【キングダム】信のモデルになったのは李信?大将軍になれたのかも考察!
キングダムの主人公・信には『李信』という実在のモデルがいるとされています。当記事ではモデルである李信について紹介し、その生涯や功績、子孫などから今後のストーリーの展開について考察します。作品テーマの「信は『天下の大将軍』になるのか」についても考えてみましょう。
目次
【キングダム】信とは?
信はキングダムの主人公でであり、彼の激動の人生と共に物語は展開していきます。ここではまず、信というキャラクターのプロフィール、キングダムの作品概要とあらすじについて紹介します。信のモデルを知る前に、まずはキングダムについての基本的な情報を知っておきましょう。
信のプロフィール
信(しん)は戦争孤児かつ下僕の出身でありながらも、その境遇に甘んじることはありません。親友の漂(ひょう)と一緒に、『天下の大将軍』になることを夢見て日々修行に励んでいました。ところがある日、漂が命を落とし、嬴政(えいせい)と出会ったことを転機に、怒涛の人生を歩むことになります。当初は真っ直ぐすぎる性格ゆえ、己の力のみで全てを解決しようとする信ですが、経験を積むことで将軍らしく成長を遂げていきます。
キングダムの概要
キングダムは、原作者・原泰久(はらやすひさ)により、週刊ヤングジャンプにて連載中の漫画です。連載は2006年からスタートし、現在その歴史は17年目を迎えています。テレビアニメ第1期は2012年に放送され、2024年からは第5期が放送予定であると発表されました。また、2019年には単行本50巻発売を記念して実写映画が公開され、好評につき2022年に続編が公開、更に2023年7月28日に第3弾が公開される予定です。
キングダムのあらすじ
物語の舞台は紀元前3世紀頃、古代中国の戦国時代と呼ばれる『春秋戦国時代』です。主人公の信は漂と共に『天下の大将軍』を目指していましたが、ある日漂だけが王宮に召し上げられてしまいます。信は自信の夢を叶えるため、単身王都へと赴きますが、そこで見たものは変わり果てた漂の姿でした。漂にかつて2人で語り合った夢の全てを託された信は、秦国の皇帝・政と出会います。ここからストーリーは戦いへと展開し、信は様々な経験を経て大将軍への階段を登って行くのです。
【キングダム】信の実在モデルは李信?
キングダムの史実をモチーフにした作品であることから、キャラクターにも実在するモデルがいると言われています。その筆頭に上がるのが、主人公の信です。ここでは信のモデルがどのような人物であったのか、その功績を紹介します。ぜひ、今後の物語の展開と照らし合わせながら読んでみてください。
信のモデルは李信将軍
以前からファンの間では囁かれていたようですが、641話にて信が『李信』と名乗ったことで、信のモデルは李信であることがはっきりしました。そうと分かれば、李信の人物像や実際の功績などが気になる人も多いのではないでしょうか。それでは、李信の経歴や功績を詳しく見ていきましょう。ぜひ、キングダムのストーリーとの比較を楽しみながらご覧ください。
モデルの李信将軍の経歴や功績
李信は中国の戦国時代の人物であり、性格な生没年は分かっていません。秦国の将軍として、秦の始皇帝に仕えていました。戦国七国と呼ばれる諸国を攻略し、中華統一に一役買った人物と言われています。李信の活躍は『史記』に記されていますが謎が多く、641話で信が『李信』と名乗るまではキングダムのオリジナルストーリーと推測できます。出自も異なり、下僕ではなく士族だったと言われています。
