【チェンソーマン】伏線を徹底考察!キャラクターの解説や用語も紹介
『チェンソーマン』には、多くの伏線がちりばめられており、ファンの間で様々な考察がされています。この記事では『チェンソーマン』に登場する伏線を回収済み・未回収に分けて考察し、主要キャラクターの概要や用語についても解説します。
目次
【チェンソーマン】とは?
大人気作品となり、現在第2部も好評連載中の『チェンソーマン』という作品は、どのような作品なのでしょうか。まずは『チェンソーマン』という作品の作者、概要、あらすじについて解説します。
チェンソーマンの作者
『チェンソーマン』の作者は、漫画家の藤本タツキさんです。藤本タツキさんは1992年生まれ、秋田県出身です。幼少期より絵を描くことが好きで、大学では油絵を専攻していたそうです。大学卒業後は「ジャンプSQ」に作品を投稿し、2013年には読切作品で「11月期クラウン新人漫画賞佳作」を受賞しました。2016年から「ジャンプ+」にて連載開始した『ファイアパンチ』で人気を集め、2019年より「週刊少年ジャンプ」にて『チェンソーマン』の連載を開始します。
チェンソーマンの原作やアニメの概要
『チェンソーマン』は「週刊少年ジャンプ」にて2019年~2021年まで第1部が連載、続編となる第2部は「ジャンプ+」にて2022年より連載中です。単行本14巻までの累計発行部数は2023年4月時点で2400万部を突破しています。2022年にはMAPPA制作の手書きのアニメーションと3DCGを併用したテレビアニメの放送が開始されました。アニメ版ではサムライソードとの戦いまでが描かれています。
チェンソーマンのあらすじ
悪魔が日常に存在する世界で、主人公のデンジは幼いながらも父親の残した借金を返済すべく「チェンソーの悪魔」のポチタと共に悪魔退治を行うデビルハンターをしながら苦しい生活をしていました。成長したデンジはある日、仕事を回してくれていたヤクザに騙され、ゾンビの悪魔に殺されます。一度は死亡したデンジですが、ポチタがデンジの心臓となり、「チェンソーの悪魔」として生き返ります。デンジは、公安のマキマの管理の元、公安のデビルハンターとしての活動を開始します。
【チェンソーマン】回収済みの伏線を考察
『チェンソーマン』にはいくつかの伏線が張られており、物語が進むにつれ、回収されたものも何個かあります。ここからは『チェンソーマン』で回収済みの伏線について考察しましたので、解説していきます。
伏線①マキマの正体
デンジを公安へと導いた人物であり。対魔特異4課のリーダーであるマキマの正体は「支配の悪魔」でした。どこかつかみどころの無いマキマではありましたが、登場当初から「私は鼻が利く」という発言をしたり、伏線が張られていました。マキマの正体については、第75話でアメリカ大統領がマキマが「支配の悪魔」であるという発言をしている場面でも判明しています。
伏線②サンタクロースの正体
ドイツからの刺客として登場した謎多き人物である「サンタクロース」は当初、小柄なおじいさんかと思われるような描き方をされていました。しかし実際はソ連からの刺客であるトーリカという青年の師匠が「サンタクロース」の正体でした。当初「サンタクロース」だと思われていたおじいさんは、実は真のサンタクロースが作った「精工な人形」であったことが後に判明します。
伏線③デンジの心臓を欲しがる者たちの目的
「チェンソーの悪魔」であるポチタが心臓となったことで、デンジは心臓を狙われることとなります。デンジの心臓を欲しがる者たちの目的は、マキマの企てている計画を阻止するためだったと考えられます。チェンソーマンには、食べたものの概念をこの世から消してしまうという力を持ちます。マキマがチェンソーマンを支配下に置き、自分の都合の良い世界に変えてしまうことを阻止するため、各国から来た刺客がデンジの心臓を狙うこととなりました。
伏線④扉の意味
『チェンソーマン』の物語の中では、何度か扉が登場します。その扉には何枚か紙が貼られており、誰かの目がこちらを覗いて、「絶対に開けちゃだめだ」とデンジに忠告します。この扉は、デンジの心のトラウマを閉じ込めた心の扉だったのです。自殺したとされていたデンジの父親は、実はデンジが殺害しており、その事実を思い出させないため、ポチタが扉の向こうから忠告していたということが判明します。
伏線⑤人類にとって最悪な平和の意味
