【チェンソーマン】ハロウィン(コスモ)の正体は宇宙の魔人?謎多き能力を考察
『チェンソーマン』には非常識で個性の強いキャラばかりですが、中でもハロウィン(コスモ)は際立つ特異な存在です。「ハロウィン」とのみ話す魔人は『チェンソーマン』でも屈指の名物キャラといえるでしょう。本記事ではハロウィン(コスモ)の強さや魅力を紹介します。
目次
【チェンソーマン】ハロウィン(コスモ)の正体は宇宙の魔人?
『チェンソーマン』での初登場からインパクト満点なハロウィン(コスモ)は、クァンシに付き従う魔人の1人です。チェンソーマンに登場する魔人は死んだ人間に悪魔が憑依した存在であり、頭部にその悪魔の特徴が現れるものです。ハロウィン(コスモ)は脳の半分と右目が飛び出しているという、ショッキングな風貌をしています。彼女は宇宙の魔人ということですが、一体どんな能力を持った魔人なのか、詳しく考察していきましょう。
コスモのプロフィール
コスモはデンジの捕獲を狙うクァンシとともに中国からやってきた魔人の1人で、詳細が不明です。飛び出した脳の端にリボンを結び、瞳の中にハートが入っているところが可愛いとファンも多いコスモは、見た目10〜20代の女の子で「ハロウィン」としか話しません。のちに自らが宇宙の魔人であることを明かし、その能力を披露しますがその後死亡してしまいます。出場する場面が少なさが残念ですが、強烈な印象を残してくれました。
コスモの正体は宇宙の魔人?
コスモが宇宙の魔人と判明するのは、デンジへの各国の刺客たちとの攻防の中、混沌とした状況でドイツからの刺客サンタクロースとの戦闘時でのことでした。デンジとの共闘でもサンタクロースに苦戦していたクァンシの指示によって、本気のハロウィンを食らわせます。コスモは自身の脳内世界へサンタクロースを引き摺り込み「ハロウィン」以外の言葉を発するようになり、自分の正体が宇宙の悪魔であることを告げたのでした。
コスモの性格
『チェンソーマン』作中でのコスモの行動や仕草を見ると、陽気で屈託のない性格だと思われます。またデンジの心臓をめぐる攻防から地獄へ行き、サンタクロースとの死闘と生死を分ける状況にある中、1人で東京観光したことからかなり自由で天真爛漫な面も持っているようです。その罰としてクァンシから本気のハロウィンを命じられても反省した様子もないことから、もしかしたら善悪を超越した感覚を持っているのかもしれません。
コスモとクァンシの関係
『チェンソーマン』での初登場時がクァンシや他の魔人とのラブシーンであり、その後の登場時もほぼクァンシと一緒にいることから、コスモは他の3人の魔人とともにクァンシのパートナーの関係だと見て取れます。最後はクァンシとともにマキマによって死亡してしまいますが、その瞬間まで一緒にいられたことはコスモにとって本望に思えたでしょうか。
チェンソーマンの概要
『チェンソーマン』は漫画家藤本タツキによるアクションとダークファンタジーの作品です。漫画は週刊少年ジャンプで2019年1号から第1部の公安編が連載され、2021年2号に完結しました。現在は少年ジャンプ+で第2部の学園編が連載中です。2022年の秋にはテレビアニメも放映され、OPとEDの曲とともに話題と人気が集まりました。
チェンソーマンのあらすじ
悪魔が出現し人を襲う世の中で自殺した父親の借金を返済するため、悪魔のポチタと契約しデビルハンターとして生計を立てるデンジは、雇用者で債権者のやくざの裏切りに遭い悪魔に殺されてしまいます。死亡したデンジはポチタが心臓になることでチェンソーの悪魔となって復活し、公安対魔特異4課に所属することになります。上司のマキマから最終目標として銃の悪魔を仕留めることを約束するデンジでしたが、事態は思わぬ方向へと進んでいくのでした。
【チェンソーマン】ハロウィン(コスモ)の能力や強さ
コスモは宇宙の魔人であることをサンタクロースに告げていました。宇宙の魔人とはどんな能力を持ち、どれだけの強さなのかをここでは考察してみることにしましょう。見た目のインパクトだけでなく、その能力にも驚いた本気のハロウィンを披露するコスモの強さとはどれ程のものでしょう。
コスモの能力は「宇宙の記録」
コスモこと宇宙の魔人の能力は「宇宙の記録」というものでした。『チェンソーマン』内では森羅万象という言葉でコスモからの説明があります。宇宙の記録はアカシックレコードともいわれ、宇宙の始まりからのあらゆる事象の記録とされています。その記録量は凄まじく、サンタクロースが闇の悪魔の力で得た全世界の記録はコスモの脳内図書館に所蔵される本の1ページにも満たないと断言されています。それだけの膨大な記録がコスモの能力となっています。
コスモの能力で「ハロウィン」としか言えなくなる理由
コスモの能力の使用により相手が「ハロウィン」しか話せなくなってします理由を考察してみましょう。コスモの脳内図書館に所蔵されているのはアカシックレコードともいわれる全宇宙の記録を相手の脳内に余すことなく強制的に流入させることで、相手は宇宙のすべてを理解できるようになります。しかしその代償に死ぬまでハロウィンのことのみ考えるしかなくなってしまうのです。これが「ハロウィン」しか言えなくなってしまう理由かもしれません。
コスモの能力はマキマには通じない?
