【カイジ】地下帝国はどのような場所?内情からペリカについても解説
『カイジ』に登場する地下帝国は、債務者に対して過酷な環境で労働させることで借金を返済させるための場所として登場しました。本記事では地下帝国について『カイジ』内で実際に描かれていた描写を基に、内情やペリカについて詳しく紹介していきます。
目次
【カイジ】とは?
ギャンブルをモチーフにした『カイジ』は、独自の世界観とスリルのある展開から国内外問わずに高い人気を誇る作品です。その『カイジ』内に登場する地下強制労働施設ですが、地獄のような環境で労働を強いられることで知られています。その詳細について触れる前に、まずはカイジの基本情報について振り返ってみましょう。
賭博破戒録カイジの作者
『カイジ』の作者は、福本伸行先生です。福本伸行先生は1980年に週刊少年チャンピオンに掲載された『よろしく純情大将』で漫画家デビューを果たしました。1983年には『ワニの初恋』でちばてつや賞優秀新人賞を受賞し、1980年後半に近代麻雀ゴールドで連載開始した『天 天和通りの快男児』が大ヒットしたことをきっかけに、漫画家としての地位を確立しました。
賭博破戒録カイジの概要
『カイジ』は1996年から週刊少年マガジンにて連載開始した作品で、多額の借金を抱えた青年が生死をかけたギャンブルに挑む漫画です。オリジナルのギャンブル要素に加え、独特の表現やスリルある世界観が話題を呼び、アニメ化や実写映画化などの多くのメディアミックス化も果たしています。国内外問わずに高い人気を誇る作品で、2019年6月時点でシリーズ累計発行部数は2100万部を突破しました。
賭博破戒録カイジのあらすじ
定職に就かず自堕落な毎日を生送っていた伊藤開司は、ある日闇金業者の遠藤によって連帯保証人になっていた後輩の借金を押し付けられました。開司は押し付けられた借金を返済するために、命懸けで数々のギャンブルに挑んでいきます。
【カイジ】地下帝国とは?労働施設の内情も解説
『カイジ』に登場する地下帝国は、地下強制労働施設で働く人々によって建設され続けています。ファンの間では地下強制労働施設が地獄のような環境と噂されていますが、どういった点が地獄と言われているか実際に詳細をチェックしてみましょう。
地下帝国とは?
『カイジ』には帝愛グループと呼ばれる組織が登場します。その帝愛グループの総帥である兵頭が世界中からお金を集め、非常時に避難するための核シェルターの建設計画を立てました。これはただの核シェルターではなく、一つの国家のような快適さを兼ね備えた設備を備え、帝愛グループに大きく貢献したもののみ核シェルターへ入居することが許されています。
地下強制労働施設に入る人たちの特徴
『カイジ』に登場する地下帝国は、地下強制労働施設で働く人々によって建設されています。地下強制労働施設は帝愛グループから膨大な借金を抱えた人物が送還される施設で、作中ではカイジも一時的に働いていたこともありました。借金返済の見通しが立たない人物に加え、帝愛グループに対して膨大な損失を出した人物や大きな失敗を犯した人物なども地下強制労働施設に送還されています。
地下強制労働施設の待遇は地獄?
『カイジ』の世界で登場する地下強制労働施設を簡潔に述べるとすると、とてもまともな環境と呼べるものではありません。地獄のような環境で労働を強いられることから、一般的な刑務所の方がマシという声も上がっています。ここでは地下強制労働施設の待遇がどういったものなのか、実際にチェックしてみましょう。
待遇①勤務時間や残業
『カイジ』に登場する地下強制労働施設では朝5時に強制的に起床させられ、部屋の掃除をした上で労働開始します。途中に昼食を食べた上で夕方まで働かされる環境です。これが月26日の稼働ということから、休みは週に1日程度という推測ができます。一般的な労働基準法だと定時は8時間で、それ以降の労働は残業代が発生するものですが、地下強制労働施設では労働基準法も残業代も存在しません。労働条件が地獄のようなもので、債務者は過酷な環境で労働を強いられています。
待遇②地下強制労働施設の勤務が終わると強制シャワー?
『カイジ』に登場する地下強制労働施設での勤務が終わると、強制的にシャワーへ連行されます。シャワーといっても、一般的な個室のシャワーとは違い労働者全員で整列した上で天井に取り付けられたシャワーが取り付けられた道を歩かされます。その道を抜けるまでに体を全て洗い終える必要があるため、人権は無視されたかのような扱いです。
待遇③地下強制労働施設の班員全員が相部屋?
