【犬夜叉】桔梗の最後について徹底解説！死ぬ間際の言葉の想いについても

本作は主人公の犬夜叉が桔梗と恋に落ちたものの、奈落の策略によって犬夜叉が封印されてしまい桔梗が四魂の玉と共に砕けるという劇的な展開から始まっています。物語序盤から登場している桔梗はかごめとも密接な関係にあり、ストーリーを理解するために抑えておきたい部分となっています。まずは桔梗のプロフィールと犬夜叉の作品概要などについてまとめていきます。

桔梗（ききょう）は四魂の玉を守護していた巫女です。同じ巫女である楓の姉に当たり、犬夜叉とは恋仲でした。物語序盤で犬夜叉を封印してしまい自らも奈落によって命を落としてしまいますが、500年の時を経て日暮かごめという女性に転生し復活を遂げます。

生前は巫女の立ち振る舞いとして感情を抑えたクールな人柄でしたが、蘇生後はその立場から解放され喜怒哀楽が激しい人柄に変わっています。また、犬夜叉や奈落が関わらない時は慈愛に満ちた女性で、弱者を救う巫女としての務めを果たそうとします。

戦闘時は霊力を込めた弓矢で妖怪と対峙しており、高い霊力を持つ上に勘も冴えていることから絶大な戦闘力を持ちます。中でも相手の結界と同規模の結界をぶつけて破壊する結界破りを得意としており、法師や巫女では相手にならないほど強烈です。しかし、防御力及び生命力は死人ゆえに低く最終的にはかごめの霊力が桔梗を上回ると作者がコメントしています。

桔梗は四魂の玉と共に消滅してしまいますが、500年後に四魂の玉と共に復活を遂げます。四魂の玉にはあらゆる願いを叶える力があると言われていますが、その実態は願う者の欲望に取り込んでその欲望を増幅させておきながら最後には願いを叶えないという悪質な本性が隠されており、最終的にかごめは四魂の玉と共に永遠に消えることを望みます。

犬夜叉は高橋留美子によって週刊少年サンデーに連載されていた漫画作品です。半妖となった主人公が仲間と共に四魂の玉のかけらを探す旅に出るという冒険活劇が描かれており、魅力的なキャラクターや劇的なストーリーが話題を呼びました。累計発行部数は2020年9月時点で5000万部を突破しており、アニメ化やゲーム化といったメディアミックスも展開されています。

戦国時代の日本にあらゆる願いを叶える四魂の玉を巡って人間と妖怪の争いが始まると、四魂の玉を守る巫女・桔梗は奈落の策略によって恋仲だった犬夜叉を裏切り自ら四魂の玉と共に焼失しました。それから500年の時が経つと、神社の娘・日暮かごめは戦国時代にタイムスリップし桔梗の生まれ変わりとなり、体内にあった四魂の玉から犬夜叉が復活します。同時に玉を求める妖怪も目覚めて四魂の玉がかけらに砕けてしまうと、犬夜叉たちはかけらを集めて旅をすることを決意します。

犬夜叉の本編において桔梗は物語の発起人的立ち位置にいる重要な人物であり、本作のストーリーを理解するためには彼女の最後や結末について把握しておく必要があると言えます。ここでは犬夜叉における桔梗の最後や蘇った理由、最終的に迎えた結末や残した言葉の意味についてまとめていきます。

桔梗が人間だった時、彼女は巫女として四魂の魂を悪しき妖怪の手に渡らないように守っていました。奈落は四魂の魂を汚れさせて妖力を高めようと企むと、桔梗と恋仲だった犬夜叉に化けることで四魂の玉を手に入れることに成功します。奈落の正体に気付かなかった桔梗は弓矢を撃って犬夜叉をご神木に封印してしまい、重傷を負っていた桔梗自身は憎しみながらも犬夜叉への想いを忘れられず彼の後を追った先で村人に火葬されました。

犬夜叉が蘇りかごめと共に四魂の玉のかけらを求めて旅を始めると、道中で犬夜叉からかけらを奪おうとする鬼女・裏陶が現れます。裏陶は骨と墓土から死者を蘇らせる妖術の使い手で、桔梗の高い霊力に目をつけて彼女を蘇らせました。これを理由に生き返った桔梗ですが、彼女が存在を保つためには魂の不足分を女性の死魂を吸収する必要がありました。

奈落を倒すために現世に生き続けた桔梗でしたが、奈落によって瘴気の川へ突き落とされてしまい彼女の魂が瘴気に侵され行動不能になってしまいます。式神によって1度は瘴気の浄化に成功しますが、元より死者の体では活動に限界があり物語の終盤で完全に力を失ってしまいます。自身の最後を悟った桔梗はかごめに梓弓と琥珀を託し、犬夜叉に看取られながら成仏する結末を迎えました。

2度目の最後を迎える時、桔梗は犬夜叉と口づけを交わして「やっとただの女になれた」という言葉を残しています。桔梗と犬夜叉の関係は彼らの敵である妖怪・奈落によって1度引き裂かれてしまったもので、最後に口づけをしたのは過去の確執が解かれたことで心が通い合い互いに本当の気持ちに気付くことができたからです。桔梗の最後の言葉からは犬夜叉に対する愛情の深さが感じられます。

