【進撃の巨人】二千年後の君への意味について徹底考察!1話目の伏線とは?
『進撃の巨人』は読者の間でも伏線が多いと言われており、その中でも第1話「二千年後の君へ」は、1巻発行後10年の時を経て、物語の伏線が回収されたと話題になりました。この記事では『進撃の巨人』第1話「二千年後の君へ」に隠された意味深なタイトルについて考察します。
目次
【進撃の巨人】二千年後の君へとは?
『進撃の巨人』コミック本1巻第1話のサブタイトル「二千年後の君へ」とは、どのような意味が込められているのでしょうか。ここでは『進撃の巨人』コミックス本1巻から34巻最終話までを徹底考察しました。発刊から10年の時を経て、改めて物語の真相が紐解かれています。
二千年後の君へは1話のタイトル
『進撃の巨人』は九つの巨人と人間の生々しい戦いを描いた物語ですが、コミックス本1巻第1話のサブタイトルが「二千年後の君へ」となっており、内容とは少しかけ離れたように感じた読者も多くいました。
進撃の巨人の概要
『進撃の巨人』は、漫画家・諌山創によって描かれた少年漫画です。別冊少年マガジンで、2009年9月から2021年4月まで連載されました。連載開始の時から人気を博し、2022年9月時点でコミックス本34巻の累計発行部数は1億1000万部を突破しました。その人気は国内に留まらず、韓国やアメリカでも大人気の作品です。
進撃の巨人のあらすじ
人類は100年もの間、巨人から逃れ、三重の壁で守られ穏やかな生活をしているところから物語は始まります。845年突如として現れた巨人により、穏やかな生活が一変しました。巨人は人間を捕食しながら侵略を続けます。巨人の侵略により、主人公のエレン・イエガーは母親を失った悲しみを糧に調査兵団に入隊し、巨人を倒す戦いが始まりました。
【進撃の巨人】二千年後の君への意味を考察
『進撃の巨人』コミックス本1巻第1話のサブタイトル「二千年後の君へ」とは、どのような意味が込められているのでしょうか。様々な視点から考察していきます。
二千年後の君への意味
『進撃の巨人』22巻第88話「進撃の巨人」で、エレン・クルーガーがグリシャ・イェーガーに巨人の継承について、「巨人を継承したら13年で死ぬ」と説明しています。始祖の巨人(一番初めに誕生した巨人)を継承するフリッツ家の家系は、145代まで続いていることを考えると、13(1代の寿命)×145(継承の代数)=1885となり、88話時点で1885年経っていることが分かります。
743年に145代目カール・フリッツが、エルディアのバランスを取る役目を果たすことなく、辺境の都パラディ等に移住します。移住後の年数102年と、巨人に襲撃を受けた845年、5年後の巨人に再度襲撃された年数を計算すると、1885+107(102+5)=1992年でエレンが継承を受けて5年、残りの寿命は8年で1992+8=2000年となり、「エレンの次の継承者へ」と言う意味と推測されます。
二千年後の君への意味①九つの巨人との関係
元々、巨人は始祖ユミル1体のみでしたが、力を九体の巨人に分けた事がキッカケで九つの巨人になりました。ここで、九つの巨人と『進撃の巨人』第1話のサブタイトル「二千年後の君へ」との関係について説明します。第121話では、巨人を継承したエレンと、兄・ジークが過去と未来の記憶を辿るのですが、結果的にはエレンが記憶を操作し、父・グリシャも未来の記憶として見ていた事になります。
これは、エレンの計画のもとに行われた記憶の操作です。始祖の巨人の力を取り込んだエレンは、2000年前に奴隷として扱われた始祖ユミルが、自分を解放してくれる者として生み出された戦士という事になります。また、始祖から分裂した九つの巨人には「自由を求める巨人」が存在する事から、始祖ユミルが過去の自分からエレンへ向けた思いがうかがえます。
二千年後の君への意味②2000年後はユミル視点だった?
『進撃の巨人』第1話のサブタイトル「二千年後の君へ」は、ユミル目線だったと考えることが出来ます。それは122話「2000年前の君から」では、2000年の時を経て、始祖ユミルが九つの巨人のうち、自由を求める巨人であるエレンを待っていたかのような内容になっているからです。
つまり、物語の中でフリッツ家145代×13(寿命)+107(移住してからの年数)=1992年前に巨人が誕生し、エレンが巨人を継承したのは845年で寿命があと8年あることを考えると、ユミルが死亡して丁度2000年前という事になります。
二千年前の君へはエレン視点だった?
『進撃の巨人』の「二千年後の君へ」をエレン視点で解説します。フリッツ家の代と巨人の年齢をかける事で、巨人が誕生して1992年という事になります。ここから、エレンが巨人を継承したのは845年でした。その5年後に再び巨人から襲撃された850年の時には、エレンの残された時間は8年で1992+8=2000年になります。ただ、この2000年の頃はエレンの寿命に達している為、エレンの次の後継者に宛てたタイトルと推測することが出来ます。
【進撃の巨人】二千年後の君へはミカサのこと?1話目の伏線を考察
『進撃の巨人』第1話の「二千年後の君へ」はミカサへ向けた言葉なのでしょうか。伏線の多い『進撃の巨人』のについて考察します。
考察①1話目で「いってらっしゃいエレン」と発言したのはミカサ?
