【進撃の巨人】ヴィリー・タイバーとは?演説の目的やタイバー家についても
本記事では『進撃の巨人』マーレ編で登場するヴィリー・タイバーについて詳しく解説します。ヴィリー・タイバーは『進撃の巨人』の謎を明らかにする重要な演説を行いました。そこで、ヴィリー・タイバーが行った演説の目的を考察し、タイバー家についてもまとめました。
目次
【進撃の巨人】ヴィリー・タイバーとは?
ヴィリー・タイバーは『進撃の巨人』のマーレ編に登場する人物で、タイバー家の当主です。タイバー家の名前が初めて『進撃の巨人』に出てきたのは、マーレ軍による戦士隊の思想調査においてです。ジーク・イェーガーが次のパラディ島制圧作戦の説明をしますが、その中でタイバー家が宣言を行うことをライナーなど戦士に告げました。本記事ではヴィリー・タイバーのプロフィールを紹介してから、演説の目的やタイバー家とマーレとの関係を考察します。
ヴィリー・タイバーのプロフィール
ヴィリー・タイバーは、タイバー家の当主です。世界中から「救世主の末裔」と呼ばれており、交友関係が広く他国の要人にも顔が利いています。私生活では、両親・妹・妻・子供たちという大家族で広大な屋敷に暮らしています。
ヴィリー・タイバーの性格
ヴィリー・タイバーは、パーティー会場での様子から多くの人々に愛されていることがうかがえます。また、会場での祭事での演説では、たちどころに人々の心を掴む技術にも長けていることが見て取れます。このことから、ヴィリー・タイバーは頭の回転が速く、人望があると推察されます。
進撃の巨人の概要
『進撃の巨人』は、漫画家諫山創の作品です。2009年から2021年にかけて連載されました。入念に練り込まれたストーリーが世界中で反響を呼び、大ヒット作品となりました。巨人が存在する世界ですがファンタジー要素はほとんどありません。壁や巨人の謎に挑む調査兵団に読者も巻き込まれ、多くの考察を呼びました。2013年より放送が始まったテレビアニメもクオリティから更に多くのファンを獲得しています。
進撃の巨人のあらすじ
巨人の驚異にさらされた人類は、巨大な3つの壁の中で生活圏を築いていました。しかし、超大型巨人の登場で多数の巨人が壁内に侵入し、多くの人命と領土が奪われます。エレンは目の前で母親が巨人に捕食されたことから、巨人の駆逐を決意し訓練兵団に入団しました。すべての訓練過程を終えた翌日、再び超大型巨人が現れます。突然の実戦で幼馴染のアルミンが巨人に捕まりますが、エレンはアルミンを助けるため、代わりに捕食されてしまいました。
【進撃の巨人】ヴィリー・タイバーの活躍や演説の目的
『進撃の巨人』マーレ編で登場するヴィリー・タイバーはエルディア人ですが、「救世主の末裔」と呼ばれ世界中から敬愛されています。しかし、巨人兵器の時代も最後を迎えつつある時代になり、ヴィリー・タイバーはマーレとマーレに住むエルディア人を守るために重い決断をしました。それはレベリオ収容区で重要な演説をすることでした。そこで、ここではヴィリー・タイバーが行った演説の目的を考察します。
ヴィリー・タイバーの活躍
ヴィリー・タイバーは、タイバー家の当主として移りゆく世界情勢に心を痛めていました。近年、世界各国で資源獲得競争が起こり、マーレは巨人の力を用いて他国を侵略しています。そのため、軍国主義化したマーレは世界中から脅威と見なされていました。また、侵略に巨人の力を利用したことでエルディア人はかつてないほど憎まれるようになります。さらに、パラディ島内部では王家から「始祖の巨人」が奪われるという事件も起こりました。
他方、近代兵器の開発が進み、通常兵器が巨人を上回る未来もそう遠くないことが中東連合軍との戦争で世界に知れ渡ります。そうなればマーレは弱体化し、エルディア人の生存権はさらに厳しくなります。タイバー家は政治に不干渉の立場を取ってきましたが、ヴィリー・タイバーは行動を起こしました。
活躍①マガトと面会をする
ヴィリー・タイバーは、マーレ軍戦士隊の隊長テオ・マガトと面会するために、近衛兵を連れてマーレ軍本部を訪れました。本来ならマガトの上官が応対することになりますが、その日、上官は急に呼び出されて席を外しており、マガトが応対することになりました。マガトは、ヴィリー・タイバーの突然の来訪と上官の不在との間には何か関係があるのではないかと疑いますが、ヴィリー・タイバー来訪の目的はマガトに会うことだったのです。
ヴィリー・タイバーは、マガトにタイバー家とマーレとの関係や世界情勢を語ります。鋭いマガトも情勢をよく理解しており、すでに手遅れになりつつあることも分かっていました。そこでヴィリー・タイバーは「祭事」で世界にすべてを明かし、情勢の打開を図ることを打ち明けます。そして、マガトにマーレの英雄へーロスになぞらえ、新たな英雄になるよう求めました。それがマガトに会いに来た目的です。
