【進撃の巨人】お前が始めた物語だろは誰のセリフ?言葉の意味を徹底考察
『進撃の巨人』の印象深い名言「お前が始めた物語だろ」について紹介します。『進撃の巨人』関連のセリフでも引用率の高い「お前が始めた物語だろ」の発言主や、向けられた人物が誰かを明らかにすると共に、言葉の意味やアニメ版EDテーマとの関係などについても解説します。
目次
【進撃の巨人】とは?
『進撃の巨人』にはたくさんの印象的な言葉が登場しますが、中でも特によく引用されるのが、「これはお前が始めた物語だろ」というセリフです。まずはこの名言の元ネタである『進撃の巨人』という作品について、作者紹介など周辺情報から紹介していきましょう。
進撃の巨人の作者
「お前が始めた物語だろ」というセリフが登場する『進撃の巨人』の作者は、諌山創(いさやまはじめ)です。諌山氏は大分県出身の男性漫画家で、2023年5月現在で36歳になります。2006年に講談社MGPで『進撃の巨人』が佳作を受賞、2008年には『orz』で漫画家デビューを果たしています。翌年の2009年、『別冊少年マガジン』で代表作である『進撃の巨人』の連載を開始しました。2023年には、第50回アングレーム国際漫画祭特別賞を受賞しています。
進撃の巨人の概要
「お前が始めた物語だろ」の出典である『進撃の巨人』は、2009年9月から2021年4月にかけて『別冊少年マガジン』で発表された作品です。ダークファンタジーに分類される少年漫画で、激しいアクションと、ハードで意外性のある展開が特徴となっています。単行本は全34巻で、累計発行部数は全世界で1億部を突破しています。2013年からはアニメシリーズが開始され、こちらも大きな反響を呼びました。実写映画やゲーム、ミュージカルなども制作されています。
進撃の巨人のあらすじ
『進撃の巨人』の主人公で、高い壁に囲まれた世界で暮らすエレン・イェーガーは、ある日侵入してきた巨人に母親を食い殺されます。巨人を駆逐するため兵士となったエレンですが、戦いを経るうちに、その世界には重大な秘密が隠されていることを知るようになります。苦心の末に父親の残した記録にたどりついたエレンは、父の過去と、ある男の言う「これはお前が始めた物語だろ」という言葉の真実に触れるのでした。
【進撃の巨人】お前が始めた物語だろは誰のセリフ?意味を解説
『進撃の巨人』の名言の中でも引用率の高さで群を抜く「お前が始めた物語だろ」ですが、そもそもこのセリフは誰が発したものなのでしょうか。また、その具体的な意味も気になります。ここではそれらの点について探っていきましょう。
お前が始めた物語だろは進撃の巨人で2回登場するセリフ
実は、「お前が始めた物語だろ」というセリフは、『進撃の巨人』の中で二度にわたって使われたものになります。重要場面での同一人物への発言という点は同じですが、それぞれ発言の主が違っており、それによって聞こえ方のトーンやニュアンスがまったく変わっています。一度目と二度目、双方の状況や意味合いについて見ていきましょう。
お前が始めた物語だろの登場シーンと意味
「お前が始めた物語だろ」というセリフを向けられたのは、いずれの場合も主人公エレンの父親グリシャ・イェーガーに対してです。グリシャ・イェーガーが二度にわたって同じセリフを言われた理由と、個々の場面は次のようなものになります。
意味①エレン・クルーガーからグリシャ・イェーガーへのセリフ
「お前が始めた物語だろ」というセリフを最初にグリシャ・イェーガーへ発したのは、エレン・クルーガーという男です。エレン・クルーガーはマーレの役人という立場にありつつ、実はグリシャ・イェーガーと同じエルディア復権派というスパイでした。エレン・クルーガーは、捕まってパラディ島に連行されたグリシャ・イェーガーを助けますが、すべてを失ったグリシャはほとんど戦う気力を無くしかけていました。
それに対して発奮の意味でエレン・クルーガーが投げかけたのが、この名言になります。グリシャ・イェーガーはもともと、マーレへの強い憎しみをもってエルディア復権派に加わり、その中心人物となって運動を引っ張ったのでした。「お前が始めた物語」とは、そのことを指します。そしてエレン・クルーガーは、グリシャへ島内での任務を与えるとともに、自らの持つ「進撃の巨人」の力を引き継いで最期を迎えます。
意味②エレン・イェーガーからグリシャ・イェーガーへのセリフ
エレン・クルーガーの次に「お前が始めた物語だろ」というセリフを発したのは、グリシャ・イェーガーの息子エレン・イェーガーです。エレンはグリシャから「進撃の巨人」を継承しており、歴代継承者の記憶とつながっていました。この「進撃の巨人」の能力を通すと、過去の継承者は未来の継承者の記憶をのぞくことができます。これを利用したエレンは、グリシャ・イェーガーに壁内人類の未来を見せ、任務をためらうグリシャをけしかけました。
その時にエレンが発したのが、「これは父さんが始めた物語だろ」というセリフです。このセリフには前回とは異なり、脅迫めいたニュアンスが込められています。グリシャ・イェーガーが与えられたのは、「始祖の巨人」の継承者一族を殺してその力を奪うという残酷なものでした。それを放棄しようとする父親に対し容赦ない一言を浴びせたエレンは、目的通り「始祖の巨人」の力を入手させることに成功します。
【進撃の巨人】お前が始めた物語だろは4期のEDにも登場
