【進撃の巨人】シガンシナ区はエレンが生まれた場所！決戦編についても

『進撃の巨人』の作者は諌山創（いさやまはじめ）先生で、1986年生まれの大分県出身です。2006年に講談社のMGP（マガジングランプリ）にて『進撃の巨人』が佳作を受賞し、2009年から別冊少年マガジンで連載を開始しました。2011年には第35回講談社漫画賞少年部門を受賞し、作品は2021年に完結しました。さらに、作品完結後の2021年には第3回野間出版文化賞を受賞しました。2018年12月31日に結婚したことを発表しています。

『進撃の巨人』は作者諌山創（いさやまはじめ）先生の初連載作品であり代表作で、講談社の別冊少年マガジンで2009年10月号から2021年5月号まで連載されました。2013年にはアニメ化され、その後実写映画化やゲーム化もされた人気作品です。

『進撃の巨人』は、人類が人食いの巨人によって脅かされる世界を舞台にしたダークファンタジー作品です。人類は巨人から身を守るために巨大な三重の壁を築き、壁の内側で平穏に暮らしていました。ある日、超大型巨人と鎧の巨人によって壁が破壊され、巨人が壁内に侵入します。主人公のエレンの母も巨人に捕食され、エレンは巨人をこの世から駆逐することを誓うのでした。その後、エレンたちは調査兵団に入団し、巨人との闘いに挑みながら、巨人の正体や壁の謎を解き明かそうとします。

シガンシナ区は、『進撃の巨人』の世界で重要な要素である三重の壁の最も外側の壁であるウォール・マリアの南側に突出した区域です。巨人は南側からやってくるとされており、地図上で最も南に位置するシガンシナ区は、巨人の襲来時に最前線となります。

単純に壁の内側に街を作ると、万が一巨人が壁を突破した場合、どの壁が突破されるかわからないため、対処が難しいです。そこで、巨人の侵入経路を絞るために、壁から突出した区域が作られました。その一つがシガンシナ区です。当然ながら、壁の内側にエサとなる人間がいなければ効果がないため、王政府は地図上で先端の地域に住む者を「最も勇敢な戦士」と祭り上げ、大衆を扇動しました。

主人公のエレンや、幼馴染のミカサ、アルミンが生まれ育った場所です。巨人に壁を破壊されて壊滅状態になった10歳の時まで、3人ともシガンシナ区に住んでいました。

『進撃の巨人』は、シガンシナ区の外側の壁が超大型巨人に破壊される場面から物語が始まります。その後、侵入してきた鎧の巨人によってシガンシナ区の内側の壁が破壊され、地図上で一番外側に位置するウォール・マリア領を失うことになります。

グリシャは主人公エレンの父親であり、彼が残した地下室は『進撃の巨人』の物語の展開に大きな影響を与えます。「地下室に行けば真実がわかる」という言葉に導かれ、調査兵団は最終目的地として、シガンシナ区にあるエレンの家族が住んでいた家の地下室を目指します。その地下室には、グリシャが世界の真実を記した手記が隠されていました。

『進撃の巨人』の中でも人気のあるシガンシナ区決戦編は、漫画の第18巻72話から第21巻85話までに描かれています。

ここからは、エレンの生まれ故郷でもあるシガンシナ区が戦いの舞台となる、シガンシナ区決戦編の見どころについて紹介していきます。

第72話「奪還作戦の夜」の一場面で、ウォール・マリア奪還作戦の会議終了後、リヴァイは片腕を失ったエルヴィンに対して、現場の指揮をハンジに任せるように言います。しかし、エルヴィンは「世界の真実が明らかになる瞬間に立ち会う」と語り、一向に譲ろうとしません。そしてそれは、人類の勝利よりも大切だと言い切ります。エルヴィンの強い決心を聞いて、リヴァイは「お前の判断を信じよう」と言い残し、部屋を去ります。

調査兵団トップであるエルヴィンと対等な関係を築いていたリヴァイとの決戦前のやり取りが描かれています。このやり取りのなかで、リヴァイがエルヴィンに対して「お前の判断を信じよう」と言った部分には、人類の勝利よりも自分自身の夢を叶えたいというエルヴィンに対して、「何が起きてもお前の責任だぞ」という怒りが込められていたそうです。このシーンは二人の信念が交錯する瞬間を描いており、『進撃の巨人』の物語においても重要なシーンとなっています。

