【ワンピース】ゼファーと七武海の関係とは?腕を切り落としたのは誰?
本記事ではワンピース劇場版『ONE PIECE FILM Z』に登場するゼファーと七武海の関係性について紹介します。彼に関わる七武海の動きや、右腕を切り落とした存在を考察します。更にゼファーの声優や評判・人気について深く掘り下げています。
ゼファーとは?
ゼファーは、ワンピース劇場版の12作目『ONE PIECE FILM Z』に登場するサングラスと紫の髪の毛という特徴を持つ筋骨隆々な巨漢の老人です。そして『ONE PIECE FILM Z』のためにワンピース作者の尾田栄一郎と、先ごろ放送作家の引退を表明した鈴木おさむによって生み出されたオリジナルキャラです。映画公開前の宣伝では"ワンピース映画史上最凶の敵"と紹介されています。それだけ『ONE PIECE FILM Z』で強さを誇り、最重要人物といえるのが「ゼファー」です。
ゼファーのプロフィール
- 名前:ゼファー(ゼット先生、すべての海兵を育てた男)
- 身長:不明(推測285㎝)
- 年齢:74歳(享年)
- 所属:海軍本部(大将)からNEO海軍(総帥)
- 覇気:武装色、見聞色
- 武器/武術:バトルすマッシャー/六式
- 好きなもの:シェリー酒
- 声優:大塚芳忠
ゼファーの性格
元々は海軍に属し、同期のガープから"誰よりも海軍の正義を信じた男"といわれるほど、海兵の中の海兵というべき男だったようです。海軍を正義と信じ、自らもそれを実践する強さと志を持っていたゼファーでしたが、海賊が引き起こす悲劇と七武海でのありえない事実によって、海軍への正義を信じられなくなりました。ついには自らがNEO海軍を率いて、自分の信じた正義のために行動を開始します。海軍時代同様、正義のために働く精神は同じですが、より攻撃的なものへと変貌しました。
ゼファーの能力や強さ
ゼファーの能力と強さの象徴として右腕義手のバトルスマッシャーが挙げられるでしょう。能力者を無力にする海楼石で作られ、マシンガンやビーム砲にもなる代物です。射撃も打突も可能で、遠近どちらの戦闘にも対応でき、相手に密着させて爆発する「スマッシュバスター」や強力な砲撃の「スマッシュブラスター」といった攻撃も可能な万能兵器です。またゼファー自身が武装色の覇気による肉弾戦も得意で、74歳という年齢ながらも黄猿と互角以上に戦い、ルフィとは2連勝するだけの強さを誇ります。
ゼファーの部下
NEO海軍の幹部であり、総帥ゼット(ゼファー)を補佐して働くアインどビンズの2人は忠実で強い部下です。アインは脚線美は眩しい美女、ビンズは派手な装束の忍者という出で立ちです。アインはモドモドの実によって相手を12歳若返らせる能力を持ち、ビンズはモサモサの実による植物を自在に操る能力を持っているため、対戦する相手にとっては非常に手強い敵になります。2人はかつて海軍に所属し、ゼファーの教え子だった訓練生でした。海賊による訓練船の襲撃で生き残った過去があります。
ワンピースの映画「ONE PIECE FILM Z」の概要
2012年12月15日に公開された『ONE PIECE FILM Z』は、ワンピース劇場版では3年ぶりとなる長編作品です。また劇場版では初めて新世界編を舞台とした作品にもなっています。主題歌は劇場版初の海外アーティスト「アヴリル・ラヴィーン」が起用され、ゲスト声優として篠原涼子(アイン役)、香川照之(ビンズ役)が担当されたのも話題になりました。興行収入は68億7000万円で、当時のワンピース劇場版シリーズと2000年以降の東映作品の最高記録を樹立しています。
ワンピースの映画「ONE PIECE FILM Z」のあらすじ
NEO海軍を名乗る組織の襲撃で、ファウス島の海軍基地は巨大なエネルギーを持つ"ダイナ岩"を強奪され、島もろともダイナ岩によって沈みます。新世界の海を航海中の麦わらの一味は、ダイナ岩の爆発に巻き込まれ、漂流していた大柄な老人を救出しました。彼こそNEO海軍の総帥「ゼット」であり、ダイナ岩によって3つの「エンドポイント」を破壊し、海ごと全海賊の抹殺を狙う男だったのです。2度の戦いでその強さに圧倒され、麦わら帽を持ち去られたルフィはゼットことゼファーに勝ち、麦わら帽の奪還を意気込むのでした。
ゼファーと七武海の関係
海軍の正義を信じ、海軍の大将だったゼファーがNEO海軍を創設し、全海賊の抹殺を企てたのには、それなりの理由がありました。その理由と深く関わりを持っているのが"七武海"だといわれています。本編では七武海は廃止されますが、ゼファーと七部海の間には何があったのでしょうか。どうやら七部海のウィーブルと何らかの関係があるようです。ワンピース劇場版『ONE PIECE FILM Z』の作中で語られるゼファーの過去から、七武海との関わりについて調べてみましょう。
ゼファーは全ての海兵を育てた人物?