2020年10月から放送されたテレビアニメ『半妖の夜叉姫』では時代樹の精霊というキャラクターが登場しています。時代樹の精霊は時を超える力を持つご神木の化身で、本来実体を持っていないものの桔梗の姿を借りることで登場しています。ネット上では桔梗が復活したと話題になりましたが、厳密には桔梗の体を借りた別キャラクターとなっています。

本作は登場キャラクター同士の関係性が深く掘り下げて描かれているところが魅力の1つとなっています。桔梗の人間関係を理解することで、犬夜叉にかけた最後の言葉の真意やかごめとの関係変化の魅力に気付けることでしょう。ここでは犬夜叉における桔梗と犬夜叉やかごめの関係についてまとめていきます。

犬夜叉とは互いに好意を寄せあう恋仲でした。本編では恋人になる寸前で奈落に引き裂かれてしまい、桔梗は犬夜叉に裏切られた憎しみを抱くようになってしまいます。復活した直後も怒りに身を任せて彼を殺害しようとしましたが、楓が事情を話したことで状況を理解し再び彼を愛するようになります。

かごめが初めて戦国時代にタイムスリップした時は周囲から桔梗の生まれ変わりと言われました。その言葉通り2人の顔はそっくりですが、年齢や性格など内面の部分では異なるところが多くあります。また、かごめと犬夜叉が互いに惹かれ合うようになると三角関係になり、嫉妬を抱いた桔梗はかごめに強い憎悪を向けていました。

鬼蜘蛛が火傷を負って動けなくなっていると、そこに桔梗が現れ鬼蜘蛛を看病してあげました。このことがきっかけで鬼蜘蛛は桔梗に恋心が芽生え、次第にその愛が歪んが形になり最終的に奈落という妖怪に変貌しました。

鬼蜘蛛から奈落になると桔梗への歪んだ愛だけが残り続けていました。桔梗から奈落及び鬼蜘蛛に対して感情は特にありませんが、奈落が自分に対して愛情を向けていることに気付いていませんでした。その後奈落は桔梗を罠に嵌め、恋仲だった犬夜叉と殺し合う結果になってしまいます。

楓は桔梗の妹に当たる人物です。桔梗と同じく巫女の役割を務めており、当時は桔梗の助手として彼女のお供をしていました。奈落が登場し姉が重傷を負ってしまうと、姉からの頼みで四魂の玉と共に彼女の亡骸を火葬します。それから月日が流れてかごめがタイムスリップすると、彼女を見るなり桔梗の生まれ変わりと一目で見抜きました。

犬夜叉はアニメ作品としても高い評価を受けており、美しくも切ないストーリーやキャラクターの活躍が世間に知られるきっかけになりました。アニメ版を評価する上で声優の存在は欠かせないものでしょう。ここではアニメ版犬夜叉にて桔梗を演じた声優についてまとめていきます。

桔梗を演じた声優は日髙のり子さんです。幼い頃から女優の夢を抱いて舞台やテレビドラマへの出演を経験しており、高校時代にアニメ・ふたごのモンチッチの主題歌を担当したことから女優よりも先にアイドルデビューを果たしました。その後アイドルとして失速してしまった時に声優に向いていると言われ、1984年にデビューを果たすと着実に知名度を上げていき一躍人気声優となりました。

これまで桔梗の最後や生き返った理由、最終的に迎えた結末などについてまとめてきましたが、彼女の最後や活躍に対してファンはどのような印象を抱いているのでしょうか。ここでは桔梗の最後に対する世間での評判や人気について、実際にSNSに投稿されているコメントを参照しながら内容をまとめていきます。

桔梗が犬夜叉と死別する結末には悲しくなるという意見が多く寄せられていました。恋仲だった2人が罠に嵌められたことで1度は誤解してしまうものの、最後の瞬間にお互いの想いに気付くという展開は切なくも感動的な展開であり、最後の言葉を残すところは本作屈指の名シーンとして人気があります。

犬夜叉と桔梗の切ない関係性が好きという意見がありました。愛が強いからこそ互いに憎み、それでも最後に愛が残るような描写は多くの人を感動させたことでしょう。犬夜叉を巡るかごめと桔梗の関係性の変化も魅力的に感じている人が多いです。

本作の結末は犬夜叉とかごめが繋がるエンディングを迎えていますが、桔梗を推しているファンからは犬夜叉と桔梗が繋がるエンディングを見たかったと願望が寄せられていました。本作のエンディングが変わることはありませんが、二次創作などで求めていた要素や展開を楽しんでいる人もいます。

桔梗は奈落の策略によって犬夜叉を憎んでしまいましたが、最後は過去の確執がなくなり本当の愛を感じながら成仏しました。桔梗の最後は切なくも美しく、こういった名場面が本作の見どころと言えるでしょう。詳しいエピソードを見てみたいという人はぜひ犬夜叉本編で桔梗の活躍や結末をチェックしてみてください。