【炎炎ノ消防隊】リサが裏切り者になった理由とは?性格やヴァルカンとの関係も
『炎炎ノ消防隊』で裏切り者として描かれているリサですが、その背景や性格から多くのファンに支持されています。本記事では、『炎炎ノ消防隊』において特にインパクトの大きかった裏切り者であるリサについて、裏切り者となった理由、性格やヴァルカンとの関係などを解説します。
目次
【炎炎ノ消防隊】リサとは?
『炎炎ノ消防隊』にリサが最初に登場したのは、シンラたち第8特殊消防隊が、優秀な機関員を探し求めていたときでした。その機関員候補として挙がったヴァルカンの工房にいた女性がリサです。リサはヴァルカンの家族兼助手のような存在でした。そのため、このままヴァルカンと共にリサも第8の仲間になるかと思いきや、事態はリサを中心に一変することになったのです。ここではまず、そんなリサの簡単なプロフィールを紹介しましょう。併せて『炎炎ノ消防隊』の概要とあらすじも解説します。
リサのプロフィール
リサはフルネームをリサ漁辺(いさりべ)と言います。ヴァルカンと彼の弟子であるユウと3人で、ヴァルカンの工房に家族同然のように暮らしていました。外見に関しては、赤い髪のポニーテールが印象的であり、言動も服装もヤンチャな美少女です。リサは工房においては、助手のようにヴァルカンの作業を手伝うこともありますが、主に料理や洗濯などの家事を担当していました。
しかしリサは伝導者一派、灰焔騎士団の一員であり、そこではフィーラーという名で呼ばれています。正体がバレてからは縛っていた髪をほどき、ボリュームのある赤いロングヘアーに変わりました。Dr.ジョヴァンニに従うスパイだったリサの目的は、ヴァルカンが持っているとされた天照のキーを奪うことでした。ヴァルカンの先祖が天照を作り上げたからです。そしてリサは、ヴァルカンを裏切ることになったのです。また、リサは第三世代の能力者でもありました。このことは裏切り発覚までヴァルカンも知りませんでした。
炎炎ノ消防隊の概要
『炎炎ノ消防隊』は、大久保篤(おおくぼあつし)さんの漫画です。2015年から2022年まで、『週刊少年マガジン』において連載されていました。コミックスの累計発行部数は、2022年時点で2000万部を超えています。テレビアニメ化もされており、2019年に第1期、2020年に第2期が放送されました。また、2022年には、テレビアニメ第3期の制作が決定したことも発表されています。『炎炎ノ消防隊』は、「人体発火現象」によって生まれる「焔ビト」(ほむらびと)という怪物を巡る消防隊たちの戦いを描いたSF作品です。
炎炎ノ消防隊のあらすじ
『炎炎ノ消防隊』の舞台は、人体発火現象によって人間が焔ビトと呼ばれる怪物に変わってしまうことが、人々の脅威として常態化した世界です。主人公のシンラは子供の頃、焔ビト事件に巻き込まれ、母親と弟を失っています。彼は現場に第三者がいたのを目撃していたものの、彼自身が発火能力を持っていたことから、この事件の原因と噂され、迫害されていました。その後成長したシンラは、特殊消防隊に入隊し、焔ビトの被害から市民を守りながら、母親と弟を失った事件の真相を探っていきます。
【炎炎ノ消防隊】リサの裏切りの理由やヴァルカンとの関係
『炎炎ノ消防隊』に初登場した時リサは、ヴァルカンとユウとの3人で暮らしていました。そのため、ヴァルカンのことを勧誘にきたシンラたちの仲間に一緒になると推測されました。しかし実はリサはDr.ジョヴァンニのスパイであり、伝導者一派に属していたのです。それでは、リサの裏切りの理由や、Dr.ジョヴァンンニとの関係、そしてヴァルカンとの関係について解説していきましょう。
リサの本名は「フィーラー」
リサは伝導者一派の一員であり、そこではフィーラーという名で呼ばれています。第3特殊消防隊の大隊長でありながら同じく伝導者一派に与するDr.ジョヴァンニの部下という位置づけで、ヴァルカンのもとにスパイとして潜入していました。目的は、ヴァルカンの家系が握っていると考えられていた、天照の情報、特にキーの存在でした。しかし結局ヴァルカンが情報を明かすことがなかったために、業を煮やしたDr.ジョヴァンニたちがヴァルカンの工房を襲撃し、そこで初めてリサがスパイということも発覚しました。
リサが裏切り者になった理由はDr.ジョバンニの洗脳?
