【進撃の巨人】フリッツ王は謎が多い人物?パラディ島で壁を作った経緯も
本記事では、多くの謎を持つ2人のフリッツ王の人物像を解説します。『進撃の巨人』に登場する、初代フリッツ王と145代目フリッツ王の正体やパラディ島の壁について紹介するとともに、アニメ『進撃の巨人』で初代フリッツ王役を務めた声優情報をまとめました。
目次
【進撃の巨人】フリッツ王は謎が多い人物?
『進撃の巨人』では、国王を頂点とする王制が敷かれていました。王家はフリッツ家といい、代々王位を継承しています。しかし、その正体はよく分かっておらず、謎に包まれていました。その後正体が明らかになってくるにつれて、『進撃の巨人』の世界に大きく関わっていることが分かってきました。そこで、本記事では、2名のフリッツ王、初代フリッツ王と145代目フリッツ王カール・フリッツについて、徹底的に解説します。
初代フリッツ王のプロフィール
初代フリッツ王は、後のエルディア帝国の礎を築いた支配者です。他民族を侵略して領土を広げ、征服した人々は奴隷として支配していました。喜怒哀楽を見せることはなく、表情から考えを読み取ることはできません。征服した人々を奴隷にする際には舌を抜いたり、豚を逃がした犯人捜しをする際は「片目をくり抜く」と宣告したりするなど、冷酷な人物です。始祖ユミルによる巨人の力を得た後は、さらに領土を広げました。
145代目フリッツ王のプロフィール
145代目フリッツ王は、カール・フリッツと呼ばれています。初代フリッツ王の子孫にあたる正統な後継者ですが、エルディア人を伴ってパラディ島へと移住しました。エレンやアルミン、ミカサが見上げていた巨大な壁を作ったのが、カール・フリッツでした。
進撃の巨人の概要
『進撃の巨人』は、諫山創(いさやまはじめ)による漫画作品です。巨人の正体や世界の謎がストーリーの進行に伴って、少しずつ明らかになるミステリー仕立てな展開、様々な人物が織りなす人間活劇、さらに軍記物の要素などが評判を呼び、世界的なヒット作品になりました。また、原作にほぼ忠実に作られているテレビアニメも高い評価を得、さらに多くのファンを生み出しました。
進撃の巨人のあらすじ
巨人の脅威にさらされていた世界は、ウォール・マリア、ローゼ、シーナという巨大な壁を築き、人々はその中で平和に暮らしていました。しかし、突如現れた超大型巨人により壁は壊され、多数の巨人が壁内に乱入してきます。人々が逃げ惑う中、エレンは目の前で母親が巨人に殺されました。巨人に復讐するため、エレンは第104期訓練兵になりますが、解散式の翌日、再び超大型巨人が登場し、卒業生たちはいきなり巨人と戦うことになりました。
【進撃の巨人】初代フリッツ王の正体や過去を解説
『進撃の巨人』に登場する初代フリッツ王は謎の多い人物ですが、その正体は、約3000年前にエルディア人を率いていた国王でした。この初代フリッツ王こそ、後のエルディア帝国を率いたフリッツ家やパラディ島の真の王家レイス家のルーツにあたる人物です。この初代フリッツ王のもとで、エルディアは他の民族や国を略奪していきました。次に初代フリッツ王の過去を解説します。
過去①始祖ユミルは奴隷の少女だった
始祖ユミルは、もとは初代フリッツ王が征服した村の住民です。村の住民らは征服されると、舌を抜かれて奴隷にされ、強制労働に従事させられました。ある時、何者かによって家畜小屋の柵が開けたまま放置され、豚が逃げてしまうという事件が起こります。初代フリッツ王は奴隷全員を集め「犯人が名乗り出なければ、奴隷全員の片目をくり抜く」と宣告しました。すると、村人たちは全員ユミルを指差します。その結果、ユミルは自由という名で追放され、刺客に追われるという実質死罪に処せられました。
過去②初代フリッツ王は始祖ユミルを妻にする
