【鬼滅の刃】日の呼吸(ヒノカミ神楽)の全型まとめ!13の型の謎を徹底調査
世代を超えて愛される大人気作品『鬼滅の刃』に描かれる戦闘法、呼吸。中でも「日の呼吸」は「始まりの呼吸」とも呼ばれる最初にして最強の呼吸法であり剣技なのです。この記事では『鬼滅の刃』の物語の核にも等しい日の呼吸の全容と、鮮やかな剣術について深く解説していきます。
目次
【鬼滅の刃】日の呼吸(ヒノカミ神楽)とは
『鬼滅の刃』といえば、独自の戦闘法である「呼吸」を使った剣術が見どころのひとつです。多くの剣士が様々な呼吸を使う中、ひと際輝くポジションについているのが「日の呼吸」。これを解明する事は物語の核に触れる事とほぼ同義になるのですが、一体どのような戦術だったのでしょうか?ここではそれを解明していきます。
日の呼吸(ヒノカミ神楽)とは
日の呼吸とは、『鬼滅の刃』内で描かれる、鬼と真っ向から斬り合う為に見出された独自の戦闘法のひとつです。日の呼吸は「始まりの呼吸」とも呼ばれており、様々な呼吸のルーツであり最強の戦闘技術という位置づけをされています。かつて継国縁壱(つぎくに・よりいち)という剣士がこれを編み出し、伝承させようとしていました。
日の呼吸は鬼の始祖・鬼舞辻無惨(きぶつじ・むざん)にも届く最強の剣術でしたが、これが世に広まる事を恐れた無惨は配下の鬼に命じ、日の呼吸に適性のある剣士達を尽く殺害。唯一の使い手となってしまった継国縁壱はこれを嘆きますが、彼の冴えわたる剣技は竈門家に「ヒノカミ神楽」という形で伝承されていく事になるのです。
日の呼吸は「始まりの呼吸」と呼ばれている
日の呼吸は、数多い呼吸の中でも「始まりの呼吸」とも呼ばれています。『鬼滅の刃』作中で、炎柱・煉獄杏寿郎の父である槇寿郎が、日の呼吸について、「原初の呼吸にして最強の御技。全ての呼吸は日の呼吸の派生」と言及しています。つまり日の呼吸は、全呼吸の原点であり、最も無惨の頸を斬るのに近い頂点なのです。
日の呼吸の使い手は継国縁壱と炭治郎
日の呼吸の使い手は、この呼吸の始祖たる継国縁壱です。彼はこの呼吸を用いて無惨に最も肉薄した剣士ですが、日の呼吸が広まるのを恐れた無惨によって使い手を皆殺しにされた為、継国縁壱から直接指導を受けて呼吸の使い手となった者はいませんでした。しかし、失意に暮れる継国縁壱はある日竈門家と出会いを果たし、そこで日の呼吸の型を全て披露。これがヒノカミ神楽として伝わり、最終的に炭治郎も日の呼吸の使い手の一人となったのです。
日の呼吸と竈門家や耳飾り・日輪刀の関係とは
継国縁壱の耳には、日輪を象ったかのような耳飾りがあります。この耳飾りは継国縁壱が竈門家に日の呼吸を教授すると同時に託したものでもありました。ヒノカミ神楽と銘打たれた日の呼吸とこの耳飾りは代々竈門家に受け継がれ、炭治郎も父からこれを絶やすなと言われ、継承しています。この耳飾りは継国縁壱の特徴的な装備品であった事から、無惨はこの耳飾りを付けた炭治郎を見て動揺し、忌々し気にしていました。