リサは家族同然だったヴァルカンとユウを裏切り、さらにシンラたち第8とも敵対することになりました。この裏切りは、彼女が伝導者一派だったことが理由ですが、最も根本的な理由は別のところにあります。そもそもリサは、ヴァルカンに保護される前にDr.ジョヴァンニに拾われており、彼の手によって蟲を使った人体実験の被検体にされ、その結果として発火能力を獲得したのです。
さらにリサは、Dr.ジョヴァンニが自分の配下として利用するために、苛烈な洗脳と教育を施されています。事実ジョヴァンニはリサに対して、炎の扱いも男の扱いも自分が教えたと意味深な言葉を発しています。この言葉を聞いたリサは、恐怖に震えていました。リサが受けた仕打ちの詳細こそ語られていませんが、蟲の人体実験の例もある以上、過激な教育と洗脳が施されたことは推測できます。この洗脳と教育によってリサは、Dr.ジョヴァンニに縛られ逆らうことができず、ヴァルカンたちを裏切らざるを得なかったわけです。
リサとDr.ジョバンニの過去
リサはDr.ジョヴァンニに拾ってもらったという過去があります。Dr.ジョヴァンニは、特殊消防隊第3部隊の大隊長です。ペストマスクを着用した不気味な人物ですが、その正体は伝導者一派の一員でした。ジョヴァンニは、家族を失い身寄りのなかったリサを救った恩人にあたります。リサが焔ビトの事件で家族を失ったという過去は、ヴァルカンのところにスパイとして入り込むために設定された偽りなどではなく、事実だったわけです。
しかし、Dr.ジョヴァンニに拾われてからのリサの待遇は、幸福なものではありませんでした。とはいえ仮にも救ってもらったという恩は事実であり、そこにさらに洗脳と教育が働くことで、リサはDr.ジョヴァンニに忠誠を誓う人形のような存在となってしまったのです。結果、ヴァルカンたちを裏切って伝導者一派のもとに戻ってからのリサは、ただ命令に従うだけで、感情を失った表情ばかりを見せていました。ただ、そんなリサが変わらず人間らしく動揺したのが、ヴァルカンと再会したときだったのです。
リサとヴァルカンの関係
リサにとってヴァルカンとの関係は、裏切っただけですべてご破算になるような脆いものではありませんでした。2人の出会いは、身寄りのなかったリサが工房近くの車の中で眠っていたところをヴァルカンが見つけ、それから家族同然の扱いで迎え入れられたというものでした。後にこの出会いが意図されたものだったことが判明しますが、それでもお互いに家族として大事に思いながら共に暮らしていたことは事実です。結果的にこの関係性のおかげで、リサは再びヴァルカンのもとに戻ることができました。
リサのことをヴァルカンは信じ続けていた?
リサに裏切られたヴァルカンは、リサのことを信じ続けていました。地下(ネザー)における伝導者一派と第8との戦いにおいて、リサと再会することとなったヴァルカンは、リサに裏切られたことに対する恨みなどを一切吐露することもなく、ただリサに会いにきたということだけを伝えていました。さらに戦いの中でも、敵のはずのリサが傷つくとヴァルカンはすぐに彼女のことを助けようとしていました。このようなヴァルカンの振る舞いを見て、リサの心が大きく揺れ、伝導者一派を離れるのを促すことに繋がったのです。
リサとヴァルカンは再会した?
