【鬼滅の刃】無限列車編で猗窩座が現れた理由とは？煉獄との死闘の結末も紹介

猗窩座は鬼滅の刃に登場する鬼です。映画『無限列車編』で最後に現れた猗窩座は柱である煉獄杏寿郎を倒し、上弦の鬼の強さを印象付けています。原作でも炭治郎達の前に立ちはだかる強敵のひとりです。猗窩座とはどんなキャラクターなのかまとめていきましょう。

猗窩座は無惨直属の部隊、上弦の鬼のメンバーです。猗窩座は上弦の参で上弦の中で3番目に強い鬼となっています。【強さ】に執着し、鬼となり強くなることを良しとしており、強者である柱を鬼に勧誘したりしていました。その反対の弱者を忌み嫌い弱いものは殺すという極端な考えを持っています。その猗窩座の信念には過去の出来事が大きく関係していました。

鬼滅の刃は吾峠呼世晴原作の少年漫画です。週刊少年ジャンプで2016年から2020年に週刊連載されていました。2019年にufotable制作でテレビアニメ化されています。物語の内容は原作に忠実に再現されています。アニメ化をきっかけに爆発的な人気となり、原作単行本の累計発行部数は1億5000万部を越す記録的大ヒット作品です。アニメ化だけでなく、小説化、映画化、舞台化と多くのメディア展開がされ、アニメでは2期で続編の『遊郭編』が放送されました。

鬼滅の刃は、大正時代を舞台とし、主人公の竈門炭治郎が家族を惨殺され、鬼にされた妹の禰󠄀豆子を人間に戻すため、鬼と戦うダークファンタジーです。鬼の発生源である鬼の始祖・無惨を倒すため死闘を繰り広げる事になります。鬼を倒すために、炭治郎は鬼殺隊に入隊し、そこで柱や、同期の善逸、伊之助らと出会い、多くの仲間を失いながらも宿敵・無惨を倒すまでの物語です。

鬼滅の刃の映画『無限列車編』は2020年10月16日に公開されています。原作コミックスでは7巻から8巻に収録されている『無限列車』での物語が映像化されました。2020年公開の映画『無限列車編』は興行収入403億円を突破し、映画日本歴代興行収入1位となっていました。また、全世界でも映画『無限列車編』が公開されており、興行収入は5億300万ドルを記録しています。鬼滅の刃は原作も多言語されており、日本だけでなく、世界中に多くのファンを獲得しているのです。

映画の物語では主人公の炭治郎と妹の禰󠄀豆子、仲間の善逸、伊之助は無限列車にでる鬼の調査に向かいます。そこで先に調査を行っていた、柱の煉獄杏寿郎と合流し、無限列車に巣食う下弦の壱・魘夢と死闘を繰り広げていきます。そして、物語の最後に現れた、上弦の参・猗窩座によって煉獄さんが倒されてしまうのです。

映画『無限列車編』では下弦の壱・魘夢が倒された後、突然上弦の参である猗窩座が現れます。猗窩座は無限列車に何をしにやって来たのでしょうか。ここでは、猗窩座が無限列車に現れた理由は何なのか、考察してみたいと思います。

上弦の鬼は鬼にふさわしい者や、強い者を鬼に勧誘する権利を無惨から与えられています。猗窩座は煉獄を鬼に誘うために無限列車にやってきたのでしょうか。それはどうも違うようです。実際、強い者が大好きな猗窩座は、煉獄の練り上げられ闘気を見て歓喜し、鬼にならないか誘っていました。到着地点に柱がいることはわかっていたと考えられますが、鬼にならないと言われたら殺す方を選択したことから、勧誘目的ではなかった、と考えます。

では、仲間の魘夢を救うために無限列車に現れたのでしょうか。それもどうやら違うようです。猗窩座が到着したのは、魘夢が炭治郎達に頸を切られ、消滅した後でした。救う目的であれば、頸を切られる前に無限列車に到着しないと難しかったでしょう。到着した猗窩座は、魘夢のことに触れてもいないため、無限列車には魘夢を救うためにやってきたのではないと考えられます。

魘夢を救う目的でないとすると、手柄を横取りするために、猗窩座は無限列車に現れたのでしょうか。その理由も違うようです。魘夢は鬼殺隊の殲滅、特に竈門炭治郎を殺せという命も負っていました。猗窩座が手柄を横取りするならば、真っ先に炭治郎を殺すことを選ぶはずです。真っ先に炭治郎を攻撃してはいますが、攻撃はその1回きりでその後は炭治郎に目もくれていませんでした。