アメリカ大統領が「マキマを倒さなければ人類にとって最悪な平和が訪れる」と発言するシーンがあります。マキマはチェンソーマンを自分の支配下に置き、世界から消え去った方が良いものを消し去ろうと考えていました。消え去った方が良いものの中には「死」「戦争」などを挙げています。人類にとっても良いことのように見えますが、その通りになるとマキマの支配する世界になってしまうのです。
伏線⑥週刊少年ジャンプの表紙の伏線
『チェンソーマン』の掲載元である「週刊少年ジャンプ」の表紙にも重大な伏線が張られていました。それはポチタを肩に乗せたデンジがチェンソーを構え、そのチェンソーにマキマが反射して映っているというものでした。実際にマキマとの最終戦でも、デンジの構えたチェンソーにマキマが映り込むというシーンが描かれています。
伏線⑦キャラの名前の由来
『チェンソーマン』では、キャラの名前にも伏線が張られています。デンジは「天使」に濁点を付けたものであり、早川アキは「AK-47」という銃をもじったものであると作者自身が述べています。他にもマキマは「ママ」が由来となっており、チェンソーで「キ(木)」を切ると「ママ」になります。デンジのバディとなるパワーは、天使の階級において第6位の天使である能天使のパワーズが由来であるとされています。
【チェンソーマン】未回収の伏線を考察
『チェンソーマン』は伏線の回収も物語の一つの魅力として読者に楽しまれています。中には、未回収の伏線も多く残されています。ここでは『チェンソーマン』に登場する未回収の伏線について考察しました。順番に解説していきます。
伏線①4人の騎士
『チェンソーマン』第1部にて、マキマが4人の騎士について発言するシーンが登場します。4人の騎士とは、「死」「戦争」「飢餓」そして「支配」です。この4騎士とは、「ヨハネの黙示録の四騎士」がモチーフになっているとされています。「支配」はマキマとナユタ、「戦争」はヨル、「飢餓」はキガとして第1部から第2部にかけて登場していますが、「死」は未だ登場しておらず、今後登場するのでは、と予想されています。
伏線②ポチタの銃痕の謎
ポチタとデンジの出会いは、ポチタが瀕死の状態で倒れているところをデンジが助けたというものでした。瀕死となっていたポチタの体には銃痕のようなものがあり、そこから血が流れていました。チェンソーマンは悪魔たちにも恐れられる存在であり、簡単に殺されることはありません。現時点でポチタが誰に追い詰められたのか判明していません。
伏線③コベニの契約悪魔
デンジと共に公安対魔特異4課所属となった、東山コベニは、常にオドオドしている小さな女の子です。デビルハンターはそれぞれ悪魔と契約し、戦いの際に悪魔の力を使います。コベニは登場時、他のデビルハンターが契約している悪魔を発表する中、「契約の悪魔は秘密」とし、明かすことはありませんでした。作中でもコベニが悪魔の力を使う描写は無く、契約している悪魔が何なのかは不明のままです。
伏線④銃の悪魔が再び蘇る可能性
「銃の悪魔」の肉体は過去にバラバラにされており、その肉片は各国にちらばっています。作中では、アメリカ20%、ソ連28%、中国11%、その他の国4%、残り37%は世界中の悪魔たちが保有していると書かれています。第1部にて「銃の悪魔」はデンジの手によって倒されますが、これはアメリカの保有する20%の状態の「銃の悪魔」だったため、まだ世界中にある残りの肉片で再び蘇る可能性は十分あるとされています。
伏線⑤デンジとパワーの契約
マキマによって殺されかけたパワーは、瀕死の状態のチェンソーマン(デンジ)を抱え、ゴミ箱に逃げ込みます。生きる気力を無くしたデンジを叱咤し、パワーはデンジに血を分けて助ける代わりに、「契約」として新しく生まれる自分を見つけるよう言葉を残します。この「契約」から、第2部でもパワーは新しい姿で登場するのでは、と予想されています。
伏線⑥白と黒のコマの意味
『チェンソーマン』では、コマの中に白コマと黒コマが登場します。この白コマと黒コマで分けて描かれているのには、意味があるとされています。一見、白コマは現在、黒コマは過去を描いているように取れますが、微妙に白コマと黒コマとでは描写が変わっており、ただの過去回想ではないと考えられているのです。
例えば、コベニと荒井が襲撃されるところで、荒井は襲撃犯に喉元と頭を撃ち抜かれるシーンが黒コマで描かれます。しかし、白コマで描かれた際には、喉元の傷は描かれていませんでした。また、黒コマで荒井の返り血を浴びたはずのコベニですが、白コマでは顔にも服にも返り血は描かれていませんでした。他にも同様に描かれ方が変わっている場面がいくつか登場します。このことから、白コマと黒コマは単に現在と過去ではなく、「別の世界線」を描いているのではないかとも考えられています。