経歴①紀元前229年
ローマ暦での紀元前229年は、中国・秦の始皇18年にあたります。当時の将軍である王翦(おうせん)は、軍を率いて趙(ちょう)と対立し、秦は趙を滅ぼしました。李信はこの時、趙の太原郡(たいげんぐん)・雲中郡(うんちゅうぐん)にて参戦しています。ちなみに太原郡は現在の山西省(さんせいしょう)、雲中郡は内モンゴル自治区にあたる場所です。
経歴②紀元前226年
この前年、燕(えん・現在の北京)の太子丹(たん)が荊軻(けいか)に命じ、秦王政の暗殺を目論見ます。この計画は未遂で終わりますが、王翦と王賁(おうほん)はこれの報復として、燕に侵略しました。この時李信は兵を率いて燕軍に勝利し、太子丹を捕えます。
経歴③紀元前225年
秦王政は楚(そ)の侵略を目論見ます。李信は20万の部隊が必要だと考えますが、王翦は60万を要すると主張しました。ここでは李信の案が採用され、李信は蒙恬(もうてん)と共に20万の軍を連れて楚に侵攻します。ところが項燕(こうえん)率いる楚軍に返り討ちに遭い、多くの幹部を亡くし軍を壊滅され、敗走することとなりました。
経歴④紀元前222年
暗殺未遂により新王政を激怒させた燕ですが、その時に秦との間に講和を結びました。しかしそれから約4年余りで、李信は王賁とともに燕に侵略します。燕は滅び、燕王喜(えんおうき)は李信たちによって捕らえられました。燕王喜は燕において最後の君主となるのでした。
経歴⑤紀元前221年
李信は王賁・蒙恬と一緒に斉(せい)を攻め、滅ぼします。戦国七雄の最後の国であった斉が滅びたことで、秦による中華統一が始まるのでした。ちなみに戦国七雄とは、当時小国を併合し強い力を持っていた秦・楚・斉・燕・趙・魏(ぎ)・韓(かん)の七国を指します。
【キングダム】信の今後の展開をモデルから考察!大将軍になれる?
ここまでは信のモデルが李信であり、それが明らかになる641話までの展開はキングダムのオリジナルストーリーの可能性が高いと話してきました。それでは、李信を名乗った今後の展開はどうなるのでしょうか。SNS上では、ここからは実在の李信をモデルに、史実に基づいたストーリーが展開されるのではないかと囁かれています。
信は大将軍になれる?
モデルの李信は秦の始皇帝に仕え、中国の戦国時代末期の将軍として中華統一に貢献した人物です。戦国七国の頂点に立った将軍と考えるのであれば、まさに『大将軍』の名に相応しい人物であり、信が目標とする『天下の大将軍』像に近いと捉えることができるかもしれません。史実では、実在の李信が大将軍として軍を率いたのが楚を攻略した時だとされていることから、「キングダムのストーリーでも趙を攻略後、信が大将軍になるのでは?」と予想されています。
信は楚戦で負ける?
史実では紀元前225年、蒙恬と楚を侵略した際に、あと一歩のところで項燕によって返り討ちにされ、敗北を喫しています。これを元にするのであれば、「楚を攻めた際に勝利が見えてきた場面でどんでん返しがあり、信が多くの仲間を失って敗走する展開になる可能性がある」と考えることができるようです。
信は結婚する?
後述しますが、史実によると李信には李超という息子がおり、更にその子孫にも大将軍が誕生しています。多くの子孫を残していることからも、李信は結婚していたと考えられています。今後実在の李信の生涯に沿ってストーリーが進むのであれば、信が結婚し子孫を残すという展開も十分あり得ると予想されています。
信は最終的に死亡する?