また、『鬼滅の刃』の物語が展開していくにつれ、無惨は過去に一度だけ、この日輪を象ったような耳飾りを付けている剣士に殺されかけていた事が判明。無惨の中では耳飾りは憎悪並びに恐怖の対象と関係づけられていたのでしょう。日の光を恐れる鬼にとっては、日輪の耳飾りはさぞ憎い敵方の旗印として映っていたはずです。
さて、鬼殺隊の中では「日輪刀の中でも黒刀の使い手は出世できない」というジンクスが語られてきました。実はこれにも深い訳があるのです。かつて継国縁壱は黒刀を使用し、それは戦の時には赤く染まったと言われています。炭治郎も黒い日輪刀を使用し、作中でそれを炎のような赤に染め上げています。また、戦術の通り日の呼吸に適性のある剣士は皆殺しにされている事から、黒い日輪刀と日の呼吸には深い関係があると導けます。
日輪刀は「色変わりの刀」と呼ばれています。これを黒く変化させた剣士こそが日の呼吸に適性のある者だと関係づける事が出来るのです。そう語られてこなかったのは、この関係が無惨に薄々気づかれていたから。日の呼吸の正統後継者がこれまで現れなかった事から、黒い日輪刀の使い手が特に狙われて殺された可能性が高いのです。日輪の耳飾り、漆黒の日輪刀。この二つが強く関係した剣士である炭治郎が執拗に狙われるのは道理と言えるでしょう。これが日輪刀と日の呼吸の関係性です。
漫画『鬼滅の刃』をおさらい
ここまでは戦闘法である日の呼吸に着目してきましたが、ではその日の呼吸が登場する『鬼滅の刃』とはいったいどんな物語だったのでしょう?それをおさらいしていきましょう。もう連載が終了している作品ではありますが、その人気は留まるところを知らない名作です。
『鬼滅の刃』の概要
『鬼滅の刃』とは、『過狩り狩り』という作品で新人漫画賞を受賞された吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)先生の代表作です。4年間に渡って連載された長編漫画ですが、全23巻という比較的コンパクトにまとまった名作。大正時代を舞台に、人を食らう超常の存在・鬼と、鬼を倒して平和な世を目指す組織・鬼殺隊との戦いを描いたダークファンタジー作品です。
『鬼滅の刃』のあらすじ
主人公は、ごく普通の少年でしかなかったはずが、気づけば日の呼吸の使い手になるまで進化した竈門炭治郎(かまど・たんじろう)。彼は炭焼きの家に生まれ、家族と平穏な日々を送っていましたが、彼が炭売りから帰らなかった夜にそれは一変。家族は鬼に惨殺され、すぐ下の妹・禰豆子(ねずこ)は鬼に変えられてしまいます。炭治郎の因果の糸は鬼殺隊へと繋がり、そこで仲間と力を得て、鬼の始祖・無惨に挑みます。
日の呼吸(ヒノカミ神楽)の全型一覧
ここまで日の呼吸の強さ、耳飾りや日輪刀等との関係について探ってきましたが、ここからはいよいよ日の呼吸の全ての型について触れていきましょう!日の呼吸の型には太陽や炎と関係のある名称が付けられています、そこも含めて確認して、貴方も日の呼吸について学びましょう!