ドイツの刺客・サンタクロースを完全に仕留めたあと、残ったクァンシ一味の前に姿を現したのはマキマでした。その直後、マキマによってクァンシ・コスモ・ツギハギ(通称)の3人は首を刎ねられ死亡します。もしも本気のハロウィンをマキマに仕掛けたらどうなっていたでしょう。闇の悪魔から力を得たサンタクロースを倒せるだけの強さを持つハロウィンがマキマに通用しそうな気もしますが、マキマの契約によって日本国民の誰かが身代わりになるだけに終わるかもしれません。
コスモの強さ
触れた人間を人形に変えて操る「人形の悪魔」の能力を使うサンタクロースは、ただでさえ強敵と認識される上、マキマを倒すために闇の悪魔から力を分け与えられます。強化して不死身となったサンタクロースを完全に仕留めたのはコスモのハロウィンでした。ハロウィンでの頭脳戦は知識を武器にした力技で、コスモは絶対的な自信を持っていました。サンタクロースも知識について自信を持っていましたが、世界と宇宙の格の違いを見せつけられます。
【チェンソーマン】ハロウィン(コスモ)の登場シーンや最期
登場場面こそ少なかったコスモですが、見た目と行動と能力のギャップで読者に大きな衝撃と印象を残してくれました。その点では『チェンソーマン』で重要な役割を果たした名物キャラといえるのではないでしょうか。改めて彼女の登場シーンから死亡してしまう最後のシーンまでを振り返って見てみましょう。回想してみるとコスモがイミフなキャラとしてではなく『チェンソーマン』に登場した理由が明確になってくるかもしれません。
コスモの登場シーン
コスモの登場は、中国のデビルハンター・クァンシと他3人の魔人たちとの情事のシーンから始まりました。しかしこのシーンは少年漫画誌ではギリギリな描写ではないでしょうか。そこへ中国政府の使者が来て、デンジを捕獲せよという依頼が知らされます。こういったシーンは少年誌には過激でしたが、映画ではよくあるシチュエーションです。映画好きな作者、藤本タツキならではの描写といえるでしょう。
登場シーン①世界の刺客編
コスモを含むクァンシ一行は来日してしばし観光や情事を満喫しますが、他国の刺客による混乱に乗じてデンジ捕獲のために行動を開始しました。クァンシの働きは目覚ましく、公安のガードを易々と突破してデンジの元に到着します。かつてのバディだった岸辺やマキマが招集した民間のデビルハンター吉田をものとものせず、デンジに肉薄します。しかし事態は急変し、その場にいた全員が地獄へと移送されてしまいました。
登場シーン②ドイツのサンタクロース編で死亡
地獄では闇の悪魔によって公安メンバーやクァンシ一行は壊滅的なダメージを受けますが、マキマによって現世へと戻ることができました。しかしそこに待ち受けていたのは闇の悪魔から力を与えられたドイツの刺客サンタクロースです。ここまで1人東京観光を楽しんでいたコスモがやってきて、宇宙の魔人としての能力でサンタクロースを倒します。直後、クァンシ一行の前に立ちはだかったのはマキマでした。抵抗もせず降参したクァンシでしたが、生き残ったコスモとツギハギ(仮称)共々マキマに首を刎ねられ死亡します。
コスモは第二部で登場する?
