【約束のネバーランド】ヴィダとは?ヴィダのモデルや効果などまとめ
「約束のネバーランド」のヴィダは人間の胸に刺されて血によって花を咲かす植物であり、作中の重要なシーンで登場しています。この記事ではそんなヴィダについて現実にあるモデルや「約束のネバーランド」の世界における効果・役割などを解説していきます。
目次
【約束のネバーランド】ヴィダとは
「約束のネバーランド」の序盤から登場し、その後に性質や鬼が行うグプナとの関連が明らかになった花のヴィダ。まずはそんなヴィダと登場する原作漫画の概要を紹介します。
ヴィダは吸血植物
ヴィダとは主人公のエマ達が住む鬼の世界に自生する花であり、生きた人間の血を吸う吸血植物です。孤児院のグレイス=フィールド(GF)ハウスで育ってきたエマ達は存在を知りませんでしたが、どこにでもある植物で、鬼にとっては重要な役割を持つ花でした。
漫画『約束のネバーランド』に登場する花
ヴィダは漫画『約束のネバーランド』の1話から登場していますが、中盤までその花がヴィダという名前であることは明かされていませんでした。それ故に花について様々な考察が出てくることになります。
漫画『約束のネバーランド』をおさらい
『約束のネバーランド』は原作を白井カイウ、作画を出水ぽすかが担当する漫画で、『週刊少年ジャンプ』に2016年から2020年に連載されたダークファンタジー・サスペンス作品です。孤児院で暮らす主人公のエマたちが、自分たちが鬼の食糧として育てられていた事実を知り、その運命を変えるために動き出していきます。
アニメや実写版のシリーズも人気
「約束のネバーランド」はアニメが2019年に第1期、2021年に第2期が放送され、原作とは違う形のエンディングが描かれています。また、2020年には実写映画化もしており、豪華キャストで演じられることが発表されたことで大きな話題となりました。
【約束のネバーランド】ヴィダとはグプナに使われる花
エマ達がヴィダについて知るのはソンジュと出会った以降であり、ヴィダが吸血植物であると共にグプナに大きく関わる花であることが明かされました。それではヴィダとグプナの関係性について見ていきましょう。
グプナとは
儀程(グプナ)とは鬼が獲物の肉を取る際に行う儀式のことです。鬼も人間と同様に神への信仰があり、獲物の肉を食べられることは神へ感謝すべきこととして、獲物が生きているうちに胸へヴィダを刺すことで感謝の意や命への敬意を示します。そして、刺さったヴィダが花開くことで初めて肉を食べられます。
ヴィダを刺すのは神に感謝を捧げる儀式
ヴィダによって人間の血が吸われることはその血が神への供物になるものと考えられています。それと同時に生きている間に血抜きすることで、肉を長持ちさせる効果があるので、実用的な行為でもあります。また、このグプナを行うこと自体が獲物の命を頂くことへの敬意を表していると考えられています。
鬼は命への敬意を失いつつあるとの声も
しかし、エマ達が生きる時代のグプナは食用児の肉に対して血抜きを行う意味合いの方が強くなっています。かつては食糧として人間を狩り、その結果に対する感謝を表すものでした。それに対して今の鬼は食用児によって肉に困ることがなく、人間の狩りも鬼の貴族が娯楽としてやるものになっています。このことからグプナが持つ命への経緯は失われつつあるとムジカは感じていました。
ヴィダの花が咲くのは食べる時期のサイン?
ヴィダは血を吸えば花を開く植物ですが、グプナにおいて花が開くことは神へ血を捧げ終わり、食べても良いとされるサインとなっています。ただ、先に書いたように血抜きができた目安にもなることから食べ頃になったと知らせる役割もあるのです。
【約束のネバーランド】ヴィダのモデルとなった花は?