「行ってらっしゃいエレン」
出典: d-manga.net
『進撃の巨人』第1話「二千年後の君へ」で、木の下で眠るエレンが見た夢の中で囁かれる言葉です。この言葉は、ミカサがエレンへ向かって言った言葉で、最終回に大切なエレンの命を奪ってしまったミカサが、エレンに向かって話す最後の言葉になります。
考察②最終回でエレンを殺す選択したミカサ
『進撃の巨人』コミック本34巻第136話「心臓を捧げよ」にて、ミカサがエレンを殺す選択をします。それは、九つの巨人で一番強い力を持つユミルから巨人を継承され、巨人化したエミルとの戦いに終止符を打つため、仲間のアルミンを助けるために兵長とジャンに促され、泣く泣く選択した悲しい決断でした。
考察③ユミルとフリッツ王の関係はミカサとエレンの関係の対比?
ユミルとフリッツ王の間に子供が3人いましたが、決して夫婦のような関係ではありませんでした。フリッツ王には、ユミルが自分の命を守ってくれる奴隷でしかなかったのです。しかし、ユミルはフリッツ王の事を2000年間思い続けます。『進撃の巨人』コミック本34巻第136話と137話で、ジークとエレンが「道」で出会い、「ユミルはなぜ2000年もフリッツ王に従えてきたのか」と言う会話の中で、フリッツ王とユミルの関係についても触れています。
一方で、エレンとミカサは幼いころから行動を共にする中で、いつしか互いに思いを寄せる関係になっていきました。最終回でエレンがアルミンに会いに来た時には、「ミカサにはずっと覚えていて欲しい」と言った内容の会話を海で語っているところが描かれていました。エレンは自分が死にゆくことを知っても、ミカサへの思いは変わらない純愛さを語っています。ミカサもエレンへの思いは同じで、最愛の人だからこそ自ら命を奪った結果が切なく語っていました。
【進撃の巨人】二千年後やループ説を考察
『進撃の巨人』第1話のサブタイトル「二千年後の君へ」は、本当に二千年後ピッタリなのでしょうか。また、ループ説についても考察します。
考察①二千年後は正確にはいつ?
二千年後は、正確に言うとユミルが「道」に閉じこもってから、1996年後になります。それは、コミック本34巻最終話に巨人との戦いから3年後へとストーリーが切り替わり、1996年に3年をプラスすると1999年と1年足りない事になりました。しかし、1820年にフリッツ家が悪魔と契約をした事を踏まえると、100年以上足りない事が分かり、読者間でも様々な考察があるようです。
考察②845という数字の意味
『進撃の巨人』に出てくる「845」と言う数字に対して、伏線ではないかと読者の間で話題になりました。しかし、この「845」と言う数字は伏線回収され、エレンが巨人を継承した年であると判明した事から、「年号」と言う意味になります。
考察③進撃の巨人にはループ説があった?
『進撃の巨人』には、様々なループ説があります。第1話でエレンが見た夢の中で、ミカサが言った言葉やエレンが未来のミカサに会い、目覚めた際に髪の毛の長さを言ってる事がループのキッカケではないかと言われています。また、ミカサに関して第1話の「母親が巨人に捕食された時」や、138話の「エレンを自らの手で殺すとき」等、大切な人の命が奪われる時に頭痛が起きている為、ループしているのではないかと推測されます。
しかし、ミカサの頭痛は「アッカーマンの血筋に逆らう」事によるものと、『進撃の巨人』コミックス本34巻「長い夢」で語られている為、ループではないという見方もできます。
【進撃の巨人】二千年後の君へに対する世間での評判や人気
初回の物語を10年後に再び紐づけするのは、伏線が多く張り巡らされている『進撃の巨人』ならではです。最後まで読んでやっと物語を知るという作品で、多くの読者を引きつけています。
物語が突然、夢を見ている状態に切り替わったりする為に、決して分かりやすい漫画とは言えないようです。しかし、なぜか次へ次へと読み進めていってしまう中毒性があり、魅力のある少年漫画だと賞賛されています。
『進撃の巨人』の読者から、10年の時を経てやっと意味が解ったと言う感想が多くあり、壮大なスケールの作品なのがうかがえます。
【進撃の巨人】二千年後の君への意味にはユミルが関係していた
『進撃の巨人』1話「二千年後の君へ」は、ユミルが亡くなってから2000年後と言う意味でした。亡くなってなお、「道」でユミルが巨人を作り続けた理由や、九つの巨人が誕生するまでの歴史、登場するキャラクターの結末まで幅広く触れています。『進撃の巨人』は伏線が張り巡らされ、回収しながら進む作品でもありますので、是非チェックしてみてください。
この記事のライター
ONIYOME
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