。因縁ばかりで全くお互いを認めていないわけではなさそうです。そんな関係性の2人が和解をしたとき、いったいどんな態度をとるのか、ファンとしては見逃せません。

『名探偵コナン』の中でも、途中から参加したキャラクターの中では1、2を争うほど人気の高い安室透と赤井秀一について解説しました。深い因縁で結びついている二人の和解はまだまだ時間がかかりそうです。それでもお互いの力量を認め協力し合う姿も見られますので、過去の因縁を乗り越え、赤井が安室に真実を伝える日が来るのでしょうか。これからの展開からも目が離せません。