第72話「奪還作戦の夜」の一場面で、ウォール・マリア奪還の前祝いのシーンです。ジャンが「死に急ぎ野郎」とエレンを挑発し、それにエレンが応じる形で2人は殴り合いを始めます。いつもなら誰かが仲裁に入りますが、今回は誰も止めに入ってきません。アルミンはミカサに「止めなくていいの？」と尋ねますが、ミカサは止めなくていいと答え、2人のやり取りを笑顔で見守っています。誰か止めてくれと焦り始めた2人を、リヴァイ兵長が強制的に収めます。

このシーンは第3話「解散式の夜」を踏まえたやり取りで、3か月前の当時はお互いいがみ合い、殴り合っていました。 しかし今では、元気のないエレンを気遣いわざとふっかけるジャン、それに気づいて応じるエレン、周りもその様子に気づいて誰も止めないという、104期生の成長を感じさせるシーンです。エレンはその後、ミカサとアルミンに「楽になった」と話しています。

第74話「作戦成功条件」の一場面で、壁内に潜んでいたライナーをリヴァイが仕留めきれず、ライナーは鎧の巨人になります。それを見たエルヴィンがベルトルトや獣の巨人を警戒し、兵員に指示を出した瞬間、背後で発光と爆発音が響き、獣の巨人が姿を現しました。人類と巨人の決着をつけるため、シガンシナ区決戦が幕を開けたシーンです。

第80話「名も無き兵士」の一場面では、獣の巨人の投石攻撃により、調査兵団は絶対絶命のピンチに追い込まれます。しかし、エルヴィンはまだ反撃の策があると言います。それは、調査兵団の新兵と自分が囮になることで、リヴァイが獣の巨人を討つという作戦です。しかし、エルヴィンは同時に、「このまま地下室に行きたい」と本音をこぼします。エルヴィンはこれまで自分の作戦で仲間たちを犠牲にしてきたことから、地下室に行くことを決断できない心情も吐露します。

そんなエルヴィンの思いに対し、リヴァイは、「夢を諦めて死んでくれ」とエルヴィンに引導を渡し、獣の巨人を仕留めることをエルヴィンに約束します。後の第84話「白夜」で、エルヴィンがリヴァイに「ありがとう」と言っているシーンが描かれています。エルヴィンは死を目前にして、団長としての責務と、自分自身の夢の追求の間で揺れ動きますが、リヴァイに背中を押してもらいたかったように見えます。

第81話「約束」の一場面で、エルヴィンを含めた新兵総員が騎馬突撃を仕掛けますが、獣の巨人は投石攻撃で彼らを蹴散らします。全員を倒したと思われた瞬間、獣の巨人の近くにいた巨人が倒れているのに気が付きます。疑問に思っているその一瞬に、獣の巨人の肩にアンカーが刺さり、信煙弾の煙の向こうからリヴァイが斬り込んできます。

獣の巨人はライナーの言葉を思い出し、自分に斬りかかってくるのがリヴァイであることを確信します。獣の巨人は応戦しますが、リヴァイのスピードについていけず、次々と斬り刻まれ、獣の巨人は地に伏します。そしてついに獣の巨人の正体であるジークが姿を現し、リヴァイに捕らえられます。 獣の巨人との戦いはエルヴィンと新兵たち、リヴァイによって勝利したと思われましたが、一瞬の隙をつかれ、車力の巨人にジークを奪われ逃げられてしまいます。

瀕死になったエルヴィンとアルミン、どちらに巨人化の薬を使うかで、リヴァイとハンジ、エレンとミカサとの間で意見が対立します。最終的に、巨人化の薬の使用権をエルヴィンから託されていたリヴァイが、当初の意志を曲げてアルミンに巨人化の薬を使用します。この結果、巨人化したアルミンはベルトルトを捕食し、超大型巨人の力を得て人間に戻ります。

第85話「地下室」の一場面で、アルミンはこの経緯を聞いて、エルヴィンではなく自分が助かったことを知り、リヴァイになぜ自分を助けたのか問います。リヴァイは自分の私情でエルヴィンの死に場所をここにしたと語りますが、アルミンは納得しません。ハンジも同様に納得していない様子で、アルミンに対してプレッシャーを与えます。これを聞いたアルミンは、自分がエルヴィンの代わりという事実に耐えきれない様子を見せ、それを見たエレンとミカサも立場がないように感じています。