コスモに限らず『チェンソーマン』では主要キャラが次々と死亡します。主人公でさえ作中で何度も死亡しています。ただ『チェンソーマン』での悪魔は、死亡しても地獄と現世で輪廻を繰り返す存在です。宇宙の魔人というコスモもその点は例外ではないでしょう。地獄で生き返り、また現世に登場する可能性は十分にあります。実際第2部でも再登場した悪魔は存在しています。しかし死亡前の記憶はなくなってしまうとのことで、コスモが再登場した場合は能力との兼ね合いがどうなるのか気になるところではないでしょうか。
【チェンソーマン】ハロウィン(コスモ)の元ネタ
藤本タツキの作品では、本人による他作品を参考にして、オマージュやリスペクトと明示されることがあります。『チェンソーマン』も例外なく、作品の元になったネタが数多くあるようです。それは藤本タツキ本人の指摘がなくても、所々で映画や漫画から引用されたと思われる箇所が散見されます。ここではコスモのキャラの要素となった他作品からの元ネタを見ていくことにしましょう。
元ネタ①呪術廻戦の無量空処
本気のハロウィンで見せたコスモの能力は、相手の脳に宇宙の森羅万象の記録を流し込むもので、結果としてハロウィンのことしか考えられなくなるというものでした。この元ネタといわれるのが『呪術廻戦』の主要キャラ五条悟の領域展開「無量空処」です。無量空処は相手の五感を奪い、永遠に完結しない情報によって身動きが取れなくなる技で、一般人が領域内に踏み込むと数秒で脳が焼かれるというものです。膨大な情報によって相手の自由を奪う点は確かに類似しているので、元ネタとしての理由には十分かもしれません。
元ネタ②トラヴィス・ファイン監督のチョコレートドーナツ
トラヴィス・ファイン監督の『チョコレートドーナツ』とは2012年のアメリカ映画です。この映画がコスモの元ネタの1つといわれるのは、主人公が裁判の席で突然「ハロウィン!」と叫びだすというシーンです。まさに『チェンソーマン』でコスモがハロウィンとしか言わないところを彷彿とさせますが『チョコレートドーナツ』は感動的なドラマが展開される作品なので、悪魔も魔人も登場しません。
元ネタ③銀河ヒッチハイク・ガイドの42
『銀河ヒッチハイク・ガイド』は脚本家ダグラス・アダムスによるSF小説です。銀河ハイウェイ建設のため突如地球が破壊され、生き残りとなった主人公たちが宇宙を点々とする物語です。その中で「42」という数字が出てきますが、これは生命・宇宙・万物の究極の疑問の答えを求める宇宙人がスーパーコンピューターを作り、750万年かけて計算した答えでした。しかし42という答えでは意味がわかりせん。究極の答えの理由については割愛しますが、42という数字をハロウィンに置き換えるとコスモの説明になるという指摘があります。
元ネタ④ジョン・カーペンターのハロウィン&コズミック・ホラー
ジョン・カーペンターはホラー映画界の巨匠で『ハロウィン』は彼の手がけた伝説のホラー映画です。すでにタイトルからコスモの元ネタとなっています。コズミック・ホラーとは人類の存在・歴史・価値観は全宇宙から見れば微々たるものという宇宙主義の観点から創造されたホラー作品群のことです。ジョン・カーペンターもコズミック・ホラーの作品を作りました。ハロウィンと宇宙はまさに宇宙の魔人との関連が想像できるでしょう。また『チェンソーマン』においてホラーは作品を通して描かれるテーマでもあります。
【チェンソーマン】ハロウィン(コスモ)に対する世間での評判や人気
ここでは出番が少なかったものの『チェンソーマン』の人気の一翼を担った宇宙の魔人・コスモの評判や人気はどのようなものなのか、世間で言われている意見を見ていくことにしてみましょう。コスモはどのように思われているのでしょう?
ハロウィン大嫌いでも少し好きになる、これもコスモの能力といえるのかもしれません。今後アニメで登場した場合、さらにハロウィン好きな人が多くなる可能性もあるでしょう。すでにたくさんいるコスモのコスプレもさらに増えていくのかもしれません。
サンタクロースもハロウィンもキリスト教文化から日本に定着したイベントです。そう考えれば言葉的な違和感はないけれど、『チェンソーマン』のサンタクロースにハロウィンと言わせるため、というのもユニークな発想といえるでしょう。サンタクロースに対抗できるワンポイント的な強さを持っているのもハロウィンだからなのかもしれません。
やはりあの風貌と陽キャのおかげでコスモファンは多く存在するようです。グロテクなのに可愛いというのは人気の出る理由なのでしょう。それだけに活躍場面が少なかったのは残念ですが、それゆえに人気があるともいえるのではないでしょうか。
【チェンソーマン】ハロウィン(コスモ)の正体は宇宙の魔人だった
グロテスクだけど可愛い見た目のコスモは、陽気で明るく単純そうに見えて論理的で冷静な内面を併せ持つ魔人でした。それも宇宙の魔人というスケールの大きな強さを持つ魔人だとは、正体を明かすまで想像もつかないものでした。外見と内面の相反するようなコスモは宇宙の魔人という理由だからこそ、普段の振る舞いが陽気なキャラだったのかもしれません。第1部では死亡しましたが、第2部以降で再登場することがあるのか期待しておきましょう。
この記事のライター
zedafenrir
この記事へコメントしてみる
コメントは運営が確認後、承認されると掲載されます。