「お前が始めた物語だろ」という名言が2人のエレン(エレン・クルーガーとエレン・イェーガー)によって発されたことは前述の通りですが、この言葉は物語内以外の場所でも登場すると言われています。テレビアニメ版第4期エンディングテーマの歌詞がそれですが、ここではその曲に焦点を当てて考察していきます。
4期のED曲は「衝撃」
「お前が始めた物語だろ」と関係するテレビアニメ版『進撃の巨人』4期EDテーマは、「衝撃」という曲です。4期のEDには複数の曲がありますが、「衝撃」はその1曲目にあたります。作詞・作曲・歌唱は、シンガーソングライターの安藤裕子氏が担当しました。浮遊感のあるメロディとかすかに不穏な雰囲気をただよわすアレンジが特徴のトラックで、歌詞には『進撃の巨人』にまつわるさまざまなモチーフがちりばめられています。
4期のEDで登場する「お前が始めた物語だろ」の歌詞
「衝撃」の曲中において「お前が始めた物語だろ」のセリフは、「これはあなたが始めた物語だから」という歌詞として登場します。こちらは曲の中盤、語りのような形でつづられるパートの最期のラインになります。上記の2人のエレンのセリフが意識されているのは明らかで、この後曲調は一転して激しさを増していきます。同曲中でも最も印象的で、深い意味を感じさせるくだりとなっています。
4期のEDの曲名「衝撃」の意味
『進撃の巨人』4期EDの曲名である「衝撃」の詳しい意味については、安藤裕子氏の解説などもないため、推測するしかありません。ただ、前述のように歌詞の中には『進撃の巨人』の内容を連想させる言葉がちりばめられており、作品世界と関連していることは間違いないと言えます。一説には、エレンによる「地鳴らし」で世界が滅ぼされようとする状況を指すのではないかと言われています。
【進撃の巨人】お前が始めた物語だろと言ったエレンの声優
「お前が始めた物語だろ」というセリフは、エレン・クルーガーとエレン・イェーガーの2人が発したものですが、実際には後者の意向が前者に働いて言わせたものとも見れます。ここでは、そんなエレン・イェーガーの声をアニメ版で担当した声優の情報を紹介していきます。
エレンの声優は「梶裕貴」
アニメ版『進撃の巨人』でエレン・イェーガー役を務めるのは、人気声優の梶裕貴です。エレン役は梶氏の代表作の1つですが、ほかにも『七つの大罪』のメリオダスなど、多数の当たり役をもっています。活動範囲は声優に限らず、ナレーターや音楽などにまで及んでいます。
梶裕貴のプロフィール
声優の梶裕貴氏は、1985年に東京都で生まれました。2023年5月現在で、37歳になります。中学時代から声優を目指すようになり、2004年にゲーム作品でデビューしました。2007年に初のアニメ作品主演を果たすと、それをきっかけに一気にトップ声優の座を獲得します。声優アワード主演男優賞を2年連続(第7回と第8回)で受賞するなど、受賞歴も枚挙にいとまがありません。2019年6月には、同じ声優の竹達彩奈さんとの結婚を発表しています。
梶裕貴の主な出演作品
『進撃の巨人』(エレン・イェーガー)以外の梶裕貴氏の主な出演作品には、前述の『七つの大罪』(メリオダス)や、『マギ』(アリババ・サルージャ)、『からかい上手の高木さん』(西片)、『僕のヒーローアカデミア』(轟焦凍)などがあります。また、ゲーム作品でも『あんさんぶるスターズ!』(衣更真緒)や『グランブルーファンタジー』(ヴァイ)などに出演しています。
【進撃の巨人】お前が始めた物語だろに対する世間での評判や人気
『進撃の巨人』における「お前が始めた物語だろ」というセリフは名言として広く認知されていますが、具体的にはどのように捉えられているのでしょうか。このセリフに対するファンの印象などについて、いくつかのツイートから探ってみました。
こちらは、『進撃の巨人』の名言の中で「お前が始めた物語だろ」が一番好きというツイートです。「狂おしいほど」という表現から、いかにこの言葉が深くファンの胸に突き刺さったかが伝わってきます。
エレン・クルーガーによる「お前が始めた物語だろ」には、折れそうな心を励まし、ぐっと背中を押してくれるような力強さがあります。上の人のように、この言葉をそうした心の糧としてとらえる人は多いようです。
前掲のような人がいる一方で、上のツイート主のように「お前が始めた物語だろ」を「きつい」と感じる人も見られました。たしかに前向きな響きが多く感じられる名言ですが、捉えようによっては有無を言わさず行動を促す非情さもくみ取れます。エレン・イェーガー版「お前が始めた物語だろ」は、そちらの面が色濃いセリフとなっています。
【進撃の巨人】お前が始めた物語だろはクルーガーとエレンの名言だった
『進撃の巨人』における「お前が始めた物語だろ」という名言について考察してきました。本作の特徴として、「最初語られたことが、後になると全く違った見え方をしてくる」というものがあります。このセリフも同様で、エレン・クルーガーのそれとエレン・イェーガーのそれとでは、同じセリフでもニュアンスが一変するという仕掛けが施されています。未見の方は漫画やアニメをチェックして、ぜひその場面の驚きを味わってみてください。
この記事のライター
だいじろう
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