活躍②マガトはヴィリーの計画を受け入れる
テオ・マガトはヴィリー・タイバーの提案を受け入れ、さっそく準備に取りかかります。ヴィリー・タイバーは軍上層部に手を回し、軍はすべてをマガトに託しました。マガトは宣戦布告後の作戦立案に取りかかります。この作戦には巨人の力が欠かせないため、戦士長のジーク・イェーガーを介してライナーら巨人戦士の思想調査も実施しています。
活躍③ヴィリー・タイバーの演説の目的
ヴィリー・タイバーが「祭事」でパラディ島に対し宣戦布告を行った目的は、マーレやマーレのエルディア人が置かれている状況を打開するためでした。マーレは世界中を相手に侵略戦争をして恨まれています。また、パラディ島に巨人を奪われたり対巨人兵器の開発が進んだりしているので、軍事力も低下しています。そのため、いつ他国に攻めてこられてもおかしくない状況でした。祖国防衛のためには世界共通の敵をマーレ以外に求めるしかありません。そこで、絶好の的となったのがパラディ島でした。
パラディ島は「悪魔」が住んでいるとは言え、この100年間もの間、侵略戦争を行っていません。そのため、ヴィリー・タイバーは世界の平和がフリッツ王の「不戦の契り」によって守られていたという秘密を明らかにすることにしました。しかし、エレン・イェーガーにより始祖の巨人が奪われ、世界に再び危機が迫っていると訴えたのです。一度「地鳴らし」が発動されてしまえば、いくら対巨人兵器の性能が向上しても「地鳴らし」の進行を止めることはできず、踏み潰されるしかありません。
そうなる前に、世界各国が手を取り強大な敵に立ち向かおうと呼びかけました。この演説で世界各国の目はマーレではなくパラディ島へ向けられます。しかし、マーレのエルディア人に対する憎悪は残ったままです。そのために、演説をレベリオ収容区の大勢の聴衆を集めた舞台で行いました。すでにパラディ島勢力がマーレに乗り込んでいて、襲撃は時間の問題と考えられていました。そこで、宣戦布告を公開会場で行うことで、自らがエサとなって襲撃させるようにしたのです。
襲撃されるとレベリオ収容区のエルディア人にも多大の被害が出ますが、それも計画のうちでした。ヴィリー・タイバーは、演説会場に世界中の報道関係者を集めていました。パラディ島勢力の攻撃でレベリオ収容区に大きな被害が出ることで、収容区のエルディア人はパラディ島の「悪魔」のかわいそうな犠牲者であることを大々的に報道してもらい、世界中から同情されるということもヴィリー・タイバーの演説の大切な目的です。
ヴィリー・タイバーの最後は死亡した?
ヴィリー・タイバーは、マーレのエルディア人を救うためにレベリオ収容区のエルディア人が犠牲になることも計画に入っていましたが、そのカードを最も有効に使うために、自ら犠牲になることも覚悟していました。演説最後のクライマックスで「宣戦布告」を行いましたが、そのタイミングで同時にエレンは巨人化し、観衆が呆然と見つめる中、ヴィリー・タイバーを捕食しました。
ヴィリー・タイバーの名言
『進撃の巨人』のキャラの中でもヴィリー・タイバーは演説の名手です。それだけに、演説においても、演説以外でも印象的な名言を残しました。ここでは、その中から3つ紹介します。
ヴィリー・タイバーの名言①「私はたまたまなんだ…」
私はたまたまなんだ…たまたま順番が回ってきただけの男なんだよ…
出典: renote.net
レベリオ収容区で行われる祭事もいよいよ間近となり、舞台や客席の設営をしている現場で、ヴィリー・タイバーとテオ・マガトが会話を交わします。マーレ軍はマガトにすべてを託しましたが、それはヴィリー・タイバーが手を回していたからでした。マガトは、マーレの最高指揮官はヴィリー・タイバーであることを指摘しますが、それに対して、国は国民のものであり、自分は先代が誰もやらなかった操縦輪を握る者であると語ります。そして真情を吐露したのがこの名言①です。
ヴィリー・タイバーの名言②「エルディア人の根絶を…」
エルディア人の根絶を願っていました …ですが私は死にたくありません それは…私がこの世に生まれてきてしまったからです
出典: renote.net
ヴィリー・タイバーは「祭事」で演説をします。世界の平和はフリッツ王の「不戦の契り」で守られていたことを明かしますが、そもそも巨人はエルディア人がいなければ存在しません。ここから演説は一気に最後のクライマックスへと向かいました。否定をしながら進んでいく素晴らしい演説のテクニックです。
ヴィリー・タイバーの名言③「パラディ島敵勢力へ…」
パラディ島敵勢力へ!!宣戦布告を!!