ゼファーは"すべての海兵を育てた男"という異名を持っています。その由来は彼が教官として育てた海兵には後の三大将をはじめ中将以下名だたる海兵が存在し、その教え子たちが海軍の中核を担っていることによります。ゼファーが教官になったのは、大将だった時分に海賊によって妻子を殺されたことが関係します。この惨事で海軍の正義に迷いが生じ、大将を辞任します。その後に周囲の説得によって教官を務めることになりました。自身が強いだけでなく、海兵を育てる能力も高かったようです。
ゼファーがNEO海軍を結成した理由は七武海?
ゼファーによるNEO海軍の結成は、度重なる悲劇に加えて七武海が関係してくるためです。その悲劇とは、教官時代に自身の訓練艦を能力者の海賊(ウィーブル?)に襲撃され、右腕とほぼすべての新兵を失った事件です。後に右腕の代わりにバトルスマッシャーを装着、遊撃隊を組織して海賊狩りを始めますが、更なる悲劇が起こります。それは訓練艦を襲撃した海賊が七武海入りしたことです。この七武海の動きにより、信じていた海軍の正義に対して失望するゼファーは、NEO海軍を結成する道を選びます。
ゼファーの腕を切り落とした七武海はウィーブル?
ゼファーの訓練艦を襲撃し、右腕を切り落として新兵の命を奪った能力者の海賊については作中でガープが語りますが、その海賊が誰なのかは明言されませんでした。当時、七武海へ入った海賊はロー、バギー、ウィーブルが該当します。そして七武海入りした時期や七武海入りまでの経歴などの関係から推測すると、犯人はウィーブルに絞られてきます。公式ではウィーブルだという発表はありませんが、七武海入りする前のウィーブルである可能性が非常に高く、ほぼ間違いないでしょう。
ゼファーが歌う歌や死亡シーン
『ONE PIECE FILM Z』冒頭でゼファーが歌い、作中では青雉ことクザンも歌っていた歌は、しみじみと聴き入ることができる歌でした。この歌の正体はなんでしょう。また物語の終盤でゼファーは死亡することになりますが、それはどのような死に際だったのかここで今一度振り返り、歌の正体とともにゼファーという男の死から彼の生き様について考えてみましょう。
ゼファーが歌う歌とは?
ゼファーやクザンが歌っていた歌は「海導(うみしるべ)」という曲名の歌で、戦闘などで亡くなった海兵への弔いの歌、いわゆる鎮魂歌というものです。ゼファーは好んでいたようですが、海軍の正義のために死んていった海兵への慰めの意味もあるのでしょう。一方、クザンはこの曲を嫌っていたようです。作詞は鈴木おさむ・作曲および編曲は田中公平で、サントラに収録されていますが、収録されているのは合唱verのフルコーラスのみです。
ゼファーの死亡シーン
ピリオ島で最後の死闘を終えたゼファーとルフィは、NEO海軍と麦わらの一味を殲滅すべく出現した黄猿と海兵の大群に対峙します。ルフィの元に集結した麦わらの一味もNEO海軍との戦闘での疲弊で余力はありません。この絶体絶命の中、ゼファーは自らの命をかけ海軍を1人で引き受け、ルフィたちの退路を確保しました。ゼファーを見捨てまいと駆け寄るアインとビンズの前に氷の壁が現れます。1人で筋を通すゼファーへのクザンの手向けなのでしょう。海兵への最後の訓練をつけるゼファーは、見事に散るのでした。
最後に登場したのはゼファーの子供時代?
