【犬夜叉】弥勒はたらし法師？風穴ができた原因は？魅力や声優も紹介

『犬夜叉』の弥勒は、妖怪退治を生業とする法師で、メインキャラクターの一人です。手にある風穴の呪いを打ち破る方法を探すために旅をしていましたが、犬夜叉達に出会い、一行に加わります。すぐに女性を口説く女好きの不良法師として有名ですが、『犬夜叉』でも人気の高いキャラクターの一人となっています。ここでは『犬夜叉』に登場する弥勒について紹介していくため、チェックしてみてください。

弥勒は右手に風穴を持つ妖怪退治専門の法師です。かつて祖父が奈落から受けた「風穴」の呪いを受け継いでいるため、奈落を倒し、呪いを解くために旅をしていました。弥勒は敬語で喋る一見紳士的なキャラクターですが、美しい女性を見るとすぐに口説いたり、セクハラまがいの行為を働いたりします。また、当初は単独行動を取るなど自分勝手な行動が多かった弥勒ですが、珊瑚に出会ったことで、徐々にその態度は変化していきます。

『犬夜叉』は、1996年から2008年まで『週刊少年サンデー』で連載されていた高橋留美子による漫画作品です。コミックは56巻まで刊行され、累計発行部数は4,000万部を超えた人気作品です。2000年からはテレビアニメも放送されており、劇場版も公開されました。『犬夜叉』は戦国時代を舞台にした冒険譚で、半妖の犬夜叉達一行が、四魂の玉のかけらを集めるために諸国を旅し、宿敵である奈落を討ち果たす物語となっています。

普通の中学生だった日暮かごめは、15歳の誕生日に突然現れた妖怪によって井戸に引きこまれ、戦国時代にタイムスリップしてしまいます。実は巫女の桔梗の生まれ変わりだったかごめは、体内に「四魂の玉」を持っており、妖怪に狙われていたのでした。半妖の少年犬夜叉と出会ったかごめは犬夜叉の封印を解き、妖怪を撃退しますが、妖怪との戦いによって四魂の玉は粉々になり、飛び散ってしまいます。そして四魂の玉のかけらを探すために、かごめと犬夜叉は旅に出ることになったのでした。

『犬夜叉』に登場する弥勒は、美女を見かけると妖怪であっても口説くほどの女たらしで有名なキャラクターです。奈落と因縁を持つ関係者の一人であり、犬夜叉達と共に行動するようになりますが、初登場時には妖怪退治のふりをして金品を盗むような不良法師でした。ここでは『犬夜叉』に登場する弥勒の魅力について紹介していきましょう。

『犬夜叉』に初登場したときの弥勒は、一人で旅をしながら四魂のかけらを集めていました。妖怪退治を装って金品を盗むような不良法師だったため、かごめからも四魂のかけらを盗みますが、犬夜叉に見つかり、追いつかれてしまいます。四魂のかけらを巡って戦いになってしまった犬夜叉と弥勒ですが、かごめが犬夜叉を庇ったため、弥勒は自分から風穴を閉じます。そして、弥勒の祖父に風穴の呪いをかけたのが、犬夜叉と桔梗を罠にはめて憎しみあわせた奈落と同一人物であることが判明します。

『犬夜叉』の弥勒は女たらしで有名です。美しい女性を見かけては、「私の子供を産んで下され」と口説きます。女たらしキャラであることも弥勒の魅力の一つです。かごめと出会ったときもかごめのことを口説いており、さらにセクハラまがいの行為も行っています。しかしその後一行に加わる珊瑚だけは、口説いたことがありません。作中でも「口説かれていない」という珊瑚に対して弥勒は謝罪しますが、弥勒にとって珊瑚は気軽に口説くような関係の相手ではないということがわかります。

『犬夜叉』の弥勒は、普段は丁寧な敬語で話す紳士的なキャラクターです。犬夜叉一行ではお兄さん的なポジションとなっており、法師ということで村人からも信頼されやすいため、行く先では村人との交渉も行っています。しかし、ひとたび怒ると言葉遣いが荒くなり、相手をたこ殴りにするような暴力的な一面をのぞかせるところも、弥勒の魅力です。道中でもたびたびキレているため、七宝からは「やっぱり不良法師じゃ」と怯えられています。

『犬夜叉』に登場する弥勒は、右手の風穴を使って妖怪退治を行います。普段は数珠を使って封印していますが、封印を解くことであらゆるものを吸い込む風穴が出現します。しかし風穴は弥勒の武器であると同時に、命を脅かす呪いでもありました。ここでは『犬夜叉』の弥勒にある風穴の理由や、奈落を追っている理由について考察していきます。ぜひチェックしてみてください。

