【ヒロアカ】トゥワイスはなぜ死亡した？最期のシーンについて徹底考察

トゥワイスはデクやヒーローたちの前に立ちはだかる「ヴィラン連合」に属するヴィランで、全身を黒とグレーのラバースーツで覆った細身の男性です。『ヒロアカ』には数多くの、強力な「個性」を持ったヒーローやヴィランが登場しますが、中でも「ヴィラン連合」のメンバーは独特の雰囲気を持っています。ここからはトゥワイスのプロフィールと『ヒロアカ』のあらすじをおさらいします。

トゥワイスは『ヒロアカ』第77話、林間学校編から登場した、デクたちと対立するヴィラン連合の一員です。活動時はラバースーツで全身を包み、顔もマスクで隠しています。また、腕には「二倍」の個性によって対象を複製するために必要な、メジャーが仕込まれています。

『ヒロアカ』こと『僕のヒーローアカデミア』は2014年に週刊少年ジャンプにて、堀越耕平氏原作で連載を開始しました。連載開始早々に人気を博し、2016年からはテレビアニメも放送が開始されました。2022年にはコミックス累計発行部数が6,500万部を超えるなど、世界中にファンを持つ人気作品です。

ある時から突然、人々の体に「個性」と呼ばれる超能力が宿ります。総人口の8割が超能力者となった世界で、「個性」を悪用する「ヴィラン」による犯罪が激増します。やがて、ヴィランによる悪意から人々を守るためにヒーローたちが現れます。主人公、緑谷出久はこの世界では珍しい「無個性」として生まれるも、ヒーローへの憧れを捨てきれません。『ヒロアカ』は緑谷出久が憧れのオールマイトに力をもらい、最高のヒーローを目指すストーリーです。

トゥワイスは様々な個性を持つ『ヒロアカ』の登場キャラクターの中でも、レアで強力な「二倍」の個性を持っています。対象物を二倍にするという強い力を持った彼は、なぜ死亡したのでしょうか。ここからはトゥワイスの死亡理由、その最期のシーンを考察していきます。

トゥワイスの死亡シーンは原作の第266話、アニメでは第166話です。主人公であるデクと対立するヴィラン連合の一員ですが、その最期は丁寧に描かれており、特にトガヒミコとの最期の別れのシーンなどが多くのファンの印象に残っています。

ここからはヴィラン連合の一員「トゥワイス」の最期のシーンについて、その死亡理由や、そこに至る最期の戦いの状況などについて詳しく、『ヒロアカ』原作とアニメで描かれたシーンごとに、解説していきます。詳細なネタバレも含みますので、ご注意ください。

トゥワイスはNo.2ヒーロー「ホークス」と戦います。ホークスはトゥワイスたちの属する「超常解放戦線」にスパイとして潜入し、相手の戦力把握を理由に、ホークスはトゥワイスから信頼を得ます。ヴィランの集うタイミングで決行したヒーローの合同作戦の際、ホークスはトゥワイスに戦闘を仕掛けます。ホークスがヒーロー側のスパイであることにショックを受けたトゥワイスは、泣きながら「二倍」の能力で自身の複製を作り攻撃を仕掛けますが、ホークスに組み伏せられます。

トゥワイスはホークスの攻撃を受け、分身もすべてかき消され馬乗りにされます。まさにとどめを刺されそうになったその時、荼毘の炎がホークスを襲います。「剛翼」を焼かれながらも辛うじて荼毘の追撃を避けたホークスの傍らで、トゥワイスは走り出します。再度、荼毘は炎を発しますが、炎に紛れるようにホークスは外から回り込み、ついにトゥワイスはとどめをさされ、死亡します。

トガヒミコはトゥワイスや荼毘と同じヴィラン連合の一員です。トゥワイスはトガヒミコを「トガちゃん」、トガヒミコはトゥワイスを「仁くん」と呼び合い、死穢八斎會への出向など行動を共にすることが多い組み合わせです。ナイトアイの攻撃でマスクが破れ、自我を抑えられなくなった際も、トガヒミコはハンカチでマスクを覆い、トゥワイスを気遣います。そんな「トガちゃん」をトゥワイスは最後の分身で助け、ハンカチを返し消えていきます。

強力な個性を持ち、仲間想いなトゥワイスですが、ホークスがとどめを刺し、死亡したことが名言されています。しかし、トゥワイスの血は、彼が命を賭して守ったトガヒミコの手にわたります。トガヒミコは他人の血を摂取することにより、その人物に変身できる「個性」を持ち、さらに彼女が強く好意を持った人物に関しては、その「個性」も再現できます。トゥワイス本人は死亡してしまいましたが、トガヒミコの変身によるトゥワイスの活躍が予想されます。