地下強制労働施設で労働を終えた人物がのんびりできる個室は用意されていません。古新聞や囲碁、将棋、トランプのような娯楽だけが用意された相部屋で24時間365日過ごします。部屋には監視カメラもあることから、労働者にプライベートは一切存在しません。
地下強制労働施設と一般的な期間工の違い
一般的な労働環境では期間工が過酷な環境と例えられることもあり、『カイジ』に登場する地下強制労働施設と労働条件を比べられることもあります。ここでは、地下強制労働施設と一般的な期間工ではどのような違いがあるのか実際にチェックしてみましょう。
期間工との違い①給料
期間工の場合、残業代や深夜手当のような多彩な手当が発生します。配属先の待遇で給与も多少変動しますが、月額で手取り20万円程度稼ぐことも可能です。寮費や光熱費なども無料のことが多いため、半年ほど働けば100万円以上の貯金ができることもあります。その一方で、地下強制労働施設の場合、日給で3500ペリカ程度しか稼ぐことができません。日本円に換算すると350円になるため、月26日労働を強いられる地下強制労働施設の月給は9万1000ペリカ(9100円)になります。
期間工との違い②食事
期間工で働く場合、工場内にある食堂を使用することができます。工場の外で食べるよりも格安で利用できることも多く、会社によっては食事手当として食費がかからないこともあります。労働者の健康面を配慮していることから、食事で不便することはありません。その一方で、地下強制労働施設で配給される食事は白米や味噌汁に加えて、沢庵やししゃものようなおかずだけです。栄養バランスなど考えられていないため、すぐに体調を崩してしまう可能性も考えられています。
期間工との違い③住環境
期間工の場合、ごく稀に相部屋が用意されることはありますがほとんどの場合は1人部屋が用意されています。プライベートは守られていることから、それぞれ労働時間外はそれぞれの部屋で自由に過ごすことも可能です。風呂やトイレが共同の場合もありますが、清潔に保たれた環境を利用できるため不便に感じることはありません。地下強制労働施設の場合、労働者が整列した上でシャワーを通り抜けます。まともに体を洗うことは不可能のため、家畜の方がマシと表現されていました。
【カイジ】地下帝国のペリカや商品の販売価格を考察
地下帝国の地下強制労働施設では、ペリカと呼ばれる独自の通貨で微々たる地上で流通している娯楽品や嗜好品を購入できます。労働さえしてくれたら特に干渉されることもないことから、作中ではペリカを通じて自由時間を楽しむ労働者が描かれていました。ここでは、地下帝国で流通しているペリカや商品の販売価格について詳しくチェックしてみましょう。
ペリカとは?
ペリカとは、『カイジ』に登場する登場する独自の通貨です。ペリカは地下帝国の地下強制労働施設で働く人々に給与として渡されるもので、1ヶ月働いた場合9100ペリカが支給されいます。日本円で支給されることはないため、労働者はこのペリカを通じて嗜好品などを購入する描写が作中で描かれていました。
ペリカを日本円に換算すると?
地下帝国の地下強制労働施設では、毎月労働者に対して9万1000ペリカが支払われています。地下強制労働施設では月26日労働のため、これを日給に換算すると3500ペリカです。ペリカの価値は日本円に換算するとおよそ10分の1であることが紹介されているため、1ペリカあたり0.1円の計算です。このことから、地下帝国の地下強制労働施設での月給を日本円に換算すると9100円となります。
地下帝国での商品の販売価格
地下帝国では自由時間に地上で販売されているビールや焼き鳥、ポテトチップスのような商品をペリカで購入できます。ただビールが5000ペリカ(500円)、焼き鳥が7000ペリカ(700円)、ポテトチップスが3000ペリカ(300円)と高額です。実際の販売価格と比べても高めに設定されていることや、月給が9万1000ペリカであることから、地下帝国でこういったものを購入する行為自体がかなりの贅沢になります。
ペリカがインフレにならない理由
帝愛グループによって送還されてきた地下強制労働施設で働く人々は、作中の描写から少なく見積もって100人程度は存在します。それぞれに約9万ペリカ支払われることから、年間に帝愛グループが労働者に支払うペリカの総額は約1億800ペリカ、日本円に換算すれば1080万円です。地下で販売されている物資にも限度があるため、通常であれば使用先が限定的なペリカは直ぐにインフレを起こしてしまいます。そこで帝愛グループが用意したものが1日外出券でした。
1日外出券の販売価格は1枚50万ペリカのため、普通に地下強制労働施設で働いていると購入することは不可能に近い代物です。しかし、この地獄のような環境下で実際に班長の大槻はペリカなどを貯め込んでいたことから、そのペリカの消費先を用意する必要が出てきます。貯めたペリカの消費先を用意すること、地下強制労働施設のインフレを防ぐことが実現できました。
【カイジ】地下帝国を建設する帝愛とは?