『犬夜叉』に登場する弥勒の右手の風穴は、祖父である「弥萢（みやつ）」が奈落から受けた呪いです。弥勒と同様に女好きだった弥萢は、奈落と渡り合えるほどの能力を持った人物でしたが、奈落が化けた女性に見とれてしまい、その隙に右手を貫かれて呪いをかけられてしまったのでした。手のひらの風穴は徐々に大きくなり、いずれ自分自身を吸い込んでしまいます。また、使用するほどに寿命も短くなります。

風穴はもともとは祖父の弥萢（みやつ）が奈落から受けた呪いですが、その呪いは代々子供に受け継がれていくものでした。奈落は弥萢の右手に風穴を開けると、「その右手に受け継がれし風穴は代々子供を成しても自分を倒さない限り永遠に受け継がれていく」という意味の言葉を残しています。このように子孫へも受け継がれていく呪いだったため、呪いを受けた祖父の弥萢から弥勒の父、弥勒と風穴が受け継がれてしまいました。

弥勒の風穴は、大きな建物だろうが妖怪だろうが何でも吸い込むことが可能です。そのため、風穴は弥勒にとって最強の武器でもありますが、吸ってはいけないものもあります。たとえば、邪気や瘴気、毒などを吸い込んでしまうと、弥勒にもダメージがあります。作中でも殺生丸が奈落から渡された「最猛勝」という蜂の毒虫の巣を吸い込んだ弥勒は、最猛勝の毒に侵食されて身動きが取れなくなってしまいました。また、瘴気を吸ったことで命の危機に晒されたこともあります。

弥勒が奈落を追っているのは、風穴の呪いを解くためです。奈落を倒さない限り風穴は消えず、子供を成したとしても自分の子孫にも受け継がれていきます。また、奈落を一刻も早く倒さなければ、風穴はどんどん広がっていきます。実際に、弥勒の代まで奈落を倒すことができず、弥勒の祖父も父も最終的には風穴に飲みこまれて亡くなりました。実際に父親が風穴に飲みこまれるところを見た弥勒は、祖父や父から奈落を倒すという目的を受け継ぎ、奈落を追っています。

弥勒が犬夜叉達と行動を友野しているのは、奈落を倒して自らの呪いを解くためです。弥勒は子供の頃に父親が自分の風穴に吸い込まれて消えてしまうところを見ているため、風穴に対する恐怖心がありました。しかしあえて風穴を使い、妖怪退治をしています。風穴を使うことで寿命が縮まることは承知の上で、奈落を倒すために犬夜叉達と行動を共にしています。

最終的に、犬夜叉達は呪いの原因である奈落を討ち果たし、四魂の玉を消滅させたことにより、弥勒の風穴も消滅しました。奈落が弥勒の祖父に言ったとおり、奈落を倒すことで風穴の呪いも消えたのです。こうして、弥勒は風穴の呪いから解き放たれ、普通の法師となります。風穴が消えたことで妖怪を倒すための大きな武器を失った弥勒ですが、普通の人間になってからも妖怪退治の仕事は続けていました。

『犬夜叉』は2000年と2009年にテレビアニメ化しています。2000年の放送では、日本テレビ系列で2000年から2004年という4年間に渡って間放送されていました。弥勒は犬夜叉一行の中でも前半で仲間になるキャラクターということもあり、テレビアニメでも人気があります。また、弥勒の声に思い入れがあり、どのような声優が担当したのか気になったという人も多いです。ここではテレビアニメの『犬夜叉』で弥勒の声を担当した声優について紹介していきましょう。

アニメの『犬夜叉』で弥勒の声を担当したのは、声優の「辻谷耕史」さんです。辻谷さんは声優だけでなく音響監督としても活躍していました。もともと舞台俳優として活動しており、そのうち声優としてもキャリアを広げました。代表作である『無責任船長タイラー』で「タイラー」を担当し、人気が出たことが声優の仕事に絞ったきっかけだと言われています。辻谷さんは2018年に亡くなったため、『犬夜叉』の続編である『半妖の夜叉姫』では、声優の保村真さんが弥勒の声を引き継いでいます。

辻谷耕史さんの主な出演作品としては、『機動戦士ガンダムF91（シーブック・アノー）』、『ハーメルンのバイオリン弾き（ライエル）』、『まぶらほ（紅尉晴明）』、『魔法遣いに大切なこと（ギンプン）』、『無責任艦長タイラー（ジャスティ・ウエキ・タイラー）』、『BLOOD+（ソロモン・ゴールドスミス）』、『精霊の守り人（タンダ）』、『うちの3姉妹（お父さん）』、『戦国BASARA（浅井長政)』などが挙げられます。