また、炭治郎を攻撃した理由について、煉獄と話をするにあたって、「弱いものが邪魔だったから」と猗窩座は言っています。その後は、興味は煉獄に移り、強い煉獄との戦いを楽しんでいる雰囲気もありました。最後にも、炭治郎に罵声を浴びせられた時に、クソガキと怒ってはいますが、煉獄との勝敗にこだわりがあるだけで、炭治郎には侮辱された当事で顔を覚えると行っています。そうなると、魘夢の命じられた内容について、特にこだわっておらず、手柄が欲しかったというのは違うようです。

いくつか、猗窩座が無限列車に現れた理由を考察してみましたが、どれも違う理由のようです。じつは、猗窩座が無限列車に現れた理由は、原作コミックスの無限列車編の次のお話で描かれていました。ここからは、猗窩座が無限列車に現れた理由について、原作の物語を参考にまとめてみましょう。

猗窩座が無限列車に現れた理由は、無惨から命じられていたからでした。猗窩座は元々、『青い彼岸花』を捜索する命を受けて、無限列車の進行ルート近辺で調査を行っていたようです。その調査の最中に、魘夢が敗北することが分かった無惨に、無限列車へ行って、柱とそこにいる鬼殺隊を殺すよう命じられていたのでした。

無惨とは、鬼滅の刃の世界で鬼の始祖となる人物です。平安時代に生まれましたが、病弱で長く生きられないようでした、その時診ていた医師が治療に『青い彼岸花』を使用した所、無惨は鬼化し、不老不死の体と、強大な力を手にしたのです。しかし、鬼化した無惨の体は、陽光によって消滅してしまう体となっており、その弱点を克服するために、様々な鬼を作り、太陽の克服できる体を求めていくのです。

無惨は自分の血を分けることで、人間を鬼化する力を持っています。通常の人間は無惨の血が体に入ると、細胞が死滅し死亡してしまうことが多いようです。上弦の鬼や下弦の鬼は、無惨の血がより多く与えられており、その分力も強くなっていました。また、血が濃いほど、無惨との意識共有が強く、それ以外の鬼も無惨は全ての鬼の思考、状況を把握できていたようです。

無惨が猗窩座を無限列車に向かわせた理由ですが、実はたまたま近く猗窩座がいたから向かわせたようです。全鬼の状況が把握できる無惨は、魘夢が敗北したことを分かっていました。そして、下弦の鬼では役不足であると考えていたようです。そのため、柱や、鬼殺隊の殲滅を確実に行うため、他の鬼でなく、上弦の鬼である猗窩座を向かわせたのです。

ここからは、無限列車で繰り広げられた、猗窩座と煉獄杏寿郎の死闘についてまとめていきたいと思います。

無限列車に突然現れた猗窩座と戦ったのは、炎柱の煉獄杏寿郎です。炭治郎は魘夢との戦いの最中に腹部に傷を負い、戦いが行えない状況でした。また、伊之助や善逸は乗車していた乗客達を助けている最中で猗窩座の登場に気がついていなかったようです。そのため、猗窩座との戦いは、煉獄と一騎討ちとなったです。

猗窩座と煉獄の死闘は、通常の人間や、鍛えている炭治郎ですら目で追えないようなスピードでした。怪我や救助の状況で、戦いに参加できなかったのではなく、炭治郎達の実力では、とても2人の戦いに入り込める隙間すらなかったのです。

猗窩座は『強さ』に異常な執着を持っており、強い者を好んでいました。反対に弱い者に対する嫌悪感も異常に持っており、虫唾が走るほど忌み嫌っていたようです。猗窩座は武闘スタイルの戦闘を好み、強さを極め、至高の領域に達したいと考えている鬼です。鬼になれば、老いることもなく、死亡することもありません。怪我をしてもすぐ再生する体は、猗窩座にとって最高であり、永遠に戦い、強さを極められると信じていました。

対して、煉獄杏寿郎は『強さ』が肉体の強さだけを指すのものではない、ということを猗窩座に諭すシーンがあります。老いや死を迎えない事が強いという事でないこと、肉体だけでなく心の強さというものがある事を煉獄は語っていました。しかし、猗窩座にはそれは響くことはなく、煉獄と猗窩座の価値基準は大きく異なっていたのです。

猗窩座は、強い煉獄が人間のままであることがもったいないと考えているため、鬼になることをよく勧めますが、煉獄はその勧誘を断固拒否します。それならば、強い状態のまま死ぬことが良いと、猗窩座は考えたのです。価値基準の平行線が続いたまま、激しい戦いは続きます。煉獄がどんなに強くても、切られても回復する鬼との持久戦は、人間の圧倒的不利でした。

猗窩座と煉獄の戦いは、煉獄の鳩尾を猗窩座が貫く、という形で決着がつきます。煉獄は致命傷を負いながらも、猗窩座を日の出までその場に留めようとしますが、猗窩座に逃げられてしまうのです。戦闘では煉獄の死という結末となり、煉獄の負けのように思えます。しかし、身近で煉獄の戦いを見ていた炭治郎は、逃げた卑怯者の猗窩座の負け、煉獄が無限列車の乗客を誰も死なせずに守り抜いた事をあげ、「煉獄さんが勝った」と猗窩座に叫び続けたのでした。

