【炎炎ノ消防隊】アントンの人物像まとめ！声優には意外な人物が抜擢された？

数々の魅力的な登場人物がファンの注目を浴びている『炎炎ノ消防隊』ですが、一部で話題となったキャラクターに「アントン」がいます。ひょっとすると原作読者ですらピンと来ない名前かもしれませんが、実はアントンが話題を集めた理由には、あるユーチューバーの存在が関係しています。アントンとそのユーチューバーについて詳しく見る前に、まずは基本的な情報を紹介しておきましょう。

アントンが登場する『炎炎ノ消防隊』の原作を手掛けたのは、漫画家の大久保篤です。大久保氏は東京都渋谷区で生まれ育った男性で、誕生日は1979年9月20日になります。2001年に『一善の骨』でデビュー、2004年から「月刊少年ガンガン」で連載を開始した『ソウルイーター』で人気と評価を確立しました。結婚や素顔などのプライベートな部分に関しては、あまり明らかになっていません。

謎の人物アントンが一部で話題となった『炎炎ノ消防隊』は、2015年から2022年まで「週刊少年マガジン」で連載されたSFバトル漫画です。謎をはらんだ独特の世界観と、迫力あるアクションシーンで人気を博しました。全34巻の単行本の累計発行部数は、世界で2,000万部を突破しています。テレビアニメ化もされこちらも好評で、2022年5月には第3期の制作決定が報じられました。

アントンが多くの人の興味を引いている『炎炎ノ消防隊』が舞台とするのは、「焔ビト」という人体発火現象による怪物が暴れまわる世界です。焔ビトの謎の解明のために組織された「特殊消防隊」に、主人公の少年シンラが配属されてきます。シンラはかつて家族を失う火災を経験しており、それによる謂れなき迫害も受けた過去がありました。その真相究明とこれ以上の被害者を出さないとの誓いの下、シンラは謎の敵と戦いを繰り広げることになります。

『炎炎ノ消防隊』に登場し、特殊な理由で話題となったアントンですが、一体どういう人物なのでしょうか。原作は読んだけどまったく知らないという人も多いでしょう。そこでここでは、アントンという人物のプロフィールなどについて紹介していきます。

『炎炎ノ消防隊』に登場し、一部のファンの話題をさらったアントンは、第2特殊消防隊に属する隊員です。第2特殊消防隊は東京皇国軍直属の組織で、軍上層部の命令次第で消防以外の活動も行うという特徴があります。大隊長・グスタフ本田以下、「ジャガーノート」武（タケル）能登、一等消防官・亜門弾木（ハジキ）などの面々を擁しています。

肝心のアントンはというと、残念ながらフルネームは明らかになっていません。彼はいわゆるモブキャラに相当する立ち位置で、情報が極端に少なくなっています。所属やファーストネーム以外で判明しているところでは、短めの金髪でがっしりした筋肉質の体型、大きな目という外見的特徴と、既婚者でもうすぐ子供が生まれるということぐらいです。

『炎炎ノ消防隊』でアントンが登場したのはどの回なのでしょうか。原作漫画でアントンが初めて顔を見せたのは、第155話「闇に潜る」（単行本18巻収録）です。これは第2と第8が合同で地下（ネザー）の調査に乗り出すというエピソードで、アントンは最後の方に一瞬だけ登場という形となりました。そして続く第156話「旗（フラグ）」で敢え無い最期を遂げ、あっけなく物語から退場となっています。なお、アニメ版だと第2期20話「破壊兵器」で登場しています。

上でもちらりと触れましたが、『炎炎ノ消防隊』におけるアントンの立ち位置は、いわゆるモブ（漫画・アニメの登場人物で“その他大勢”にあたる人々）に相当します。物語の本筋にからむわけでもなく、特に重要な役割もはたしていません。具体的なアントンの描かれ方はというと、焔ビトに襲われてあっけなく死ぬ間際に、「出産を控える妻と“予定日には戻る”という約束を交わす」記憶がフラッシュバックする…というものです。

アントンは死んだあと、ゾンビのようになって他の隊員を襲い始めます。これで彼の出番は終わりで、以後言及されることはありません。この回では、他にも同様の扱いをされる隊員が何人か登場します。身も蓋もなく言ってしまえば、死亡フラグをネタにするために出されたモブキャラというのが、アントンの主な役回りになります。

『炎炎ノ消防隊』で少々気の毒な扱われ方をしているアントンですが、このキャラが注目を浴びたのには、前述のようにあるユーチューバーの存在が関係しています。実はアニメでアントンのゲスト声優を務めたのは、大物ユーチューバーの「シルクロード」だったのです。ここでは、シルクロードのプロフィールや彼がアントンのゲスト声優を務めたいきさつなどについて紹介します。