『犬夜叉』は戦国時代を舞台にさまざまな妖怪と戦う冒険活劇ですが、一方でメインキャラクター同士のラブストーリーも魅力の一つです。弥勒の場合は、珊瑚とのじりじりとした恋愛模様が描かれています。女たらしの弥勒ですが、作中で珊瑚を口説いたことはありません。しかしそれは、珊瑚のことを本当に大切に想っていたためです。ファンの中には、弥勒と珊瑚の関係がどのようになっていくのか気になっていたという人も多いです。ここでは、弥勒と珊瑚の関係やその後を紹介します。

『犬夜叉』に登場する珊瑚は、妖怪退治を生業にしている妖怪退治屋の少女です。元々暮らしていた退治屋の里では、里一番の実力者でした。しかし奈落によって、家族や仲間を皆殺しにされます。奈落に騙され犬夜叉達を襲いますが、誤解が解けた後は同胞の仇を打つために仲間に加わることになりました。珊瑚は男勝りですが、性格は純真な乙女であるため、最初の頃は女たらしな弥勒に呆れていました。しかし仲間として弥勒とともに共に行動するうち、少しずつ弥勒に惹かれていきます。

弥勒と珊瑚の関係は、両片思いです。珊瑚が犬夜叉一行に加わった当初は、道行く先で出会う女性を誰彼かまわず口説く弥勒を呆れていました。しかし仲間として時間を過ごすうち、徐々に弥勒との関係も変わっていきます。また、弥勒の方も珊瑚以外の女性を口説いてばかりいましたが、それは上辺だけでした。本心では珊瑚に惚れていたため、珊瑚にだけはいつもの口説き文句を言うことはありませんでした。その後、珊瑚にプロポーズした弥勒は、無事に祝言を上げることになります。

奈落を討ち果たし、風穴の呪縛から解放された弥勒と珊瑚は祝言を上げて夫婦になります。結婚した後は、楓が住む村で犬夜叉やかごめ達と共に暮らしていました。子供も、双子の金烏、玉兎姉妹と、末っ子の翡翠の3児に恵まれています。風穴が消滅してからも、弥勒は家族を養うために犬夜叉と共に妖怪退治の仕事を続けていました。しかし、風穴があったときのような強力な攻撃が出来なくなったため、その事を歯がゆく感じているようなシーンがあります。

『犬夜叉』の弥勒は女たらしで軽薄なキャラクターですが、珊瑚のことを大切に想い、純粋に愛している魅力的なキャラクターです。『犬夜叉』のファンの中にも、弥勒のことが一番好きという人は多いです。また、近年では『犬夜叉』の続編であるテレビアニメ『半妖の夜叉姫』が放送されていたこともあり、弥勒の再登場を喜ぶ人も多くいました。ここでは弥勒に対する世間での評判や人気を紹介していきましょう。

普段は別のジャンルで活動しているというアニメや漫画が好きな人の中には、『犬夜叉』が再熱しているということで弥勒のファンアートをツイッターに上げている人もいました。『犬夜叉』自体は20年以上前の漫画ですが、今でも根強い人気があります。また、近年では犬夜叉や弥勒、殺生丸などの子供達が主役の『半妖の夜叉姫』が放送されたため、アニメ放送をきっかけに、かつて『犬夜叉』好きだった人達が再び盛り上がりました。

『犬夜叉』の魅力の一つが、弥勒と珊瑚のじれったい恋愛模様です。珊瑚が明らかな好意を向けているにもかかわらず、弥勒は素知らぬ顔をしていました。作中でも二人の関係がなかなか深まらず、珊瑚はたびたびかごめに恋愛相談をしています。しかし弥勒と珊瑚が好きな人の中には、「本当は弥勒の方が珊瑚への想いが強いのではないか？」と感じている人もいるようです。実際に弥勒も珊瑚の事を大切に思っていたため、結局はお互いに思い合っていました。

弥勒の風穴は、もともとは弥勒の祖父に対して奈落が自分でかけた呪いです。子孫代々受け継がれる呪いをかけ、奈落を倒さなければ呪いは解けないということまで自分で言っていますが、実際に弥勒が奈落に迫ると毒虫などを使って風穴を使えないように対処しています。『犬夜叉』のファンの中にも、そんな奈落の行動を面白いと感じている人がいました。

『犬夜叉』に登場する弥勒は女たらしのナンパな法師ですが、右手の風穴の呪縛を抱えています。弥勒がことあるごとに出会う女性に対して「私の子供を産んで下され」と言うのは、「奈落を倒さなければいけない」という強い思いも関係していると言われています。また、作中では珊瑚に対して直接アプローチをすることはないものの、確かな愛情を持っており、最終的に二人は結ばれます。弥勒や弥勒と珊瑚の関係が気になった人は、ぜひ『犬夜叉』をチェックしてみてください。