地下における伝導者一派vs第8特殊消防隊の戦いで、リサはDr.ジョヴァンニと共に現れ、そこに大隊長の桜備(オウビ)とヴァルカンが応戦することになり、リサとヴァルカンは再会しました。桜備とヴァルカンは共に無能力者でありながら善戦し、結果リサは桜備に敗北し、Dr.ジョヴァンニは撤退することを選びました。この戦いを通じてリサはヴァルカンのことを再び信じ続けることを決意し、伝導者一派から離れて第8に保護されることになりました。
リサは地下における第8と伝導者一派の戦いの後、第8の下で療養することになりました。当初はDr.ジョヴァンニによる呪縛の影響もあって精神的な不調が続き、一人部屋で塞ぎ込んでいました。しかし第8のメンバーが皆リサのことを温かく迎え入れてくれたこともあり、次第に回復していき、料理を手伝ったりするようになりました。その後、灰島重工襲撃の頃には第8に入隊し復帰しました。ただ、Dr.ジョヴァンニの洗脳は根深く、ときおりその恐怖やトラウマを思い出すことがあり、完全に解放されてはいません。
【炎炎ノ消防隊】リサの性格や強さ
裏切り者だったリサは、能力者であることをヴァルカンにも秘密にしていました。ただ、『炎炎ノ消防隊』には他にも何人か裏切り者が登場していますが、リサは少々特別な存在です。伝導者一派に属するようになった境遇が一番の理由ですが、そこにはさらにリサ自身の性格も関わってきます。ここでは、リサの性格、そして裏切り者と発覚するまで明らかになっていなかったリサの能力と強さを解説していきます。
リサの性格
リサは裏切り者だったとはいえ、決して悪人らしい性格をしていたわけではありません。むしろ『炎炎ノ消防隊』の登場人物の中でも、比較的純朴で良心的な性格をしています。しかし、だからこそ裏切り者として行動することに苦しむ結果となってしまいました。ここではリサの性格について、家族思いという一面と、従順という一面、この2つから紹介していきましょう。この二面の性格ゆえに、リサは裏切り者でありながら、ファンにも嫌われず、むしろ愛されるキャラとなっています。
リサの性格①家族思い
リサは焔ビトの事件によって家族を失っています。その後ヴァルカンやユウと疑似的な家族として暮らすことになりました。スパイとして潜入していたとはいえ、リサにとっても彼らは本物の家族同然の存在となっていたのです。リサもヴァルカンも、過去に家族を失った点で共通しています。似た境遇だからこそ、新たにできた家族を、互いに寂しさを埋め合わせる存在として大切に思っていたわけです。リサの家族に対する情が本物だったからこそ、裏切りを決行してからも、ヴァルカンを本気で殺すことができませんでした。
リサの性格②従順
リサの家族思いという一面が、彼女の性格の表面だとしたら、その裏には従順な一面が隠されています。リサはDr.ジョヴァンニに対して従順であり、彼に捨てられてしまうことを心底恐れるほどでした。もちろんこのようにDr.ジョヴァンニに従順である最大の理由は、彼から施された洗脳や教育ゆえに生まれた恐怖です。ただそれだけでなく、洗脳による刷り込みも手伝って、過去救ってもらったという恩を感じているのも理由の一部です。この表と裏の板挟みの中、リサはヴァルカンとの関係に苦悩することになりました。
リサの能力や強さ
リサは第三世代の能力者です。その発火能力は、磁気に反応する触手形態の炎を操作するというものです。発動すると、タコの触手のような大きな炎がリサの周囲に現れます。人間の持つ弱い磁気にも反応し、まるで生き物のように触手状の炎が敵を自動追跡することも可能です。ただし弱点として、周囲に機械が散乱していると、それらの磁気に反応して炎の制御が乱れてしまいます。総じて攻防共に優れた能力ですが、地下での戦いでは桜備の機転によって攻略され、敗北しました。