ヴィダは現実に存在しない花ですが、その見た目についてモデルになった花があるのではないかと考察されてきました。ここではヴィダのモデルの候補とその真実について見ていきましょう。
モデルとなった花①バーベナ
ヴィダのモデルとなった花について作画の出水ぽすかさんはバーベナを参考にしたと単行本のコメントで書いています。バーベナは別名美女桜と呼ばれる花で、赤いバーベナの花言葉は「団結」という意味があります。出水ぽすかさんはこの意味と小さな花が集まって咲くところを気に入り採用したようです。また、バーベナ全体の花言葉としては「魔力・魅力」といった意味もあります。
モデルとなった花②カランコエ
バーベナがモデルとわかるまでは様々な花が予想されており、その一つがカランコエです。ヴィダのような赤い花弁の種類もあり、花の咲き方も似ていました。花言葉には「たくさんの小さな思い出」や「あなたを守る」といった「約束のネバーランド」の要素を感じる意味もあって、候補の一つとなっていたようです。
モデルとなった花③フロックス
フロックスもバーベナがモデルと確定されるまでモデル候補だった花です。こちらも色に赤があり、小さな花が集まってまとめて花を咲かす種類です。花言葉には「一致」「合意」「同調」といった意味があり、協力するエマ達を思わせるようなものであると取ることもできます。
【約束のネバーランド】ヴィダが刺さったキャラとは
「約束のネバーランド」の作中においてグプナによるヴィダを刺されたキャラは意外にもそれほど多くありません。そんなヴィダが指されたキャラについて状況などを含めて見ていきましょう。
GF(グレイス=フィールド)の2人が被害に
グプナにおけるヴィダによって血を吸われたのは序盤のGFハウス脱獄編に登場した二人で、このうちエマが直接目撃したのは一人だけです。しかし、それが物語の始まりでもあったことからそのシーンはエマと共に視聴者の脳裏に残るものになっています。
ヴィダを刺されたキャラ①コニー
ヴィダを刺された姿が最初に描かれたのはコニーです。里親に引き取られる日にエマがコニーへ忘れ物を届けようと門まで追いかけると、そこにはヴィダを胸に刺されてぐったりとしていたコニーの姿がありました。これによってエマは子供たちは引き取られるのではなく、鬼の食糧として出荷されるために育てられているという孤児院の真実を知ってしまいます。
コニーとは
GFハウスに住む6歳の女の子。身長115cm、認識番号は48294。フワッとした性格でGF内でのテストスコアはあまり高くなかった。イザベラから貰ったリトルバーニーという人形をいつも抱えていた。
ヴィダを刺されたキャラ②クローネ
次にヴィダを刺されたキャラはシスターことクローネです。ママの座を奪うためにイザベラを陥れようとしますが、先に手を打たれたことで逆にクローネが出荷されることになり、その際にグプナが執り行われました。そして、ヴィダを刺されたクローネは過去を振り返り、エマたちがこの世界を壊すことを願いながら死亡します。
クローネとは
孤児院の真実を知り、エマ達が怪しい行動を始めたことでイザベラが本部へ応援を要請したことでやって来た女性。26歳の身長175cmで、認識番号は18684。その体格に見合った運動能力と状況を分析する計算力がある。エマ達が真実を知っていることに勘付いて、それを利用してイザベラからママの座を奪うために行動を始める。
【約束のネバーランド】ヴィダに対する世間の反応
ここでは「約束のネバーランド」のヴィダに対して世間がどのような感想や意見が出ているかを見ていきます。
ヴィダは「約束のネバーランド」の原作漫画やアニメで象徴的な描かれ方をしていることから興味を惹かれるという人が多くいました。架空の世界の物質は考察の余地があるものとして注目される他、純粋にどのような生態であるか気になる人もいるようです。ヴィダについては鬼の世界での自生とグプナへの使用以外は語られていないことから他の用途などが気になる人もいました。
「約束のネバーランド」でヴィダを見ると、現実で似た花があるとヴィダに見えてしまうという人もいました。モデルとなったバーベナ以外にも赤くて小さな花弁が集まる花であればSNS等でヴィダではないかと投稿されることがあります。作中では少々怖い印象もありますが、それだけ印象に残った分の人気もあるということです。
ファンの中にはヴィダを自作する人もいました。布製やブローチなど種類は様々であり、思い思いのヴィダを創り出して飾ったり、身に付けたりしています。公式としてもヴィダモチーフのグッズが出ており、やはり「約束のネバーランド」を象徴するものとして人気があるようです。
【番外編】約束のネバーランド以外のダークファンタジー3選
ここでは番外編として「約束のネバーランド」と同じダークファンタジーのジャンルの漫画・アニメ作品でおすすめの3選を紹介していきます。
恐怖の送信ボタン『地獄少女』
『地獄少女』は2007年にアニメが始まり、2006年に2期、2008年に3期、2017年に4期が放送された作品です。強い恨みを持つ者がネットサイトの「地獄通信」で恨む相手の名前を送信し、地獄少女から手渡される藁人形の赤い糸を解くことでその相手を「地獄流し」にできるという部分を根幹に様々なストーリーが展開されます。
喰種と人間の戦い『東京喰種トーキョーグール』
『東京喰種トーキョーグール』は石田スイの漫画で、2014年から2018年にかけてアニメ化されている作品です。人を喰らう喰種(グール)が存在する世界で、自らも半喰種となってしまった主人公が様々な苦悩を抱えながら戦う姿が描かれます。「約束のネバーランド」とは違い人間を捕食する立場としてのストーリーが楽しめるものです。
未知のウイルス感染『pupa』
『pupa』は 茂木清香の漫画で、2014年にアニメ化されている作品です。人肉を食べる化け物となった妹とその妹に自らの体を餌にして与える兄の物語が描かれていきます。作中ではタイトルにもなっているpupaは未知のウイルスとして化け物になった原因となっており、物語が進むにつれその謎が明らかになっていきます。
【約束のネバーランド】ヴィダは血抜きの花
「約束のネバーランド」のヴィダは人間の血を吸って花を咲かせる吸血植物で、鬼達が獲物の肉を食べる際に神への感謝や獲物への敬意を払う儀式・グプナに利用されるものです。しかし、エマ達が生きる時代の鬼にとって人間の肉の質を落とさない血抜きとしての役割が強くなっています。ただ、現実においては「約束のネバーランド」を象徴する花として人気を誇っているようです。
この記事のライター
十文字猛
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