始祖ユミルは、重傷を負う中、大きな木の洞に逃れましたが、足を滑らせて水の中に落ちてしまいました。そこで、不思議な生命体と接触し、巨人の力を獲得します。初代フリッツ王は、ユミルの巨人の力を使って略奪を重ねたり、領土の改良をしたりしました。その褒美として、初代フリッツ王は「我の子種をくれてやろう」と宣告し、ユミルを妻としました。
過去③初代フリッツ王を庇い死亡した始祖ユミル
その後、始祖ユミルはマリア、ローゼ、シーナという3人の娘を産み、敵国のマーレと戦いました。ある日、初代フリッツ王は投降した敵と謁見していましたが、敵は隠していた槍を初代フリッツ王めがけて投げます。ユミルは身を挺して初代フリッツ王をかばい、致命傷を負ってしまいました。それに対し、初代フリッツ王は「起きて働け、わが奴隷ユミルよ」と命じます。ユミルは最後まで奴隷としか見られていなかったことに絶望し、巨人の力を使うことなく息絶えました。
【進撃の巨人】145代目フリッツ王(カール・フリッツ)を解説
『進撃の巨人』では壁内人類は王制を敷いていました。しかし、王座にいた老人は本物ではなく、レイス家が真の王家だったのです。レイス家の正体は、145代目フリッツ王であるカール・フリッツの子孫です。ここからは、カール・フリッツの正体や過去を解説します。
145代目フリッツ王の過去や壁を作った経緯
『進撃の巨人』では、人類の敵である巨人の襲撃を防ぐために、巨大な3つの壁が築かれています。その壁の正体は謎に包まれていましたが、後に壁を作ったのは、145代目フリッツ王カール・フリッツであることが判明しました。ここからは、カール・フリッツが壁を作った理由を過去に遡って解説します。
解説①タイバー家と結託する
始祖ユミルの時代から、巨人の力によって数えきれないほどの民族や文化が奪われ、同族同士の争いも絶えませんでした。この状況を憂えていた145代目のフリッツ王カール・フリッツは、始祖の巨人を継承すると、タイバー家と結託して、エルディア帝国の血にまみれた歴史に自ら終止符を打つことを決意します。そして「巨人大戦」を起こし、マーレ人のへーロスを英雄に仕立てて活躍させました。
解説②パラディ島に移住し壁を作る
カール・フリッツは、思惑通り「巨人大戦」を終結させます。そして、自分自身は多くのエルディア国民を引き連れてパラディ島へ移住しました。そこで、巨人の力を用いて「ウォール・マリア、ローゼ、シーナ」という3つの壁を築きます。この巨人の壁は、硬質化を解除すればいつでも「地鳴らし」を発動できるので、それを恐れた他国は攻め入ることができませんでした。
解説③不戦の契り
カール・フリッツの真の目的は「平和」でした。それまでのエルディア人の歴史を反省し、自らの思想を継承させるために「不戦の契り」を生み出します。「始祖の巨人」は、王家の血筋を引く者しか真の力を行使できません。また、「不戦の契り」は王家の血筋の継承者のみ効力を発揮します。このようにして、「不戦の契り」は100年以上も引き継がれ、パラディ島から巨人が攻撃することはありませんでした。
解説④人々の記憶を改竄する
パラディ島へ移住したカール・フリッツは、始祖の巨人の力を使って記憶を改ざんし、「壁内にいる人類以外はすべて巨人によって滅ぼされた」という記憶を植えつけました。また、巨人の力が及ばない他人種系エルディア人には、秘密を守ることを条件に貴族の地位を与えて王政府の運営を担わせ、同時に、人々が壁の外に関心を持たないようにするという役目も与えています。このようにして、『進撃の巨人』の世界が形成されました。
145代目フリッツ王は始祖の巨人の継承者だった
『進撃の巨人』に登場する巨人の中でも、『始祖の巨人』は特別な存在です。この巨人は、代々王家であるフリッツ家の血筋を引く者によって継承されてきました。カール・フリッツも、145代目フリッツ王として「始祖の巨人」を継承しています。ところで、始祖の巨人とは一体どのような巨人なのでしょうか。ここでは、始祖の巨人と現在の継承者について解説します。
始祖の巨人とは?