日の呼吸壱ノ型「円舞」
「円舞(えんぶ)」は、上段に構えた刀を前方に向かって弧を描くように振るい、さながらプロミネンスのような炎の軌跡を生む型です。下弦の伍・累(るい)との戦いの際に使用しました。「神楽」の出だし、まずは美しい舞を奉納するという意味合いが強いように思えます。
日の呼吸弐ノ型「碧羅の天」
「碧羅の天(へきらのてん)」は、体を中空で回転させ、刀の軌跡が地面と垂直になるように繰り出す円形の斬撃です。炭治郎はこれを無限列車で対峙した鬼、魘夢(えんむ)の頸を断ち切るのに使用。「碧羅の天」には「晴れ渡った青空」という意味があります。
日の呼吸参ノ型「烈日紅鏡」
「烈日紅鏡(れつじつこうきょう)」は自身を中心に左右に向けて円を描くように刀を振るって炎の軌跡を作り出す型です。炭治郎は煉獄から受けた一言「心を燃やせ」を何度も自身に向けて放ち、この一撃を放つ事に成功しています。「烈日」には「激しく照り付ける太陽」の意味があり、「紅鏡」もまた太陽の事を指す言葉です。
日の呼吸肆ノ型「灼骨炎陽」
「灼骨炎陽(しゃっこつえんよう)」は前方へ向けて体を回転させ、円形の軌跡を二つ描くようにする技です。この一撃は上弦の陸・堕姫(だき)の放った血鬼術・八重帯切りを切り裂いており、また鬼の持つ回復再生速度を遅くする効果もあったようです。「灼骨」は骨を焼いて吉凶を占う行為の意味、「炎陽」には夏の太陽の意味があります。
日の呼吸伍ノ型「陽華突」
「陽華突(ようかとつ)」は、右手で握った刀の柄を左手で押し出すようにして繰り出す刺突の技です。日の呼吸の中では唯一の突きの技であり、至近距離で繰り出せば強力な一撃となり、上空に向ければ対空用の技としても使用出来ます。この型名にも「陽」の字が用いられ、刀が纏う炎はさながら美しい華のようです。
日の呼吸陸ノ型「日暈の龍・頭舞い」
「日暈の龍・頭舞い(にちうんのりゅう・かぶりまい)」は、天空に舞う龍のようにうねりを伴った特殊な軌道の斬撃を連続して入れていく技です。少し水の呼吸の流流舞いと似ている部分があります。「日暈」には太陽の周りに光輪が出来る現象の名前で、その様子はまるで太陽が笠を被っているように見えます。
日の呼吸漆ノ型「斜陽転身」
「斜陽転身(しゃようてんしん)」は、天高く舞うが如くに宙に跳び上がり、体勢を頭が下になるように整えてから放つ鋭い横薙ぎの一撃です。この身のこなしから繰り出された一撃によって、かつて煉獄の命を奪った上弦の参・猗窩座(あかざ)の頸を斬り落とす事に成功します。「斜陽」には西に傾いた太陽の光の意味があります。
日の呼吸捌ノ型「飛輪陽炎」
「飛輪陽炎(ひりんかげろう)」は、刀を相手に向かって切り下す際に、まるで刀身の熱で陽炎の現象が起きたかのように刀の長さを誤認させたり、刃を揺らがせて攻撃の軌道を読まれにくくしたりするトリッキーな技です。「飛輪」は太陽の異称で、「陽炎」は前述の通り、熱せられた地面から炎のような靄が立ち上る現象を指します。
日の呼吸玖ノ型「輝輝恩光」
「輝輝恩光(ききおんこう)」は、体捌きで渦を巻くように跳躍、あるいは突進の一撃を食らわせるアクロバティックな技です。この捩じれるような動きの為に全方位に向けて防御態勢を取る事が出来、その様は水の呼吸・ねじれ渦に通じる物があります。「輝輝」は光が照り映える様、「恩光」は命を育む太陽の光を意味しています。
日の呼吸拾ノ型「火車」
「火車(かしゃ)」は、敵の頭上高く跳んでそのまま背後を取り、地面に対して垂直になるように円形の斬撃を放つ技です。堕姫戦の際は不発に終わりましたが、猗窩座戦では綺麗に斬撃が決まっている所が見て取れます。「火車」には「罪人を地獄へ運ぶ為の燃え盛る車」の意味があります。
日の呼吸拾壱ノ型「幻日虹」
「幻日虹(げんにちこう)」は、高速で体に捻りを入れ回転させる事で相手の攻撃を回避する、日の呼吸の中では珍しい身躱しに特化した技です。敵が視覚や力量に優れた者程残像をくっきりと捉えてしまいます。炭治郎はこの型で堕姫や猗窩座を翻弄しました。「幻日」は太陽の横に時たま現れる二つの光点を指しており、幻影を残す技に相応しい名がついています。
日の呼吸拾弐ノ型「炎舞」
「炎舞(えんぶ)」は、弧を描くように刀を振り下ろした直後即座に斬り上げる事で、高速の二連撃を入れる技です。一度相手に躱されたとしても、隙を見せぬ後発の攻撃で敵を逃さぬ効果があります。これが12個ある日の呼吸の型のラスト、炎を纏った舞へと回帰していきます。
日の呼吸(ヒノカミ神楽)13の型の謎とは
竈門家に代々伝承され、炭治郎もまた例外なく受け継いだヒノカミ神楽に存在する型は、ここまで見てきた中では12個でした。ところが作中で、日の呼吸には幻の13の型があると判明するのです。ですが炭治郎にはその謎が最初解らず、13の型を模索します。それでは我々も、炭治郎と一緒に日の呼吸13の型の謎について踏み込んでいきましょう!