結果、煉獄の死亡となりますが、炭治郎の言う通り、煉獄は猗窩座と最後まで戦いきっています。猗窩座を倒すことは出来ませんでしたが、猗窩座を逃亡させ、その場の安全を煉獄が勝ち取ったのです。上弦の鬼である猗窩座の強力な攻撃を、煉獄が全てかわし、受け止めていなかったら、周囲は地形が変わるほどの大惨事となっていたと思われます。煉獄は、猗窩座と対峙するだけでなく、無限列車の乗客達に被害が及ばないよう守り抜いた戦いを行ったのです。その意味では、自分という1人の犠牲のみで、全てを守った煉獄の勝ちであると言えるでしょう。

突然、無限列車に現れた猗窩座は柱の煉獄杏寿郎を殺して去っていきました。この無限列車編での猗窩座への評判はどんなものだったのでしょうか。皆さんの声を一部みてみたいと思います。

アニメや映画だけを見ている方は、猗窩座がなぜ来たのか理由がわからない、という方がたくさんいました。

煉獄さんを殺してしまう猗窩座に対して、何で無限列車来たの？と怒っている方も多数見られます。原作を読んでいて先のストーリを知っていても、この展開に憤る方も多くいらっしゃいました。

無限列車で初めて登場する猗窩座のシーンがかっこいい、という声もあります。猗窩座の武闘スタイルの戦い方は、確かにかっこいいですし、映画の戦闘シーンは、迫力があり見応えがあるシーンです。

煉獄さんを殺してしまう猗窩座は最初嫌いという意見も多いですが、彼の過去を知った人々は最終的に嫌いになれない、と言っている意見が多く見られました。猗窩座が鬼になった理由、強さを求める理由を知ると、同じような気持ちになってしまいます。

猗窩座といえば、煉獄を鬼に誘う言葉が有名です。一時期SNSでパロディが多数作られていたようです。とにかく猗窩座が煉獄に鬼になって欲しい、という気持ちは強く伝わってきます。また、猗窩座が案外おしゃべりであること、気に入った人間への名前呼びなど、距離の詰め方も面白いという声も多くありました。

さて、ここからは猗窩座がもしも○○だったら、という遊びを少ししてみましょう。

猗窩座がもしも「彼氏」だったらどうでしょうか。猗窩座は強い事に執着する鬼です。付き合っているこちらにも当然強さを求めてくるでしょう。肉体的に強いことを求められるため、付き合うためには、レスリングや格闘家のような、強靭な体と、実技を身に付けないと付き合っていけないと思います。オリンピック選手やアスリートになるしかないでしょう。

もしも猗窩座が「カフェの店員」だったらどうでしょうか。強さをかけ離れた世界の仕事についた猗窩座は、何を追求するか考えてみました。カフェ店員が極めるものは、最高峰のバリスタ技術ではないでしょうか。猗窩座の作る、アートなカプチーノはSNSでもバズるほどの実力になると思います。

もしも猗窩座が「会社の後輩」だったらどうでしょうか。武闘派な後輩で、仕事熱意が人一倍強い後輩になりそうです。企画、プレゼン、営業など、どこにも妥協を許さず、残業は朝まで寝ずに行うなど体力化けものな仕事ぶりだと考えられます。先輩として、こちらも妥協をすることは出来ませんので、うまくけば仕事の成績はアップしますが、下手をすれば体を壊してしまうかもしれません。

今回の記事では、猗窩座が無限列車に来た理由についてまとめてみました。猗窩座が無限列車に現れた理由は、無惨に命令されたからでした。そして、猗窩座が向かわされた理由は、たまたま近くにいたからと、上弦の鬼が向かう事で、確実に柱と鬼殺隊を殲滅することを目的としていたようです。

これらの真相は、原作コミックスの無限列車の戦いが終わった後の話で明かされていました。猗窩座は元々、無惨の命で『青い彼岸花』の捜索を行っており、無限列車の走行ルートの近くにいたようです。魘夢が敗北したため、その一番近くにいた、上弦の鬼である猗窩座が向かわされた、という事になります。

猗窩座は柱の煉獄の強さを気に入り、鬼にならないか勧誘しましたが、断られています。そのため殺し合いに発展した戦いは、朝を迎えたため、日光から逃げた猗窩座と、煉獄が致命傷を負って死亡するという結末となりました。しかし、逃げた卑怯者の猗窩座よりも、乗客全員を死なせなかった煉獄の勝ちである事を炭治郎は猗窩座に告げるのでした。