エンディング直前の最後のシーンでは、いじめっ子から女の子を助けるヒーローの姿をした少年が現れました。彼は自らを「ゼット」と名乗ります。彼こそ幼少期のゼファーそのものでした。この時のヒーロー・ゼットこそ本来彼が信じていた正義の象徴だったと判明します。そしてNEO海軍総帥のゼットの名はここから来ているのでしょうが、総帥ゼットは強さこそヒーローそのものでも正義のヒーロー・ゼットとはかけ離れてしまったようです。
ゼファーの声優
ワンピースの劇場版オリジナルキャラの中でも屈指の人気を誇るゼファーは、その声の魅力でも人を惹きつけてくれます。中にはゼファーの声を聞くために『ONE PIECE FILM Z』を観るという人がいるくらいです。ゼファーの迫力・強さ・哀しみを表現し、ゼファーとシンクロしているほどに演じた声優について、ここでは見ていくことにしましょう。
ゼファーの声優は「大塚芳忠」
ゼファーの声を担当したのは、声優やナレーターとして活躍中の「大塚芳忠」です。本名と芸名は同じ漢字ですが、下の名前の方が本名では「よしただ」、芸名では「ほうちゅう」と読みます。元々は本名のままで活躍していたそうですが、各方面で"ほうちゅう"と呼ばれるため、それを芸名として使うようにしたとのことでした。USJの過去のアトラクションでスティーブン・スピルバーグ監督の吹替を担当しましたが、スピルバーグ自身がボイスサンプルから大塚芳忠の声を推薦して決まったというエピソードがあります。
大塚芳忠のプロフィール
- 名前:大塚芳忠
- 出身地:岡山県苫田郡阿波村
- 生年月日:1954年5月19日
- 身長/体重:173㎝/63㎏
- 血液型:A型
- 職業:声優、ナレーター
- 愛称:ほっちゅん
大塚芳忠の主な出演作品
- 『機甲創世記モスピーダ』(バットラー他)
- 『重戦機士エルガイム』(ミラウー・キャオ)
- 『機動戦士Zガンダム』『機動戦士ガンダムZZ』(ヤザン・ゲーブル)
- 『NARUTO -ナルト-疾風伝』(自来也)
- 『ゴールデンカムイ』(鶴見中尉)
- 『鬼滅の刃』(鱗滝左近次)
- 『転生したらスライムだった件 転スラ日記』(ハクロウ)
- 『クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険』(マカオ)
- 『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟 』(真田志郎)
- 『ジュラシック・パークシリーズ』(イアン・マルコム)
ゼファーに対する世間での評判や人気
『ONE PIECE FILM Z』での主役といえるゼファーは、未だに衰えない人気の高いキャラクターです。その彼がNEO海軍総帥ゼットとなり、海軍を切り捨てた原因を作ったのは七武海入りした能力者の海賊でした。しかしその存在は正確にはわかっていません。ゼファーの人気と七武海の海賊に対する人々の考察などを覗き見て、世間で描かれているゼファー像について触れてみることにしましょう。
この事件の前にゼファーは妻子を海賊によって失っています。そしてこの流れですから、ゼファーでなくともダークサイドに堕ちてしまうことは理解できてしまいます。しかしこうなってしまったからこそ、ゼファーという人物に共感し、引き寄せられてしまうのでしょう。
ゼファーの右腕を斬り落とした海賊は作中では不明のままですし、公式の発表もありません。当時七武海入りした3人(ロー、バギー、ウィーブル)の中で可能だったのはウィーブルしかいないとほぼ断定できます。なお白ひげの息子というのは、どうなのでしょうか。本編で明らかになるのも時間の問題かもしれません。
こちらは、原作には登場しない七部海のオリジナルキャラという説を主張されています。公表されていない人物ゆえに矛盾さえなければ可能性はあるといえるでしょう。この説が正しいとなると七武海には未確認の海賊がいたことになりますが、その海賊はいつか正体を表すのでしょうか。
ゼファーは七武海がきっかけで海軍を辞めていた
妻子を殺され教え子と右腕を失っても、海兵を引っ張ってきたゼファーが海軍を見限った決定打は、ウィーブルのような海賊が七武海に入ったことです。そこで自暴自棄にならす、自らNEO海軍を率いて諸悪の根源たる海賊を滅ぼさんとする不屈の精神は、敵味方の関係になったとしても海軍として見習うべきものなのでしょう。ある意味、善悪を超越したヒーローだったのかもしれません。
この記事のライター
zedafenrir
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