『カイジ』の作中で登場する地下帝国は、帝愛グループの会長を務める兵頭指導のもと建設を続けられています。作中では多くの犯罪行為を繰り返している描写のも多く見受けられ、主人公のカイジと対峙するグループとして登場しました。ここでは、債務者に地獄のような労働環境で地下帝国の建設を続ける帝愛グループについて詳しくチェックしてみましょう。
帝愛グループとは?
『カイジ』に登場する帝愛は作中に登場する金融会社で、正式名称は帝愛グループです。金融業以外にもカジノやホテルなどを経営している大企業で、創設者の兵藤和尊が現在でも会長を務めています。『カイジ』の第1話時点で創設40周年を迎えていて、社員数は1200人程度を抱える大企業です。帝愛グループに所属する平社員全員がサングラスと黒服に統一されていることもあり、一般的な企業ではあり得ないような空気が漂っています。
帝愛の犯罪行為
帝愛グループでは、債務者に支払わせた法外な利子から得た財源をメインに経営しています。『カイジ』の作中では、実際に連帯保証人になったカイジに14ヶ月前に貸した30万円に対して、385万円の請求を行いました。借金返済ができない場合、強制労働や臓器売買などの脅迫行為を繰り返すことで強制的に借金を返済させています。債務者に対しての拷問や殺人などの行為を繰り返しておきながら警察が一切介入してこないのは、帝愛グループの会長を務める兵頭が国内の政治家や警察、富裕層などを牛耳っているためです。
その一方で、『カイジ』内では帝愛グループの人間が警察や警備員などに知られることを警戒する描写も見受けられることから、帝愛グループはすべての権利を掌握しているわけでもありません。関係ない一般人に対して危害を加えることを警戒していたことから、犯罪行為を繰り返すのはあくまで債務者に対してだけということです。
帝愛の採用方法は面接試験
『カイジ』に登場する帝愛グループでは、一般的な企業同様にエントリーシートによる書類審査と重役による面接試験による採用が行われています。スピンオフ作品の『中間管理職トネガワ』では、帝愛グループで行われている採用試験の様子が描かれていました。帝愛グループの面接通知には自由な服装で来ても良いという記載はあるものの、これには社会常識や帝愛に対する理解度をチェックするための意図があります。そのため、スーツ以外で面接に来た人物は問答無用で帰宅させられました。
また、実際の面接では一般的な企業同様、志望動機や自己PRなどに加え、帝愛グループに対する理解度もチェックされます。実際に採用を行っている幹部クラスにはある程度の裁量権があるため、『中間管理職トネガワ』では少しでも企業にふさわしくないと感じた時点で不採用にする描写も見受けられました。また、作中に登場する黒服が男性ばかりなのは、面接試験の時点で女性が採用されることがほとんど無いことも明かされています。
【カイジ】地下帝国に対する世間での評判や人気
ここで、『カイジ』に登場する地下帝国に対する世間での評判や人気をチェックしてみましょう。
『カイジ』の世界で行われている地下帝国建設の地下強制労働施設の環境について、借金返済計画と照らし合わせると良心的にすら感じるファンの声も見受けられます。労働条件と対価で見ると地獄のような環境ですが、抱えている借金を返済することも考えると、地獄のような労働環境でも明確なゴールが用意されているのは唯一の良心です。
『カイジ』に登場する地下帝国完成後の労働者について、考察するファンの声も見受けられました。元々が会長の兵頭やごく一部の人間のみが入居を許された施設のため、無限に建設を続けるわけにもいきません。そのため地下帝国の完成後は、また別の方法で莫大な借金を返済するために違う労働を強いられる可能性が高いとファンの間で考えられています。
『カイジ』に登場する地下帝国でカイジが労働していたとき、誘惑に負けて散財を繰り返していたカイジに対して共感を覚えるファンの声も見受けられました。地獄のような環境で債務者に労働を強いる地下帝国では、用意されている娯楽もかなり限定的です。そのため、実際に地下帝国で労働を続ける場合、ペリカを貯蓄できる人物はほとんどいないとファンの間で考察されています。
【カイジ】地下帝国の地下強制労働施設は地獄だった
『カイジ』の世界に登場する地下帝国の地下強制労働施設では、債務者に対して地獄のような環境で労働を強制していることがわかりました。主人公のカイジも一時は地下強制労働施設で肉体労働していましたが、短期間で脱出することに成功したためまだまだ謎が多い施設でもあります。今後の展開次第では再度登場する可能性もあるため、『カイジ』の展開について欠かさずチェックしてみましょう。
この記事のライター
桜井紅茶
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