出典: renote.net
ヴィリー・タイバーは演説の最後のクライマックスで「宣戦布告」をしました。ヴィリー・タイバーの演説のテクニックは素晴らしく、会場にいる人々の心を掴み、海外の賓客を含む多くの人が立ち上がって拍手を送っています。しかし、この宣言と同時に進撃の巨人が現れました。
【進撃の巨人】ヴィリー・タイバーが当主を務めるタイバー家を考察
ここまで『進撃の巨人』に登場するヴィリー・タイバーの演説の目的にスポット当てて考察しました。では、ヴィリーが当主を務めるタイバー家はフリッツ王やマーレとはどのような関係にあるのでしょうか。タイバー家については、本人以外にもタイガー家に関する発言があります。そこで、それらの情報をもとにタイバー家について考察します。
考察①タイバー家とは?
タイバー家は元エルディア帝国の貴族です。タイバー家は「戦鎚の巨人」を所有していますが、戦鎚の巨人が戦争に出てくることはありません。また、マーレの裏の統治者と言われています。ヴィリー・タイバーがテオ・マガトに会うため軍本部を訪れた際、近衛兵を連れてきていましたが「近衛兵」とは君主の兵隊のことです。このこともタイバー家が統治者であることを示唆しています。
考察②タイバー家の歴史
戦槌の巨人を所有するタイバー家はエルディア帝国の貴族でしたが、「巨人大戦」の時にマーレの英雄へーロスと手を組みました。そして、エルディア帝国のフリッツ王に反旗を翻してパラディ島へと追いやり、世界に平和が訪れたというのが今まで知られていた歴史でした。しかし、実際は平和を望んでいたのはフリッツ王です。タイバー家はフリッツ王と結託し、大戦後の一族の安泰を条件にエルディアをマーレに売った「卑しいコソ泥」でした。
考察③タイバー家が所有する戦鎚の巨人
タイバー家は「戦槌の巨人」を所有しています。「鎚」とはハンマーのことで「戦鎚」は中世ヨーロッパで使われていた打撃用武器です。「戦鎚の巨人」は硬質化能力をもち、ハンマーを武器に戦うことができます。また、他の巨人のようにうなじに「本体」がいるのではありません。地中に本体を隠して巨人を操ることができるので、巨人体を攻撃しても倒れることがなく、攻守ともに優れています。しかし、「戦鎚の巨人」は最後にエレンに奪われました。
考察④タイバー家が救世主の末裔と言われる理由
ヴィリー・タイバーが演説を行い、最後に真実を明かすまで、世界の平和は「巨人大戦」でタイバー家がマーレの英雄へーロスと手を組んだことからもたらされたと信じられていました。そのためタイバー家は「救世主の末裔」と呼ばれています。
考察⑤タイバー家とマーレの関係
タイバー家とマーレとの関係は、表向きはマーレに居住するエルディア人で「救世主の末裔」です。しかし、本当の関係はマーレの裏の統治者でした。その事実はマーレ政府内部でもほとんど知られていません。タイバー家自体は政治の表舞台に出ることはなく、政治に対して不干渉の立場を貫いてきました。今回のヴィリー・タイバーの演説でも「マーレ政府特使」という肩書きで行っています。
考察⑥タイバー家とエレンの関係
エレンは、ヴィリー・タイバーが宣戦布告をすることは予め知っており、それに合わせてレベリオ侵攻作戦が計画されました。ヴィリー・タイバーもパラディ島勢力がすでにマーレに上陸しており、襲撃は時間の問題と見ていました。レベリオ収容区で演説を行ったのも、わざと襲撃させるためです。しかし、タイバー家とエレンとは事前に何らかの関係があったという証拠はありません。
ヴィリー・タイバーとマガトとの車中の対話で、マガトは「敵の正体や目的、攻撃手段が不明」と話しています。そして、進撃の巨人が登場した時も冷静な判断を下していました。このことから、ヴィリー・タイバーやマガトにとって、エレンとの関係は、エレンがレベリオ収容区の襲撃に参加するかどうかは最後まで分かっていませんでしたが、想定範囲内であったと考察されています。