【チェンソーマン】キャラクターを解説
アニメ化もされ、さらに人気を集めた『チェンソーマン』には、見た目も性格も多種多様なキャラクターが数多く登場します。ここからは人間だけでなく悪魔も登場する『チェンソーマン』の主要キャラクターについて解説します。
キャラクター①デンジ
主人公のデンジは、チェンソーの悪魔であるポチタを心臓に宿し、「チェンソーマン」に変身できる力を得た青年です。年齢は自称16歳、金髪とギザギザの歯が特徴的な青年です。デンジは幼少期から貧乏な生活を送り、普通の生活に憧れを抱いていました。チェンソーマンを狙うマキマによって一度はどん底に落とされてしまいますが、持ち前の性格によって立ち直り、高校生活をスタートさせています。アニメ版では戸谷菊之介さん、幼少期を井上麻里奈さんがデンジの声を担当しています。
キャラクター②ポチタ
「チェンソーの悪魔」であるポチタは、見た目は小さな犬のようで、鼻先がチェンソーの刃、尻尾がスターターになっています。頭には持ち手がついており、実際にチェンソーとして使用可能です。瀕死状態だったところを幼いデンジに血を分けてもらうことで助かり、デンジの相棒として生活を共にします。ゾンビの悪魔と戦い死亡したデンジを助けるため、自分がデンジの心臓となりました。アニメ版では井澤詩織さんが声を担当しています。
キャラクター③パワー
「血の魔人」として登場したパワーは、デンジのバディとして公安退魔特異4課に所属します。頭に生えた赤い2本の角と、長い髪が特徴的です。自分のことを「ワシ」と呼び、常に他者を見下しています。相手を見て逃げ出すなど、性格に難ありのキャラクターではあるものの、どこか憎めない部分があり、第1回人気投票では1位を獲得するほどの人気っぷりを見せています。アニメ版ではファイルーズあいさんが声を担当しています。
キャラクター④マキマ
公安対魔特異4課のリーダーであり、デンジを公安に招き入れたのがマキマです。赤っぽくて長い髪を後ろで三つ編みにしてまとめるスタイルが多く、美人で優しいがどこか怖い雰囲気のあるキャラクターとして登場します。デンジの憧れの人でもあり、デビルハンターとしても優秀な人物だったが、その正体が「支配の悪魔」であったことが判明し、デンジとポチタの契約を破棄させようとし、最終的にはデンジと戦うこととなります。アニメ版では楠木ともりさんが声を担当しています。
キャラクター⑤吉田ヒロフミ
民間の高校生デビルハンターとして登場し、黒髪とたくさんのピアスが特徴的なキャラクターが吉田ヒロフミです。「蛸の悪魔」と契約しており、戦闘力の高い人物です。1部での登場は少ないものの、2部がスタートしてからは物語に大きく絡んでくるキャラクターとして登場しています。若い頃の岸辺にそっくりで、ファンの間では血縁関係にあるのではという考察も出ています。アニメ版ではまだ登場していません。
キャラクター⑥コベニ
公安対魔特異4課所属の新人デビルハンターとして登場した東山コベニは、9人兄妹の家族で育ち、家計の為にデビルハンターになったという経緯のキャラクターです。年齢は20歳、趣味はおいしい物を食べることです。頼りない雰囲気や発言をしますが、いざ戦闘となると包丁を使っての高い戦闘力を発揮します。ほとんど死亡してしまった第1部のキャラクターの中で、生き残った貴重なキャラクターでもあります。アニメ版では高橋花林さんが声を担当しています。
キャラクター⑦天使
マキマがリーダーを務める公安対魔特異4課に所属する天使は、「天使の悪魔」のことです。頭の上に輪っかが浮き、無造作なセミロングの髪と白い天使の羽が特徴的です。触れた人間の寿命を吸い取るという能力を持っており、マキマからも能力を買われています。マキマに過去の記憶を消されているうえ、最終的にはマキマに利用されてしまいます。アニメ版での声優は内田真礼さんです。
キャラクター⑧三鷹アサ
三鷹アサは『チェンソーマン』第2部の主人公として登場します。第四東高等学校に通う女子高校生です。セミロングの黒髪を2つに結んでいます。過去に両親を悪魔に殺され、施設で育ちます。クラスメイトが契約した「正義の悪魔」に殺されかけますが、ふくろうの姿をした「戦争の悪魔」が「生きたいなら体をもらう」と言い、アサの体を乗っ取ります。三鷹アサは「戦争の悪魔」のお陰で助かるものの、体を共有することになってしまいます。
キャラクター⑨ユウコ