日の呼吸(ヒノカミ神楽)十三ノ型の正体
では幻の型の正体は何なのか?その謎が作品の192話で明らかにされます。13個目の型とは、12個ある型を連続して放ち、最終的に読み方の同じ「円舞」から「炎舞」までを円環になるように続け、永遠に日の呼吸を打ち続ける事だったのです。炭治郎の父が病弱でありながらヒノカミ神楽をずっと舞い続ける事が出来た謎もここで明らかになるのです。
十三ノ型は対鬼舞辻無惨用の技?
無惨は作中で心臓が7つ、脳が5つある凄まじい鬼として描かれています。しかし重要な臓器は大きな弱点にもなるもの。無惨のこの12個の弱点を日の呼吸の12個の型で的確に潰しいていき、そして再生もかなわぬようにする為にもう一度、二度と型を繰り返す「13の型」を打つのです。日の呼吸は無惨を倒す為に編み出された特別な型だったのです。
12種の型はどのように繋がるのか?
日の呼吸そのものには、「円舞」から「炎舞」へと回帰する一連の流れがある事は解りました。そして炭治郎は無惨との戦いの中で遂に12個ある型の繋がりを閃く事が出来ましたが、それは一定してはいませんでした。型の締めくくりを陽華突にしている事が多い為、最後に突きの一撃を持ってくるのが彼としてはやりやすかったのでしょう。
日の呼吸(ヒノカミ神楽)に対する世間での評判や人気
炭治郎が最終的に会得した奥義ともいえる日の呼吸は、どれも勇壮で派手な見目をしたかっこいい技ばかりです。しかし大技を打つにはそれなりのリスクも伴い、炭治郎が度々膝を折る姿も。それを世間はどう見ていたのでしょう?ここでは日の呼吸に対する評判を見ていきましょう。
挙がっていた声として多かったのは、「かっこいい!」の声。どの技も一撃必殺の威力、炎のエフェクトも派手、作中で回収された謎が深みを演出し、数ある呼吸の中でも一際輝く魅力があります。
日の呼吸を繰り出す為に度々無理をしている炭治郎を心配する声も。先日放送終了したアニメ『鬼滅の刃 遊郭編』においても、随分と苦しそうな姿を沢山見せていました。ここから凄まじい鍛錬と任務をこなして、日の呼吸を扱うに相応しい人物になるのですから熱い展開です。
そして、日の呼吸を振るう炭治郎の実力が遂に他の柱にもしっかりと届いたシーンに感動する声も。幾度となく困難を乗り越え、そびえる壁を壊し、そして鬼に対する強い敵意と情けが彼を日の呼吸の使い手へとのし上げました。日の呼吸の歴史は炭治郎の成長の歴史でもあります。
日の呼吸は全ての呼吸の原点であり最強だった
継国縁壱が編み出し、時を超えて炭治郎に受け継がれるに至った日の呼吸。その一撃は鬼の始祖たる無惨にも見事に届き、『鬼滅の刃』のクライマックスを華麗に彩ってくれました。その全貌は、まさに全ての呼吸の祖にして最強の呼吸と呼ぶに相応しいものだったのでした。
この記事のライター
鳥巣 卓哉
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