ここではトゥワイスの個性である「二倍」の能力詳細や、彼がかつて経験した壮絶な過去、ヴィラン連合の仲間に対するかっこいい言動など、トゥワイスというキャラクターの持つ魅力を深掘りしていきます。

トゥワイスの個性は「二倍」です。この能力は、一つのモノを二つに複製することができますが、同時に増やせるものは二つまでとなります。また、複製は実物よりも脆く、ダメージを与えると消えてしまいます。複製を行うにはトゥワイス自身が、対象の正確な情報を把握していなければならず、他人を複製する場合は、メジャーで体のサイズを測る必要があります。しかし、この「個性」の真骨頂は自分自身を複製し、さらにその分身が分身を次々と複製する恐ろしい力です。

トゥワイスは中学生の時に両親をヴィラン犯罪で亡くし、一人生活していました。ある日バイクで職場の取引先の重役をはねてしまいクビになります。孤独になった彼は「個性」で自身の分身を増やし、さらに分身が分身を増やし、大勢で強盗を繰り返す日々を送ります。ある時、自分の分身同士が暴れ、目の前で殺し合いを始めてしまい、トゥワイスは気が触れてしまいます。これがトラウマとなり、二重人格のようなセリフを発したり、気を落ち着かせるためマスクを着用したりするようになります。

トゥワイスは前述の壮絶な過去から、マスクをしていないと自分が本人か分身かわからなくなり、混乱してしまいます。マスクをしていても時折、発したセリフ直後に真逆のことを言うなど、支離滅裂な言動が見られます。デクたちの林間学校襲撃時、荼毘の分身がイレイザーにやられた際にトゥワイスは、「弱！ザコかよ！」「おまえは強いさ！」など正反対の言葉を述べます。荼毘やヴィラン連合のメンバーはトゥワイスの性格を理解しスルーしますが、初めて会う人は混乱することでしょう。

トゥワイスはヴィラン連合の一員として、また連合に限らず自分が信頼を置いた相手に対して、強い仲間意識を持っています。トゥワイスをヴィラン連合に紹介したブローカー義爛が異能解放軍の人質に取られた際は、死柄木に助けに行くよう進言し、敵陣にも率先して飛び込んできます。前述のホークスとの関係性においても、スパイとして仲間を装ったホークスの協力に対して、「仲間の役に立とうって人間に悪い奴はいねえ」と強い信頼を持っていました。

ここでは、アニメ『ヒロアカ』にて二重人格者トゥワイスを熱演した、遠藤大智さんについて、所属事務所から公表されているプロフィール、さらに『ヒロアカ』以外での活躍、過去の出演作品などを紹介します。

トゥワイスの声を演じるのは「遠藤大智」さんです。トゥワイスのハイテンションで支離滅裂なセリフや、トガちゃんをはじめ仲間を守るために戦う際の、強い感情を込めたセリフなど、時に弱く時に力強い多彩な演技が魅力的です。

遠藤大智さんは賢プロダクションに所属する声優です。ご両親の飲食店で働いていた際に、賢プロダクション創始者の内海賢二さんと出会い、2006年に声優デビューを果たします。力強いボイスが特徴的で、多くのアニメや海外ドラマの吹き替えで出演しています。

遠藤大智さんがこれまで出演した作品、演じたキャラクターとしては「新テニスの王子様」（鬼十次郎）、「パリピ孔明」（スティーブ・キド）、「SHAMAN KING-シャーマンキング」（壱上等）など人気アニメはもちろん、「ジョシーとさよならの週末」（ジョシー）など海外映画やドラマの吹き替えにも多く出演しています。低音の力強い声や、ダンディーで落ち着いた声などが魅力的です。

トゥワイスの魅力は、仲間のために戦い死亡した、ヴィランでありながら仲間意識を持った熱いキャラクターにあるようです。ヴィランは主人公であるデクやその仲間、世間を脅かす存在ですが彼らなりの信念があり、その信念に集った仲間を大切にするという気持ちが、多くのファンが惹かれる理由です。

特にトガヒミコとの関係性も、ファンが注目する理由の一つです。トゥワイス死亡時にトガちゃんを助け、別れを告げて消えていく最期のシーンに「泣いた」という意見が非常に多く目立ちます。

個性「二倍」の強さも、人気の理由の一つです。トラウマを克服し、自分の分身を無限に増やせるようになったトゥワイスは、圧倒的な戦力差の逆転をも可能にする、『ヒロアカ』作中屈指の非常に強力なヴィランです。

ヴィラン連合の一員トゥワイスはホークスとの戦いの末、死亡しました。しかし、トガちゃんをはじめ、孤独だったトゥワイスに居場所を与えてくれたヴィラン連合のメンバーに強い絆を感じていました。その居場所を守るために、優しく手を差し伸べてくれたトガちゃんのために、トラウマすら克服し戦い抜いたトゥワイスは多くの『ヒロアカ』ファンの印象に残る名ヴィランです。