始祖の巨人の正体は、始祖ユミルが大木の洞の中で未知の生命体と接触したことによりもたらされた巨人です。始祖の巨人には、「記憶を操る」「他の巨人を操る」「体の構造を変える」「巨人を生成させる」という能力があります。これらの能力を単身で発揮するためには、始祖ユミルの血を引く王家の人間である必要がありますが、カール・フリッツの「不戦の契り」により、真の能力を発揮することはできなくなっています。
始祖の巨人の現在の継承者はエレン
始祖の巨人は、代々、フリッツ家によって受け継がれてきました。145代目フリッツ王カール・フリッツがパラディ島に渡ってからは、真の王家レイス家が引き継いでいました。しかし、845年のウォール・マリア陥落後に、継承者フリーダ・レイスは、エレンの父グリシャ・イェーガーに食われてしまいます。その後、エレンが引き継いだため、始祖の巨人の現在の継承者はエレンになりました。
【進撃の巨人】初代フリッツ王の声優の声優
テレビアニメ『進撃の巨人』で、初代フリッツ王は第4期(The Final Season)に登場します。原作同様、短いシーンの登場になりますが、初代フリッツ王を演じた声優を紹介します。
初代フリッツ王の声優は「津田英三」
テレビアニメ『進撃の巨人』The Final Seasonで初代フリッツ王を演じたのは、声優・俳優・演出家の津田英三です。声優としては、アニメや海外テレビドラマの吹き替えに数多く出演し、俳優としてもNHK大河ドラマ『徳川家康』『翔ぶが如く』などに出演しています。『進撃の巨人』では、渋い中年の声で、初代フリッツ王の無慈悲で残虐な国王をよく表現していると評価されています。
津田英三のプロフィール
- 生年月日:1948年3月17日
- 出身地:埼玉県
- 身長:173cm
- 体重:70kg
- 声種:バリトン
- 特技:ギター弾き語り
- 所属事務所:東京俳優生活協同組合(俳協)
津田英三の主な出演作品
- 『NARUTO -ナルト- 疾風伝』日向ヒアシ役
- 『飛べ!イサミ』からくり天狗役
- 『ヒカルの碁』塔矢行洋(とうやこうよう)役
- 『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』ジオン・ズム・ダイクン役
【進撃の巨人】フリッツ王に対する世間での評判や人気
ここまで、『進撃の巨人』に登場する2人のフリッツ王の人物像や過去の出来事を解説してきました。この2人のフリッツ王を世間ではどのように見ているのでしょうか。それをSNSの投稿から探ります。
『進撃の巨人』の世界は、初代フリッツ王がユミルを追い詰めなければ成立しませんでした。また、「子種」発言も物議を醸しました。初代フリッツ王に関しては、肯定的な評価より否定的な評価の方が目立ちます。
この投稿は、『進撃の巨人』の初代フリッツ王に対して、好意的な解釈をしています。初代フリッツ王はユミルを愛していましたが、絶対的な権力を維持するためには周りに示しをつける必要があります。また、初代フリッツ王はユミルの視点から描かれているため、他の要素は謎のまま残されており、様々な解釈をする余地があります。
『進撃の巨人』の145代目フリッツ王カール・フリッツの「不戦の契り」に対する評価は、現代社会に絡めて考察している投稿がかなり多くあります。登場人物に即して考察しているこの投稿のように、様々な意見を上手くくみ取っているのはないかという好意的な評価もよく見られます。
【進撃の巨人】フリッツ王は謎が多い人物だった
『進撃の巨人』に登場する2人のフリッツ王、初代フリッツ王と145代目フリッツ王カール・フリッツは、『進撃の巨人』の世界の成立に大きく関わっていました。初代フリッツ王は巨人が世に現れ、それが受け継がれるきっかけを作り、カール・フリッツはパラディ島で壁に囲まれた世界を作ることに貢献しました。『進撃の巨人』の中でこの2名の登場する場面はあまりありませんが、『進撃の巨人』を再読する際はぜひ注目してみてください。
この記事のライター
makkun402
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