この状況を収集したのがリヴァイでした。アルミンではエルヴィンの代わりにはなれないと言い放ちます。うつむくアルミンに対して、アルミンは人には無い力を持っているとも言います。顔を上げるアルミンにリヴァイは、誰も後悔させないことがアルミンの使命だと告げます。このリヴァイの言葉に、アルミンの表情は少し和らぎ、その場に漂っていたギクシャクとした感じが消えます。リヴァイのこの言葉が、重責に押しつぶされそうなアルミンを救ったのかもしれません。

『進撃の巨人』の世界において、三重の壁は重要な存在です。ウォール・マリア、ウォール・ローゼ、ウォール・シーナの巨大な三重の壁が、巨人から人類を守るために築かれています。しかし、ストヘス区のウォール・シーナの壁の一部が巨人との戦闘で崩れ、壁内に超大型巨人が埋まっていることが判明しました。後に、始祖の巨人の継承者である145代フリッツ王が巨人の硬化能力で壁を築いたことが明らかになりました。

三重の壁は、145代フリッツ王がパラディ島へ移住した際に、マーレ国からの攻撃や侵略、巨人からの襲撃に対する防衛のために築かれました。また、壁の中の人類が、壁の外の世界の情報を得たり、興味を持つことを防ぐ目的もありました。さらに、この壁を築いた145代フリッツ王は、パラディ島に攻撃をしたら、壁の中に眠る幾千万もの超大型巨人たちを目覚めさせ、世界を踏み潰して大地を平らにすると警告していました。

地鳴らしとは、エルディア人に最後に残された希望であり、パラディ島の三重の壁の中に眠る幾千万もの巨人たちを目覚めさせ、世界を行進してすべてを踏み潰し、大地を平らにすることです。

マーレに潜入した当初、エレンは地鳴らしに頼ることなく島外の人間と手を取り合い、平和に物事を解決するつもりでした。しかし、島外の人間はパラディ島の人間の絶滅を願っているほど憎んでいることを知り、仲間たちが幸せに生きるためには、パラディ島以外の人類を全滅させる地鳴らしをする道を選びました。エレンは、ミカサやアルミンをはじめとした104期生の仲間が他の誰よりも大事で長生きしてほしいと言っており、仲間たちが幸せに暮らせる世界を作りたいと願っていました。

ミカサやアルミンたちは、エレンによる人類の虐殺を防ぐため、エレンと対話して地鳴らしを止めようとします。一方、故郷のマーレに大切な人を残しているアニは、地鳴らしを止めるにはエレンを殺さなければならないと考えています。立場の違いから両者の間で対立が生じましたが、最終的にはミカサがエレンの命を絶つことで、地鳴らしを止める目的は達成されました。

『進撃の巨人』におけるシガンシナ区は、人類を巨人から守るために築かれた三重の壁の一番外側に位置するウォール・マリア内の地域です。地図上では最南端に位置し、巨人が襲来しやすい地域とされています。物語において重要な場所であるシガンシナ区の世間での評判や人気について調査してみました。

こちらの投稿は、シガンシナ決戦で読むのを止めてしまっている人へ向けて、ここからさらに面白い展開になるので、読むのが止まっている人たちに続きを読んでほしいという熱い思いが感じられます。

こちらはの投稿は、『進撃の巨人』でも人気のあるシガンシナ決戦について、その面白いストーリー展開、かっこいい戦闘シーン、そして感動的な名シーンが含まれており、全人類観るべきというシンプルでストレートな内容です。

こちらは、家族で『進撃の巨人』を楽しんでいる方の投稿です。投稿からは、数回見ただけではわからなかったシガンシナ区の位置や三重の壁などの物語の重要な要素を、地図などを見て理解しようとしている様子が伝わってきます。

シガンシナ区はエレンが生まれ育った場所であり、『進撃の巨人』の物語の展開においても重要な役割を果たす場所です。『進撃の巨人』は壮大なストーリーと緻密に組み込まれた伏線やその回収が素晴らしい作品です。『進撃の巨人』を十分に理解するためには、一度読むだけでは難しいかもしれません。作中で示される地図や図説を読み解きながら、『進撃の巨人』の世界に没入してみてはどうでしょうか。