実在の李信は謎が多く、その最期についても明らかになっていません。「戦に敗れて命を落とした」などと明記されていればその通りになる可能性も高くなりますが、そのような事実は一切不明なため、信の生死は非常に予測しにくい点でもあります。
【キングダム】信のモデルの子孫
ここでは先述した李信の子孫について解説しています。今後キングダムのストーリーの中で信が結婚すれば、実在の李信の子孫をモデルにしたキャラクターが登場するかもしれません。ぜひ本項目を読み、それぞれの人物像を掴んでください。
モデルの子孫①李超
李信の子である李超(りちょう・別名:伉、字:仁高)は中国の王朝である漢(かん)の大将軍・漁陽太守(ぎょようたいしゅ)となります。ちなみに漁陽郡は、現在の北京市・天津市・河北省の一部に位置していました。
モデルの子孫②李仲翔
李超には男児が2人いました。そのうちの1人であり、次男にあたるのが李仲翔(りちゅうしょう)です。加東太守(かとうたいしゅ)として、羌(きょう)の反乱を制圧した際、戦没したとされています。殉職した李仲翔は大尉となり、臨とう県に埋葬されました。
モデルの子孫③李伯考
李仲翔の子・李伯考(りはくこう)は漢の隴西加東二郡(ろうせいかとうにぐん)太守となります。隴西郡は秦〜唐の時代にかけ、現在の甘粛省(かんしゅくしょう)という、中国北部に設置されていました。
モデルの子孫④李尚
李伯考の子である李尚(りしょう)は、漢の成紀県令となります。そのため、それまでは臨とう県に居住を構えていましたが、成紀県に移住しました。成紀県は、現在の甘粛省天水市(かんしゅくしょうてんすいし)の南東部にある秦安県(しんあんけん)に位置します。
モデルの子孫⑤李広
李尚の子である李広(りこう)は、李信の子孫の中で最も有名な人物ではないでしょうか。漢の前将軍であり、匈奴(きょうど)が恐れてそう呼んだことから『飛将軍』の異名でも知られています。前漢第5代皇帝である文帝(ぶんてい)、6代目・景帝(けいてい)、7代目・武帝(ぶてい)の3代に渡って仕えました。
モデルの子孫⑥李暠
李暠(りこう)は五胡十六国時代(ごこじゅうろっこくじだい)の王朝・西涼(せいりょう)の創始者です。李広の15世孫にあたる人物とされています。李暠が誕生する前に父は病死しますが、李暠自身が学問に熱心で穏やかな性格であったため、人望の厚い人物だったようです。貿易や学校設立、儒教の振興などを行い、漢文化を重んじた人物でもあります。
モデルの子孫⑦李淵
李淵(りえん)は唐(とう)を建国した人物として知られています。長安を陥落させたのちに拠点を構え、恭帝侑(きょうていゆう)の禅譲により唐の始皇帝の座に君臨しました。唐の初期の群雄の一人である王世充(おうせいじゅう)を降伏させ、律令を整えるなのどの功績を残しています。
【キングダム】信に対する世間での評判や人気
信は恵まれない出自でありながら、それに決して言い訳することなく大将軍まで登り詰めます。その精神の強さが魅力的だという意見でした。直情的なところもありますが、非常に義理堅く真っ直ぐな信に対し、純粋に「かっこいい」と感じる人が多いようです。
信は主人公らしく、かっこよく印象的なシーンが多いキャラクターです。こちらの意見は、そんな中でも「力を貸して欲しい」というセリフが印象に残ったというものでした。歴史に名を残した英雄たちは、誰しもたった一人の力だけで事を成し遂げたわけではありません。信には仲間を信頼し、助けを求め頼る勇気がありました。それもまた”強さ”であると感じたというコメントです。
中国の歴史は長く、その歴史に名を残した偉人は大勢います。実在する李信は功績こそ大きいものの、その中の一人に過ぎず、中国歴史ファン以外にも一般的に広く知られている存在ではないようです。しかし原作者・原泰久は、そんな李信を主役とし、フィクションを織り交ぜてストーリーを展開させ、魅力的に描き上げています。こちらは、そんな原作者の”描く力”に脱帽するという意見です。
【キングダム】信の実在モデルは李信将軍だった
いかがでしょうか。641話で信が名乗ったシーンから、信のモデルは李信であることが判明しました。しかし、実在の李信は史実が鮮明に残っておらず謎の多い人物で、これまでのキングダムはオリジナル要素が強いものだったようです。しかし今後は信が実在の李信の生涯に沿って描かれていくことが期待されています。これまでキングダムのストーリーの中で培われてきた信の強さや魅力に史実が加わると、どのような展開になるのか、楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。
この記事のライター
HAYASHI*M
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