リサは子供の頃、両親が焔ビトになったことで、家族を失っています。そのため彼女は炎を恐れるようになったのですが、伝導者一派に拾われ、蟲の人体実験によって発火能力に覚醒しました。すると、これまで恐怖の象徴だった炎に対し、自分を守ってくれるものだというように認識が変わったのです。
【炎炎ノ消防隊】リサの声優
リサの声優は「朝井彩加」
テレビアニメ版『炎炎ノ消防隊』においてリサ役を演じているのは、声優の朝井彩加(あさいあやか)さんです。キャリアに関して言えば、まだ若手に属する女性声優ですが、デビュー直後から有名作品に数多く出演しています。実力も人気も兼ね備えた期待の声優です。
朝井彩加のプロフィール
朝井彩加さんは、1992年5月11日生まれ、静岡県出身の女性声優です。所属する事務所はインテンション、声優としてデビューしたのは2012年です。元気な少女の役を演じることが特に多いですが、それ以外にもクールなキャラや二面性のあるキャラ、さらには正統派のヒロインなど、多様な役を担当しています。
朝井彩加の主な出演作品
朝井彩加さんの代表作は、『新妹魔王の契約者』の成瀬澪、『響け!ユーフォニアム』の加藤葉月、『アイカツスターズ!』の桜庭ローラ、『アイドルマスター シンデレラガールズ』の早坂美玲、『魔入りました!入間くん』のウァラク・クララ、『影の実力者になりたくて!』のゼータ、『僕の心のヤバイやつ』の小林ちひろ、そして『炎炎ノ消防隊』のリサなどが挙げられます。
【炎炎ノ消防隊】リサに対する世間での評判や人気
何よりもリサとヴァルカンの関係が、『炎炎ノ消防隊』ファンの間では大人気です。裏切られたにもかかわらず、リサのことを決して悪く言わずに優しく話しかけるヴァルカンと、ヴァルカンの言葉と行動に少しずつ心を開いていき照れるリサ、この2人ならではの関係がよくわかる地下での戦いは、とりわけ名場面のひとつとして評判のようでした。
リサに関しては、ヴァルカンたちを裏切ったことよりも、ジョヴァンニによって悲惨な目に遭ったことを心配し、怒るファンの声が多いようでした。結果、『炎炎ノ消防隊』の敵キャラの中でもジョヴァンニは屈指の憎まれキャラとして、早く倒されることを望まれていたほどです。ちなみにですが、ジョヴァンニがリサに一体どのような教育を施したのか、そこが気になるという声も比較的多く見つかりました。
『炎炎ノ消防隊』には多くの魅力的な女性キャラが登場しますが、その中でもリサの人気はかなり高いようです。裏切りという衝撃こそあったものの、その裏切りの背景や理由、そしてヴァルカンとの関係なども含めて、悪い評判には全くなっていませんでした。それどころか、もともとのルックス、さらにはヴァルカンとのやり取りの中で真っ赤になって照れる表情などがファンの間では、かわいいと特に大人気です。
【炎炎ノ消防隊】リサの裏切りの理由は洗脳だった
リサは灰焔騎士団の一員であり、家族同然の存在だったヴァルカンを裏切りました。ただ、リサが裏切ったのは、Dr.ジョヴァンニの洗脳によって縛られていたことが理由として大きく、彼女は根っからの悪人ではありません。そして裏切られたヴァルカンも、リサのことを信じ続けていました。地下での伝導者一派と第8の戦いの際にリサとヴァルカンは再会し、戦いを経てリサは伝導者一派から離れることになりました。その後は第8に入隊したものの、洗脳の不安は消えず、苦悩しています。
この記事のライター
Otokita Toma
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