アサと同じ高校に通い、デビルハンター部への入部を目指すキャラクターとして登場するのがユウコです。金髪のベリーショートヘアーと眼鏡が印象的で、いじめを受けるアサを気にかけるなど優しい性格です。アサへのいじめを止めるため、「正義の悪魔」と契約をしてしまったユウコは、学校で暴れ、チェンソーマンと戦うこととなります。ファンの間では、第1部で登場した日下部の娘ではないかという考察も出ています。
キャラクター⑩ナユタ
マキマの死後、「支配の悪魔」が生まれ変わった姿がナユタです。デンジと共に生活し、小学校に通っています。黒くて長い髪をサイドで三つ編みにして束ねています。マキマ同様、螺旋状の目をしています。指から出した鎖を相手に打ち込むことで相手の脳を支配することができるという能力を持ちます。第2部の主要キャラクターとして登場していますが、まだまだ謎の多いキャラクターです。
【チェンソーマン】用語一覧
『チェンソーマン』にはたくさんの用語が登場します。中には一度読んだだけではきちんと理解できず、解説が必要となる用語もあります。ここからは物語をより楽しむために重要となる用語について解説します。
用語①悪魔
『チェンソーマン』における「悪魔」という用語は、人々が物や概念などに恐怖を抱くことで誕生する怪物のことを指します。姿形は様々で、より人間に近い姿をしている悪魔もいます。人間が恐れるほどその「悪魔」の力は増強するとされています。人間や悪魔の血で傷を治癒することができる力をもっていますが、殺されれば死亡します。現世にて悪魔が死亡すると、地獄で生まれるという輪廻転生を繰り返します。
用語②魔人
魔人という用語は、人間の死体を悪魔が乗っ取った状態のことを指します。頭部に何かしらの特徴が現れるため、人間とは見分けがつきます。パワーのように知能が高い魔人もいれば、ビームのように知能が低い魔人もいます。悪魔が魔人になると弱体化する場合がほとんどで、それでも魔人になる理由としては、やむを得ない状況に陥ったときではないかとファンの間で考察されています。
用語③武器人間
武器人間という用語は、悪魔でも魔人でもなく、もちろん人間でもない存在のことを指します。例えばデンジや、レゼなどが武器人間として挙げられます。通常時は人間の姿をしていますが、戦闘時には体のどこかにあるトリガーによって悪魔の姿になります。血液が原動力となり、致命傷を負ったとしても血液さえ補充すれば復活できるため、デンジも何度も蘇生して戦っています。
用語④デビルハンター
デビルハンターという用語は、人間界で悪魔を退治する人のことを指します。デビルハンターが所属する組織には、国家の組織と、民間の組織があります。デビルハンターの中には、早川アキや姫野のように悪魔と契約し、悪魔と対等に戦える力を得る者もいれば、生身の人間のままで戦闘を行う者もいます。任務中に死亡することもあり、危険な仕事とされています。
用語⑤チェンソーマン
チェンソーマンという用語は、デンジがチェンソーの悪魔に変身した際の状態を指します。そして本来のポチタの姿である「地獄のヒーロー」のチェンソーマンのことも指しています。本来のチェンソーマンは、通常時と違い体も大きく黒くなり、チェンソーの刃も増えます。通常時よりも戦闘力がはるかに上がり、次々と敵を倒していきます。本来のチェンソーマンは「悪魔に最も恐れられる地獄のヒーロー」として存在していました。
【チェンソーマン】に対する世間での評判や人気
『チェンソーマン』は詳細な説明などが無いままストーリーが進んでいくため、理解が難しい場面も多々あります。読者の中には、解説を求める声も多くありました。読者の間で様々な考察や解説がされ、楽しまれているようです。
アニメ版『チェンソーマン』では、毎話ED曲と映像が変わるという点でも話題となりました。OP曲と映像もかっこいいと評判になり、OP曲の「KICK BACK」は2022年の「令和4年アニソン大賞」で大賞を受賞する功績を残しています。
『チェンソーマン』の読者の中には、物語の各所に張られた伏線が回収されていくのが気持ちいいという声もいくつかありました。伏線を考察していたファンは、その考察が当たっても外れても作品を楽しんでいるようです。
【チェンソーマン】考察しがいのある伏線が多かった
『チェンソーマン』には、伏線が随所にちりばめられており、ファンが様々な考察をして楽しめる作品となっています。思いもよらない場面で回収された伏線などもあり、考察しがいのある伏線がたくさんある点も大きな魅力のようです。まだ回収されていない伏線もあるため、今後の『チェンソーマン』の考察を楽しんではいかがでしょうか。
この記事のライター
yonekao
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