【進撃の巨人】ヴィリー・タイバーの声優
『進撃の巨人』に登場するヴィリー・タイバーの正体は、エルディア人でありながらマーレを裏で支配していました。マーレやマーレのエルディア人を救うために、一世一代の演説を行い、最後のクライマックスで進撃の巨人に捕食されます。そのヴィリー・タイバーをテレビアニメ『進撃の巨人』で演じた声優を紹介します。
ヴィリー・タイバーの声優は「井上和彦」
テレビアニメ『進撃の巨人』でヴィリー・タイバーを務めた声優は井上和彦です。ヴィリー・タイバーは世界から人望を集めている名士であり、「宣戦布告」の演説など重みを持った演技が必要になる一方で、パーティー会場での得意即妙なスピーチなど風格を持ちながら演技の幅が要求されています。それを井上和彦は見事に演じていると言われています。
井上和彦のプロフィール
- 生年月日:1954年3月26日
- 出身地:神奈川県横浜市
- 身長:174cm
- 体重:75kg
- 血液型:O型
- 事務所:B-Box
井上和彦は声優のデビューを『マジンガーZ』(1973)の兵士役で飾りました。それから、半世紀にもわたって膨大な数のアニメ作品に出演しています。また、海外ドラマ・映画の吹き替えも多数あり、ジョン・トラボルタやトム・ハンクス、ラッセル・クロウなどの常連ですが、マッツ・ミケルセンとは本人公認の間柄となっています。受賞歴では、2008年度第3回声優アワード助演男優賞を受賞しました。
井上和彦の主な出演作品
- 『夏目友人帳』ニャンコ先生/斑(マダラ)役
- 『NARUTO ーナルトー』はたけカカシ役
- 『ジョジョの奇妙な冒険』カーズ役
- 『今日からマ王!』フォンクライスト卿ギュンター役
- 『天空戦記シュラト』レイガ役
- 『美味しんぼ』山岡士郎役
- 『鬼滅の刃』継国縁壱役
【進撃の巨人】ヴィリー・タイバーに対する世間での評判や人気
『進撃の巨人』でヴィリー・タイバーは、エルディア人の過去を物語るという重要な役割を果たし、演説最後のクライマックスでエレンに捕食され、悲劇的な最期を遂げました。そのヴィリー・タイバーを世間ではどのように見ているのでしょうか。SNSの投稿から、ヴィリー・タイバーに対する評判や人気を探ります。
『進撃の巨人』の中でヴィリー・タイバーの役割と言えば、宣戦布告の演説です。漫画においてもアニメにおいても『進撃の巨人』屈指の名場面となっています。作中でも世界中の人々を焚きつけましたが、読者や視聴者もこの一連の流れに魅了されることとなりました。
テレビアニメ『進撃の巨人』では、第100話「宣戦布告」の冒頭に家族の場面が描かれていますが、このシーンは原作にはなく、アニオリシーンでした。『進撃の巨人』は、時々アニオリシーンが挟まれることで、さらに作品世界が深まっていますが、このシーンでも悲壮感を漂わせていました。
テレビアニメ『進撃の巨人』でヴィリー・タイバーを演じているのは井上和彦です。井上和彦の演技が素晴らしいことや、最後まで井上和彦とは分からなかったなど多くの投稿があることから反響を呼んでいたことが分かります。
【進撃の巨人】ヴィリー・タイバーはタイバー家当主で重要人物だった
『進撃の巨人』マーレ編で登場したヴィリー・タイバーは、『進撃の巨人』の謎の中でも重要な100年前の出来事を語るという重要な役割を担います。また、エルディア人でありながらマーレの裏の統治者でもあります。そして、全世界に対してパラディ島への宣戦布告を行い、多くの観衆の前で演説最後のクライマックスで進撃の巨人に捕食されました。突然現れた新キャラでしたが『進撃の巨人』の中でも重要人物であるヴィリー・タイバーに注目してみてください。
この記事のライター
makkun402
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