アニメ『炎炎ノ消防隊』でアントンのゲスト声優を務めるシルクロードは、ユーチューバー集団「フィッシャーズ」の一員かつリーダーを担当する男性です。年齢は、2023年6月現在で28歳になります。フィッシャーズは中学校の同級生らが卒業記念に結成したグループで、チャンネル登録者数800万人を超える（2023年6月1日現在）など、破格の人気を誇ります。シルクロードも「ロードシルク」という個別のチャンネルを運営しており、こちらも登録者数100万人を超えるなど人気となっています。

『炎炎ノ消防隊』でアントンのゲスト声優に抜擢されたユーチューバーのシルクロードは、同作品の大ファンであると公言しています。登場キャラクターの中で一番のお気に入りは新門紅丸で、理由は「最強キャラが好き」なのと、「浅草を地元とする点で親近感が湧くから」ということのようです。その贔屓ぶりは、紅丸の登場シーンで流れるBGMをLINEなどのホームBGMにしている点によく表れています。

アニメ版『炎炎ノ消防隊』でアントンの声優を務めているユーチューバーのシルクロードは、自身のチャンネルでアフレコ現場をレポートしています。ここでは緊張しつつも無難にアフレコ作業をこなした様子が見れるほか、上記のお気に入りのキャラや音楽などについて熱く語っている映像も収録されています。

『炎炎ノ消防隊』でモブキャラ・アントンの声優を担当しているユーチューバーのシルクロードですが、彼が声優として出演した作品はほかにもあります。その作品とは、やはり「週刊少年マガジン」に連載されていた『七つの大罪』で、劇場版第1作『七つの大罪　光に呪われし者たち』にゲスト出演を果たしました。この作品でシルクロードが担当したのは、「バンプ」という黒の騎士の1人になります。

『炎炎ノ消防隊』でモブキャラでありながら一部ファンから注目を浴びたアントンですが、世間の彼に対する見方はどのようなものなのでしょうか。具体的な印象が知りたいところですが、ここではそれについて、Twitter上の意見をチェックすることで迫ってみました。

アントンは一瞬で消えていくモブキャラではあるものの、死に際のユニークさで確実な爪痕を刻んでいるようです。上の「永久に見てしまう」というツイートからも、一定の層へ与えたインパクトの大きさがうかがい知れます。

上記のように、『炎炎ノ消防隊』でアントンの声優を受け持ったのはユーチューバーのシルクロードです。こうしたキャスティングは、ややもするとファンから批判されがちですが、アントン役についてはおおむね好評と言えそうです。こちらの意見のように、「違和感ない」という声が多く聞かれました。

一方こちらの人は、『炎炎ノ消防隊』の中でシルクロードの名前を目にしたものの、担当する「アントン」が誰かわからないと訴えています。確実な見せ場はあるものの、覚えていない人も多いというモブキャラの悲しい運命が垣間見えるツイートです。

ここまで『炎炎ノ消防隊』のモブキャラ・アントンについて、原作の登場回やゲスト声優などを紹介してきましたが、一旦別の方面へ話題を移しましょう。アントンがもし別の存在であったらどんなことが考えられるか、というシミュレーションをしてみました。

『炎炎ノ消防隊』のごくわずかな出番の中で、アントンは既婚者であることが明かされています。それにまつわる場面では、身重の妻をいたわる様子が見て取れました。ここから考えて、夫としてのアントンはおそらく、かなり優しく思いやりのある人物であろうと思われます。

モブキャラながら性格の良さがうかがえる描写のあるアントンですが、兄弟としての彼はどうでしょうか。こちらもやはり、実直で頼もしい人物であると想像できます。おそらく、困ったことがあれば全力で支えてくれることでしょう。

『炎炎ノ消防隊』の中でアントンは、子供の顔を見ることなく死んでしまいます。しかし、作中で「予定日に帰る」と妻に告げていることから、出産を心待ちにしていたのは間違いありません。そんな彼は、きっと良い父親を目指していたことでしょう。おそらくは、子供にとっても理想的なパパになったのではないでしょうか。

『炎炎ノ消防隊』に登場するアントンについて紹介してきました。このようにアントンはモブキャラという立場ながら、個性的な死に様やゲスト声優を務めた大物ユーチューバーの存在もあって、一部の層から意外な人気を集めています。その登場場面や最期についてもっと詳しく知りたいという方は、ぜひ原作やアニメをチェックしてみてください。